500年以上続いた自家醸造の
味と文化を絶えさせていいわけがない！

岐阜県中津川市落合地区は、江戸時代以前から「みそ」「しょうゆ」の自家醸造文化が根付いた地区でした。 
それが一昨年、後継者が絶え、途切れた ！！！ 

　岐阜県中津川市落合は、日本の百名山の一つ「恵那山（えなさん）」をはじめ山々の間を巡る中山道沿いの地区です。そこでは、人々が寄り合い、500～700年前から地区の醸造所を使ってみそ・しょうゆを自家醸造してきました。 
　1980年代には、設備の老朽化に伴い一度は解体の憂き目に遭いましたが、有志の方が伝統の道具一式を引き取って醸造文化を守ってくださいました。その頃から私もみそ仕込みに参加していましたが、2022年の冬には有志の方も病に倒れ、翌年のみそ仕込みは中止となってしまいました。500年以上続いた自家醸造の歴史が途切れてしまったのです。

幼い頃から極寒の時期に家族総出で仕込んだ
手造りの「みそ」「しょうゆ」 
あの味と伝統が地元から消える。それは耐え難い…

　父も母も叔父も叔母も従兄弟もみんな困り果てました。それだけではなく、このまま手をこまねいていたら、落合地区の人々の健康を支え、宿場町として中山道を往来する旅人を元気にしてきたであろう伝統のみそ・しょうゆは消え、地区のみそ造り文化そのものも静かな消滅となってしまいます。 それではいけない！ 

なぜなら、国産・手作業による自家醸造みそと
普通のみそは全く別物だからです。

　まず、原材料が違う。普通のみそに使われる大豆の83％は中国・アメリカ・カナダからの輸入大豆で、その90%が遺伝子組み換え食品と言われています。栄養価も国産大豆の方がタンパク質を多く含み、うまみ成分であるアミノ酸が豊富に生成されるため一段と美味しいみそになります。 

　製法も普通のみそは短期間に量産化し安定した味で出荷するため、熱を加えて強制的に発酵させる速醸法で生産されています。そのため、酵母・乳酸菌などみそに含まれるはずの良い成分が死滅し、芳醇な風味や旨味、大切な栄養分が残りにくくなります。一方、落合地区の自家醸造は、手作業で仕込みを行い、季節の寒暖の変化に発酵をまかせ自然な熟成を促します。酵母や乳酸菌が生きていて、お味噌汁にした時、手造りならではの味わいが口に広がります。 

グラフィックデザイナーの私が、一大決心 ！ 
みそ造りを学び、伝統を継承する覚悟を
決めました ！ 

　どうしても落合地区の自家醸造みそ・しょうゆを残したくて、グラフィック＆WEBデザイナーの私は、一念発起し、みその勉強を開始しました。みそ屋さんや自家醸造されている方々のところへ出向いて学ばせていただき、さまざまな味の研究をし、ネットや本でも探求。知れば知るほど、みそ・しょうゆ文化は奥が深く、日本の発酵食品の象徴となっていることにも頷けると同時に、落合地区の自家醸造文化を引き継ぐことに大いなる価値があることを見出しました。

地区の室（むろ）に住んでいる
常在菌や道具を引き継ぎ、 
昨年の2月に試作のみそ造りに挑戦 ！しかし…

　昔から大事に使われてきた木製の道具には、新しく添加する「もやし」と呼ばれる麹の元とあいまって作用する常在菌が脈々と受け継がれています。はるか昔から落合地区の人々と共存してきた麹菌がそこには常在しているのです。 
　その麹菌の力を借りてみそを仕込みましたが、塩の分量を計算間違いし、大量に減塩みそを作ってしまう羽目に… 
　失敗は成功の基！ 試行錯誤は次につながります。

実家の車庫跡にみそ工房を建設 ！ 
昨年12月25日に蔵開きを行いました

　地区の助成金や銀行の融資を受け、落合の実家にみそ工房「朝日醸造」を立ち上げました。内部には、大量の大豆・麦・米を蒸しあげる大きな「かまど」。そして最も重要な 40 度の室温に保つことのできる「むろ」と呼ばれる小部屋。蒸しあがった材料に麹を満遍なくまぶすための「ろじ」と呼ばれる木箱と作業台。そして木桶が並ぶみそ蔵を備え、一貫生産体制を整えました。 
　ありがたいことに、地元メディア2社から取材を受けました。 

　　　　　　　もう、後へは引けません。

今年2～3月にかけて本格的に仕込みました
伝統的な自家醸造「みそ」「しょうゆ」の
復活です！

1.恵那山から流れ落ちる清流が仕込み水 

　もともと落合地区は、霊峰・恵那山から流れ落ちる豊富な落合川の水を灌漑用水として利用し、農作地として古くから開かれていました。水が美味しい地区で、みそもしょうゆも落合川が合流する木曽川の水で仕込んでいます。
　さらに、環境保全研究所様の「トリニティーセラミック活水器 水清水G3」で活水して使用しております。 

2.原材料は自然農法や地産地消にこだわりました  　 

少しでも心安らかに、少しでも美味しく。そして日本の農業の復興を応援する意味合いで、自然栽培と地元産の材料にこだわりました。

●大豆 
　・北海道千歳の広大な大地で自然栽培を手掛けるはるか農園さんの「ユキホマレ」

　・中津川市苗木狩宿地区の樋田さんが慣行農法で丹精込めた大粒の「鉄砲豆」
　・JAひがしみのさんご協力の東濃産慣行農法大豆

●米
　・岐阜県美濃加茂で農薬や肥料に頼ることなく
　　お米を生産していらっしゃる則竹さん。
　　木曽川の清流ですくすく育つお米は
　　自然栽培に適した品種の「ハッピーヒル」と
　　別の農家さんが慣行栽培されていた田んぼを昨年から託され、
　　そこで収穫された「はつしも」の2種類です。

　・JAひがしみのさんの東濃慣行栽培の「ひとめぼれ」

●塩
　・沖縄の海水塩「青い海」
　・JAひがしみのさんご協力　国産粗塩

3.大豆・米・麦、伝承の絶妙な配合 

　どなたにも食べやすく、料理にも使いやすい風味豊かなみそです。麦の粒が少し残っていますので、漉してお使いください。

いよいよ、今秋には初出荷となります。 
ぜひ、応援してください！

●ネーミング「ゐくる」の由来 

　みそ醸造事業の動機は母方のご先祖さまからのルーツでした。 
　では、父方のご先祖様はというと、現在父の苗字は「朝日」ですが、父が生まれて間も無く日中戦争に出征中だった父の父（私の祖父）が戦死してしまったため、「朝日」家に養子に出されました。元々の苗字は「王生（ゐくるみ）」という大変珍しい苗字であったため、私が戯れに Web 検索をすると、ルーツが確認されました。なんと、奈良時代に天武天皇から賜った苗字だったのです。王生の始祖は童子のころより不思議な力をもち、「ゐくる、ゐくる」と唱えて人々を癒していたそうです。 
　母方のご先祖様からは醸造の伝統を、父方のご先祖様からは不思議な伝説と血筋を、融合して一本の道になった時、作られるみその名前は「ゐくるみそ」です ！
　召し上がっていただく方々、一人ひとりに、力強く生きる手助けになれたら、という思いが込められています。

リターン品のご紹介 

最後に・実行者紹介

　最後までページをご覧いただきありがとうございます。
「500年続いた伝統のみそ」を復活させた大塚和歌子(おおつかわかこ)です。
　1968年岐阜県中津川市落合、恵那山の麓に生を受けました。グラフィックデザイナーをしながら子育てをしているうちに、食について考えを深め、実家で毎年仕込むみそに思いを馳せるようになり、みそやしょうゆの麹の文化がどれだけ大事で儚いものなのか気づきました。日本人が大昔から築き上げてきた発酵食文化も継承する努力をしないと消えてしまうのです。
　落合のみそは、大豆・米・麦のバランスが絶妙で、誰もが美味しい！と言い、他のみそにないほどのいい香りにうっとりします。今まで当たり前のように食べていたそのお味噌汁が、ええっ！もう食べれない？！いつもの味ではなくなってしまう？
　子どもも協力し家族総出で行っていたみそ造りはもうできない？？
　一昨年、落合で自家醸造する人がいなくなってしまったときは危機でした。
　とくに麹菌は、その地域ごとに異なります。落合地区に根付いた麹菌が創り出すみそ・しょうゆは、どこにもない落合地区の味なのです。
　それを途絶えさせてはいけない！その一心で、両親を説得し実家の車庫跡にみそ工房を建てました。そして、町内のみなさん、農家の方々、各地の醸造業界のみなさんの応援・ご協力・アドバイスのおかげで、今年2月、初めてのみそ・しょうゆを仕込むことができました。やるからには、とことんこだわりたい私です。自然栽培・地元産の大豆・米・麦、国産の塩、仕込み水も恵那山から流れる清流をトリニティーセラミックに通すことでエネルギーを付加するという徹底ぶり。ぜったいに美味しい落合の保存料・着色料・香料などを含まない自家醸造みその復活です。その名は、「ゐくるみそ」！
　「ゐくるみそ」初出荷の喜びをみなさんと分かち合いたくて、超早割価格でお届けいたします。
　どうぞ、復活した伝統の味と文化を応援してください。まだまだ未熟な点だらけですが、地元の醸造文化と伝統の味を守り、美味しいみそをお届けできるように励みますので、よろしくお願いいたします。