株式会社ヘラルボニーの代表を務める岩手県出身の双子・松田崇弥（弟）と文登（兄）です。ヘラルボニーは、私たち双子に4つ上の兄がいたことから誕生しました。

兄には、自閉症という先天性の障害があります。彼はもちろん、笑います、悲しみます、怒ります、そして、涙を流します。敢えてカテゴライズするならば、私たち”健常者”と同じ感情を抱きながら、当たり前に毎日を過ごしています。

しかし、兄はよく「可哀想」と表現されることがありました。同じ感情を抱いているにも関わらず、なぜ「可哀想」なのでしょうか。「障害者」「社会的弱者」「普通じゃない」「可哀想」。障害のある方々の生活には、多くのボーダーに溢れています。

ヘラルボニーは「異彩を、放て。」をミッションに掲げ、知的障害のあるアーティストが描いたアート作品を通じて、「欠落」というイメージを「個性」へと変換させていく挑戦を行なっています。私たちが世の中に伝えていきたいのは、強烈な感性と、研ぎ澄まされた才能、そして、ありのままの人生です。

そんな私たちが、ヘラルボニーのはじまりの場所“岩手県”で「どこよりも強烈な異彩を放つ場所」を構えます。その名も、「HERALBONY GALLERY」。

なぜヘラルボニーは、岩手本社にこだわるのか。なぜ東京ではなく盛岡にギャラリーを構えるのか。 それは、私たちは売上と共にストーリーも追いかけているからです。販売するのは商品だけではなく、思想もセットだからです。

私たちが証明したいのは、
地方だから、勝負できる。 障害だから、勝負できる。
ということ。

これは株式会社ヘラルボニーが、岩手や盛岡を起点に福祉領域を拡張しあたらしい文化を創出していくというメッセージでもあります。

「ヘラルボニーみたいな会社が岩手にいてくれて嬉しい」という感想を岩手で講演会を行った際に高校生や大学生の皆さんから頂きました。「地方だからできない」のではなく「地方だからこそできる」と若い世代にも伝えていくことができる事はとても幸せなことで、あえて地方ローカルから発信することに意味があると感じています。

「障害のあるアーティストのクリエイティブエージェンシーが岩手・盛岡にある」と世の中から認知されることを目指していくことで、「地方から障害のイメージを変容」していくことを体現していきたいと思っています。

ヘラルボニーという赤子が生まれてから、必死に駆け抜けてきた約２年と９ヶ月。怒涛の日々の中、自分一人の無力さに打ちひしがれることもあった中で、多くの人たちに支えていただきながら、いつの間にか仲間も増え、小さいながらも会社と言える規模にまでなりました。

私たちがここまで来ることができたのは、ヘラルボニーの挑戦に共感し日々ご協力頂いている作家さん達とその周囲にいる家族をはじめとした人達の存在と福祉施設のみなさま。そして、ヘラルボニーのミッションに共感し、共創して頂いている企業の皆様と一丸となって切磋琢磨してきた信頼できるメンバーたち。何より、こんな景色を見せてくれた自閉症のある兄と両親のおかげです。

日々ヘラルボニーを支えてくれている、家族をはじめとした関わってくれている全ての人達と共に、一緒に成長しながら、一緒に一喜一憂しながら育っていくブランドでありギャラリーでありたいと強く思っています。

今回のマクアケで応援いただくお金は、4月25日にオープンするアートギャラリーの設備投資と運営費に充てる予定です。

PLAN：サポーター会員権「HERALBONY SUPPORTERS」

HERALBONY GALLERYでは、「日々応援してくださる皆様と共に育てていくギャラリー」目指していくため、サポーター会員制度を導入します。

サポーター会員権（ HERALBONY SUPPORTERS ）
今回のMAKUAKEページよりお申込みいただいた方は、
通常年間会員料（12,000円）より2000円お得にご入会いただけます。

【今回ご入会いただいた方の年間特典はこちら】
①会員限定オリジナルプロダクト１点
※今回は、ギャラリー限定デザイン(非売品)エコバッグ「夏の魔物（小林覚）」をお届けします。
②アーティストからのメーセージカードやムービーをお届けします。
③ヘラルボニーオリジナルルックブックをお届けします。
④HERALBONY GALLERYの年間報告書をお届けします。

※1 年間会員の詳細はプロジェクト終了後、会員登録に関する詳細や会員限定オリジナルプロダクトのお届け日と合わせてご購入いただいた方に改めてご連絡いたします。

※2 今回ご登録頂く会員の皆様の会員期間は、2021年7月1日から2022年6月30日までとなりますのでご了承くださいませ。

・ギャラリー限定デザイン(非売品)エコバッグ「夏の魔物(小林覚)」

・ヘラルボニーオリジナルルックブック

PLAN：「Ça va（サヴァ）? 缶」×「HERALBONY」

先日リリースさせて頂いた「Ça va（サヴァ）?缶」と「HERALBONY」のコラボレーションパッケージの先行予約をクラウドファンディングから開始します。

すぐに食べるのではなく、私たちは保存食としてのインテリアを提案します。あなたの自宅を彩る、アートなサヴァ缶です。障害のあるアーティストがあなたの日常を華やかにします。

現在の社会的な状況を踏まえて、なかなか岩手まで来ることが難しい方に向けて、自宅でもアートを楽しんでもらいたいと考え今回リターン品としてお届け致します。

PLAN：「HERALBONY｜アートネクタイ応援プラン」

「HERALBONY」というブランドの前身「MUKU」の始まりである「ART NECKTIE」。プリントではなく、職人の技術によって絹織で、緻密に障害のあるアーティストが描くアート作品を表現した美しい商品です。

山形の工房から生み出される端整な艶と風格。MADE IN JAPANならではの仕上がりの繊細さや丁寧さを持つネクタイブランドとの提携が実現したことにより、品質の高いネクタイを提供することが可能となりました。

一般の高級ネクタイでは、1寸（約3.03cm）あたり約200本の糸を打ち込むことが可能ですが、HERALBONY ART NECKTIEはその密度を500～600本にし、プリントを圧倒する表現力が実現されています。

※ご希望のアートネクタイの番号を備考欄でお選びください。

下記リンクからアートネクタイの詳細をご覧頂くことが可能です。
https://heralbony.com/collections/art-necktie

リターン品一覧
・サポーター会員権（ HERALBONY SUPPORTERS ）
・「HERALBONY × Cava 缶」５缶セット＋サポーター会員権
・「HERALBONY × Cava 缶」５缶セットプラン
・HERALBONY｜アートエコバッグ応援プラン
・HERALBONY｜アートハンカチ応援プラン
・HERALBONY｜アートネクタイ応援プラン
・ギャラリーWEBページにご自身のお名前を刻む（個人プラン）＋会員権
・ギャラリーWEBページに企業名を刻む（法人プラン）
・ワンショットアートライセンス企画プラン
・小林覚さんがオリジナルでアートを描きますプラン
・法人向け オープンレセプション招待券 4月24日（3部制）
・個人向け オープンレセプション招待券 4月25日（3部制）

※オープンレセプションは両日3部制となります。ウイルス対策のため3部のうち2部は岩手県内在住の方のみ、1部は岩手県外在住の方限定での開催となりますのでご了承ください。岩手県外在住の方対象のオープンレセプションにつきましては、万が一緊急事態宣言等が発令された場合、中止となる可能性もございますのでご了承ください。変更が発生する場合は活動レポートでお知らせいたします。

・作品名「ベルニナ鉄道」 2015 イラストボード・色鉛筆

「HERALBONY GALLERY」初となる企画展示は、スウェーデンで開催された「アールブリュット 日本とスウェーデン」展において日本代表の8人にも選出されている、アトリエやっほぅ!!（京都）の木村全彦の作品が展示予定です。

アーティスト：木村 全彦（きむら まさひこ）
所属：アトリエやっほぅ!!（京都）

強い筆圧でぐいぐい。キュニキュニと呼ばれる独特の楔型模様を編み出した。そのため、絵には奥行、立体感が生まれる。絵の題材は動物から静物画まで様々だが、どの作品も彼独特の画風で異彩を放っている。作品は国内外で評価されるが、本人は外界の雑音には無頓着。

会期：2021年4月25日（日）〜 6月13日（日）予定
開館時間：12:00-19:00（平日）11:00-19:00（土日祝）
休館日：水曜日、木曜日
会場：HERALBONY GALLERY（岩手県盛岡市開運橋通2-38 @HOMEDELUXビル 4F）
主催：株式会社ヘラルボニー
協力：アトリエやっほぅ!!

■松田 崇弥（ヘラルボニー 代表）

このギャラリーで販売するのは「障害者が描いたアート」ではありません。私たちが販売するのは「障害は欠落ではないという思想」なのです。

誰かを責めるわけでなく、偏見が根強く残り続ける社会やその仕組みそのものに問題があることについて、あたらしい思想を提案できないか。私たちは「障害者」という言葉や括りに潜む、誤った偏見や先入観を正しくアップデートする。

支援でも貢献でもなくビジネスとして、福祉領域オープンレセプションから新しい文化を生み出したい。みなさま応援よろしくお願いいたします。

■松田 文登（ヘラルボニー副代表）

「障害者だって同じ人間なんだ」という作文を小学4年生の僕は書いた。自閉症のある兄が知的障害があるが故に偏見や差別の対象になることが悔しかったし、障害ではなく兄という人間の凄さや面白さを知ってもらいたかった。

「HERALBONY GALLERY」は障害のあるアーティストの人生を紐解き、彼らの人間性や生き方やこだわりまでも伝わっていく場所。

「障害」を知るのではなく「人間」を知る。“障害“への先入観を「福祉 × アート」で超えていく、大好きな岩手から発信するヘラルボニーの始まりの場所です。

2021年4月16日：プロジェクト公開
2021年4月24日：オープンレセプション（リアルイベント）開催
2021年4月25日：HERALBONY ART GALLERY オープン
2021年4月下旬：木村全彦（アトリエやっほぅ！！）企画展開催
2021年5月16日：プロジェクト終了
2021年5月下旬〜：リターンのお届け

僕たちが常に痛感していること、それは「才能は披露してはじめて才能になる」ということです。

自分たちから率先して日本全国のアーティスト達の力を借りながら、伝えていくことで、可能性や選択肢が広がっていくと信じています。私たちがオープンするギャラリーは、「世の中にある様々な障壁を取り除いていく場所」でありたい。そう強く思います。

「あの場所で、あのとき出会ったアートが、わたしの障害のイメージを変えた」と、10年先、50年先、100年先のふるさとで語られるような、そんな物語の最初の１ページが、ここからはじまることを信じています。

株式会社ヘラルボニー
松田崇弥 松田文登

板垣崇志さん（るんびにい美術館アートディレクター／しゃかいのくすり研究所代表）

2016年、未完成の企画書を携えた松田崇弥さんがるんびにい美術館を訪ねて来られた。以後の躍進は目覚ましいが、それを予感させる何かはすでに彼の眼差しと言葉の中にあった。

ヘラルボニーのミッション「異彩を、放て」のその先にあるものは何か。全時代にわたって押したわめられ続けた存在が社会に解き放たれるならば、やがて異彩はただの彩となるだろう。これこそが私たちの社会の本当の「いろどり」だ。

岩手盛岡に築かれる新たな拠点によって、その過程はまた前進する。本当の社会が近づく。

岸田奈美さん（作家）

いい人なんですよ、ヘラルボニーのみなさんって。

特に松田兄弟なんて、そんなにいい人で大丈夫かって心配になるくらい。「赤べこのグッズを作りたい」ってつぶやいたら、何十枚も、異彩を放つ赤べこのアートを探してきてくれて。気まぐれで岩手に旅行するって言ったら、休みをつぶして、新幹線と車で駆けつけて美術館をあちこち案内してくれて。もう大変ですよ。でもいつも超楽しそうで。話の節々にアートが存在していて。

ああ彼らは本当にアートの力を、障害のあるアーティストの才能を、心から信じて、愛してるんだなあって。そう思ったとき、ヘラルボニーに出会えた人生でよかったと思えた。応援せずにいられるわけがない。

高橋大就さん（一般社団法人東の食の会｜事務局代表 /一般社団法人NoMAラボ 代表理事）

ヘラルボニーが掲げる『異彩を、放て。』というミッション、目指す世界、そのアプローチ、すべてに共感しかありません。そして、東日本大震災から１０年というタイミングで、そのヘラルボニーと、震災復興に関する取組の中でまさに異彩を放ってきた「サヴァ缶」のコラボレーションが実現することが嬉しくてたまりません。そして、両者が自分のルーツでもある岩手発であること、また今回、岩手のアーティストの作品で作られたことも嬉しいです。これからも、ドンドン岩手から、東北から異彩を放ち、この国を、世界を彩っていきたいです。

アリイイリエアーキテクツ（建築デザイン）：http://www.ariiirie.com/
有限会社岩井沢工務所（施工）：http://www.iwaizawa.net/gallery/gallery.html
中村絵さん（Photographer）：https://architecturephoto.net/tag/%E4%B8%AD%E6%9D%91%E7%B5%B5/
Paper Parade Inc.（Art direction）：http://paperparade.tokyo/
伊藤隆宗さん（Photographer）：https://www.takamuneito.com/