プロジェクト実行者
ストーリー
- 〈伝統工芸〉加賀百万石の藩政時代より約390年つづく、文化都市・金沢の伝統工芸「金沢漆器」
- 〈環境に優しい〉天然素材の金沢漆器は軽くて丈夫、抗菌作用が優れているとされ、手作業で作っている
- 〈地球がデザイン〉世界有数の雷発生地帯・金沢で実際に観測された稲妻を映したデザイン
金沢漆器の担い手が贈る、日本文化の豊かさ。
金沢漆器の歴史は、江戸時代初期(1630年)加賀三代目藩主・前田利常公が、京都から蒔絵師・五十嵐道甫を招いたことに始まり、桃山文化の華麗さと江戸の武家文化の重厚さを兼ね備えた「加賀蒔絵」が特徴とされています。美術品の域にまで高められてきた華麗な金沢漆器の調度品や茶道具などは、当時、百万石といわれた加賀藩はもとより貴族や大名達に重宝されてきました。

(画像提供:金沢市)


いっぽう時代は価値観やライフスタイルの変化から、美術工芸品や漆器の需要が落ち込み、長年、文化・技術を守ることに苦心してきました。日本は高度経済成長から大量生産・大量消費〜情報化社会を経て、豊かで便利な社会を実現しました。しかし現代は相反するように、物質的には満たされているけど幸福を感じられない人が増えているといわれており、今、時代は、つぎの道を模索しています。
私たちは、社会の持続可能性や、すでに限界に来ている地球環境を考えたときに、日本人が、そして金沢が培ってきた精神性や文化的な生活にこそ、そのヒントがあると感じました。長年大切に守られてきた技を受け継いだ、現代の金沢漆器の担い手たちが、一枚一枚丁寧につくりあげた金沢漆器を通して、日本の真の豊かさを感じとっていただければと思います。

金沢漆器は「木地・塗り・蒔絵」の工程を、
それぞれの職人がリレーすることで作り上げられます。
1.木地:良質な木材から、熟練の職人が削り出す。
数年かけて乾燥させた木材から漆器の原型をつくるのが、「木地師」と呼ばれる職人です。

当時、加賀藩の要請により集まった木地師の里で、日夜製作に没頭する職人。金沢漆器では、商品によって桐・銀杏・栃・ケヤキなどを使い分けます。本商品には、やわらかく粘りがあり、木目が少ないことからフラットに仕上げやすい栃の木を使用しています。

2.塗り:気の遠くなるほどの時間と手間をかけ、生み出される上品さ。
「塗り〜乾燥〜研ぎ」を何度も何度も繰り返すことで生まれる艶やかさは、手技のたまもの。

〈塗り・研ぎの工程〉①白木→②木地固め→③布張り→④布目摺り→⑤地付け→⑥錆付け→⑦錆研ぎ→⑧中塗り→⑨中塗り研ぎ→⑩小中塗り→小中塗り研ぎ→⑫呂色塗り→⑬呂色荒研ぎ→⑭呂色上研ぎ→⑮胴擦り→⑯摺漆→⑰呂色磨き

仕上げには上質な上塗り漆を使用して、数回に分けて塗り上げる。
3.蒔絵:繊細な加賀蒔絵の技で完成する「金沢漆器」
金沢漆器の特徴であり得意とする蒔絵を施すことで、漆器に命が吹き込まれる。

本商品に施された加飾技法は平蒔絵と呼ばれます。表面に漆で文様を描き、その上に金粉を蒔いて乾燥させ、文様の部分だけを磨くと輝きを放ちます。加賀蒔絵の表現技法は多彩で、高蒔絵、研ぎ出し蒔絵、肉合蒔絵、卵殻、螺鈿などがあります。

食に伝統文化の薫りを。一皿に自然の物語を。
金沢漆器のデザインには花鳥風月や四季折々の自然が多く用いられます。そこで現代の自然物を描きだすために、雷をモチーフにしました。金沢は「弁当忘れても傘忘れるな」といわれるほど雨の日が多く、あまり知られていませんが世界でも有数の雷発生地帯。観光名所にもなっている尾山神社の神門の避雷針は、日本最古※といわれています。
(※出典:金沢市HPより https://www4.city.kanazawa.lg.jp/soshikikarasagasu/bunkazaihogoka/gyomuannai/3/1/1/bunkazai_tagengo/2/20926.html)

とてつもない轟音の雷鳴と、恐ろしくも美しい稲妻が頻繁に見られる希有な場所です。地元では冬の大きな雷鳴を「ブリ起こし」と呼び、冬の到来と魚が美味しくなる季節を告げる風物詩にもなっています。(画像提供:金沢市)

雨の多さによって家の中で愉しむ文化や物づくり、思索が発達したともいわれており、恐れられているけれど金沢を形づくる一つの側面です。
また、雷が頻繁に発生するようになったのはここ100年ほどとされており、ならばますます金沢の象徴として、現代の記録として、ほんのコンマ数秒の一瞬だけ空に描かれる自然現象を切り取り、伝統工芸という次代へ伝えていくものに落とし込むべきだと思いました。

空が、自然が、地球がデザイン。
金沢で実際に観測された稲妻をお皿に描く。
お皿にデザインされた稲妻は、金沢市内で、ある日、ある瞬間に実際に観測・撮影された稲妻をそのまま描いた、金沢ならではのデザインです。
漆器の漆黒を生かして、丸窓から暗雲の中に光る稲妻をイメージしました。
木や雲のように、大自然が描き出すカタチは、人知がおよばないものであり、儚く、美しく、ときに恐ろしいものでもあります。しかし、世界的に見ても特別な日本の豊かな自然は、今も私たちを生かしめてくれています。その自然に育まれた日本人の精神性や文化こそ、これからも私たちが大切にしていきたいものであると思っています。大自然への畏敬の念、ひいては地球への感謝を、この一皿に込めました。
冬到来を告げる稲妻には、冬の美味が合う。
お皿に盛るオススメのお料理は、なんといってもお魚。お刺身やお寿司を盛ることで大自然の物語とリンクし、食を精神的にも味わう時間にしてくれます。いっぽうフラットな形状は何にでも自由に使いやすく、静かに輝く漆黒は、さまざまな食材を引き立ててくれます。現代的で和洋を特定しないデザインは使いやすく、飾り皿にしても。丈夫で軽く、手ざわり良く、使うほど愛着が湧くのも漆器の不思議な魅力です。

金沢漆器 INAZUMA 商品内容
漆器 〈平蒔絵〉 丸皿:直径24cm 高さ:約2cm


●保存しやすいオリジナル桐箱に入れてお届けします。


ご注文後、職人が一品一品
精魂込めて手作りします。
お届けはプロジェクト終了後、3〜4カ月ほど頂きます。数少ない職人が精魂込めて製作していたします。職人の繁忙期や、気温や湿度・気候の変化によって、漆の乾き具合などの製作期間が左右されてしまうため、期間は長めに設定させていただいております。予めご了承ください。
●スケジュール
2022
11/1 プロジェクト開始〜
12/1 11月ご注文分製作開始 3月頃商品発送
2023
1/1 12月ご注文分製作開始 4月頃商品発送
1/30 プロジェクト終了
2/1 1月ご注文分製作開始 5月頃商品発送
みなさまから頂いた応援は、
伝統工芸・金沢漆器の未来へつなげていきます。
本プロジェクトによって、金沢漆器の担い手・職人達の仕事が生まれ、INAZUMAシリーズや新商品の開発、皆様がもっとご購入しやすい仕組みづくりを行っていきたいと思っています。多くの方に金沢漆器の魅力を知っていただき、使っていただくことで、金沢漆器の存続や伝統技術の保存・継承へもつながり、金沢が培ってきた文化の魅力を次世代へと残していきます。
実行者紹介:NPO法人文化都市金沢構想
金沢の様々なジャンルで活動する有志で構成された、金沢の文化を応援する団体です。

金沢には藩政時代に文化政策を行ったことを発端に、多くの伝統文化が今もなお続いています。その中でも、伝統芸能、伝統工芸、食、茶道、そして新しい文化としての現代アートを中心として、様々な事業を展開していきます。
わたしたちは金沢に住み暮らす中で、さまざまな文化の薫りに囲まれて生活しています。時代が変化する中で形を変えながらも、数百年のあいだ先人達が大切に紡いできた文化は、失ってしまってはならないかけがえのないものだと考えています。しかし多くの「伝統」といわれるものにもれず、金沢漆器も年々縮小傾向にあり、身の回りに漆器がない、漆器にふれたことがない人も増えています。
金沢漆器は本来、美術工芸品として技術を高めてきたもの。そこで、金沢漆器の特徴である蒔絵の技術や漆器本来の美しさを生かしたうえで、美術としても、生活にも使える漆器をつくりました。
金沢漆器にふれていただくことで、金沢漆器のよさをぜひ感じていただきたい。そして、皆さまから頂ける声を頼りに、金沢の文化を、町を、よりよい形で未来へと紡いでいけたらと思っています。
Q&A
よくあるご質問
Q:漆器(漆塗の器)とはどのようなものですか。
A:天然の木と天然の漆(漆の木の樹液)を使用しており、
地球環境に優しいSDGsの器です。
Q:漆器の扱いはどうしたら良いですか。
A:スポンジ洗剤で洗って頂いて大丈夫です。食器洗い機、電子レンジは避けてください。使用後は目の細かい布でお拭きください。
Q:熱いものや油物も大丈夫ですか
A:熱いものはお味噌汁程度の熱さは大丈夫です。油物も問題ありませんが、使用後は早めにお洗い下さい。天然木、天然漆のため使い方しだいで変型する恐れがありますのでご注意ください。
Q:傷がついたらどうしたら良いですか。
A:傷がついても塗り直しなどを行うことで補修可能です。但し、加飾(蒔絵)の部分を直すときはもう一度描き直しになります。塗り直し等のメンテナンス費用は別途となりますので、ご購入後にお問い合わせ下さい。
リスク&チャレンジ
金沢漆器を誠心誠意を込めて製作・お届けいたします。 金沢漆器は工業製品ではなく、自然素材を入手して、それぞれの職人が分業して一皿一皿手作りしていることから、製作〜ご納品までの期間が流動的になってしまうことがございます。製作やお届け状況の変更、当初の商品発送時期に間に合わない等の可能性が出てきた場合はすぐにご連絡いたします。 ※本文中に記載させて頂いたスケジュールはあくまでも公開時点の予定です。応援購入の性質上、配送遅延のおそれがございます。 ※原則として、配送遅延に伴う応援購入のキャンセルはできませんが、リターン配送予定月から6ヶ月を超えた場合には、希望者に限りキャンセル可能とさせていただきます。
サポーターからの応援コメント
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このプロジェクトはAll in型です。目標金額の達成に関わらず、プロジェクト終了日の2023年01月29日までに支払いを完了した時点で購入が成立します。
金沢割〉20%OFF

26,400円(税込)
完成した商品1〜10点(桐箱入り)
●一般販売予定価格:1点 33,000円(税込)の20%OFF → 26,400円(税込)
●商品の発送はご購入時期により変動します。
○2022年11月中にご注文:2023年3月頃発送
○2022年12月中にご注文:2023年4月頃発送
○2023年1月中にご注文:2023年5月頃発送
●一般販売予定時期:2023年2月より
●一般販売予定場所:漆器の能作店頭およびECサイトより販売予定
●一般販売予定期間:2023年2月〜常時販売(一般販売予定価格33,000円(税込)での販売)
※ご注文状況、製作工程上の都合等により出荷時期が遅れる場合があります。
※皆様の応援購入により製作効率が向上した場合、正規販売価格が販売予定価格より下がる可能性もございます。
加賀割〉10%OFF

29,700円(税込)
完成した商品1〜10点(桐箱入り)
●一般販売予定価格:1点 33,000円(税込)の10%OFF → 29,700円(税込)
●商品の発送はご購入時期により変動します。
○2022年11月中にご注文:2023年3月頃発送
○2022年12月中にご注文:2023年4月頃発送
○2023年1月中にご注文:2023年5月頃発送
●一般販売予定時期:2023年2月より
●一般販売予定場所:漆器の能作店頭およびECサイトより販売予定
●一般販売予定期間:2023年2月〜常時販売(一般販売予定価格33,000円(税込)での販売)
※ご注文状況、製作工程上の都合等により出荷時期が遅れる場合があります。
※皆様の応援購入により製作効率が向上した場合、正規販売価格が販売予定価格より下がる可能性もございます。
先行販売〉金沢漆器INAZUMA(複数ご購入歓迎)

33,000円(税込)
完成した商品1〜70点(桐箱入り)
●一般販売予定価格:1点 33,000円(税込)
●商品の発送はご購入時期により変動します。
○2022年11月中にご注文:2023年3月頃発送
○2022年12月中にご注文:2023年4月頃発送
○2023年1月中にご注文:2023年5月頃発送
●一般販売予定時期:2023年2月より
●一般販売予定場所:漆器の能作店頭およびECサイトより販売予定
●一般販売予定期間:2023年2月〜常時販売(一般販売予定価格33,000円(税込)での販売)
※ご注文状況、製作工程上の都合等により出荷時期が遅れる場合があります。
※皆様の応援購入により製作効率が向上した場合、正規販売価格が販売予定価格より下がる可能性もございます。
超早割〉40%OFF

19,800円(税込)
完成した商品1点(桐箱入り)
●一般販売予定価格:1点 33,000円(税込)の40%OFF → 19,800円(税込)
●商品の発送はご購入時期により変動します。
○2022年11月中にご注文:2023年3月頃発送
○2022年12月中にご注文:2023年4月頃発送
○2023年1月中にご注文:2023年5月頃発送
●一般販売予定時期:2023年2月より
●一般販売予定場所:漆器の能作店頭およびECサイトより販売予定
●一般販売予定期間:2023年2月〜常時販売(一般販売予定価格33,000円(税込)での販売)
※ご注文状況、製作工程上の都合等により出荷時期が遅れる場合があります。
※皆様の応援購入により製作効率が向上した場合、正規販売価格が販売予定価格より下がる可能性もございます。
早割〉30%OFF

23,100円(税込)
完成した商品1〜9点(桐箱入り)
●一般販売予定価格:1点 33,000円(税込)の30%OFF → 23,100円(税込)
●商品の発送はご購入時期により変動します。
○2022年11月中にご注文:2023年3月頃発送
○2022年12月中にご注文:2023年4月頃発送
○2023年1月中にご注文:2023年5月頃発送
●一般販売予定時期:2023年2月より
●一般販売予定場所:漆器の能作店頭およびECサイトより販売予定
●一般販売予定期間:2023年2月〜常時販売(一般販売予定価格33,000円(税込)での販売)
※ご注文状況、製作工程上の都合等により出荷時期が遅れる場合があります。
※皆様の応援購入により製作効率が向上した場合、正規販売価格が販売予定価格より下がる可能性もございます。
「Makuake(マクアケ)」は、実行者の想いを応援購入によって実現するアタラシイものやサービスのプラットフォームです。このページは、 プロダクトカテゴリの 「〈100枚限定〉390年続く技と、大自然がデザイン。新・金沢漆器 INAZUMA」プロジェクト詳細ページです。
Soichiro Koshida
2022.12.06
松澤カオリ
2022.11.02
Kentaro Hayashida
2022.11.02