課題の発見

こんにちは！私は25年前にトレーディングカードに出会ってからずっとカードのプレイヤーとして、コレクターとして活動を続けています。

カードのコレクション方法として、カードバインダーがベストだと確信しています。理由は３つです。

・見たいカードをすぐ見つけられる

・カードをまとめて見られる

・省スペースである

カードバインダーには２種類あります。

・ページ(リフィル)が固定されているもの

・ページ(リフィル)が差し替えられるもの

リフィル差し替えが可能なリング式バインダーは、トレーディングカードの拡張性に適していてとても便利です。

さて、長年リング式バインダーを使ってきましたが、リングを使わなければもっと良くなると感じる機会がありました。

たまにカードがリングに当たって凹むことがあります。こうなるとコレクターとしては少し困ってしまいます。

バインダーをめくるとき、閉じるとき、保存する時、少し気をつける必要があります。

ページ差し替え×めくりやすい
２つのバインダーのハイブリッド

この課題は

・カードとリングが接触することを防ぎ、ページをめくりやすくすること。

・リフィル差し替えを可能にすること

２つを両立させる必要があります。

ではこのようなカードバインダーはいかがでしょうか？

一見「？」となったかもしれません。リフィルが固定されているカードバインダーと同じ形に見えます。

ではご覧ください。

この構造でリフィルが外せます。

リングを使わずに、ページ差し替えを自在に行えるカードバインダーが誕生しました。

リングがないので、めくる時も閉じる時も保存する時もカードにキズが付く心配がいりません。

ページ差し替えも抜きたい場所から抜いて、追加したい場所に挿すだけで手間なし。簡単です。

ページ固定式のカードバインダーと似た機構を持っているため抜群にめくりやすいです！

リフィルが差し替え可能なカードバインダーとは思えないほどの使用感です。

差し替え機構の紹介

リフィルの差し替え機構を解説します。

リフィル側には3つの切り込みがあります。中央だけＴ字になっています。

バインダー側には3本の金属棒がついています。

このうち中央の棒だけが動くようになっています。

中央の棒が稼働し、3つの棒が等間隔になった時、リフィルの3か所の切り込みに差し込めるようになっています。このとき抜き差しができます。(ロック解除状態)

中央の棒が稼働して、3つの棒が等間隔ではなくなったとき、中央の棒がＴ字の切り込みから外せなくなるので、リフィルがロックされます。(ロック状態)

この機構を上部のトリガーで操作できるようにしています。

この特殊機構をJoy-Nate(ジョイネート)機構と名付けました。

商願2025-42932, 意匠1789710号, 1729854号, 1729855号, 1729856号, 1796455号

ストレスのないリフィル交換

リフィルを抜き差ししたいときにリフィルがバラバラに外れてしまったら困りますね。

ロック解除しても勝手に外れない「仮ロック機能」を搭載しています！

抜きたいリフィルの仮ロックを外せば、そのリフィルだけ抜けます！

リフィル1枚1枚の状態を個別に管理できる点が、この機構の優れていた特徴です。

より良い仕様を考えました

カードバインダーを作るのであればより使いやすくなるような仕様を考えてみました。

①背表紙を上にして保存できるようにしました。

カードバインダーを長年安定して保存するには、背表紙を上にした方がいいのではないかと考えました。

この置き方が理想です。

自立させるためにブックケースをつけるとこんな感じです。

この保存方法を推奨するのは、背表紙を手前にして縦置きすると、バインダーとリフィルの結合部と重力の方向が異なっていて、リフィルの重量を均一に受け止められないためです。

この置き方を推奨しますが、普通のバインダーと同じく背表紙を手前にした収納も可能です。

②リフィルの仕様

リフィルは出し入れしやすい両面ポケットにしました。リフィルが両面ポケットになったので背景が映える黒(マット)にしました。リフィルポケットサイズは一般的なトレカサイズ63×88mm(ポケモンカードゲームやワンピースカードゲームなど)が収納できるのは当然として、キャラクタースリーブも保存できるサイズにします。

ミニサイズのカードはポケットが大きくて動いてしまうので、スリーブ側でサイズを調整する方式を採用しています。

また、リフィルは白化しづらいPP製にしました。

③表紙の仕様

曲がりや裂けに強い紙(チップボール製)にしました。

④背表紙の厚みの仕様

重さや容量がちょうどいい背表紙幅約60㎜にしました。

⑤表紙のタイトル

表紙の文言は内容物を表すべきだと考えます。例えば動物について書かれているなら「動物図鑑」のようになるはずです。

この商品の場合は内容物がカードなので「〇〇コレクション」や「〇〇カード」のような感じになります。なので文言は「SUPREMACY COLLECTION」とします。商品名は邪魔にならないよう裏表紙に箔押しを入れておきます。

名前の由来

「Joy-Nate」の名前の由来はJoin(繋ぐ)+at(後)で、「後世に繋ぐもの」を表しています。コレクターの世界には、コレクションは自分だけのものではなく、その価値を維持しながら次の世代のコレクターに譲っていくもの、という1つの考えがあります。このバインダーは、コレクションの価値を守り、次の世代に繋いでいくためのものです。

操作方法

コレクションの保存方法は通常のリング式バインダーと同じです。

リフィルの差し替え方が通常のリング式バインダーと異なっているので説明します。

ロックの外し方

〇トリガーをつまんで、上にスライドしてロックを外す。

リフィルの外し方

①交換したいリフィルをトリガー側にスライドして仮ロックを外す。

②リフィルを抜き取る

リフィルのつけ方

①リフィルの切り込みを3本の金属棒にはめ込む。

②リフィルをトリガーの逆側にスライドして仮ロックする。

ロックのかけ方

〇トリガーを下にスライドしてロックする。

仕様

リターン

カードバインダー一式（カードバインダー本体・リフィル28枚・ブックケース）を基本セットにしたリターンをご用意しています。

スケジュール

①生産ルートの確立　(実施済)

②Makuakeに掲載開始　　　　11/22

③Makuakeに掲載終了　　　　1/21

④金具寸法や仕様の微調整　(実施済)

⑤樹脂型の製作　　　　　　　2月～3月

⑥各パーツの量産　　　　　　2月～4月

⑦組み立て・梱包・工程改善　5月～7月

⑧リターン発送　　　　　　　5月～7月　完成した製品から順次発送します。

実行者紹介

製作者は25年間カードのプレイヤー・コレクターをしており、トレーディングカードの自作もしています。長らくトレカと関わった人生を送ってきました。

コレクションをする中で実際に不便だと感じることが多くあり、理想の姿を想像することも楽しんでいます。試作を重ねて生まれた、初めての製品がJoy-Nateです。Joy-Nateを通して、カードバインダーでカードが傷つくことがない世界になれば嬉しいです。