800年の伝統の技が息づく総手仕事・少量生産の牛首紬の反物をバッグに

「改石 牛首紬」のブランドは非常に高価な価格で流通しており、着物好きなら憧れの一枚として知られます。すべての工程が手作業のため、年間わずか100反しか製造ができない希少性も魅力です。

今回、チェーンがついてショルダーにもなる使い勝手のよい大きなサイズとバッグインバッグにもなる小物入れにぴったりの小サイズをご用意しました。

牛首紬をご存知ですか？

このインパクトのある名前は、着物のために織られてきた上質な絹の生地のこと。軽くて丈夫で美しい艶と、表情豊かなフシが特徴で、着物愛好家からは「一生に一枚は牛首紬がほしい」という声があがる着物です。

長い間、着物文化を支えてきた牛首紬ですが、昨今の着物離れ、気温の変化、作り手の減少などにより、生産を続けるのが困難になってまいりました。手織りならではの牛首紬の伝統を絶やすわけにはいかない。

祖母、そして父・改石が守ってきた伝統製法で、全工程を手仕事のまま織り続ける〈加藤手織牛首つむぎ〉。白山市・桑島で“総手仕事”に誇りを持ち、家族と職人が量より質を貫き、現当主は改石の志を受け継いで白生地のみを「改石 牛首紬」の名で反物に仕立てています。なお改石は2000年に（一財）民族衣装文化普及協会「日本きもの文化賞」を受賞するなど、その仕事は高く評価されています。

まずは手にとって、この独特の美しさを、みなさまに知っていただきたい。そんな思いから、プロジェクトに挑戦することにしました。

日常づかいしやすく、改まった場所にも使っていただけるがまぐちバッグを大小揃えました。

反物は繭から糸を挽くところから、織って仕上げるまで、すべて職人が手で行っています。私たち加藤手織牛首つむぎは、すべての作業を手仕事で行っています。場所によってフシや光沢が微妙に変化するので、同じものは存在しません。

この山間でひっそりと育まれ、継承されてきた日本伝統の技を感じてください。そして、応援をいただき、未来へと繋げるチカラをいただきたいと切に願っております。

どうぞ手に取って「改石 牛首紬」ならではの牛首紬の魅力を楽しんでください。

幻の絹を、次の世代へ

牛首紬は、二匹の蚕が一緒に作る「玉繭」から生まれる、希少な絹織物です。
今では織り手も少なくなり、文化そのものが継承の危機にあります。
「改石 牛首紬」は糸づくりから織りまで一貫して行うことにこだわっています。
私はこの手を止めずに、この文化を、次の100年へとつないでいきたいと思い、この挑戦をすることにしました。

＜のべ引き｜双子の玉繭から直接糸を挽き出す＞

玉繭を83℃の湯に浮かべ、ひとつひとつから直接糸を引くのべ引きを続けています。120本の糸は節こき（陶器の円盤）の小穴を抜け、一本の玉糸へ。仕上げに糸はたきで甘撚りの糸が本来の艶とうねりを取り戻す。こうして織り上げた白生地は、蚕の糸そのものの強さと美しさを宿します。

＜120本の糸が節こきの円盤の小穴を通って、一本の玉糸に＞

＜糸はたきをして、甘撚りの糸は本来の光沢やうねりを取り戻す＞

加藤手織牛首つむぎの肝、甘撚りとは玉繭をのべ引きで集めた糸にほとんど撚りをかけないこと。絹の深い艶としなやかさ、使ってもふわっと戻る復元力が際立つ——。

私たちは、牛首紬ならではの、蚕が吐き出す糸そのものの美しさと強さを表すために、愚直に、ひたすらに、この製法にこだわり続けています。

加藤手織牛首つむぎが織りなす「改石 牛首紬」は、すべて一点もの。
同じ反物は二つとありません。
その個性を活かし、がまぐちバッグに仕立てました。

「改石 牛首紬」はすべて手織りで仕上げており、模様の出方や風合いは一反ごとに異なります。ふわりと軽く、軽やかで堅牢。何より美しい艶が特徴です。

緯糸方向にたくさんの節が走ります。緯糸には玉糸、経糸には生糸が使われています。

その個性をそのまま活かして、がまぐちバッグというかたちにしました。

本音を言えば、反物のままで手に取ってほしい、という想いもあります。
けれど、それではなかなか手に取ってもらえない今の時代。
だからこそ、バッグというかたちで、暮らしの中に届けたいと思ったのです。

この布を未来に残すには、「知ってもらうこと」「使ってもらうこと」が必要です。
がまぐちバッグが誰かの暮らしにそっと寄り添い、
「これは牛首紬という布なんだ」と伝わっていく。
その一つひとつの積み重ねが、文化をつないでいくと信じています。

■ 玉繭から生まれる、命の美しさを宿す糸

牛首紬は、他の絹織物とは大きく違います。

牛首紬の原料となる「玉繭」は、二匹の蚕が一緒に作る特別な繭です。
糸が複雑に絡まり合い、通常の機械では引くことができません。
私たちは50年ものあいだ、修理を繰り返しながら使い続けている座繰り機を使い、手作業で糸を挽いています。

蚕の個性がそのまま糸に表れ、一本の糸にも針がささるような生命力があります。
まゆは、まさに個性のかたまり。
同じように見えて、一つとして同じ糸はありません。

■ 上品な光沢と、手織りならではの風合い

牛首紬の特徴は、何といってもその艶と風合いです。
経糸には細く整った糸を、緯糸には節のある玉糸を使い、
織り上がる布には“フシ”と呼ばれる自然な表情が浮かび上がります。

絹特有の上品な光沢があり、光を受けるとしっとりとした艶が立ち上がります。

■ 美しさとともにある、強さと着心地の良さ

「釘にかけても破れない」と言われるほどの丈夫さがありながら、
手に取るとやわらかく、空気をふくむような軽さがあります。

そして、通気性にも優れ、夏は涼しく、冬は暖かい。
着物地でありながら、ふだんの暮らしにも無理なくなじむ着心地です。
風通しがよく、風合いもやさしく、まるで空気をまとうような布です。

■ 反物で届けたいほどの完成度

私たちは本来、牛首紬は反物の状態でこそ一番美しいと考えています。

だからこそ、がまぐちバッグに仕立てる前にも、反物として手にとってもらえるような展示にも取り組んでいます。

その価値がバッグの中に詰まっていることを、ぜひ感じていただけたらと思います。

着物はもちろん、バッグや、ジャケット、ドレスにも。テキスタイルとしての可能性も感じていただければと思っています。

■ 分業ではなく、「糸から布まで」すべて自分たちで

現在、多くの織物産地では分業が進んでいますが、
私たち加藤手織牛首つむぎは、繭から糸を挽き、織り、仕上げまで一貫して手がける存在です。
大量生産はできません。けれど、その分、すべての工程に目が届き、責任を持って仕上げています。

この反物が、ただ積まれて終わるのではなく、
誰かの暮らしの中で息をしてくれたら。
そんな思いで、がまぐちバッグを作りました。

丈夫で、軽く、洋服にも和服にも自然に馴染みます。
模様の出方やふしの位置がすべて異なるため、一つひとつが完全な一点物です。

「これは何の布ですか？」と聞かれたとき、
「改石 牛首紬です」と答えていただけたら、
それだけで私たち職人は報われます。

石川県白山市の桑島という山あいの集落で、
私はずっと牛首紬を織ってきました。

工房はパートの職人さんを入れて全員で８人です。
この土地では800年以上にわたり、牛首紬が受け継がれてきました。

誰に見せても誇れる、本当に良い布です。
ですが今、着物を着る人が減り、反物が売れ残るようになってしまいました。

牛首紬は、私たちの暮らしの中に生きてきた文化であり、誇りです。
けれど、このままでは、静かに失われてしまうかもしれません。

せめて、知ってもらいたい。使ってもらいたい。
そんな思いから、反物を活かして、がまぐちバッグを作ることにしました。

手織りの反物で作ったバッグは、それぞれにフシや織の表情があり、言ってみれば世界に一つだけの１点もの。

かつては集落中に織機の音が響いていたものです。

けれど、今は、織る人も年々減り、工房も次々と閉まっていきました。

着物を着る機会も減っており、織った反物はそのままのカタチで静かに積まれていきます。「このままでは、本当に牛首紬そのものが消えてしまうかもしれない」
そう思わずにはいられませんでした。

私はこの仕事が好きです。
答えがないところが楽しい。でも、私ひとりでは守れないものがあることも、わかっています。

息子の大治朗が、この工房を継ぎ、「改石 牛首紬」を絶やさないと決意してくれました。牛首紬を未来へと繋いでくれる職人や、若き力のためにも、

このプロジェクトでいただいた応援購入は、

・職人への正当な工賃
・工房の維持
・若い世代の育成

に、大切に使わせていただきたいと考えています。

牛首紬を、次の100年へ。
どうか、あなたの力を貸してください。

商品名：加藤手織牛首つむぎ 「改石 牛首紬」一点物がまぐちバッグ

素材：改石 牛首紬、金具

サイズ：大／タテ約18×ヨコ28×マチ約7cm、小／タテ約13×ヨコ19×マチ約5cm

カラー・シルバー、青、茶、ベージュ、紺

製造地：石川県白山市桑島（加藤手織牛首つむぎ）

サイズ｜大

取り外し可能なチェーンがついており、ショルダーとしても楽しめます。

ふっくらとやさしいフォルム。手織りならではなの風合い。

中のものが見やすく、ポケットが付いているためスマートフォンも取り出しやすい。

サイズ｜小

いつものファッションをクラスアップする。アクセントにぴったりのバッグ。

横から見たところ。すっきりとした。

スマートフォンがちょうど入る大きさ。ポケットはキーや細々したものを。

繭の個性や、織り方、フシの様子などによって色合いが微妙に異なるため、一つひとつが一点ものと言ってよいバッグです。それぞれに深みのある色合いです。日本の伝統色を意識した色をご用しました。和の気品とモダンさをお楽しみください。

◾️本物の証明をおつけします。

「改石 牛首紬」であることを証明する保証書をお付けいたします。

雨の日は使用できますか？
特性上、水濡れは避けてください。

お手入れはどうしたらよいでしょうか？
乾いた柔らかい布で軽く拭き、風通しの良い場所で陰干しするのがおすすめです。

保管はどのようにすればいいですか？
直射日光・高湿度を避け、乾燥剤とともに保管してください。