皆様、はじめまして！私はダウン症で「右手全指欠損」のハンディキャップがありながら、水泳の世界大会の出場を目指している石橋湖巴（イシバシ　コハク）選手（※プロフィール下記参照）の水泳指導を担当しておりますACプラスの堤祐馬と申します。早速ですが、「世界ダウン症水泳選手権」をご存知でしょうか。これは２年に一度行われるダウン症の方々が参加する水泳の世界大会で、今年は７月にカナダのノバスコシア州トゥルーローで開催されます。この大会は「ダウン症のオリンピック」と位置付けられ、水泳以外にも他６種目の競技も加わった総合大会となり、石橋選手もこの大会出場を目指して日々練習に励んでおります。

　ダウン症の方は、筋肉が柔らかい、小柄、心臓疾患を患っている方が多く、発達障害や知的障害があるなどの特徴があります。身体と知識の両方の障害を有することで、パラリンピック出場は難しいダウン症の方々ですが、世界中の同じダウン症の仲間と公正に競い合い讃え合う「世界ダウン症水泳選手権」は、彼らとその家族・友人にとって胸を熱くする夢の舞台です。

　石橋選手と私の出会いは２０１６年３月にお母様から「障がい者水泳記録会に出場したい」と、水泳の個別指導を依頼されたのがきっかけでした。当初は２５ｍを何とか泳ぎきるのが目標でしたが、順調にレベルアップした結果、昨年７月には「九州障がい者水泳選手権佐賀大会」に出場できるまでになりました。

　その後も厳しい練習を積み重ね、ついに昨年１０月の「福岡障がい者水泳記録会」では「２５ｍクロール」と「２５ｍ背泳ぎ」、「５０ｍクロール」の３種目で本大会の日本代表派遣標準タイムを見事に突破し、カナダ大会への選手派遣が決まりました！

　現在は今年７月の本大会に備えて素晴らしい結果を残すべく、更に練習量や質を上げて準備を進めていくところです。しかし今後、練習の回数が増えるのに伴いご家庭からの指導料の負担も増し、本大会の遠征費も一人５５万円ほどかかる予定で、本大会にはコーチである私も帯同予定です。またこれまで県内外での大会や関西方面での合宿など、全てご家庭や私自身が自己負担で遠征費を捻出してきましたので、これ以上ご家庭のご負担が増えるのは心苦しいところであります。

　そこで石橋選手へのお力添えを受け賜りたく、皆様にカナダへの遠征費のご支援をお願いしたいと考え、今回クラウドファンディングに挑戦させていただきました！

　このクラウドファンディングを通じて、私たちの活動を発信することで、障がい者水泳や障がい者スポーツの存在をもっと多くの方々に知っていただき、更に応援・協力していただける方を増やし、障がい者水泳に限らず障害スポーツの発展に寄与したいと考えております。皆様のご支援どうぞよろしくお願い申し上げます。

※石橋湖巴（イシバシ　コハク）選手のプロフィール
２００３年生まれ、福岡県出身。北九州市立小倉南特別支援学校中学部３年生。
生後すぐに先天性四肢障害・右手全指欠損及びダウン症候群・ロバートソン転座型と診断される。
２０１２年から運動不足解消のため、水泳を習い始め、その後障がい者水泳大会出場を目指し、２０１６年からACプラスの堤コーチに指導を仰ぐ。最初は２５ｍクロールを泳ぐのがやっとだったが、練習の成果が徐々に現れ、２０１７年は九州大会に出場。その後の大会で、かねてより目標にしていた世界ダウン症水泳選手権の２５ｍクロールと背泳ぎ、５０ｍクロールで、日本代表標準タイムを突破して、ジュニアクラスでカナダ大会への選手派遣が決まる。