みなさま、はじめまして。広島県呉市郊外、瀬戸内の小さな酒蔵からご案内させていただきます。Makuake には初登場となります。

この度、弊社のプレミアムブランド『沙羅双樹』（さらそうじゅ）のリリース30周年にあたり、【新商品】純米吟醸「沙羅双樹」を発売することになりました。9月の一般販売に先駆け、Makuake での先行発売となりますので、ご支援いただきますようお願い申し上げます。

「沙羅双樹」は、盛川酒造7代目の現当主が就任直後に立ち上げたブランドです。そのコンセプトは《非日常の酒》。ハレの日に飲む特別な日本酒です。酒米の代表銘柄「山田錦」の原産地・兵庫県のなかでも屈指の特A地区産の山田錦を全量使って醸しています。

平成元年、盛川知則は先代の急逝を受けて28歳で家業を継ぐことになりました。そのころの盛川酒造は、桶売り（下請けの醸造）が主で、普通酒しか販売していませんでした。当時は吟醸酒ブームの真っただ中。『時代に追いつかねば』との思いで、まだ商品化していなかった吟醸酒の開発に乗り出しました。

真っ先に取り組んだのが原料米の確保。その頃の流れは YK35。山田錦を35％磨いて、熊本酵母で醸す酒が一番良いとされており、多くの酒蔵が山田錦を買うことに必死な時代でした。そこで原料米には徹底的にこだわろうと、山田錦の中でも特に品質が良いとされる兵庫県特A地区産の米を使うことにしました。当時は非常に入手困難な米でしたが、現地の田んぼに何度も足を運び、多くの方の協力により何とか確保することができるようになりました。

次に仕込み水。幸いなことに蔵内で汲み上げる天然水は、軟水地帯の広島県においても一、二を争うほどの極軟水の名水です。そこに広島杜氏伝統の「軟水醸造法」で丁寧に醸す杜氏の技が合わさり、この名水を活かすことができました。

こうして、《日常の酒》として毎日の晩酌に気軽に飲んで親しまれている『白鴻（はくこう）』とは違う、言うなれば《非日常の酒》、『沙羅双樹』が生まれたのでした。

平家物語では、沙羅双樹の花の色が一瞬のうちに変わることを、この世のものは絶えず変化していつまでも存在するものではない「無常」のたとえとして用いられています。酒もまた無常の産物。良いお酒を醸しても、飲んでいただくことでその姿は消えてしまいます。そんな儚いものだからこそ、当蔵でしか醸せない酒で至福の余韻に浸っていただきたいという思いを持ち続けているのです。

平清盛が平家の守護神として建立した厳島神社は、「宮島」の象徴であるとともに広島の象徴でもあります。平家物語ゆかりの「沙羅双樹」の銘柄には、広島を代表する酒でありたいとの思いも込められています。

「沙羅双樹」は大吟醸酒・純米大吟醸酒として定着してきましたが、発売30周年を機に、「沙羅双樹」ブランドをより多くの人に知って頂きたいという思いで新商品を開発しました。

開発コンセプトは「《日常》の中の《非日常》」

「沙羅双樹」のブランドコンセプトは《非日常の酒》。ちょっとうれしいことがあった時やお祝いしたい気分の時などに、晴ればれとした気持ちで飲んでいただきたい特別な日の日本酒です。新商品では、くすっと笑えるようなでき事、幸せを感じる瞬間に出会えた時に、《非日常》を気軽に持ち込んでいただけるようなお酒を目指しました。

「沙羅双樹」はハレの日に飲む特別な日本酒というコンセプトのため、贈答品としてのイメージが強い日本酒でした。今回開発した商品は、日常に取り込んで頂きやすいよう、より食中酒に近づけた日本酒に仕上げました。兵庫県特A地区産の山田錦を精米歩合60％まで磨き、酵母はより酸味が出るものを選択。また、香りが穏やかになるような製麹を心がけました。

香り穏やかで繊細な味わい。キレのよい辛口の逸品です。「食中酒」にこだわる盛川酒造の酒らしく、毎日の《日常》の食事にもよく合います。《日常》にさし込む《非日常》の光を存分にお楽しみください。

新商品 純米吟醸「沙羅双樹」の生酒は、4月12日に行う予定だった当蔵の蔵開きイベント《やすうら蔵まつり》で限定販売する予定でした。しかし、新型ウイルスの感染拡大防止のためイベントが中止となり、お披露目の機会がなくなりました。そこで、弊社ECサイトで一部を限定販売し、一部を Makuake 先行販売のセットとしてご用意いたしました。ぜひ今しか味わえない生酒をご堪能ください。

当蔵では、蔵内で汲み上げる野呂山系の良質な伏流水を仕込み水として使用しています。​

広島県はミネラル分が少ない軟水の豊かな地です。その中においても一、二を争うほどの極軟水を仕込み水に用いています。ミネラル分の少ない軟水では、酒造りに欠かせない酵母菌の生育に必要な栄養素が不足します。それゆえに非常に困難な酒造りを強いられます。ですが、広島杜氏伝統の「軟水醸造法」で丁寧に醸し、米の旨味がしっかりと引き出された、芳醇で味のある酒が醸されます。

【Makuake 先行発売】純米吟醸「沙羅双樹」

＜商品詳細＞

使用米：兵庫県特A地区産山田錦／精米歩合：60％／使用酵母：きょうかい9号系／日本酒度：+5／酸度：1.6／アルコール分：16.5度／醸造年度：2019年度（新酒）

＜商品コメント＞

口に近づけた時には、ほのかにデラウェアのような香り。口に含むと、デラウェアの香りにマスカットのような甘みが加わり、上品な余韻の中で、スッキリとキレのある辛口の味わいが広がります。

＜おすすめの料理＞

タイやヒラメの刺身、塩味の焼鳥。淡白な素材にシンプルな味つけの料理。

【蔵開き限定酒】純米吟醸「沙羅双樹」生酒

＜商品詳細＞

使用米：兵庫県特A地区産山田錦／精米歩合：60％／使用酵母：きょうかい9号系／日本酒度：+5／酸度：1.6／アルコール分：16.5度／醸造年度：2019年度（新酒）

＜商品コメント＞

口に含むまでは香りもおとなしい印象ですが、いったん口に含むとシルクのようなきめ細かでなめらかな口当たりとともに、アプリコット（ドライフルーツ）のような香りと甘みの世界が広がります。

中止となった「蔵開き」で限定販売の予定だったお酒です。

＜おすすめの料理＞

イカやタコのカルパッチョ。酸味の効いた味付けで、淡白でありながら、しっかりと味わいを主張する食材を使った料理。

大吟醸「沙羅双樹」雫酒

＜商品詳細＞

使用米：兵庫県特A地区産山田錦／精米歩合：40％／使用酵母：広島もみじ酵母、せとうち21号／日本酒度：+5／酸度：1.3／アルコール分：17.5度／醸造年度：2017年度

＜商品コメント＞

高品質な酒米と良質の水を、杜氏渾身の力を込めて醸した大吟醸。そのもろみを搾るとき、酒袋に入れて吊るし、自然にしたたり落ちてくる一滴一滴をじっくり集めた雫酒。この華やかな香りが、日常を離れて至福の時へといざないます。シリアルナンバー入りの限定酒。（2017年度醸造、限定155本）

大吟醸「沙羅双樹」

＜商品詳細＞

使用米：兵庫県特A地区産山田錦／精米歩合：40％／使用酵母：広島もみじ酵母、せとうち21号／日本酒度：+4／酸度：1.2／アルコール分：17.5度／醸造年度：2018年度

＜商品コメント＞

高品質な酒米と良質の水を、杜氏渾身の力を込めて醸した大吟醸。華やかな香りと柔らかな口当たりです。シリアルナンバー入りの限定酒。（2018年度醸造、限定1,280本）

純米大吟醸40「沙羅双樹」

＜商品詳細＞

使用米：兵庫県特A地区産山田錦／精米歩合：40％／使用酵母：広島もみじ酵母、せとうち21号／日本酒度：±0／酸度：1.3／アルコール分：16.5度／醸造年度：2017年度

＜商品コメント＞

特A地区産の山田錦（特等以上）を40％まで磨きあげ、丹精込めて醸された逸品です。繊細な香りの中に、純米らしい幅のある味わいをあわせもつ絶妙なバランスをおたのしみいただけます。シリアルナンバー入りの限定酒。（2017年度醸造、限定1,384本）

純米大吟醸50「沙羅双樹」

＜商品詳細＞

使用米：兵庫県特A地区産山田錦／精米歩合：50％／使用酵母：せとうち21号／日本酒度：+5／酸度：1.4／アルコール分：16.5度／醸造年度：2018年度

＜商品コメント＞

特A地区産の山田錦を50％まで磨きあげました。華やかすぎないすっきりとした飲み口で、広島酒らしいキレのあるふくよかな味をおたのしみいただけます。

① 【Makuake 先行発売】純米吟醸「沙羅双樹」 720 ml 1本 ・・・ 3,500円

・【Makuake 先行発売】純米吟醸「沙羅双樹」 720 ml×1本

② 純米吟醸「沙羅双樹」 火入・生酒 2種セット ・・・ 6,000円

・【Makuake 先行発売】純米吟醸「沙羅双樹」 720 ml×1本

・【蔵開き限定酒】純米吟醸「沙羅双樹」生酒 720 ml×1本

③ 「沙羅双樹」 精米歩合3種のみくらべセット ・・・ 12,000円

・純米大吟醸40「沙羅双樹」 720 ml×1本

・純米大吟醸50「沙羅双樹」 720 ml×1本

・【Makuake 先行発売】純米吟醸「沙羅双樹」 720 ml×1本

④ 「沙羅双樹」 6種コンプリートセット ・・・ 30,000円

・大吟醸「沙羅双樹」雫酒 720 ml×1本

・大吟醸「沙羅双樹」 720 ml×1本

・純米大吟醸40「沙羅双樹」 720 ml×1本

・純米大吟醸50「沙羅双樹」 720 ml×1本

・【Makuake 先行発売】純米吟醸「沙羅双樹」 720 ml×1本

・【蔵開き限定酒】純米吟醸「沙羅双樹」生酒 720 ml×1本

盛川酒造は広島県南部、瀬戸内海国立公園・野呂山（標高839 m）の東麓で、野呂山を源流とする野呂川のほとりにあります。蛍舞う清流と豊かな自然に恵まれた環境にある家族経営の小さな酒蔵です。製造を担当している杜氏は、社長の実弟 盛川元晴。

料理と共に楽しめ、飲む人を和やかにする「食中酒」にこだわり、華やかすぎることなく、飲むほどに味わいがあり、いくらでも飲めるキレのある酒造りを目指しています。

二度の水害を乗り越えて

昭和20（1945）年9月の枕崎台風により、創業蔵をはじめ、本宅を含む７棟が流され、建物ばかりか蔵の歴史を物語る多くのものを失いました。

また、平成30（2018）年6月28日から7月8日にかけて全国に広範囲で被害をもたらした西日本豪雨では、当蔵も床下浸水の被害を受け、ライフラインは完全停止、営業停止を余儀なくされました。しかし、ボランティアや地域の方々に助けられ、いち早く営業を再開することができました。

こうした苦難を乗り越え、今日まで酒造りができているのは、酒造りを担ってきた杜氏・蔵人、見守ってくださった地域の方々、愛してくださるファンの皆さまの支えと、酒造りの灯を絶やしてはならないという先人の強い思い、そして魂宿る「蔵」の意志によるもの。これからもその思いを胸に歩んでまいります。

最後までご覧いただきありがとうございます。

ご支援よろしくお願いいたします。