きっかけは愛犬の「旅立ち」

鹿児島県南九州市川辺で、伝統工芸品「川辺仏壇」の金具製作に従事する河村金具製作所の企画製造の河村静江と申します。

15年半もの永きに渡って生活を共にしたきた愛犬トミー（ラブラドールレトリーバー）が天国へ旅立ってしまいました。
時間がたつほど寂しさは募り、こんなにも寂しくて悲しくて・・・トミーの最後を看取ることはとても辛く悲しい出来事でした。愛用の餌皿や首輪を見るたび、涙も枯れ果てるほど泣き暮れる毎日でした。

楽しい思い出を日々の糧に変えて

そんな折、母から「一生懸命生きて命を全うしたんだから、そう悲しまないで」と言葉をかけられ、いつまでも後ろを振り向くのではなく、楽しい思い出を日々の糧に変えて、また頑張ろうと心機一転。
家業の伝統工芸品「川辺仏壇」の素材を利用しで愛犬の形見を身近に置いておける小箱が作れないものかと起案し、試行錯誤を繰り返し、このほど「思い出小箱 鎮魂華〜花蓮」の製品化にこぎつけました。
私のように身近で大切なものを失って悲しみに暮れる人が沢山いらっしゃるはず。
ペットとの楽しい思い出を日々の糧に変えて、手元に置けるこの「「思い出小箱 鎮魂華〜花蓮〜」（かれん）で元気になっていただきたいと考えました。

おわりのはじまり「思い出小箱 鎮魂華〜花蓮〜」

こころに寄り添う小箱

銅製の蓮の花を象った花びらの真ん中に、球体のガラス（人工水晶）を置き、透明無垢で平穏な心を表現しました。素材は昔から馴染みがあり、たんすや椅子などのさまざまな家具に使用されてきた桐を使用しています。漆（黒）、漆（赤）箱の側面には蒔絵師が季節の花々を表現しました。

＜桐の特長＞
●水や湿気に強い●カビ防止●熱伝導率・保温性が高い●断熱性が高い●柔らかい●軽い

3つのシリーズをご用意。

朱の華やかさの中にも気品あふれる「漆・赤」（写真の花びらはツヤなし）

漆黒の上品さが漂う「漆・黒」（写真の花びらはツヤあり）

木肌の温もりと、優しさを醸し出す「桐」（写真の花びらはツヤなし）

伝統工芸品「川辺仏壇」の職人達が賛同。

伝統工芸品「川辺仏壇」の職人に賛同していただき、培われた職人の技術で美しい小箱を製造しました。

「思い出小箱 鎮魂華〜花蓮〜」を手掛ける職人。

●片平 廣美（伝統工芸士/業歴：42年）※片平ウッド工芸

●中薗 真幸（伝統工芸士/業歴：37年）※中薗仏壇うるし工芸
その優れた技術がフランス国営テレビで紹介されました。

●外薗 千尋（伝統工芸士/業歴：44年）※外薗仏壇蒔絵店

●川原 真也（業歴：55年）※（有）河村金具製作所
鹿児島国体（2023年秋開催）のトーチ製作。

日本の伝統工芸品であるお仏壇。
伝統を伝える 川辺仏壇のご紹介

※「川辺仏壇®」は名称登録されています。

＜歴史・背景＞

鹿児島県南さつまを雄大に流れる、万ノ瀬川。
その源流のひとつが川辺町を流れる清水川です。
川の流れに沿って高さ15m 長さ500m の岸壁に、麿崖仏がきざまれています。

磨崖仏のほかに、高さ10m長さ30cmもの大きさの大五輪塔、宝筐（ほうぎょう）印塔、板碑などが刻まれ、平安末期から明治時代にかけて、ここ川辺の民の信仰心の篤さを物語ります。お仏壇に関するもので現存するのは、延元元年9月6日（西暦1336年）と記された漆塗りの位牌があります。

＜伝統工芸品「川辺仏壇」の特徴＞

川辺仏壇は、杉、ヒバ、松などの木地を材料とし、木地の彫刻、天然の漆塗り、美しい彫刻、純金箔や純金粉を多様して作られる小型の仏壇です。全体は「ガマ戸」と呼ばれる独特な形状をしており、見かけは扉を閉じるとタンス、開くと荘厳な金箔の内装がほどこされている仏壇が現れます。

＜伝統工芸を伝承する職人たちの技＞

＜木地職人＞木を組む・削る

杉、ヒバ、松などの素材を使って本体の木地を作ります。
使い込まれた道具、工具を使いながらも最後の調整はやはり手作業。多種多様の仏壇のサイズを決めるのも経験豊かな木地職人ならではの仕事です。

＜彫刻職人＞木を彫る・刻む

後工程に控える漆、金箔貼りに考慮し、表面を滑らかに保ちながら、板材に細かな下絵を描き、巧みに彫り上げていきます。

＜宮殿（クウデン）職人＞木格子の組み上げ

宮殿とは欄間の後ろにある屋根部分です。小さな、マス目で作られた木の格子を組み上げて宮殿が造られます。接着剤や金釘は一切使用していません。接合には竹串が使われ、外すと分解できるようになっています。

＜金具職人＞金属を曲げる・叩く・切り出す

仏壇が映える蝶番や細部の装飾に使われる繊細な文様が入った光沢のある金具。
銅板の上に鏨（たがね）を当て、文様を一つひとつ打ち出していきます。
金具職人は大小無数の鏨（たがね）を持ち、文様に合わせて使い分けます。

＜蒔絵職人＞絵を描く

蒔絵は仏壇の彩りの一つ。
漆を塗った上に、漆で下絵や文様を描き、金粉・青貝などで美しく仕上げます。蒔絵職人が表現する蒔絵は構図や美しさもさることながら、漆の性質を熟知している事も重要です。

＜塗り職人＞漆を塗る

仏壇の上質な輝き、艶は良質の天然の漆だからこそ出せる仕上げ。
漆は高温多湿で乾燥してしまうため、季節や湿度を鑑みながら塗り作業を行います。経験を積んだ塗り職人だからこそ、成し得る技です。

＜箔（仕上）職人＞金箔を貼る・組み上げる

「金」はさびにくい性質があり、長い間美しい輝きをたもちます。
箔職人は約1gの金を1㎡まで均等に延ばし、熟練の業で皺が寄らないように正確に貼り付けます。幾人もの職人達の手を経て、仕上がった部材を慎重に組み上げて完成です。

「思い出小箱 鎮魂華〜花蓮〜」

利用シーン / 利用方法・操作方法

小箱と蓋はペアになっています。使用前、蓮の花は蓋に逆さまに固定されています。

上部を静かに持ち上げ蓮の花が上になるように反転させて小箱に乗せ、球（人工水晶）を蓮の花の中心に置くように収めてください。

＜注意点＞
●蓮の花は比較的柔らかい銅製ですので、変形する場合がございます。その場合はご自分でバランスを整えてください。
●蓮の花は金属製（銅）です。縁は危なくないように加工がしてありますが、小さなお子様の手の届かないところに設置してください。
●本体に収納できるサイズは事前に図をご確認ください。サイズを超えるものを無理に押し込むと破損する可能性がありますのでご注意ください。

●漆器は紫外線が苦手です。長時間、直射日光にあてると変色の原因になります。ご使用場所は、直射日光を避けてください。
●球（人工水晶）は乾いた布で軽く拭いてお手入れしてください。
また、移動の際に球が落下しないようにご注意ください。また、直射日光があたると、レンズ及び凹面鏡の役割することになり、火災の原因になりますのでご注意ください。

仕様

「思い出小箱 鎮魂華〜花蓮〜」（かれん）の木箱は自然素材。一品一品、手作りのため切り出し部分や木目の詰まり方によってサイズ、重さが異なる場合がございます。

漆器の塗膜は耐久、耐水、断熱、防腐性が非常に高い材質で、手入れが非常に難しくて面倒だと思われがちですがそれは全くの誤解です。

お手入れは、眼鏡拭きのような柔らかい布で軽く乾拭きしてください。
※専用布（1枚）が付属します。

桐の日常のお手入れは、毛ばたきや柔らかい布で木目に沿ってそっと掃うように拭くだけでです。 濡れた布やワックス等では拭かないで下さい。（桐には漆塗り、蒔絵は施しておりません。）

「思い出小箱 鎮魂華〜花蓮〜」（かれん）は、自然素材を多く使っておりますので個体によりサイズ、重量が若干異なる場合がございますので予めご了承ください。
商品の到着時に破損、欠品などがございましたらお早めにご連絡ください。

スケジュール

①令和4年8月 プロジェクト開始
②令和4年9月 プロジェクト終了
③令和5年1月 リターン（桐製品）発送、漆塗り製品は11月以降順次発送予定

＜シリーズ価格表＞

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①Ⓐ漆塗り（赤金）つやあり マクアケ特別価格/192,000円（消費税・送料込）
①Ⓑ漆塗り（赤金）つや消し マクアケ特別価格/192,000円（消費税・送料込）
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②Ⓐ漆塗り（黒金）つやあり マクアケ特別価格/184,000円（消費税・送料込）
②Ⓑ漆塗り（黒金）つや消し マクアケ特別価格/184,000円（消費税・送料込）
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③Ⓐ桐（黒） つやあり マクアケ特別価格/44,000円（消費税・送料込）
③Ⓑ桐（黒） つや消し マクアケ特別価格/44,000円（消費税・送料込）
※こちらの商品には漆塗り、蒔絵は施しておりません。
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資金の使い道

新たな新商品開発費用に充てさせていただきます。
また、展示会等への出品を通じ、伝統工芸品である川辺仏壇の周知活動を行います。

実行者紹介

＜企画担当者＞
河村 静江 ：（有）河村金具製作所 専務取締役

両親も動物好きで、物心ついた頃から犬や猫に囲まれて育ちました。
結婚後、トミー（ラブラドールレトリーバー）を飼い始め、亡くなるまで15年半もの永きに渡って過ごしました。現在は犬（1匹）、猫（5匹）と暮らしています。