「なんて可愛いんでしょう！」「なんて愛おしいんでしょう！」

そのモフモフ、クリクリ、パタパタで、人類を魅了してやまないペットたち。

もし、あなたにも愛するペットがいるとして、その子の肖像画をプロの画家に心を込めて描いて貰えることができたら、それって、ものすっごく素敵なことですよね。

でも、本格絵画をプロ画家に依頼するなんて、そんなこと、恵まれた特権階級にしかできないと思っていませんでしたか？

「そういうの、お高いんですよね？ウン十万円もするんでしょ？」

はい。多分そうです。

でも、このプロジェクトは違います。

その理由は以下の対談をお読みください。

画家　知久奈津子氏へのインタビュー

【画家　知久奈津子】

2007年に東京藝術大学 美術学部 絵画学科 油画専攻 卒業し、2009年に東京藝術大学 大学院 美術研究科 修士課程を修了。現在プロ画家として活動中。

サダ（本プロジェクトの実行者）：知久先生、よろしくお願いします。まず、このプロジェクトは、僕が先生から「ペットの肖像画を受注制作したい」との相談を受け、マクアケで企画を発表してみることを提案したわけですが、なぜペットの肖像画を受注制作したいと思われたのですか？

知久：常々感じていることなのですが、日本は欧米に比べて日常にアートがないと思うんです。
欧米諸国ではお家のいたるところに絵を掛けますが、日本で絵画を飾っているお宅にお邪魔したことがありません。

きっとその理由はただ単に「キッカケ」がないだけなんだと思うんです。
だからその「キッカケ」を作りたいと思って。
では、どんなキッカケがあったらアートには興味なくても絵を「欲しい」「飾りたい」って思ってくれるんだろうと思案しまして、ある日ふと、「そうだ、自分のペットの絵なら嬉しいんじゃない？」って閃いたわけです。

サダ：なるほど。確かに僕もこれまで絵を欲したことはないです。「やる」と言われても「いらん」と答えてたでしょう。
でも「ウチの子（ペット）の絵」ということであれば話が違う。それは欲しいです。いらない理由がない。
しかもあの最難関、東京藝大を出たプロの画家の作品なわけでしょ？

ウチの子を藝大出のプロに描いて貰えるなんて、そりゃもう家宝ですよ！
そんな有難いものをこのような破格で引き受けてもらえるなんて夢のような話です。
でも、本当にこのお値段で大丈夫なんですか？

知久：ええ、本来であれば本格的な油彩画を仕上げるのにはこのサイズ（F3号）でも数か月はかかるので、このような価格でお引き受けすることは無理があります。
しかし今回はデジタルを駆使することでお求めやすい価格を実現させました。

サダ：え？デジタルですか？でも、油絵独特の絵具の凸凹があって肉筆としか思えませんよ。

知久：下絵をデジタルで制作し、その上から絵具を重ねていったんです。また、その際、油絵独特の肉厚なテクスチュアを作るのにも特殊な技法を用いて時間短縮を成功させています。

サダ：その特殊な技法とは？

知久：特殊な技法とは、ペラペラ・・・ペラペラ、ということです。

サダ：いや、ちょっと、僕のような素人には全く何を言ってるのかわかりませんし、折角の特殊技法を暴露するのはもったいない。そこは「企業秘密」にしておきませんか？

知久：それはお任せしますが、たとえ「やり方」がわかったところで訓練された運筆の技術、絵具を調合して配色する感性などの蓄積された知識、経験値がなければ同じようにはできないと思います。

サダ：ああ、つまり、レシピを盗めても一流の料理人が作る通りの味は再現できないってやつですね。

知久：そうですね。そのイメージで良いかと。
デジタルとアナログの融合において、アナログの部分に確立された技術がなければ単なる「加工写真」でしかありません。「芸術」として昇華できているかどうか、そこが「腕の見せ所」なわけです。

サダ：さすがです。
あと、その「種明し」があってわかりました。だからこんなにも「本人」とそっくりだったんですね。
普通、絵にすると画家のテイストが出たり、微妙に歪んでたりして「え～似てるかなぁ。なんか違う・・・」ってなりますよね。でもこれは見事に「本人」を再現できている。

知久：もちろん「模写」の訓練は受けておりますのでデジタルの下絵がなくとも正確に描ける自信はあります。
有難いことにデッサン力には高い評価をいただいてまして、学生時代にデッサンの教則本の編集メンバーにされ採用されたこともございました。

サダ：美術界での第一人者的な大手出版社「視覚デザイン研究所」から発行された「基本はかんたん人物画」のことですね。実は僕も先生と出会う前からあの本を持っていて、デザイン画を描くのに（サダの本業はファッションデザイナー）すごく参考にしてました。

知久：そう、それです。ですから見たものを正確に描ける自信はあるのですが、それでも下絵を描くというのは結構な手間でして、それをショートカットできることはかなりの時短になります。
ちなみにですが、多分この技法は、私のオリジナルといって過言ではないんじゃないかと。

サダ：オリジナル技法かぁ・・・努力の賜物なんでしょう。素晴らしいことです。
それと、背景がいいですね。これもオリジナル？

知久：バーントアンバー（黒っぽい茶色）を塗り、上に透明のアクリル樹脂のペーストで模様を描き、その上に金粉をはたいています。
よくあるやり方、というのでもないのでオリジナルなのかも知れません。ただ、画家というのは常に新しいやり方を試してますから。いろんな人がいろんなことをやってます。

サダ：それが画家の「画風」「個性」ということなのかな。この背景を見たら「あ、知久奈津子の作品だ」ってわかりますね。
フラットな金箔背景は日本画でも洋画でもよく見ますが、これは地紋のような「動き」があって面白い。そして見る角度によって金が主張したりしなかったり。絶妙です。

知久：いろんな角度からじっくり鑑賞し、見れば見るほど気付くところがあって飽きが来ない。人の手による造形物だからこそ味わえる面白みがある。それがアートです。造形物だからこそしっかり眺めるというモーションが生まれ、そしてその時間はとても「良い時間」であると思うんです。それを皆さんに経験してほしくて。

サダ：最初におっしゃっていた「日常にアートを」に戻りましたね。
しかし、いくらデジタルを取り入れ時短に成功しているからといって、肉筆に違いないわけですし・・・それをこの価格とは。プロの技術を安売りし過ぎではないでしょうか。

知久：画家としてのブランド価値にこだわって作品を安売りしたくないと考える人もいますけど・・・。私は個人の名声より、皆さんが気軽にアートを楽しんでもらえるキッカケを作れたらそれがなによりです。それが私のライフワークなんです。

サダ：私益よりアートの普及、振興に努めたいのですね。あっぱれです。是非、人生懸けて取り組んでいってください。応援します。
最後に、アートに触れることでなんのベネフィットが生まれるとお考えですか？

知久：月並みですと「心が豊かになる」とかなんでしょうけど・・・。正直、私はそこまでアートとは何かを探求してません。
ただ単純にアートって原始的に楽しいものだと思うんですよね。誰にとっても。子供は夢中で絵を描きます。

こんなに素敵で楽しいことが遠い存在なんてどう考えたって「もったいない」それだけなんです。
私がもし歌が好きだったら「みんなもっと歌おうよ」と言っただろうし、サウナが好きだったら「みんなもっと整おうよ」と言っていたと思います。

サダ：大谷選手の「野球しようぜ」に通ずるものを感じます。つまりは「好き」なんですね。

知久：そうです。私はアートが好きなんです。
自分の「好き」を押し付けているだけかもしれませんが、私の大好きなアートをもしかしたら皆さんも好きになってくれるかもしれない「なんらかのキッカケ」ぐらいは提案してもいいんじゃないかなって。
全国の小学校にグローブを寄贈する財力はありませんが、採算度外視で絵を描いて差し上げることならできます。

サダ：頑張ってください。
政治に関心を持つためにはまず選挙に行くことだと聞いたことがあります。同様にアートに興味を持つためはまずは飾ってみることが一番なのかも知れませんね。
知久さんの心意気にたくさんの賛同が得られることを切に願います。
本日はありがとうございました。

リターン

リターンはお客様がご準備くださったペット様の画像をもとに描かれた肖像画です。

色鉛筆や水彩画の「似顔絵」ではなく、油彩画の技法でキャンバスに描かれた芸術作品です。

東京藝術大学を優秀な成績で卒業したプロ画家、知久奈津子氏が貴方のために心をこめて描きます。

でも、本当に僕たちが届けたいのは「モノ」ではなく「体験」です。

プロ画家に愛するわが子の肖像画をオーダーするという格別の体験。

そして待ちに待った自分だけの特別な芸術作品が手元に届き、パッケージを開封し、格調高く描かれた「わが子」に対面するという体験。

入念に選んだ額に入れ、家中で一番お気に入りの場所にそれを飾り、キャンバスの中で凛と神々しく佇むわが子と見つめあう。

その時あなたの心は最上級に高揚し、アートのある空間のすばらしさを知ることとなるでしょう。

私たちはそんな飛び切り素敵な「体験」を味わって頂きたく、このプロジェクトを立ち上げました。

なにげない日常のひとコマが・・・

「芸術」になる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【価格について】

知久氏は結婚式のウェルカムボードや、飲食店などの店舗に飾る絵画など、友人からの受注制作は概ね3万円程度で承っているそうです。
それはあくまで『お友達価格』なのでしょうが、それを一つの指標とし、ペット肖像画の公式依頼料を28,000円に設定いたしました。

しかし、ここはマクアケ。
アートのある日常へのキッカケにしていただきたいという知久氏の想いを込めた特別価格をご提案させていただきます！お楽しみに♪

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

リターン・・・ペット肖像画の受注制作
ペット様の画像からお顔のアップを切り取って肖像画を描きます。お顔以外の描き込みは致しません。
一枚のキャンバスに一個体となります。

サイズ・・・F3号　約220ｍｍ×273ｍｍ

厚み・・・18ｍｍ

申し込み方法と注意点

１、まずはMakuakeの購入手続きを完了してください。※なにか質問がありましたら購入手続き前にお問い合わせください。

２、ご購入手続きが完了後に実行者から1週間以内に「Makuakeメッセージ」が届きます。そのメッセージにはギガファイル便でデータを送る方法が案内されております。案内に従ってお客様の渾身のペット画像をご送付願います。

３、スマートフォンで撮影した写真をそのままスマホからギガファイル便で送信していただく方法が最良ですが、パソコン経由の場合はできるだけ鮮明で1200 × 750ピクセル以上の大きさがあり、jpg、gif、png、psdファイルのいずれかでご提出ください。

４、いただいた画像からペット様のお顔のアップだけを切り抜いて使います。他のもの（人物・建物など）が写り込んでいても構いません。複数匹写っている場合はどちらの個体をご希望かお伝えください。

５、作品は早く完成させても絵の具が乾くまで梱包できません。リターンの到着は配送予定月の通りとなります。

６、その他詳細はこちらからお送りする最初の「Makuakeメッセージ」に記載いたしますし、不明点はメッセージ内でやり取りできます。

７、ご購入前に確認されたいことがございましたら「実行者へメッセージ」または「プロジェクトに質問」からお問い合わせください。

※窓口は知久ではなくサダとなります

額装について

本プロジェクトのリターンには額は付属しません。その理由は・・・

額は絵にとって服と同じです。
好みでない服を着せられて喜ぶ絵はいません。

では、どんな額に入れてあげたら絵は喜んでくれるのでしょうか。

そればズバリ「見る人の好み」。これに尽きます。
つまりはお客様ご自身でお好みの額をお選びになられるのが一番なのです。
それが最も絵を輝かせる最高の一着ということ。
赤ちゃんにベビー服を選んであげるように「わが子」が一番素敵に見える最高のお品を選んであげましょう。

でも、いざ、額縁を選ぶとなるとどんなものがいいのか迷うと思われます。

ネットでたくさんの商品を比較してお選びになるのもよろしいかと思いますが、意外にも額縁を取り扱っているお店は各地に点在しているものです。
お住まいの地域にもそういった個人営業の画材屋や額縁専門店がきっとあると思います。
で、そういうところを訪れて店頭で実際の商品を見て回るととってもワクワクするだろうし、そのようなお店はどんな額が最適か親身に相談に乗ってくれることでしょう。
是非グーグルマップで「額縁」と検索してみてください。

額はオーダーメイドも盛んです。こだわってオーダーするのもアリだと思いますし、既製品の中からピタッと合うものがあればその額はきっとあなたを待っていたのだと思います。

専門店に赴く際は中に入れる絵をご持参ください。「試着」はとても大切です。

※額の値段はピンキリですが本プロジェクトで使用した額はAmazonで4,500円程度で販売されていたものです。とても重厚感があるしっかりとした良い品物でした。ご参考までに・・・。

Ｑ＆Ａ

Ｑ.　もう亡くなってしまっている子で昔の写真しかないのでデジタル画像がないのですがアナログ写真でも大丈夫ですか。
Ａ.　申し訳ございません。A4ぐらい大きな写真でしたら対応可能ですがL判程度ですとお引き受けできません。

Ｑ.　縦横の指定はできますか？
Ａ.　出来るだけ画家におまかせいただきたいのですが、どうしてもご希望があれば画像をご提出される際など早い段階でご希望をお伝えください。着手後の変更は承れません。

Ｑ.　ペットしか描いて貰えませんか？孫とか愛車とかNGですか？
Ａ.　申し訳ありません。知久奈津子は発達障害で一度に多くの課題をこなせません。ペット画ならペット画、と方向性を一つに絞る必要性を感じています。

Ｑ.　動物ならなんでもOK？
Ａ.　概ね承れますが念のため毛、羽根のない動物をご希望の場合はご購入前に「実行者へメッセージ」または「プロジェクトに質問」からお問い合わせ願います。

Ｑ.　これは油絵ですか？
Ａ.　正確な分類をするならば油絵具以外のものも使って描かれた「ミクストメディア（Mixed Media）」 と呼ばれるジャンルに属するものとお考え下さい。ただ、よほど専門家でない限り、これは油絵に見えると思います。

Ｑ.　背景の金粉って、本物の「金」ですか？
Ａ.　いいえ。金は真鍮の粉末を用いています。真鍮なので経年による変色はあるかと予想します。ただ、真鍮特有の鈍色も大変趣きがありますのでエイジングをお楽しみいただければ幸いです。

Ｑ.　額入りを購入せず、キャンバスそのままで飾りたいのですが
Ａ.それも素敵と思います。キャンバスをそのまま飾る方法についてはいろいろなサイトで紹介されておりますので検索してみてください。

実行者紹介

こんにちは。主にファッション小物の企画・製造・販売を手掛ける株式会社エンズウェル代表の佐柁（サダ）です。

Makuakeでは過去20回ほどプロジェクトを実施させてもらってます。（別アカウントになります。https://www.makuake.com/member/index/341203/#project）
過去Makuake推奨実行者に選出していただいた実績もございます。

僕のことをご存じの皆様、「あれ？サダさん、なんで今回ファッションじゃなくてアート？？」と思われたでしょうか？
絵画とファッション。それほど遠くはないものの、やはり全くの別物。
そして僕は芸術にはほぼほぼ関心がありません。

そんな僕がどうしてこんな企画にかかわっているかというと・・・・

以前仕事でお世話になった知久先生。
それから度々仕事を頼むことがあったのですが、そのたび熱心に「絵画は素晴らしい」的なことを語られる。
正直、僕は絵画だのアートだのに殆ど興味がないので内心うんざりしてましたよ。
いやね、僕自身、絵は描けるほうなんですよ。一応デザイナーですしね。なので、うまい絵がなんだ、、、って感覚があって。
「部屋に絵？いらね～なぁ。」
みたいな。

でも、ふと思い出したことがあって。

それはボクシング。
僕は格闘技が嫌いで、特にボクシングが嫌いでした。
ところがある時、ボクシングが実は非常に知的な駆け引き、頭脳戦のスポーツだということを教えられ、その知識を持って観戦したところ、、、
ものすごく面白かったです！折を見てジムに入門したいくらいです。

それと、僕はずっとペーパードライバーで全く車に興味がなかった。F1なんてもってのほか。あれの何が面白いの？と思ってました。
それが一昨年あたりから必要あって車に乗るようになってからというもの、今は憑りつかれたように車が大好きですｗ
車に人生懸ける人々の情熱に共感できるようになりました。

そんな感じで「醍醐味」を知ってしまったがために虜にされちゃったものってあるよなって。

で、知らないほうが良かったのか知ってしまったほうが良かったのか。
振り返るとやっぱり後者で、「知ってから」「好きになってから」のほうが人生が「豊か」と思うんです。日常に熱量が生まれる。

知久先生の「みんなにもっとアートを好きになってほしい」ってそれを伝えたいのかなって。

もし皆さんの中に知久先生の思惑通りに「アートって面白い！」って沼っちゃう人が現れたとしたら、その人は前よりちょっと幸せになったんだと思うんです。

楽しみを見つけられて。面白いと思うものに出会えて。

興味という引き出しが開いた瞬間、新しい世界への扉も開く。
それはつまり「自分」の拡張。

であればその「アートの面白さを広めたい」って、結構社会的に意義のある取り組みなんじゃないの、と。

そう思って知久先生の取り組みを応援することにした次第です。。。。

【知久奈津子】

略 歴
2007 東京藝術大学 美術学部 絵画学科 油画専攻 卒業
2009 東京藝術大学 大学院 美術研究科 修士課程 修了
・葛飾区、松戸市、柏市の絵画教室講師として携わる
・MOA美術館まつど児童作品展 実行委員
(公益財団法人岡田茂吉美術文化財団)

絵画教室の講師や、企業や個人からの依頼を請け負ったりしながら個展を開催していってます。
特に趣味はなく、仕事以外ほとんどの時間を自分の作品を制作する時間に当てています。自他ともに認める絵画バカです。
これまで賞レースに参加したことはありませんでした。いろいろ思うところあって。
でも、今、とある作品展の委員を引き受けてから、展示会に応募するのも悪くないなと思うようになりました。
絵はやはり、たくさんの人に見てもらってなんぼですから。
入選とか特等とか審査員特別賞とか、そういう「点数」「勝ち負け」「優劣」をつけるシステムには疑問を感じますが、自分の絵が展示されているのを照れくさいような誇らしいようなキラキラした瞳で眺めている子どもたちの姿を見ると胸が熱くなるものです。と、同時に戦禍の子どもが描いた赤と黒のぐちゃぐちゃの線だけの絵が頭に浮かんできたりもして、この国が如何に豊かで平和で幸せなのかを感じます。

愛しいペットと過ごせる皆様の平和な日常がずっと続きますように・・・。

そんな願いを込めながら作品を描かせていただくつもりです。

令和７年5月　知久奈津子