「レザー×アルミ」ハイブリッド素材の開発

天然素材と金属のアンマッチが生み出す独特のテクスチャー

天然素材であるレザーは原材料に由来する傷やシミなど「ナチュラルマーク」が見られることがありますが、これまでの皮革業界では「ナチュラルマークのあるレザー」は「好ましくないもの」とされ、材料として使用されないまま工場や卸店などに残されてしまうことがありました。

異素材をボンディング　

私たちは傷やシミなどのナチュラルマークを「天然素材ならではのレザーの魅力」として素材のテクスチャーとして活かす方法を考えました。

様々な仕上げや加工を試していく中で「異素材をボンディング」することでレザーの傷やシミがテクスチャーに馴染んでいき「素材のイイ味」になることを発見。

その中から今回のプロダクトに最適な素材として私たちが選んだのは「レザー × アルミ」

天然素材と金属のアンマッチが生み出す独特のテクスチャーが魅力のアップサイクル素材です。

アルミの可塑性で自由に変形

アルミをボンディングすることで得られる「可塑性」により、私たちのサコッシュは思い通りのかたちをキープすることが出来ます。

限られたスペースに「立てて」置いたり、ときには花を飾ることも。

レザーについて

使用するレザーは国産牛の原皮を使用したスーパーソフトレザー。日本が世界に誇るガーメントレザーです。

驚くほど柔らかく 吸い付くような肌触りは ずっと触っていたくなります（レザーフェチな方は触りすぎにご注意ください）

革本来の風合いを生かすために仕上げ（表面の塗装）は極薄です。

仕上げ・塗装を厚くすればナチュラルマークをカバリングすることが出来ますが、レザー本来の風合いは損なわれてしまいます。

極薄仕上げはナチュラルマークは隠れませんが、レザー本来の風合いが生かされます。

レザーとアルミを貼り合わせると、異素材のアンマッチによって生まれる独特なシワ感によって、ナチュラルマークあまり気にならなくなってしまいます。

この「レザー×アルミ」のハイブリッドにより、ナチュラルマークのあるレザーは素敵な素材として生まれ変わります。

　本質を見つめるメイドインジャパンのものつくり

Z世代の感性 × HERGOPOCHのものづくり

今回のプロジェクトではプロダクトのデザインと生産を、国産バッグブランドHERGOPOCH（エルゴポック）を運営する株式会社キヨモト様にご協力頂いております。

今回のプロダクトはZ世代の自由な発想とHERGOPOCHのものづくりへのこだわりが出会うことで生まれました。

しかし、学生たちのアイデアから生まれた素材「レザー×アルミ」ハイブリッドレザーは熟練の職人たちでさえ扱うことが難しい素材でした。

裁断や縫製など、全ての工程において通常のレザーとは感覚が違うのです。

最初に職人さんにサンプルの作成をお願いしたときの返答は一言

「この素材でバッグは作れないよ」

それでも何度もカット＆トライを繰り返し最終的には学生たちの熱い思いとHERGOPOCHの培ってきた確かな技術によって「自立する大人なサコッシュ」は完成しました。

とはいえ。

作るのが大変すぎて、今回は30本のみの限定生産です。

職人の皆さん、無理言ってごめんなさい！ ＆ 本当にありがとうございます！

デザインについて

「レザー×アルミ」ハイブリッド素材を使用した2ルーム仕様のショルダーバッグ。細いショルダー紐、2つのバッグをくっつけたようなユニークな見た目がポイントです。実際は、内装で仕切られており同等の荷室が２つ存在します。アウトポケットも備えているので、コンパクトサイズながら仕分け性能に長けています。特徴的なショルダー紐は結び目の調整により長さを変えることができシンプルながら一捻りが効いた面白みのあるバッグです。

2ルーム使用

まちの形成方法で2つのバッグがくっついたようなユニークなルックスに。実は、内装で仕切られており同等の荷室が2つあります。

便利なアウトポケット

メインルームとは別にアウトポケットを備えています。コンパクトなバッグでもアウトポケットと合わせてかなり仕分け性能が高いバッグです。

特徴的なショルダー紐

デザイン面で特徴になっている結び目とパッドは機能性も兼ねています。結び目はその位置を調整することで紐の長さを変えることができ、小脇に抱えたり、斜め掛けもできます。パッドは肩への負担を軽減してくれます。

使用イメージ

シンプルなショルダーバッグとして斜め掛け

ショルダー紐を調整すればワンショルダーバッグに

ハンドバッグとして使うことも

更に紐を短く調整してこんな持ち方も

「くしゃ」っと潰して個性を演出

アウトポケットはスマートフォンが取り出しやすい浅めのサイズ感

商品開発に参加した国際ファッション専門職大学ビジネス学科の山田翔汰さんもサンプルの仕上りに大満足

仕様

製品スペック

サイズ　W15.5×H22×D3cm

重量　　180g

素材　　表地：牛革×アルミニウム

　　　　裏地：綿ツイル

カラー　ブラック

使用　（外側）ポケット×1

仕様　（内側）カードスリット×2

原産国　日本

※数値は全て概算です。

スケジュール

プロジェクト終了後に生産を開始します。商品の出荷まで4～5ヶ月、2024年7月～8月の出荷を予定しております。

※商品の生産には万全を期していますが、予期せぬ事態によりお届けが遅れる場合がございますことご了承下さい。

リターン

生産が大変なので30個限定です！

「レザー×アルミ」ハイブリッド素材を使った大人なサコッシュ

【カラー：ブラック】日本製

実行者紹介

「LEZZA RESILIENCE PROJECT」では皮革業界における資源ロス問題の解決を目指しています。

天然素材を原料とするレザーには「傷やシミ」などのナチュラルマークがあります。

ところがナチュラルマークの多い規格外レザーは本来の価格での流通が難しく、レザーを製造するタンナー（皮革製造工場）の経営を圧迫する要因となってきました。

この問題を解決するために富田興業株式会社と国際ファッション専門職大学 平井ゼミとの産学連携で2021年にプロジェクトをスタートしました。

今回のMakuakeプロジェクトではプロダクトのデザインと生産を、国産バッグブランドHERGOPOCHを運営する株式会社キヨモト様にご協力頂いております。

ファッションビジネスを学ぶZ世代の学生とともにサステナブルなものづくりを目指していますので応援よろしくお願い致します！

LEZZA RESILIENCE PROJECT　/　Makuakeプロジェクト責任者

富田興業株式会社　森田正明

富田興業株式会社

革を通して「もの」を育てるライフスタイルを提案する皮革メーカー。

革を育てる楽しみを味わってほしいという思いで、数ある鞣工場から適した素材をコーディネートします。

食の副産物である皮と植物由来の副産物であるポマース(搾りかす)を再活用した、 独自のサステナブルレザー（レッザボタニカ®）の製造にも取り組んでいます。

株式会社キヨモト

株式会社キヨモトは創業六十年以上、一途に鞄作りに携わってきました。

しかし、私たちは単に鞄を作るだけのメーカーではありません。

自社にインハウスのデザインチームを持ち、さらにオリジナルブランドの展開を行う私たちは、そこで培われた新しい発想やノウハウを歴史に裏打ちされた技術力と融合することで、さまざまなニーズに対する最適な答えを追求しています。

国際ファッション専門職大学

日本で唯一の、「ファッション」「ビジネス」の専門職大学。

ファッションを軸に、ライフスタイルや文化、これからの社会をデザイン。

ビジネスとして新しいしくみを生み出し、国内外でファッションビジネスに変革をもたらす人材を育成します。