この商品は、冷たいものから温かいものまで何を入れるかはあなた次第。新鮮さとモダンさが魅力の漆器のフリーカップです。

底が五角形（ペンタゴン）のペンタカップと、樽（バレル）のようにどっしりとした形状のバレルカップ。色は、色漆を使い5色をご用意しました。

ぬくもりある漆の器で、毎日の暮らしを上質に。

時を刻む「生きた」プロダクトである日本の伝統的な漆器。しかし今日、安価で扱いが楽と言う理由から、プラスチック製品や漆ではない物が塗られた商品も「漆器」のように扱われています。

この問題に対し、天然素材の漆を用いた新技術と伝統技術を通して、日常使いできる、次世代へと継いでゆける漆器を届けたいということからフリーカップが開発されました。

フリーカップの素地に地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターが主体となり開発した漆の特許技術「サスティーモ®」を採用したことで、以下のような特徴を手に入れることができました。これにより、一般的に言われている漆器の扱いにくさを解消し、日常的に使える漆器になりました。

①漆の膜が硬く傷がつきにくい＝気兼ねなく扱える

加熱により、漆膜の硬度が向上。爪で強く引っ掻いても、傷になりません。

②かぶれがほとんどない＝安心して使える

加熱により、漆膜が完全硬化。完全硬化している漆は、ほとんどかぶれません。

③乾燥に強い＝保管などの手間が簡単

加熱により、素材ははぼ乾燥状態に。素材の変化がありませんので、保管時の湿度管理などは必要ありません。水気をふき取った後は、食器棚に他の食器と同様に収納してください。

このように日常的に使える漆器となりましたが、素材が100％天然物です。プラスチック素地の漆器やウレタン塗装品のような食器のように、食器洗浄機や電子レンジでは使用できません。

天然の漆膜は、汚れが落ちやすくなっています。洗剤のついたスポンジで洗い、少しだけ愛情を注いであげてください。（研磨剤入りのものは、使用しないでください）

漆と熱の関係　　「サスティーモⓇ」とは

漆は、非常に優れたマテリアルです。また、南部鉄器などの防錆処理に使用されてきたように熱に強い塗料です。

皆さんがご存知の漆は、漆塗りと言われるように塗料として活用されていますが、古来より接着材としての性質も持ち合わせています。また、湿度により固まることは広く知られていますが、熱によって固まることはご存知でしょうか？

漆の接着性と熱により固まる特性を使い、地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターが主体となり開発した特許「サスティーモ®」を素地に採用することで、日常使い出来る天然漆器が完成しました。

「サスティーモⓇ」とは、地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターが主体となり長年の研究の末に開発した特許技術（PAT.No3779290）によって得られる漆を活用した成形材料、成形体の名称です。
この特許技術は、原材料に石油由来の材料を使用することなく、漆の樹液と間伐材の木粉だけで、自然素材100％の成形材料・成形体を作ることが出来る技術です。

商品は漆で固めているため、重さの半分が貴重な漆で占められています。

漆成形体に「サスティーモⓇ」素地を採用することで、漆塗り後に加熱処理をすることが可能となりました。加熱処理を行うことで、漆の風合いはそのままに、一般的に言われている漆器の様々な問題点を解消することが出来ました。

漆器は高価なのか

漆器は、高価と言われますが本当にそうでしょうか？

確かに、年に数回だけしか使用しなければ高価な器になってしまいます。しかし、毎日使えればどうですか。1回遊びに行ったくらいの価格で、日本を代表する器が手に入り、漆器の上質な肌触りを毎日感じられ、ほっとする時間を手に入れられます。
 

デザインへのこだわり

フリーカップなので、使い方は皆様の好み次第。断熱性にも優れていますので、お茶やコーヒーを飲むもよし。夏は氷をいれて麦茶など・・・年間を通じてお使いいただけます。

バレルカップ

どっしりと構えたバレルカップは、存在感のある大きさ。カップの重心を下側に持ってきており、倒れにくい構造です。

ペンタカップ

ペンタカップは、底と口元が非対称なデザイン性の高いカップ。口元に向けてねじれている形状は、デザイン優先だけではなく使いやすさにも配慮。女性でも持ちやすいサイズです。

色については、漆の典型的な色である黒をあえて外しました。オフィスのデスクやリビングテーブルでも使えるように、色漆によりモダンな色に仕上げました。

仕　　様

素地：漆50％　木粉50％（木粉を漆だけで固めた素地）

塗装：天然漆塗装

サイズ：バレルカップ　直径85ｍｍ（口元）　高さ80ｍｍ　容量270cc

　　　　ペンタカップ　直径85ｍｍ（口元）　高さ85ｍｍ　容量250cc

漆は天然塗料のため、色味が写真と異なることがあります。ご了承ください。

日本が世界に誇る漆製品が生活の場から減少し、漆器産業の衰退を耳にした。
漆の産業を何とかしたいという思いから、ジェイズ株式会社は、（地独）東京都立産業技術研究センターと共に漆の技術開発を開始。約10年の研究を経て、漆を活用した100％バイオマス成形材料の開発に成功し（地独）東京都立産業技術研究センターと共に特許を取得。取得した特許により、さまざまな分野の商品開発を行い、再び生活の場へ漆製品を戻したいという想いをもって製作にあたっています。