【偶然の模様】絞り染めの足袋シューズ。足に寄り添う構造で圧倒的”裸足感”を体験！

「絞り染め」という伝統技術を知っていますか？

絞り染めとは布を糸で括って防染し、染料に浸して染め、染まらない部分で模様を表現する最も原始的な技法です。

その特性から布は柔らかくしなやかな方が様々な模様が表現でき、色を挿したりなぞっただけでは表せない、布の内を貫き通った色彩の深みと奥行き、そして圧倒的な迫力が絞り染めの特徴です。

素材や針目、染料のにじみ方などによって染まり方は変わってくるため、染めの工程が終わって、布を広げるまで染まり方は分かりません。
技術と偶然によって生まれる二つとない模様には、先人たちの工夫が感じられます。

「らしさあふれる風合い」

「意のままには出来上がらない」

それが「絞り染め」なのです。

今回、そんな絞り染めを京都の地で受け継ぎ、魅力を発信し続ける3人の職人たちが”それぞれ”足袋シューズを制作しました！

伝統が当たり前のように溶け込む日常を願った、毎日履ける足袋シューズ。
3社合同のプロジェクトだからこそ、それぞれ違った足袋シューズの表情をぜひご覧ください。

1. 片山文三郎商店

大正4年に創業し、京都烏丸で絞り呉服の制作に努めています。

絞り染めの凹凸を活かした大胆なデザインが特徴のプロダクトを多く展開しており、100年以上の歴史、京都ならではの洗練された感覚を大切に、日々の暮らしの中でご愛用いただける絞り製品を提案しています。

今回の足袋シューズでは藍染で絞った倉敷帆布（くらしきはんぷ）を使用。

倉敷帆布は厚手でしっかりとした生地なので絞るのが大変難しく、当初は途方に暮れる思いで試行錯誤しました。

しかし、特殊な加工を施すことで柔軟性が増し、熟練の技術が合わさることで帆布の藍染が出来上がりました。

マーブル模様のように「藍」が倉敷帆布を鮮やかに包む。ランダムに藍染された模様は倉敷帆布を糸で縫い締め、手筋絞りで染めることで表現しました。

色褪せしにくい藍染

厚手で丈夫な倉敷帆布

長く履ける足袋シューズが完成いたしました！

2. 古代辻が花染研究会

京都の美しい山々の景色に囲まれ、1992年に設立して以来「辻が花染め」を専門に営む工房です。辻が花染めとは絞りの技法を用いて、多色によって色を染め上げ、墨書きなどによって紋様が完成される染色技法のことを指します。

数少ない「辻が花染め」に特化した工房として挑戦的な姿勢でものづくりに向き合っています。

今回はデニム生地を脱色した素材で足袋シューズを作りました。

デニム生地を極限まで脱色し、かすれ感を出すことでシンプルかつミニマルにまとめながらも優しさをまとった足袋シューズに。

スリッポンタイプの雰囲気が手作業から偶然に生まれたかすれ感を引き立てる。
まさかデニム生地から生まれたとは思われない一品です。

淡い色合いは他にはないシンプルな足元を演出。デニム生地を使っていることから経年変化も楽しめる足袋シューズです！

一見、シンプルなデザインですが遊び心が隠された足袋シューズ。
優しい雰囲気の足袋シューズでファッションにアクセントを加えてみてはいかがですか？

3. 株式会社 いづつ

私たち、いづつの創業は明治25年までさかのぼります。

絞り染め製品のメーカーとして、さまざまな和装小物に絞りを取り入れてきました。伝統あるものづくりで「いいもの」を届け、絞り染め文化を絶やさないようこれからも手仕事を極め続ける。

ユニークな色合いが特徴の足袋シューズはデニム生地を加工しました。

「これも絞り染めなの！？」と思わず言ってしまいそうな、目を引くデザインが特徴です。独自の技術で表現された柄は、もちろんひらけるまで分からない偶然の産物です。そのため柄の出方も1点1点異なります。

生地の裏側も風合いが出てくる、履いて楽しい足袋シューズです。

濃淡がしっかりと表現された柄

足袋シューズの二股に分かれたつま先

独特な雰囲気に包まれたファッショナブルな一足に仕上がりました！

現在の日本の絞りは大きく二つに分類することができ、その一つが京都を代表的な産地とし、伝統的工芸品に指定されている「京鹿の子絞り」です。その名の通り、絞りの模様が子鹿の斑点に似ていることが由来と言われています。

「京の着倒れ、大阪の食い倒れ」
京都の人は、衣服に大金をはたいて惜しまない着物道楽の気風があるというたとえ。
職人の手作業で括られる途方もない時間と高度な技術を要する高級な絞り染めは、京都だからこそ発展し現在まで受け継がれているのかもしれません。

絞り染めの基本工程は大きく分けると5つ。

①下絵 ②糸入れ ③括り（絞り） ④染め ⑤解き

下絵で模様の輪郭を描き、輪郭に沿って糸を等間隔で縫っていきます。根元から先端へ糸を巻き上げていく括り（絞り）は模様の表現が決まる大切な工程です。

その後、防染しながら染液にどっぷり浸して染めます。染めたあとは括っていた糸を切ってほどき、縮まった布を伸ばしていきます。これが基本の絞り染め工程です。

布を糸で括って防染する絞り染めですが、実際の技法上、布を糸で括って縛り付けるだけではとうてい高度な表現などできません。そこで、精巧かつ熟練の手わざが編み出され、今日の絞り染めを支えています。

和装の時には欠かせない日本の伝統的履物である足袋ですが、その歴史は平安時代から続いていると言われています。

大正時代には底面にゴムを貼り付けて屋外でも活動のできる地下足袋が登場し、多くの人が利用するものとなりました。

和装時以外では見かけることの少ない足袋ですが、最近足袋型の靴を見る機会が増えていませんか？

・二股に分かれたつま先

・洋靴ではみられないどこか心惹かれるデザイン

足袋型のシューズは今日のファッション業界でも注目されています。

歩きやすく健康に良いということからも人気が再燃しつつある足袋型の履物。

足袋シューズの魅力について紹介します！

01. まるで裸足と錯覚するような心地よさ

足袋シューズの特徴はなんと言っても圧倒的な”はだし感”です。

普段の靴では指先に力を入れて歩くことは難しい中、足袋シューズでは足の指に力を入れやすく、地面をつかむような感覚でバランスよく歩くことができます。

つま先は締め付けが少なくなるため、指先が解放される心地よさ

指が二股に分かれていることから通気性がよくムレにくい

まるで裸足で歩いているように感じる、それが足袋シューズです！

02. 足袋型でアーチ構造を支える

私たちの足の裏には3つのアーチ構造があると言われています。

足の裏は、生活のほとんどの時間を地面に接する体の土台であり、このアーチ構造は歩行時や運動時にバネやクッションにもなる重要な部位です。

現代人の足指は靴の中で固まり、筋力が低下していることが多く、アーチ構造を支えるのが難しくなっています。

足袋シューズは指先が二股に分かれているため、足を通すと自然な形に指が開き、足指をしっかり動かすことでアーチ構造を支えることができます。

外反母趾の方でも履きやすいように幅広で足本来の形状を尊重した足袋シューズは、ゆったりとした履き心地を実現します！

03. どこでも持ち歩け、あなたの足に寄り添う足袋シューズ

【足袋型＋柔らかい底】が特徴の足袋シューズ。
足の動きを妨げないため、足に優しく履くことができます。

スリッポンタイプなので脱ぎ履きもラクです。

かかとを折り畳めるので、両足を重ねることでコンパクトな形なります。

コンパクトな形は持ち運びに便利で、旅先でかさばらないのは嬉しいポイント！
いつもは諦めていた旅行のセカンドシューズとして足袋シューズはいかがですか？

オフィスや室内履きにもおすすめ！
軽いので、カバンにくくり付けることもでき、お仕事帰りにサッと履き替えて、習い事に行ったりすることもできます。

日々の生活で足を自由に動かし、足先から意識を変えてみませんか。

足袋シューズはどのように誕生したのでしょうか。
職人たちにお伺いしました。

※（左から「古代辻が花染研究会」の佐々木さん、「株式会社 いづつ」の山田さん、「片山文三郎商店」の片山さん）

絞り染めの足袋シューズが誕生したきっかけは？

片山：以前から（３年ほど前）足袋シューズを愛用しており、その履き心地に感心していました。日本の伝統である足袋の地面をつかむような感触にいつか絞り生地で商品化したいと考えていました。そのような中思い切って今回のプロジェクトを実行しました！

なぜ3社合同プロジェクトを？

片山：以前から絞り組合で懇意にさせて頂いていました。絞り組合（京鹿の子絞振興協同組合）では様々なテーマで新製品開発を行っており、お二人とも積極的に参加されていた関係でお誘いしました。

山田：話を片山さんからいただき、素直にやってみたい。面白そうなものが作れそうだと感じました。普段は着物や帯、和装小物を主として生地を染めていますが、和装以外のカジュアルなアイテムに絞り染めを使っていきたいという思いは常に心がけていましたので、絞り染めの履物にチャレンジするのは初めての挑戦であり、世の中にありそうでなかった足袋、絞り染めだから出せる色見を意識して取り組みました。

【サイズ展開】
今回の足袋シューズは3種類とも幅広いサイズ展開でご用意しております。ご自身に合ったサイズをお選びください。

【サイズの選び方】
今回の足袋シューズはスリッポンタイプです。
そのため、一般的なスニーカーに比べ足幅がゆったりめとなっています。
履いた時に爪先に0.5cm~1.0cmのスペースがあるサイズをお勧めしております。

履き心地レビュー

今回ご用意しているリターンについてです。

・超早割（20%オフ） 各type 10足ずつ

・早割（15%オフ） 各type 15足ずつ

・Makuake割（10%オフ） 各type 25足ずつ

1. 足袋シューズtypeA（片山文三郎商店）

2. 足袋シューズtypeB（古代辻が花染研究会）

3. 足袋シューズtypeC（いづつ）

2種類ご用意しております。

①藍(白配色多め)
②藍(白配色少な目)

※①藍(白配色多め)

※②藍(白配色少な目)

自身のプロダクト、どのような印象ですか？

片山：藍染の絞りのイメージは足袋シューズにはすごく合っていると思います。ジーンズなどと合わせてカジュアルにもまた、カジュアルな着物にも併せて欲しいと考えています。ファッションと生活を楽しむ方に履いていただきたいと思います。

山田：第一印象で見るとゼブラ模様の足袋ですが、抜け色やコントラストの微妙な変化もあり、プリントでは出せない色に仕上がっています。藍が多めの足袋は男性を意識して、少な目は女性を意識しています。藍染めのデニム生地は履くにつれ徐々に色落ちしていきますので、絞り模様と色落ちした色が重なり合い、履き方によって様々な個性のある足袋に仕上がっていきます。

これからの絞り業界に一言

片山：様々な業態の絞り染めに関わる方がおられるため、伝統の呉服を追及される中でカジュアル化にも取り組まれています。技法的にはファッションの中にも活かせるため、様々なファッションやインテリアの中での使用が加速すると感じます。

山田：絞り染め業界は職人の高齢化が進んでおり、後を継ぐ職人も少ないのが現状です。10年後、20年後を考えるとゾッとします。後継者を育てていくには、今以上に絞り染めの需要が必要です。和装品だけではなく、普段の生活に合わせたアイテムに絞り染めの魅力を発信していく必要があります。今回のデニム足袋の絞り模様は、絞り染めと言われないとわからないと思います。『日本伝統の絞りです』と言って魅力を伝えるのではなく、大量生産では作れない個性あふれる柄や色で魅力を伝え、『実は絞り染めの技を使っています』っていう具合に後付けで言えるような商品開発が理想です。今後も個性的で魅力あるアイテムをつくっていきたいです。

絞り染めを生業とした片山文三郎商店は、1915年（大正４年）、京都烏丸で「京鹿の子絞り」専門の呉服製造業として創業しました。 以来、百年を過ごす片山文三郎商店の歴史は、常に革新とともにあります。ライフスタイルの変化に合わせて、伝統と新しさの融合をめざし、インテリアやファッションなど呉服以外の分野でも絞り染めの魅力を発信し続けます。

2022年12月19日 プロジェクト開始

2023年1月25日 プロジェクト終了

2023年4月初旬 リターン送付開始

※配送の順番は順不同ですのでお待ちいただけますと幸いです。