『たゆたう』映画化プロジェクト！

映画『たゆたう』は、心と身体の性別が一致しない主人公ジュンと、そのルームメイトで父親のわからない子どもを妊娠してしまったあかりの共同生活を描く中で、「自分らしさとは何か？」ということを問いかける物語です。

この作品を監督するのは、有名映画監督を多く輩出してきた映画祭「そつせい祭」で準グランプリを獲得し、今作が長編映画デビューとなる25歳の山本文月。

制作者と観客の垣根を超えたクラウドファンディングという新しい映画制作の可能性により、映画『たゆたう』の映像化が実現します。

【ストーリー】

───ありのままの自分、出せていますか？

ジュンは、交際していた年上の彼女冬子にフラれ、この先もすっと独りで生きていくのではと不安を覚える。そんな時、あかりが子どもを中絶しようとしていることを知る。ジュンは、「…堕ろすんだったら、自分がその子を育てたい」と、自分でも驚くようなことを口走ってしまった。その日は、中絶が可能なギリギリの期限日だった。ジュンに、中絶費用の一部を借りる予定だったあかりに他に為す術はなく、その無茶な提案を断ることはできなかった。

こうして、ジュンとあかりの出産までの道のりが始まった。二人は、それまでの日々を共に過ごす中で、ぶつかり合いながらも次第に互いの抱く悩みを分かち合い始めた。

そんなある日、ジュンは吉田という人物と出会う。吉田は、女性から性転換をした男性で、妻と生活を送っている。ジュンは、吉田の生き方に憧れ、次第に性転換に興味を抱くようになる。一方あかりは、日に日に大きくなっていくお腹の赤ちゃんに対する不安と憎むにも憎みきれない複雑な気持ちの間で揺れていた。

果たして、赤ちゃんは無事に生まれるのか。そして、ジュンとあかり、お腹の赤ちゃんの運命は・・・

【登場人物】

片岡純子（ジュン　25歳）：主人公。女性の身体に生まれながら、本当の自分は男性なのではないかと悩んでいる。金銭的な理由で高校時代の同級生あかりとルームシェアをしている。

木下あかり（25歳）：ジュンの同居人。奥田と不倫中、父親のわからない子どもを妊娠してしまう。損得勘定でしか物事を考えず、ジュン以外の友だちはほとんどいない。

吉田武（48歳）：元女性で性転換して見た目も戸籍上も男性になった人物。

冬子（30歳）：ジュンと交際していたが将来のことを考え別の男性に乗り換える。

奥田誠（38歳）：あかりの不倫相手で妻子がいる。

■ 監督・脚本：山本文月
東放学園映画専門学校の卒業制作『静脈に愛をこめて』が、第３０回そつせい祭にて審査員長で映画監督の深川栄洋監督に評価され準グランプリを受賞。卒業後一年をかけて執筆した脚本『たゆたう』が、Breath狩野プロデューサーの目に留まり、現在映画化準備中。

■ ゼネラルプロデューサー：狩野善則
Breath Inc.代表取締役社長。俳優マネジメントと併せて、映画監督の発掘育成を目的とした商業映画の企画・制作を行っている。同社所属の石井裕也監督の才能をいち早く見出し、『君と歩こう』『あぜ道のダンディ』『ぼくたちの家族（2014年5月公開）』など多くの作品のプロデュースを手がける 。

■ 撮影：栢野直樹
『シコふんじゃった。』『Shall we ダンス？』『秘密』『陰陽師』『それでもボクはやってない』『宇宙兄弟』など数多くの映画・ドラマのカメラマンを務める。

■出演：未定
キャストが決まり次第、ご支援頂いた皆さまにMakuake上で告知させていただきます。

■ 映画公開：2015年を予定

【資金の内訳】

キャストオーディションやロケハン（撮影場所を探す作業）などの制作準備費と撮影現場費の一部に充てさせていただきます。

皆さまのご支援でスタッフ・キャストの撮影環境をより良くすることができます。スタッフ・キャスト一同、皆さまのご支援金を有効活用し、よりクオリティーの高い作品に仕上がるよう、努めさせていただきます。

【プロジェクト実行者から】

皆さま、初めまして。映画『たゆたう』の監督・脚本を努めさせていただきます、山本文月と申します。

映画『たゆたう』は約一年前、私と友人の会話をきっかけに生まれました。その友人は、女性として生まれましたが長い間自分の性別に違和感を抱いていました（あえて性同一性障害という言い方はしません）。その友人はがある日、「子どもがほしい」と言いました。将来に対する不安や孤独感など様々な感情を含んだ言葉だと私は思いました。その時、性別に違和感を持つ主人公とその友だちの物語を作りたいと思いました。

ただ、私は当事者でないのに知ったつもりで主人公ジュンの気持ちを描くのは失礼なのではないかという思いがしました。そこで、あかりという登場人物の目線で物語が進行すれば、私だけでなく多くの観客の方に感情移入して観て頂ける作品になるのではないかと思いました。

この映画『たゆたう』で私が表現したいことは、セクシャルマイノリティーの人に限らず、さまざまな場面で社会的少数派として悩んだり頑張ったりしている方に共通していると思います。この作品は、偽善的な優しさを表現するものではありません。ジュンとあかりそれぞれが厳しい現実に直面する姿を正面から描き、日々の生活の中から紡ぎだされる小さな幸せを共有する喜びを表現します。

きっと皆さまの心にも響く作品になるはずです。どうか映画『たゆたう』の誕生にお力を貸してください。よろしくお願いいたします。

〈　山本監督　自己紹介動画　〉

〈　前作『静脈に愛をこめて』の予告編　〉

【狩野プロデューサーより】

山本監督は、数多くの有名映画監督を輩出した学生の登竜門そつせい祭にて準グランプリを受賞し、その演出力を高く評価されました。今回の脚本に関しても、若い自由な発想で新しい才能を感じさせました。弊社も出来る限りの協力をしていきたいと思っております。この若き才能を皆様のお力でご支援してくだされば幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。