衣類に付着する微生物が心配ではありませんか？

今、さまざまなジャンルで抗菌商品の人気が高まっています。そんななか、私たちはかつてない抗菌商品を開発しました！
洗濯物と一緒に洗って、ロータリー乾燥機で乾燥させれば、
洗濯物を抗菌化することができる「輝（かがやき）デュアル」という新商品です。

さらに、「輝デュアル」は静電気スパークを緩和するという、もう一つの機能も発揮します。乾燥機から洗濯物を取り出すときに発生する静電気スパークは非常に不快なものですが、「輝デュアル」は静電気のいやなパチパチを大幅に軽減します。

暮らしに快適さをもたらす「輝デュアル」について、詳しくご説明します。

商品のポイント①

「輝デュアル」の2つの機能

「輝デュアル」の本体は、5枚のポリエステルの布です。白い布の表面には随所に銀色の糸が露出して光っており、手触りはガサガサしています。

この銀色の糸の正体は、純銀の糸「ミューファン®」というマルチ機能素材です。

「ミューファン®」には文字通り、「純銀」が原料に使用されています。「銀」には優れた抗菌性があることが広く知られており、「輝デュアル」の2つの機能も、この純銀の糸「ミューファン®」がもたらすマルチ機能の発現によるものです。
※「ミューファン®」については、下段で詳しくご説明します。

全自動洗濯機、あるいはコインランドリーで、洗濯を始めるときに洗濯物と一緒に「輝デュアル」（5枚1セット）を投入し、ロータリー乾燥機で乾燥させると、乾燥機の中で回転しながら、個々の洗濯物にミューファン®糸が接触します。
その際に、ミューファン®糸から銀イオンが放出されます。
放出された銀イオンが洗濯物に移行することで、洗濯物は抗菌化されるのです。
同時に、ミューファン®糸がもつ放電機能により、静電気スパークを軽減または抑制します。

※ミューファン®糸から放出される銀イオンは、水道水に含まれる塩素と結びついてしまうので、水に濡れている状態では抗菌機能を発揮できません。しかし、乾燥機の中で洗濯物がほぼ乾き、水道水に含まれる塩素が揮発すると、ミューファン®糸から溶出する銀イオンが洗濯物に移行し、洗濯物を抗菌化するのです。

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機能① 洗濯物の抗菌化

私たちは「輝デュアル」の機能を、検査機関の試験を経て確認しました。ここでは、その試験結果をご覧いただきます。

下のグラフは、同じように試験菌を移植したパンストを試験材料に、パンストだけを洗濯・乾燥した場合と、「輝デュアル」と一緒に洗濯・乾燥した場合で、18時間後に残っている菌の数（生菌数）を比較したものです。

パンストだけの場合は生菌数が大幅に増えていますが、「輝デュアル」と一緒にした場合は激減し、「実質的に菌がない」と言えるレベルまで生菌数が減っています。

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機能② 静電気スパークの軽減・抑制

次のグラフは、「輝デュアル」が静電気を放電する機能を、帯電している電荷量、つまり「どれだけ電気がたまっているか」で比較した試験結果です。電気がたまるほど、パチパチがひどくなります。

セーター（アクリル製）だけを乾燥機に入れた場合、電荷量は時間の経過とともに増えていますが、セーターと「輝デュアル」を一緒に入れた場合は、電荷量がほぼ3分の1に減っていることがわかります。

※この試験は、アクリル製のセーターと、内側にナイロンを貼ったロータリー乾燥機で行いました。アクリルとナイロンは帯電列上でほぼ両端に近い位置にあり（ナイロンは＋側、アクリルは－側に帯電しやすい）、摩擦によって静電気が起きやすい（移動する電荷が多い）関係にあります。その条件下でも、ミューファン®の機能で電荷量は約3分の1に減少し、それだけ多くの静電気を放電したことになります。

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商品の使い方

「輝デュアル」は、ポリエステルの布5枚のセットで、1枚のサイズは約20×25cmです。

ご家庭の全自動洗濯機、あるいはコインランドリーで洗濯を始めるときに、洗濯物と一緒に「輝デュアル」を投入してください。5枚（1セット）の場合、一度の洗濯の限界総重量は約4～5kgです。8～10kgの場合は、10枚（2セット分）投入してください。「輝デュアル」が動き回るスペースが必要です。

あとは洗濯から乾燥終了まで、通常通りに行ってください。ただし、「輝デュアル」はロータリー乾燥機の使用を前提に機能を発揮します。洗濯物を吊り下げて干す場合等には機能は働きません。

なお、抗菌防臭効果は次回の洗濯まで有効です。

商品のポイント②

銀食器から発想を得て開発された、
純銀の糸「ミューファン®」

ミューファン®とは、「純銀」を原料に使用する「糸」、「パウダー」、またそれらを使った製品の総称です。

よく知られているとおり、「銀」には優れた抗菌性があり、人体に安全な天然資源として、古くから食器や調理器具、薬などに用いられてきました。その純銀を使用するミューファン®は、抗菌防臭、静電気除電、熱遮断のマルチ機能を発揮する高機能素材です。

ミューファンの糸のイメージ

ミューファンマスターバッチ(プラスチックの原料)のイメージ

ミューファン®のデビューは1998年、東京の大手老舗百貨店での「銀のタオル」の発売からでした。チラチラと銀の糸が輝きながら銀イオン溶出による抗菌効果が持続するという機能の源が目に見えることで高い評価を得て、さらに静電気除電などマルチ機能を活かし、現在では衣類・台所用品・ハンカチ・寝装品・インテリア関係・保存容器やまな板などに商品の幅を広げ、業界プロ用途も含め衣・食・住にわたって活用されています。

＜純銀の糸 ミューファン®の構造＞

ミューファン®の糸は、ポリエステルフィルム2枚に純銀層を2層または1層サンドイッチ状に持つ積層フィルムをスリットした、偏平な構造です。切断面に露出する純銀が長期間銀イオンを放出し続けることによって、非常に高い抗菌性を発揮します。

＜純銀の糸 ミューファン®のマルチ機能＞

※以下は、ミューファン糸を使用した生地の機能についての説明です。
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■抗菌防臭機能

ミューファン®︎の抗菌防臭機能は、長期的に持続します。洗濯によって機能が低下することもありません。この機能は純銀が持つ、人にやさしい自然の力そのものです。

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■帯電防止機能

静電気がミューファン®糸から自然に放電され、不快なパチパチや衣服のまとわりつき、ホコリの吸い寄せを防ぎます。銀は金属の中で最も静電気の放電に優れており、ミューファン®糸の偏平構造も放電に役立っています。

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■熱遮断機能

銀は熱や赤外線を反射・輻射する力を持っています。ミューファン®を生地に織り込むことで、衣服（裏地）などに熱を閉じ込める機能を付加することができ、冬季の保温に役立ちます。

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この純銀の糸 ミューファン®のマルチ機能を十分に活用する形で開発した商品が、銀の抗菌パワーで快適＆クリーンな生活を実現する「輝デュアル」なのです。

商品の概要

品名 ：ミューファン® 輝デュアル

素材 ：ポリエステル100%（スリット糸ミューファン®使用）

サイズ：約200×250mm 5枚セット

・本製品はロータリー乾燥機の使用を前提に機能を発揮します。
・抗菌防臭効果は次回の洗濯まで有効です。
・本製品は約100回の繰り返し使用に耐えます。色糸の布製部分がほつれてきても、
カットしてそのままご使用いただけます。
・洗濯物袋を使用する場合、袋の中の洗濯物には抗菌効果が及びません。
・蛋白質繊維（ウール、シルクなど）とアクリル繊維製品の抗菌化はできません。
・一度の洗濯の限界総重量は約4～5kgです。8～10kgの場合は、輝デュアルが動き回るスペースがあることを確認した上で、10枚投入してください。

会社紹介（μ-func ×TOYOSHIMA）

豊島株式会社は1841年創業の繊維専門商社です。

綿花商を祖業として、初代豊島半七が「綿屋半七」の屋号で、愛知県一宮市に繊維問屋を起こしたのが、豊島株式会社の始まりです。

170年以上の歴史の中で、時代の変化に応じて事業領域を拡大。現在では世界各地から原料・糸・生地の買い付けや、最終製品の企画から生産管理、納品まで一連のプロセスを手掛け、日本ファッション産業のあらゆる過程において、総合的に事業を展開しています。

開発背景

輝デュアル」の商品開発は、ある仮説から始まりました。ミューファン®の静電気除電・抗菌防臭機能を持つ布は、他の繊維製品と一緒に洗濯し、ロータリー乾燥機で乾燥させることで、他の洗濯物にも機能を与えられるのではないか、という仮説です。

その実証には、機能の数値化が不可欠ですが、ロータリー乾燥機の使用を前提とした静電気除電効果を数値化する試験方法で悩みました。幸い、静電気電荷量を計測できる、内側にナイロンを貼ったロータリー乾燥機を備えた検査機関が見つかりました。「輝デュアル」の静電気除電機能の試験は、アクリルのセーターと「輝デュアル」をロータリー乾燥機に投入して行います。アクリルとナイロンは帯電列上でほぼ両端に近い位置にあり、摩擦や剥離によって静電気が起きやすい関係にあるので、理想的な条件下での試験が可能になりました。

次の課題は「輝デュアル」本体のサイズと、ミューファン®の混率の決定です。まず、35×40cmの布5枚、ミューファン®の混率3%でトライしましたが、試験結果は期待ほどではなく、混率を10%に引き上げました。その結果、十分な機能性が確認されましたが、コストアップが問題に。そこで布を3枚に減らして再試験を行いましたが、成績は不十分。さらに、消費者モニターの「布が大きすぎて使い勝手が悪い」との意見を受け、布サイズを20×25cmに縮小した5枚セットを検討。サイズを縮小する分、ミューファン®の混率を一気に50％まで引き上げました。徐々に混率を上げながら試験を重ねるよりも、思い切って混率を上げた試作品から、期待する機能性とコストを両睨みで適正レベルまで落としていく方が、商品開発の方法として正しいと考えたからです。

同時に、サイズ縮小の効果に期待しました。「輝デュアル」が機能を発揮するには、ミューファン®がロータリー乾燥機の中で個々の洗濯物に十分に接触することが必要です。布が小さいほど乾燥機の中で動き回るとの予想は的中し、静電気除電の高い機能を確認できました。

その後、この最終試作品で抗菌機能の試験を行い、予想通りの高い機能性が証明されました。この時点で商品開発は完了し、特許を出願しました。試作と機能試験を繰り返した結果、「輝デュアル」の性能を確固たるものとすることができたのです。