Wabi stoolとは、座面に畳を使用した木製スツールです。日本特有の美意識「侘び寂び」を取り入れたデザインで、和室・洋室どちらでもご利用いただけます。また、国家資格を有する職人たち（家具製作技能士、畳製作技能士）がそれぞれの技術を惜しみなく活かし、ディテールまでこだわった逸品に仕上げました。

プロジェクト概要

「Wabi」とは、日本特有の美意識や感覚を表現した言葉である “侘び寂び” と “和美”（和は美しい）を掛け合わせて作った言葉です。

近年、和文化は全体的に衰退傾向にあることはご存じかと思います。

普段は私自身、木工職人として働いているため、交流の場で、様々な職人さんとお話しさせて頂く機会がございます。そこでは「跡継ぎがいない」「需要が減ってきている」「材料費が高騰している」「製作に必要な工具が手に入らなくなった」…などネガティブな話題は尽きませんでした。

私はそういった話を聞いて、その仕事を知ってもらうこと、そして買ってもらうことが何より大事なのだと改めて感じました。（とても基本的なことですが。。。）

そのような背景があり、今回は福島県産の「常磐杉」に、和文化の象徴である「畳」を組み合わせた椅子を開発しております。

日本文化に最適な床材「畳」。

古くより日本を代表する木として神社仏閣などに使用されてきた「杉」。

このふたつを掛け合わせて誕生した「Wabi stool」に、日本の美意識をいつまでも忘れずに持ち続けて欲しいという願いを込めて。

「Wabi stool」の5つの特徴

特徴① 「侘び寂び」を取り入れたデザイン

特徴② オール福島へのこだわり

特徴③ 6種類から選べる畳縁 ＆ 木部への名入れ可能

特徴④ デザインだけではない優れた機能性

特徴⑤ JIS規格に則った試験をクリア

特徴① 「侘び寂び」を取り入れたデザイン

日本特有の美意識「侘び寂び」をデザインに取り入れました。

具体的には、畳や杉材といった日本文化を代表する天然素材を使うことで、経年変化を楽しみ、長く使えば使うほど愛着の湧く椅子にしています。

また、脚部は日本建築の構造体を意識し、縦材と横材を組合わせたつくりにしました。座面と脚部の間に隙間を設けることで、着色や過度な装飾をすることなく、自然と畳に目が向けられるデザインになっています。

特徴② オール福島へのこだわり

国家資格を保有する職人たちが、材料を厳選し、１つ１つ丁寧に製作しました。

座面の畳は、創業110年の老舗 小野畳店が製造

福島県いわき市にお店を置く小野畳店。地元に根差した畳店として、創業以来、和の心癒しの空間を提供してきました。

今回、畳の原料になっている天然い草は、最上級品の畳に使用されている「一番草」を使用しています。穂先が枯れていない1番長い い草「一番草」は、経年変化時に畳表に黒筋が出にくく、美しい黄金色に変わることで知られています。

椅子木部は、弊社 福島工場にて製作

福島県楢葉町の自社工場にて、福島県産の「常磐杉」のみを使用して製作しています。また、日本伝統技法である継手と木ダボを用いた “金物を一切使用しない” 接合により強度を出し、細部まで美しいデザインに仕上げました。

また、木材の選別から、加工、組立、仕上げと全工程を1人の職人で対応するため、販売脚数を限定60脚と限りを設けさせて頂きました。

1脚１脚に想いを込めて丁寧に製作していますので、大切にお使い頂けますと幸いです。

特徴③ 6種類から選べる畳縁 ＆ 名入れ可能

畳に使用する畳縁を今回6種類ご用意しました。

お好きな色や柄をお選びください。

また、レーザー彫刻による名入れも可能です。※【名入れ】オプション（1000円）

背面の木部中央に、英字の名入れを対応させて頂きます。

大切な人へのプレゼントにも是非ご利用ください。

特徴④ デザインだけではない優れた機能性

◆和洋室どちらで使用しても大丈夫。様々な場所で活躍するスツールです。

〈和室での使用〉

〈洋室での使用〉

〈サイドテーブルとして使用〉

花台やちょっとした荷物置き台としてもご利用頂けます。

〈玄関での使用〉

◆スタッキング構造。3脚まで重ねて収納できます。

◆重量は3.2kgと軽量。誰でも簡単に持ち運び可能です。

◆脚が畳摺りとなっているため、和室で使用しても畳を傷めにくいです。

畳摺りとは、畳を傷つけにくくした "面" で支える脚の構造のことを指します。通常の椅子（脚が3本、4本）ですと、脚と設置面とが「点」で接する形になります。そうするとその部分に重心が寄ってしまうので、椅子に座ったり、引いたりする際に、畳に跡がついたり、強く擦れてしまうことがあります。畳摺り構造の脚では、「点」ではなく「面」で支えるため、重心を分散させ、脚の跡や畳への引っ掛かりを低減させることができます。

◆畳は取り外し可能。汚れてもふき取りなど畳のメンテナンスが楽に。

座面の裏側から押し出すことで簡単に取り外しができます。

特徴⑤ JIS規格に則った試験をクリア

弊社は主要なオフィス家具メーカー様と50年以上培ってきた信頼と実績がございます。JIS規格に則った椅子の各種試験もクリアしており、誰もが安心して使用できます。

畳の製造者様 紹介

それでは、今回畳の製造を依頼している小野畳店様よりメッセージを頂いているので、紹介させて頂きます。

弊社は平町（現在の福島県いわき市平）に初代小野里吉が明治40年代に創業。いわき市内を中心に地元に根ざした畳店として皆様に、和の心癒しの空間を提供してまいりました。伝統は祖父（二代目）貞喜、父（三代目）貞美、そして私、小野裕通（四代目）に引き継がれています。先代の父に一から技術を学び、一針一針心を込めて畳本来の良さを引き出す為にしっかり丁寧な仕事を心がけております。

「きれいになった」「いい香りがする」等、お客様から色々感動の言葉を頂く時、畳に携わる仕事をできることがとても嬉しく誇りに思う瞬間です。どれだけ建築様式、生活スタイルが変化しても「畳」に触れるとどこか懐かしく居心地の良いものです。畳の張り替え・裏返し・畳修繕など畳に関することでお困りごとがあれば、是非ご連絡ください！

https://ono-tatami.com/

商品仕様

<サイズ> ：W500 × D310 × H405

<重量> 　：3.2 kg

<素材> 　：本体木部・・・天然木（杉）

　　　　　 台座　　・・・畳（天然い草）

<座面> 　：好きな畳縁を1つお選び下さい（6種類よりお選び頂けます）

<塗装> 　：オイル塗装（＋0円）、ウレタン塗装（＋10,000円）

<製造国・産地>　： 日本・福島県

<保証期間> 　　 ：1年

※天然木を使用しているため、木目や色は1点1点異なります。

※塗装の詳細については、下記「リターン一覧」ー「②ウレタン塗装を希望の方は」をご確認下さい。

※ 一つ一つ手作業で作っているため、表記サイズに若干の誤差が生じる場合があります。

※ デザイン・仕様は変更になる可能性もございます。ご了承ください。

※ ご注文状況、使用部材の供給状況、製造工程上の都合等により出荷時期が遅れる場合があります。

リターン一覧

①お好きな座面（畳縁）を6種類より1つ選びます。

1.いなせレッド：赤色で、江戸小紋の中でも格式が高いとされている鮫文様の畳縁

2.いなせブルー：紺色で、江戸小紋の中でも格式が高いとされている鮫文様の畳縁

3.華香織ピンク：明るくかわいいピンク柄に桜の花を散りばめた畳縁

4.華香織グリーン：淡い緑色に桜の花を散りばめた畳縁

5.暮四季ベージュ：落ち着いたベージュ色で、倉敷の文化遺産である蔵屋敷を思わせる端正な和風柄

6.暮四季ブルー：落ち着いた薄い紺色で、倉敷の文化遺産である蔵屋敷を思わせる端正な和風柄

②ウレタン塗装を希望の方は、【ウレタン塗装】オプションをご購入下さい。（10,000円）

どちらにしようか迷われている方は、下記を判断材料にして頂ければと思います。

◎木の質感や香りを楽しみたいという方（将来的なメンテナンスは自分で）

　➡オイル塗装

◎メンテナンスが面倒。木の質感を気にしない方

　➡ウレタン塗装

※オイル塗装とウレタン塗装で、塗装後の色味に大きな違いはありません。

　(ウレタン塗装の方が多少の艶は出ます)

③名入れ希望の方は、【名入れ】オプションをご購入下さい。（1,000円）

・名入れ可能な文字数は、アルファベット最大10文字までとなります。

・フォントの指定はできません。下記をご参考に下さい。

・フォントサイズの指定も致しかねます。上写真の「hirosho」と同じサイズ感となります。

最後に。

なぜ「オールふくしま」にこだわるのか？

その理由は大きく２つございます。

1つ目は、東日本大震災を通じて、地域とのつながりの重要性をより実感したことです。福島県楢葉町に生産拠点を置く弊社は、震災の影響で避難を余儀なくされました。

何とか移転先を見つけた埼玉県の工場では、土地は狭く、製造した家具を保管しておく十分なスペースもない。今後、どこでどのように事業展開をしていくべきか悩んでいました。そんなところ、楢葉町から心強い後押しがあり、再度この地に無事帰還することが叶いました。社長である斎藤は、当初、楢葉町への帰還は難しいだろうと考えていたと言います。震災により壊れた工場の復旧も含めて、本当に多くの方々に助けて頂いたおかげで今がある弊社。現在は、商品に使う材料や新商品のPR活動など、地元の企業様と積極的に連携して新しい取り組みに励んでおります。

もう１つが、木材を取り扱う企業として、杉の放置林の問題の解消に貢献したいということです。

〈福島民友新聞社より、2024年1月22日に掲載〉

現在、福島県では利用先がなく伐採もされずに放置されている杉材の整備問題があります。それは、安価な外国産材が流通し、国産材の需要低迷により森林が放置され老朽化が進んでいったためです。老木は大気中のCO2の吸収量が若木に比べて少ないので、森林整備は環境問題にも影響します。「同じ福島県に工場を置く企業として、杉材の循環に貢献できないか」そういった背景があり、今回のプロジェクトで使用する木材は福島県産の杉のみを使いました。少しでも早い整備問題の解消に向けて、皆様にも杉材を積極的に使って頂けますと幸いです。

私たちの取り組みが、今後の地域社会の発展に繋がることを願って、これからもできることを１つずつ丁寧にやっていきたいと思います。

スケジュール

2024年12月　プロジェクト開始

2025年2月　 プロジェクト終了

2025年3月　 製作開始

2025年3月～6月　製作期間、順次発送

※スケジュールに変更がある場合など、進捗状況は活動レポートにて連絡させていただきます。

※発送はご注文順にさせていただきます。

※御注文数、工場の混雑具合で遅延する可能性もありますが、状況によっては早まる可能性もございます。

実行者紹介

株式会社 宏昇製作所 (製造元)

私たち宏昇製作所は、本社を東京都千駄ヶ谷、そして工場を福島県楢葉町に置く創業50年余りの家具メーカーです。

これまで数々の大手オフィス家具メーカー様と取引きを続けてきており、変わらぬ品質で信頼を頂いております。

2024年からは、地域に根付いた家具をつくるというコンセプトのもと、福島県産の杉を使用したオールふくしまの家具プロジェクト「UBUSUNA」を立ち上げました。

UBUSUNA（うぶすな）とは、産まれた土地を守護している神様のことを意味します。私たちは、地元を大切にしていきたいという願いを込めて、「UBUSUNA」と名付けました。県産材の杉を使うことで森林資源を循環させる。また、一部分ではあるが、地域と関連性のある名称やデザインを採用し、地域をアピールする。できることを１つずつ丁寧にこれからも取り組んでいきたいと思います

なお、本プロジェクトで応援購入いただきました資金は、商品のブラッシュアップ、および「UBUSUNA」ブランドを含めた新商品の開発費用として活用させていただきます。

どうか皆様の温かい応援購入を宜しくお願い致します。

【Wabi stoolは、弊社ショールームにて実際にご覧頂けます】

実物を見たい、塗装の違いや畳縁の種類を確認したい方は、お気軽にお越しください。

（事前予約必須。プロジェクトページにある【実行者へ問合せ】よりご連絡下さい）

●東京ショールーム

〒151-0051 東京都渋谷区千駄ケ谷1丁目29−9 1F 102

期間：2024年12月下旬～2025年2月下旬

時間：10:00～16:30（土・日・祝日休み）

●福島ショールーム

〒979-0513 福島県双葉郡楢葉町山田岡仲丸1−25

期間：2024年12月中旬～2025年2月下旬

時間：9:00～16:30（土・日・祝日休み）

Makuake実行責任者

最後までお読み頂きありがとうございます。

今回、マクアケの企画に始まり、商品のデザイン、製造を担当した亀田と申します。

この「Wabi stool」は、職人の目線でデザイン・設計した商品となります。使用する木材の規格や加工方法を統一することで、人件費の一部分を削減し、国産家具の部類としては低価格な商品を製作しました。（取り扱う素材は、杉・畳ともに高級品質のものを使用）

私が今回、低価格にこだわったのは1つ大きな理由があります。それは一人でも多くの人に “職人の技” を手に取って、使って頂きたかったからです。国産家具はどうしても価格が高くなりがちで、購入できる人が一部の方々に限られてしまう傾向があります。その循環ができてしまうと、もしかしたら国産家具とは一生縁がない人たちも出てくるかもしれない。国内で作っているのに、国内で買ってもらえない は余りにも寂しすぎます。

重要なのは、「価格を下げて買ってもらう」ではなく、「お金を出してでも買いたい」そんな意識を国産家具に持ってもらうことだと思います。その為には、まずは手に取って良さを知って頂くことが大切だと考えました。

Wabi stool をきっかけに、一人でも多くの人に国産家具の魅力が伝わればこんなに嬉しいことはありません。

この活動が日本文化・技術を守ることにつながることを願って。