[ウェアリングルの紹介]

ウェアリングル（Wearingeul）は、文学作品をさまざまな感覚で改めて鑑賞して楽しめるようにデザインされたブランドです。本につける香水「ブックパフューム」から文学の味と香りを表現する文学ブレンディングティープロジェクト、文学作品を色で解釈する「文学インクプロジェクト」まで、いろんな感覚のプロジェクトを進めています。

[文学の色を読むプロジェクト]

「文学の色を読む」プロジェクトは、作品の雰囲気やキャラクター、メッセージなどを全体的に鑑賞し、それをベースに「作品を色で表現するとどんな色になるのか」という質問の答えを「筆記/ドローイング用インク」を介して具現するプロジェクトです。しかし、単に１つのカラーだけでシンプルに表現しません。濃淡の差による自然なグラデーションができるもの、縁が目立つもの、パールでキラキラ効果のあるものなどさまざま表現ができます。また、使用する人や筆記具によって同じインクでもまったく違う、新しい姿に変わることがあります。さまざまな表現ができるインクで、作品のいろんな面を新しく解釈し、文学作品を色で吟味することができるプロジェクトとして企画しました。

「文学の色を読む」プロジェクトは、作家の主観的な作品に対する解釈やそれを色で実現する時の解釈が加えられます。できる限り一般的な解釈を考慮しますが、作品に対する意味や色の解釈は、鑑賞する人によって異なりますので、ご了承ください。

文学作品を感覚的に解釈し、色で表現するWearingeul(グルイプダ)の「文学の色を読む」プロジェクト。「夏目漱石文学インク」と「オズの魔法使い」に続いてみなさんにご紹介する作品は、作家ルイス・キャロルの代表作である「不思議の国のアリス」です。前編だけではなく、続編の「鏡の国のアリス」も大きな人気を集めた世紀の名作です。

ディズニーアニメやティム・バートン監督の映画で親しまれている作品でもあり、アリスの世界観をモチーフにした数多くの二次、三次創作物で広く知られている小説です。それだけに、不思議の国のアリスを取り上げた作品はそれぞれキャラクターの設定やビジュアル、雰囲気が原作小説とは異なる点もたくさんあります。Wearingeulは、原作小説のキャラクターをベースに企画し、より大衆的でなじみのある登場人物の特性を表現しました。

「不思議の国のアリス」に登場する5人のメインキャラクターを色で、インクで表現しました。小説の中のキャラクターはみんなどこか変わっていて、「だから不思議の国なんだ」と思えてくるようなユニークな人物ばかりです。なので、インクでキャラクターたちを表現する際にもより華やかで、より風変りな、より奇妙な彼らの特性を具現化することに力を入れました。

時計を持って急いで走っていく白うさぎについていくと不思議の国への旅が始まります。
あ、ハートの女王に捕まったら首をはねられるかもしれないので、気を付けてくださいね。
もちろん、本当に首をはねるわけではないですよ?もしかしたら旅の途中でマッドハッターが...あ、これはみなさんが直接会ってみればわかります。さぁ、急ぎましょう!

◇ 不思議の国のアリスインク

不思議の国のもっと奇妙なインクは主人公のアリスをはじめ、白うさぎ、チェシャ猫、ハートの女王、マッドハッターの5人(?)のキャラクターをモチーフにしています。

このうち、アリスとハートの女王はグリッター入りのGlisteningインクで、白うさぎ、マッドハッターとチェシャ猫はグリッターのないStandardインクです。5種類のインクはいずれも色が分離され(遊色)、濃淡がドラマチックに表現されたり、フラッシュとグリッターが混ざっていたりと、変わり者のキャラクターたちそっくりの一風変わったインクとなっています。

[1] アリスインク 30ml

Light Blue + Shiny Gold Glitter

(ライトブルー＋シャイニーゴールドグリッター)

ウサギ穴に飛び込んで不思議の国に落ちてから、体が大きくなったり小さくなったり、おかしな動物たちに出会ったり、ハートの女王から逃げたりと、奇想天外な冒険をする主人公のアリス。アリスインクは、そんな主人公のキャラクターを色で表現しました。明るく爽やかな水色ベースの上にキラキラ輝くゴールドグリッターが印象的なインクです。

＊グリッター入りのインクは万年筆に入れて使用する場合、フィード(ペン芯)が狭かったり、字幅が細い(EF、Fなど)万年筆での使用はお勧めしません。また、定期的な洗浄や管理が必要となります。万年筆以外のディップペンやガラスペンなどの筆記具にはご使用いただけます。

インクを振らずに使用するとより濃いイエローカラーが遊色され、グリッターとしっかり混ぜて使用するとインクのナチュラルなグラデーションの上に明るいゴールドのグリッターが美しく輝きます。

ディップペンで書くと万年筆より発色が濃くなり、読みやすくなります。濃淡の差が大きいインクなので、好みに合わせてインクの量を調整することで濃淡を変えることができます。

[2] チェシャ猫インク 30ml

Red Violet & Purple Shading

レッドバイオレット＋パープル遊色

瞬間移動ができて、ニヤニヤ笑みだけを残して消える特殊な能力を待つチェシャ猫。いたずら好きなチェシャ猫をモチーフにしたチェシャ猫インクは、ドラマチックな濃淡が印象的なレッドバイオレットカラーのインクです。インクがグラデーションを作りながら乾くので、濃淡の差によって色が淡い部分はベビーピンクカラーに、濃い部分は赤ワインカラーに仕上がります。

このようなインクの濃淡の差は細筆の万年筆でも確認することができ、ドローイングインクで書くとより使い勝手がよくなります。また、シンプルにインクだけを使う場合もチェシャ猫のしま模様を十分表現することができます。

鮮やかすぎず奥深いレッドバイオレットカラーは、万年筆で長文の筆写をする際にその魅力を発揮します。読みやすく、高級感があるので万年筆での使用をお勧めします。

[3] 白うさぎインク 30ml

Ivory & Orange Pink

アイボリー＋オレンジピンク遊色

白うさぎ自身はそういうつもりがなかったのかもしれませんが、白うさぎはアリスをあっちこっちへと導く元凶(?)とも言えるキャラクターです。懐中時計を持ち歩きながら急いでウサギ穴に走っていく白うさぎの姿をモチーフにした、アイボリーベースにオレンジピンクカラーが鮮やかに遊色するインクです。インクがたくさん乗るとベースカラーが濃くなってはっきりとした遊色を楽しむことができます。インクの量が少ない場合もオレンジピンクカラーの遊色は十分確認できます。

これまでご紹介したWearingeulのインクの中では一番薄めのカラーですが、インクの量が十分あれば太筆の万年筆で使用するとより読みやすくなります。字幅M以上の万年筆での使用をお勧めします。

独特な色の分離が印象的なインクなので、ドローイング用として使用するとユニークな色味を楽しむことができます。遊色はインクを十分吸収できる紙の上で確認することができるので、一般の模造紙(上質紙)ではなく、専門用紙の上に使用することをお勧めします。

[4] ハートの女王インク 30ml

Red Black & Gold Glitter

レッドブラック＋ゴールドグリッター

ハートの女王インクは、事あるごとに「首をはねろ!」と叫ぶ、威張っていてもどこか抜けているようなハートの女王をモチーフにしています。全体的な色はブラックですが、インクが薄めの部分にはレッドカラーが滲み出る「レッドブラック」カラーのインクで、キラキラ輝くゴールドグリッターをプラスしました。この奇妙な組み合わせは華やかで重みのある女王特有の色を表現しています。

ハートの女王インクのブラックカラーは、グリッターがなくてもフラッシュするように輝くのが特徴です。また、万年筆で書くとより一層レッドとブラックの微妙な境界にある色味が楽しめます。ベースカラーとはかなり異質な色の組み合わせだからこそ、より洗練された高級感をプラスしてくれるゴールドグリッターは、ハートの女王インクのブラック＆レッド＆ゴールドカラーの組み合わせに欠かせないキーポイントです。

＊ハートの女王インクもグリッター入りなので、細筆の万年筆やフィードの狭い万年筆での使用は控え、定期的に管理・洗浄してください。

ハートの女王インクの魅力を十分引き出すだめには、フレックスニブのディップペンやガラスペンを使用することをお勧めします。ドローイングインクで書くとポイントカラーとしてアクセントになるでしょう。

[5] マッドハッターインク 30ml

Dark Olive Green & Yellow Shading

ダークオリーブグリーン＋イエロー遊色

突拍子のない発言が特徴のいかれ帽子屋「マッドハッター」をモチーフにしたマッドハッターインクは、ダークオリーブグリーンベースの上にごっちゃ混ぜになって遊色するイエローカラーが印象的なインクです。全体的なカラーは落ち着いたグリーンですが、グリーンカラーの中から滲み出る複雑な色が「風変りなお茶会(マッド・ティーパーティー)」でのマッドハッターの強烈な存在感を表現しています。

マッドハッターインクは、万年筆に入れて使用すると安定したインクフローになり、目に優しく読みやすいインクです。なじませるように発色した時の落ち着きのないカラーとは違って、万年筆で書くとちょうどいいグラデーションの落ち着いたグリーンカラーになるので、普段の筆記の際にも使いやすいです。

マッドハッターインクの遊色は、ディップペンよりはガラスペンで、そして筆記よりはドローイング用で書くとより魅力的に表現できます。濃いめのベースカラー中で色の分離が表れるので、広い面積の上に書くとマッドハッターインクの特徴をより一層楽しむことができます。

◇スマイルキャット試筆紙

インクの発色に最適化されたImpression Paper 200g/m²で製作されたチェシャ猫のスマイル試筆紙。ニヤニヤ笑みだけが残っているチェシャ猫の残像の上に猫を呼び出すことができる、魔法のようなカラーリングチャートです。チェシャ猫インクの他にも好みに合わせてカラフルな色の猫を呼び出すことができます。

猫のスマイルにはエポキシコーティングが施されていて、インクが吸収されずに流れるので猫だけキレイに塗ることができます。インクを多めに乗せるとコーティングの上にインクが残る場合がありますが、猫の口元にインクが付いたらティッシュなどで軽く拭き取ってください。

50x90mmの名刺サイズになっているので、名刺入れやフォトカードケース、カード入れなどに入れて保管することができます。

◇アリスのポーションカラースワッチ

インクのフラッシュや遊色、色の変化まで細かく確認できるImpression Paper 200g/m²で製作されたカラースワッチ。アリスが飲んで体が大きくなったり、小さくなったりする魔法のポーションボトルをモチーフにしていて、1ページに9種類のインクを塗ることができるカラースワッチです。A5サイズ(148x210mm)20枚入りで、片面印刷になっています。

体の大きさが変わるポーションの他にも不思議なポーションがたくさん作れます。飲むと目の前にいる人と恋に落ちるポーションや風船のように空が飛べるポーション、透明人間になれるポーションなど、不思議の国の錬金術師ならぬイン金術師になって新しい魔法のポーションを作ってみてください。

横長になっていて、ポーションボトルのネックに付いてあるタグに注意書きやインクのブランド名を書き込むことができます。ポーションボトルのイラストの右側にインク名を書いたり、簡単な試筆をすることもできます。

リターン紹介

メーカー紹介

Wearingeulは、文学作品をモチーフに作品の色を見つけ、インクで表現するプロジェクトを展開しています。今回ご紹介する「不思議の国のアリスインク」の他にも『ジキル博士とハイド氏』の原作をモチーフにし、ジキル博士がハイドに変身する「善悪分離実験」をインクで具現化した「ジキルトゥハイド(Jekyll to Hyde)」インクを企画、製作しました。また「夏目漱石文学インク」も製作しました。現在は、世界中で愛されている多様な文学作品に独特の観点をプラスし、「世界文学インク全集プロジェクト」も手掛けています。

プロジェクトに関する情報
・メーカー所在地：韓国
・原産国：韓国
・発送国 : 韓国