初めまして。ベイシスラボと申します。
燕三条で今まで数々のステンレス製品を作ってきた私たちが、ベイシスラボブランドとして開発した自社製品第1弾が今回の商品 basislabテーブルシザー です。

こだわりのモノづくりを実現する為、本プロジェクトでは県の枠組みを超え、刃物の町岐阜県関の職人とタッグを組み商品開発・製造に至りました。

本プロジェクトは、

「キッチンバサミは食卓で使うのにもとても便利な道具だけど、市販のキッチンバサミが食卓に置いてあると、なんかテンション下がるよね…。」
「もっと所有欲を満たすかっこいいビジュアル、そして道具としての本物感、そのどちらも併せ持つとっておきのキッチンギアが欲しい！」

…という要望が発端となり、開発をスタートしました。

大事な陶器やお気に入りのウッドプレート上でのナイフ・フォーク使い。傷つかないか気になりませんか？

でもbasislabテーブルシザーがあれば、お気に入りの器を傷つけることなく簡単にお料理をカット出来ちゃいます。
切り分けが必要なメイン料理も気にせずどんどん盛りつけてください。
関職人の自慢の刃が料理をスマートにサクサク切り分けます。

basislabテーブルシザーの流れるような曲線とオールステンレスの落ち着いた佇まいは、まるで美しいカトラリーのよう。その美しさはテーブルコーディネートを乱すことなく特別な空間を演出してくれます。

おうち時間が増えた今だからこそ、毎日の食事を大事にしていきたいですよね。

そして、basislabテーブルシザーの器の上での切りやすさの秘密。
それは、この鳥のような独特の形状にあります。

ハンドルの位置をずらして配置したことで、スムーズに料理の下に刃を滑り込ませることが出来、更に受け刃は隙間に入りこみやすいよう先を細く仕上げています。

オープンアップルパイもハサミなら楽々。

市販のキッチンバサミに施されている様々な便利機能。
前々からず―――っと思ってました。

「その機能、使わないな。」と

それなら余計な機能は省いて洗いやすさや衛生面を優先したい。

では、キッチンバサミに求める普段使いの”ちょうどいい”とは何か。
ベイシスラボの結論は、

①安定した切れ味と耐久性
②気軽に使える取り回しの良い軽さ、大き過ぎないサイズ感
③簡単に洗浄でき衛生的に使える構造と形状
④調理の下準備にも、調理後の料理の切り分けに使える利便性

と、この4点に絞られました。

まな板無しで下ごしらえ。

程良い大きさと気軽にすぐ使いたくなる軽さ。

開閉するだけで簡単に分解、丸洗い出来て衛生的。(食洗器可※研磨剤の入っていない洗剤をお使いください。）

料理の下ごしらえにも、調理後のお料理のカットにも。

小さなお子様に骨つきチキンは難しいですよね。お子様でも食べやすいようにその場でカット。その他、麺・餅・こんにゃくなど。お子様やお年寄りのお料理を食べやすいサイズに切り分ける時にもとても便利です。

ところでテーブルシザーと銘打つものの、もちろん普通のキッチンバサミとしても使えます。
いや、むしろどんどん使ってほしい。
この形状、ちょっとした料理の下ごしらえにもとても便利なんです。

滑りやすいイカの下処理や魚のはらわた処理に。ハンドルが邪魔にならず切りやすい。

トレーに載せたままお肉をカット。トレーの隙間に刃が入りやすい。

最後の仕上げは食卓で。ハーブは食べる直前にカットすれば香りがグッと引き立ちます。

…ちなみにこのハサミ、「硬いカニの殻をバキッ！ 極太のゴボウや極厚の筋張った生肉をゴリッ！！」といったパワフルな使い方には正直なところ向いてません。
「made in 関」のハサミです、切れ味に自信はあります。ですが、こちらは食卓での使用を想定したオールステンレスのやや小ぶりなハサミ。そんなに力んだら手が痛くなります。そういったパワー系用途にはもっと大きなサイズの樹脂ハンドルのハサミを使っていただけたらと思います。（使い分けることで刃も長持ちします！)

アウトドアでも使ってほしい。

豪快に焼いたお肉をその場でチョキチョキ、さぁどうぞ。アウトドアだからこそ、このシンプルな構造と形状が生きてきます。

シンプル形状だから、簡単キレイ！

アウトドア好きでもあるデザイン担当タテイシ、自称環境派ですのでアウトドアでは極力汚れた水を出さないように努めています。アルコールとペーパーでの拭き取りで済むものはそうやって綺麗にしています。

このハサミは継ぎ目のないオールステンレスの一枚板構造なので、拭き取るのがとても容易で、いつでも衛生的に使えます。（手を切らないよう、ご注意下さい。）

アウトドア好きなのに潔癖症の私、樹脂製品につく落ちにくい油汚れが本当に苦手で、樹脂パーツや継ぎ目を排除することは今回の製品開発の中で最も重視した点ですが、これが使ってみると想定以上に快適でした。

デザインの特徴

シンプルで美しく、テーブルナイフ替わりにも使えるもっと便利な道具として今回のハサミの企画を立ち上げましたが、最初はただ食べ物の下に刃が入りやすいようにする為に、刃に凹カーブをつけて、ハンドルが皿やまな板に接触しないようにハンドルと刃に角度をつけただけの形を考えていました。
ただ試作モデルで検証を重ねていくうちに、刃渡り長めのカーブバサミは先端がよじれて刃先に力が入りにくく、また刃とハンドルに角度がついた状態ではテーブルで使う際に手首に負担がかかってしまうという事がわかりました。

そこで

・刃は凹カーブではなく笹刃(凸カーブ)と直線刃のコンビネーション。
・刃とハンドルの角度はなるべく平行に保ちつつもハンドルが食べ物を切る時に邪魔にならないよう刃とハンドルをずらして配置する。

…という、今回のbasislabテーブルシザーの形状にたどり着きました。

また

ひとさし指がハンドルの中・外、どちらの握り方にも対応しています。

ひとさし指のレストゾーンは海苔の飾り切り等、細かい作業をする際に効力を発揮します。人差し指・親指・残り3指の3点で支持することで、より安定感のあるカッティングが可能となります。

外せなかった細かいこだわり

①2段階の刃付け

最近のキッチンバサミで主流のセレーション加工(ギザ刃加工)は、滑らず切れて便利なのですが、反面、紙や薄手のフィルムパッケージ等を切る時には、そのセレーションが引っかかりサッと素早くスライド切りが出来ないのが不満でした。この地味なイライラを解消するため、刃先ゾーンにほんの少しですがスライド切り出来るストレート刃を付けました。滑りやすい食材はメインのセレーション刃、素早くとスライド切りしたい時は刃先のストレート刃という使い分けが可能となっています。

ストレート刃のゾーンまで切り込みをいれたら、あとはスッとスライド切りが出来ます。

②ウェーブワッシャー

このワッシャーを入れ込むためには特注の切削ボルトとナットを作る必要がありました。そこまでして？と思いましたが、それでもこのワッシャーの在る無しで、刃の開閉時の感触が全然違うんです。

無いと浮いたようなカサカサした開閉感ですが、あると刃がしっとり合わさるリッチな開閉感が得られます。

またこのワッシャーの適度な弾力が刃のガタつきを無くし、誤って刃が外れることも防いでくれます。

③板厚3mmステンレスと軽さ

キッチンバサミは普通2～2.5㎜厚なんだけど…と言われつつ採用した3mm厚ステンレス材。だって、2.5と3.0じゃ全然違うんです。
たかが0.5㎜ですが刃の安定感は格段に上がります。
そしてその厚みからくる上質感。いつも使う道具だからこそ見た目の洗練度も大事だと思っています。

そして、厚い鋼材を使いつつも無駄な形状をそぎ落としサイズ感を見直すことで100g切る90gという軽さも実現しました。

調理や食事という日々避けることの出来ない行為。そんな中、お気に入りの道具が１つでも増えれば気分は一気にアガります。私達ベイシスラボは実用性はもちろん、そこからくる機能美、そしてそこから生まれるモノへの愛着というものを大切にしています。
持ってるだけで嬉しくなる。眺めてカッコイイなぁと思う。
basislabテーブルシザーがそんな愛着のわく道具の１つになれたら幸いです。

刃物の町「関」で生まれた確かな品質

今回、私たちのワガママにとことん付き合ってくださったのは、刃物の町として名高い岐阜県は関市にある小原洋鋏製作所様と株式会社ツカダ様です。

小原洋鋏製作所(有)：NC研削機による精密加工と人の手によるきめ細かな製品作りが特徴。キッチンバサミ以外にもハサミの中でも最も調整が難しいとされる理美容鋏を得意とするハサミメーカー。

株式会社ツカダ：関のステンレス製品の多くを手がけるプレス加工会社。とにかく面白いことが大好きな塚田社長、自社製品開発にも積極的に取り組まれています。

企画立ち上げ当初、どのメーカーさんも企画書を見せた段階で、こんな面倒なハサミは無理と門前払い状態で、正直諦めようかと思っていました。確かに製造元さんにとってはかなり面倒な案件です。ですが小原社長、塚田社長は私たちの細かいこだわりや思いを最後まで聞いて下さいました。先代から会社を引き継ぐ二代目であるお二人は従来の固定概念にとらわれず新しい取り組みを面白がり、共に考えてくれる度量の広さがありました。お二人との出会いがなければこのプロジェクトは実現しませんでした。

料理家の成沢正胡さんに試していただきました。

今回デザインを担当したタテイシが、料理家の成沢正胡さんにbasislabテーブルシザーの使用感を語っていただきました。

普段主催の料理教室でたくさんの生徒さんにお料理を教えている成沢さんですが、実はあまり調理後のものにキッチンバサミを使うことは無かったそう。

-タテイシ：「今回色んな調理シーンで実際に使ってみてどうでしたか？」

成沢さん：「パイやピザのカットはハサミの方が便利だと思いました。ハサミでカットするということに不慣れでしたが、やってみる意外とサクッと切れて形も崩れないし。おもてなしの時にその場でササっと綺麗なまま切り分けられるっていうのがいいですよね。このハサミはテーブルに置いても違和感ないし、テーブルコーディネートするのも楽しそうですよね。」

-タテイシ：「サイズ感とかはどうでした？」

成沢さん：「キッチンバサミって大きいのが当たり前だと思っていましたが、このハサミは私の手にも程良い大きさだし、その分軽いのもいい。普段のちょっとした作業にはこっちの方が楽かも。あと今回の撮影では、次から次にハサミを色んな料理に使いましたが、その都度キッチンペーパーとアルコールでハンドルまで簡単にリセット出来たのも良かったです。衛生面は職業柄気になる点なので。」

-タテイシ：「普段はキッチンバサミは何に使われてますか？」

成沢さん：「そうですね、普段多用するのは魚介の下処理です。ヌルヌルするし、ハサミの方が安定するので。このハサミは刃がハンドルより下がった位置についているので、イカやエビ、魚のはらわた処理など、食材に刃を差し込みたい時にハンドルが邪魔にならず、やりやすかったです。便利なので、皆さんにも試してもらいたいなと思います。」

成沢正胡さんプロフィール：

料理家。
茶懐石料理教室でのアシスタント後、当時は珍しかったデモンストレーションスタイル「料理教室うらら」を27年、実践型の少人数料理教室「ひとてま料理教室」を15年、自宅にて主宰。書籍の出版、メディア、企業へのレシピ提供、商品開発など、幅広く活躍中。

人との繋がりを大切にし、温故知新の気持ちで料理に向き合う。
趣味は手毬作り、筋トレ、小鳥鑑賞。

実行者紹介

はじめまして、ベイシスラボと申します。
ベイシスラボは燕三条で長年ステンレス製品に携わってきた私たちが2020年に設立した新しいモノづくりの会社です。

「ベイシス」の意味は 基礎・基盤・根底・根拠
​「ラボ」の意味は研究所

​モノづくりの基礎を考え、
関わる人との基盤を大事に、
ものが溢れる時代のモノづくりを根底から見直し、
根拠のあるプロダクトを提供したい。

この思いが「ベイシスラボ」という社名の由来になっています。
私たちベイシスラボはモノづくりの基点となり、燕三条をはじめとする日本各地の職人技術を活かしたモノづくりのつなぎ役として、作り手・使い手・売り手の三方良しを実現します。

デザイン担当：タテイシユウコ

カーデザイナー、デザイン講師、シューズデザイナーという変遷を経た後、出産を機に友人とベビーシューズブランドを立ち上げ、子供が大きくなったのを機に、今度はキッチンを居心地良く過ごす為のプロダクトデザインに邁進中。
パーティ料理を作るのが好きなので、周りからは料理好きと思われているが、実は料理嫌いの料理道具好き。好きな道具がないと毎日の料理なんてやってられない！が口癖。大好きな道具達を使うために日々頑張って料理しております。

リターン品について

商品名・品番
basislabテーブルシザー K01001

サイズ・質量
全長約180㎜ 重さ約90g

材質
刃物用ステンレス鋼

※デザインは変更になる可能性があります画像は開発中の物です。

ロゴマークの色味について

ロゴマークの刻印部に見られる赤～青の色味は、ステンレスの硬度を部分的に変える為に施した「焼きなまし」という熱処理によってステンレスの酸化被膜自体に起こる現象(ステンレス自体の色味の変化)で、塗料や汚れによるものではございません。

また仕上げの表面研磨の具合によってはこの色味がほとんど残らないものもございます。その点何卒ご理解いただきますよう、お願い申し上げます。

製品FAQ

Q1: 刃がうまく取り付けられません。
A1: 本製品は刃のカシメ部分に、開閉触感を高めるウェーブワッシャー(バネ)が入っております。取付の際は図のようにワッシャーのバネをつぶすようにカシメのナット部分を指で軽く押しつけながら行いますととスムーズに装着出来ます。

Q2: 左利きでも使用できますか？
A2: 残念ながら本製品は右利き用となっております。ご不便をおかけして申し訳ありません。

Q3: 食洗器で洗えますか？
A3: 食洗器洗浄可能ですが、研磨剤の入っていない洗剤をお使いください。

Q4: オールステンレスなので錆びませんよね？
A4: ステンレスは錆びにくい素材ではありますが、塩分や酸、また水気のある環境下での鉄を含む金属製品との接触等により、錆がつく可能性があります。
使用後は洗浄・すすぎをした後、早めに水気を拭きとり、よく乾かしてからの保管をお願い致します。

スケジュール

2022年4月中旬 試作品完成
2022年4月27日 Makuakeプロジェクトスタート
2022年6月20日 Makuakeプロジェクト終了
2022年6月末より リターン品順次発送