私たちは内モンゴルで親から子へと脈々と伝えられてきた手編みの文化を絶やすことなく、今後も脈々と次の世代に引き継いでいけれるよう支援したいと願い特別にカシミヤ100%の糸を使用して、カウチンタイプのセーターとベストを内モンゴルの職人さんに手編みで作製を依頼し、Makuake限定迷彩柄デザインを立案、企画といたしました。

近年カシミヤセーターは機械編みで作られたニット製品が大量生産されており、とてもリーズナブルな価格で販売されているのが目にとまります。

手編みで作製されたセーターだと1着を作るのにそれなりに手間ひまがかかり何日もかかるものが、機械編みですと1日に何十枚も出来てしまうわけですから仕方がないことだと思います。

しかし、太い糸（ローゲージ）や太い糸を束ねたものなど、手編みでしかできない物もあります。手編みの製品には機械編みでは味わえない独特な風合いや温かみ、雰囲気、良さがあります。ただ、作製に費やす期間や人件費、材料費もかかり店頭に並ぶわけですから、価格もそれなりに割高になってしまうのが現実です。

最近では、ローコスト・大量生産を目標とする多くの企業が参入して、機械編みの商品ばかりが生産されており、手編みが出来る職人のお仕事は、ほとんど無くなりつつあります。

それにより先祖から代々伝えられてきた内モンゴルの手編み文化と職人さんは消滅の危機にあります。

ーカシミヤとはー

カシミヤ＝カシミヤ山羊から採れる産毛です。

カシミヤ山羊は夏が約40度、冬は氷点下約30度の気温差の激しい山岳荒地に生息してます。冬の激しい寒さから身を護るため、剛毛の下に非常に細い産毛（うぶげ）がはえます。

この産毛がカシミヤ繊維になります。



外に生えている剛毛はカシミヤ繊維の基準の細さに達していない為、カシミヤ山羊から採取されても【ウール】の表記になり【カシミヤ】の表記は出来ません。

 

ーカシミヤの産地ー

カシミヤ山羊は、その名のとおり元々インド北部のカシミール州にちなんで命名されたものですが、現在の主産国は中国内モンゴル自治区をはじめモンゴル国、イラン、アフガニスタン等も知られています。その中でも最高品質と管理能力においてとても優れていると言えるのが、中国内モンゴル自治区の原料になります。

CASHYAGEのカシミヤ原料は全て内モンゴル自治区でのみ採取された物を使用しております。

内モンゴル産においては、原料・機械・技術・編みたて・仕上げなど全てにおいて長い歴史と技術があります。

外モンゴル等の他生産については、機械・技術においてまだまだ整っていない面が多く原料の不純物を取り除き整毛機にかける段階で不純物を取りきることが難しいため、整毛にした時点でも差が出てしまいます。

市場に出ているカシミヤ製品の中にも内モンゴル産以外という可能性は否定できず、見た目での見極めは難しいと思われます。

ーカシミヤの収穫ー

カシミヤ山羊は年に一度、産毛が脱毛する直前の5月頃に人間の手で丁寧に熊手状の金具で梳いて集められます。その時期が遅くなると品質、量が低下します。

その時に取れる原料は500ｇ程度ですが、産毛以外（差毛）や不純物を取り除くとわずかに原毛として使用できる産毛は100g~150g程度になってしまいます。

ベーシックなセーターの場合、レディース約200ｇ ・ メンズ約250ｇ程度使用します。1年に1度しか採取出来ないカシミヤ山羊を1年間かけて大事に育てても、1頭から1枚分のセーターも作れません。

この希少性ゆえカシミヤは高級素材の代表格であるといえます。

ーカシミヤの特徴ー

＜肌触り（風合い）の理由＞

1. 繊維が細い為チクチクと皮膚刺激をしません。

（カシミヤ繊維の平均直径14～16マイクロン、羊毛繊維19～24マイクロン）

2. 繊維表面のスケールがまばらで突起が小さいので皮膚刺激が少ない。

（スケールが多く突起が多いと皮膚刺激の原因になります。）

3. 天然カシミヤに含まれている油分が滑らかさを出します。

（繊維の表面を油分が覆っている為、独自の滑らかさが出ます。）

＜しなやかさの理由＞

カシミヤ繊維は、羊毛に比べると、繊維の強さはほぼ同じですが伸縮率は40％以上も伸びがある為、この特性が生地のしなやかさとなって感じられます。

＜保温性の理由＞

繊維の細さと繊維の形状に関係があります。

カシミヤ約14～16マイクロン

ヒツジ約20マイクロン前後

モヘア約30～50マイクロン前後

同じ太さの糸であっても、繊維が細ければ細いほど多くの繊維で束ねられた糸になります。獣毛繊維の一本一本は、クリンプと称する縮れ毛状になっています。クリンプ状で細いカシミヤ繊維は複雑によく絡み合うので、カシミヤの糸は、熱伝導率の低い空気をたくさん抱き込むことになり、外気を遮断し、放熱を抑えます。

＜保湿性の理由＞

動物繊維の表面にはスケール（キューティクル）構造があります。

スケールが開閉して空気中の水分を取り込んだり吐き出したりするために快適な保湿を保つよう調整しています。化学繊維にはない特徴です。

＜光沢の理由＞

キューティクルの表面が凹凸していると、光の乱反射により光沢感が無くなりますが、フラットであれば綺麗に反射します。カシミヤ特有の光沢感はここからきています。

カシミヤ100％では珍しい手編みでのカウチンタイプセーターです。　　　

さらに驚くのはその贅沢な素材使いです。
1年育てて、１頭からたった約100ｇ~150gしか取れないカシミヤを9～10頭分贅沢に使用し、内モンゴルの洗練された手編み職人によって作製いたします。

最高級と言われる内モンゴル産の上質なカシミヤをたっぷりと使い、通常のカシミヤニットでは味わえないほどのその重量感が特徴です。

一般的にはウールで作製されたものが多くありますが、贅沢にカシミヤ100％で作製していますので、ウールの製品のような重たさはなく、とても軽く温かさにおいても抜群な一着です。

カウチンニットという比較的ラフなイメージのアイテムでありながら、甘く撚られた上質なカシミヤと素材から生まれる鮮やかな色味、そして想像を超えるそのウエイト感。
ある種の裏切りすら感じるほど、今までにはない一生もののカウチンニットです。

▼カシミヤ100％手編みセーター（長袖タイプ）　カラー：カーキ系

▼カシミヤ100％手編みセーター（長袖タイプ） 　カラー：ブラック系

▼カシミヤ100％手編みセーター（ベストタイプ） 　カラー：カーキ系

▼カシミヤ100％手編みセーター（ベストタイプ） 　カラー：ブラック系

モデル身長175ｃｍ（Mサイズ着用）

ー毛玉のお手入れー

毛玉は衣服の摩擦により毛が絡まりあってできるものなのですが、実はアクリルやナイロンなどの化学繊維は毛玉ができやすく、カシミヤなどの天然繊維のほうができにくい傾向にあります。

その理由として、天然繊維の方が化学繊維に比べて糸が繊細で柔らかいために毛玉ができても落ちて目立ちにくいのです。

何日も続けて着用したりすると、ニットが摩擦を受け続ける事になり毛玉が出来やすくなります。

一日着用したら、次の日は別のものを着用するなどして休ませるようにしましょう。

毛玉が出来てしまった場合は、傷つけないように毛玉だけハサミで切り取るなどして下さい。

製品の性質上、毛玉が発生しにくいものはありますが、発生しないものはございませんので、毛玉の除去はカシミヤのお手入れの一環として行っていただきまして永くご愛用していただきたいです。

CASHYAGEは、カシミヤ専業30年以上のメーカーが立ち上げ、カシミヤの良さをより多くの皆様へお伝えしていきたいという想いと、内モンゴルでの手編み文化を少しでも永く続くよう今回のMakuakeのプロジェクトへの参加をさせていただきました。

大変長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。

ご支援、よろしくお願い申し上げます。

CASHYAGE（カシヤージュ）とは。

カシミヤ専業アパレルメーカー、カシミヤ・ニットの特性を熟知したクリエイターチームによって作られるカシミヤニットブランド。

CASHMERE（カシミヤ）とVOYAGE（航海・旅）の言葉をミックスした造語です。
世界中を旅して、街角の風景や様々な人々たちとの出会いや文化にインスピレーションを得たデザインは遊び心と心地よい着心地を追求します。

従来のカシミヤセーター＝ベーシックと言う固定概念を打ち破り、着る喜びをコンセプトに上質な素材で様々なデザイン・トレンド・カルチャーと融合し新しいラグジュアリーフリーウェアーの世界を確立します。

http://www.cashyage.com