【プロジェクトの概要について】

14万人という数を体感したことはありますか？
8年前。中学生が起こした小さな活動を受け継ぎ、戦後70年の節目にあたる今年からはじまった「いのち」をつなぐ写真プロジェクト。
それが「FaceReborn」です。

戦後70年の今年。
私たちは、「いのちをつなぐ」をテーマに、1945年、広島の原爆投下で亡くなった方、
14万人分の数の写真を集めることを目標に活動をはじめました。
写真を撮影しても、撮影しても14万という数にはほど遠く、プロジェクトの意思に賛同し写真を撮らせて頂いた方の笑顔を見るたびにその数の多さを思い知ります。

今年は、集まった人数分の写真を広島で展示致します。
写真展に向けて、多くの写真をプリントする代金と貼り付け用のパネル代金。
そして広島に向かうスタッフ7名分の交通費と宿泊代金が足りません。
是非、ご協力をお願い致します。
 

《開催日時》　8月4日（火）から8月9日（日）　10:00-17:00

《開催場所》　NHK広島放送局２Fギャラリー

《イベントページ》　https://www.facebook.com/FaceReborn

【FaceRebornとは】
一人一人が互いに支え合え「いのち」を共に見つめる場を創りあげる目的で発足しました。
誰もが、自分のいのちの意思を表明する機会として参加できる、参加型の企画であり、地球の未来を共同創造できる場です。

【発足したきっかけと活動について】

企画の元となっているのは、８年前に私の息子たちが学園祭で起した行動でした。
彼らは原爆投下で亡くなった方たち約10万人分の写真を新聞や雑誌から切り抜きで集め、教室に展示したのです。

教室は、人、人、人。 リアルな数を体感することで、原爆がどれほど無慈悲なものであったのかを否応なく突きつけられ、背中が冷たくなったことを、昨日の事のように覚えています。20万個の瞳に見つめられた時、それは恐さとなりました。 そして、その数ぶんの残された家族や故人の大切な人を思い、胸が締めつけられました。
リアルな体験ほど、人の気持ちを動かすものはありません。
私は、彼らの行動を受け継ぎ、一人でも多くの方にこれだけの数の人が一度に亡くなった事実を原爆投下が行われた広島で、地元の方に、観光客に、要人にも見て頂きたいという思いを強く持つようになりました。

広島に行きお話を伺うと「その数を一度にみたことがない。是非たくさんの方に見て頂きたい」という言葉を大勢の方に頂きました。
人々にとって遠い記憶となる前に、風化してゆく前に、その体験が必要です。 

撮影をしてわかったこと。
それは、14万人と言う数は途方もない数ということです。



その数の人間が一度にいのちを亡くしたということがどれほど重いものなのか。
ご賛同頂き、目の前で笑顔を向けていただく皆さんに向かう回数が増えれば増えるほどその重みとその重大さがのしかかり、どうしても、この数を見て欲しいという思いにかられます。

【なぜクラウドファンディングをはじめたのか】

理由は1つしかありません。
クラウドファンディングは、「人と人のつながり」の上に成り立つと感じたからです。
そして、そこには沢山の可能性が秘められています。
まさに私たちの主旨にぴったりでした。

私の座右の銘は「人を動かせるのは人」という言葉です。
まさに、クラウドファンディングがそれだと思いました。

人の想いに触れ、人の心が揺れ、そこに繋がりが生まれ、互いの作用のもとに「人と人」の関係は構築されていきます。
決して一方通行ではない関係を共に築きながらプロジェクトを形にしたい。
このような思いでクラウドファンディングをはじめました。

【いのちをつなぐ、想いをつなぐ、アート（表現）でつなぐ】

私たちに賛同してくださるアーティストの方が少しずつ集まってきてくださっています。
ミュージシャン、画家、映像制作、写真・・・
様々なアーティストが出資してくださる方のために自作を出品してくださいます。
絵葉書の担当をしてくださる、アーティスト「佐瀬明子さん」もその一人。

・佐瀬明子さん

・八坂圭さん

・三宅そのみさん

・甲斐ゆかりさん

・ハンブルク在住のNobuko.Ashihara

そして、秀逸なのは、金巴楽雅子さん作詞・作曲のテーマソングCDです。
彼女の繊細でキャッチーなメロディラインと胸を打つ歌詞と歌声を是非ご堪能ください。
目玉は、CD収録コーラス参加権です。編曲、プロデューサーは、これまで中村中などを見出し、様々な作品に携わってきた田中重行氏。
ご一緒にマイクの前で楽しい時間を過ごしましょう！あなたの声がCDに入ります。

この他、映像製作や、写真展会場のデザインなど、アーティストの皆さんの大きな力をお借りしています。
 

【プロジェクトへの想い】

先ずここまで、お読みいただきましたこと、御礼申し上げます。
西村長子です。

「ヒロシマFaceReborn」にむけて、 私は今、格闘中です。
前述のとおり、14万人という数は途方もない数だということに、
そして、資金繰りに、お手伝いをして頂ける方の人集めにまで、
深く考えさせられる日々です。

本当に大丈夫なのか。。不安はいくらでも出てきます。
けれどもそれ以上に、それすらも乗り越えて、私は出逢ったお一人お一人すべての方から勇気を頂き、背中を押して頂いています。

チラシを持ち、街に出向き声をかける。
営業が大の苦手だという私の心臓は毎度張り裂けそうになります。
ボランティアスタッフも私も断られては、凹むことも度々です。

けれども説明をしたときの反応を見ながら気づいたことがあります。

「何かに参加をしたくても、参加できなかった。あるいは仕方がわからなかった人が多い」ということ。そして、目を輝かせて聞いてくれる若者が多いことです。
動き始めるまで、若者には無視されるのを覚悟でいました。

ですから、彼らの未来にほんの少しだけ携わらせていただけることを嬉しく思います。
14万人という数を集めることは大変ですが、次の世代へ、私も「いのちをつなぐ」一人として、地道ですが、これからも少しでも多くとかたと触れあいながら写真を集めて参ります。



【なぜ、広島からはじまるのか】

私はヒロシマとの所縁はありません。宮城県石巻市の出身です。
震災で大好きだった叔父を津波で亡くしました。一瞬で大切なひとを失う悲しみを痛いほど経験しました。そして何よりも、私自身が一昨年に乳がんを患い、命の限りを見た事で、今回の企画をどうしても実現したいという思いに駆られたのです。

命の終りを突きつけられた時、人は絶望感と後悔を覚えます。
伝えたい言葉、出来なかった事を考えます。 私もそうでした。
自分に起きたことを受け入れるまでに時間がかかりました。

けれども、一瞬のうちに命を落としてしまった方たちには、思いを巡らす時間すら与えられなかったのです。
伝えたい人に想いを伝える事も出来なかった。
そのことが遣り切れれません。 この世に、無駄にされて良い命などありません。

世界ではまだ、争いが続いています。
私たちにはとても遠く現実味はありません。

そして大半の方々は、当たり前のように明日が来ることを信じています。
だから問いかけつづけたいのです。
「もしも、あなたがそこにいたら、あなたは何を思いますか？」
「もしも、あなたがそこにいたら、あなたは誰に会いたいですか？」
「もしも、あなたがそこにいたら、あなたはどんな言葉を残したいですか？」

写真を見る、自らの写真を撮影することを通して、感じることは人それぞれです。

けれども、この小さな想いから始まった企画が、今ここに生きていることを実感する機会になると共に、ほんの少し立ち止まり、それぞれの人生に、家族に、愛する人に想いを馳せる時間となり、平和であること、そして、たくさんの命を経て今があることを考えるきっかけになりましたら、これ以上の喜びはありません。

どうか、写真展を開かせてください。
そして、ご一緒に「いのちをつないで」頂きたいのです。

ご協力ご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。


西村長子