Ｉｓｓｏｋｕ－ＣＨＯとは

グリップから１足長下の位置で、杖の先端が１足長前方になるように曲げた「歩きやすさに特化した『歩行杖』」です。＊『1足長』とは『靴のサイズ』です。

Issoku-CHOの動き

従来の直線形状のポールの場合、停止時のポールの先端は足元付近です。移動する時のグリップ部は上の図のような動きをします。ポールを最適な高さにセットしても、最適な高さで使っているのはほんの一瞬しかありません。

それに対してIssoku-CHO（1足長）は停止時にポールの先端が１足長前方にあります。ポールの先端を移動させずに1歩目を踏み出すことが出来ます。そして、前進するとグリップの位置が上昇します。そのことによって、姿勢よく歩けるとともに、荷重がかけやすくなります。また、荷重をかけるとポールは適度に湾曲し、グリップの位置を一定にしたまま移動することが可能です。

曲げる位置の重要性

それでは、ポールの先端が1足長前方ならば、曲げる位置はどこでもよいのでしょうか？

実は曲げる位置が重要なのです。

ポールの先端の位置は１足長前方で、曲げる位置の異なるポールで動きを比較してみます。ポールの先端を動かさずに、１歩目から歩きはじめられる点ではすべて同じです。

しかし、杖の先端が地面から離れる状況はそれぞれ異なります。ポールの傾斜部が垂直付近になった時に、ポールの先端が地面から離れるので、地面から離れる時の位置は上の図の様になります。

【グリップから７０ｃｍ】…グリップの高さはスタート時よりも低くなります。そして、2，3歩歩いた時に離れるので、足と手のリズムは合いません。

【グリップから５０ｃｍ】…グリップの高さはでスタート時よりも低くなります。まだ、手と足のリズムは合いません。

【グリップから２５ｃｍ】…グリップの位置はスタートの時よりも少し高くなります。そして、荷重をかけると湾曲するので、スタート時とほぼ同じ高さです。そして、足と手のリズムが合いやすくなります。

【グリップから０ｃｍ】…杖は湾曲しないので、グリップ部は弧を描き、頂点を過ぎてから離れます。その結果、最適な高さよりも低いところでポールは地面から離れます。

以上のように、人々にとって使いやすいポールにするためには、『グリップから１足長下の位置で、ポールの先端が1足長前方になるように曲げるとよい』ということがわかります。Issoku-CHO（1足長）はそのことによって特許と意匠を取得しています。

【最適な曲げ位置を求めて】

最適な曲げ位置を見つけるために、数多くの市販されているポールを曲げました。スポーツ分野で使う場合には曲げる量を多くし、歩幅の小さい人が使う場合は曲げる量を少なくする必要があります。曲げる位置が２～３ｃｍ上下するだけで、使った感覚が大きく変わります。現在販売しているポールは最も汎用性の高い位置で曲げたものです。

曲げることの効果

最適な位置で曲げたポールを使用すると、『寄り添う歩行杖』となり、ただの補助具ではなく、『歩行を支えるパートナー』となります。

１．自然な歩行をサポート

曲がった形状の杖は、歩行時の自然な体の動きに合わせて、手のひらや腕の位置を調整しやすいため、手首や肘への負担を軽減し、歩行をよりスムーズにサポートします。

２．歩行時の安定性

曲がった形状により、支持基底面を広くとることが出来るため、安定性をサポートするとともに、転倒のリスクを減らすことが出来ます。

３．衝撃吸収機能

曲がった杖は、歩行時に発生する衝撃を吸収する効果があり、特に、アスファルトや硬い地面を歩く際、直線的な杖に比べて衝撃を和らげることが出来、手や腕、肩への負担を軽減できます。

４．反発力と推進力

曲がった杖は杖本体を弾性体として利用することができます。また、歩く際に杖が反発することで、前方に押し出す推進力が得られ、歩行がよりスムーズになります。

５．操作性と利便性

曲がっていることによって、重心の位置が曲部の前方になるため、振りが軽く感じられます。また、収納時は2分割して５０ｃｍ未満に収まります。Issoku-CHOは機内へ持ち込みが可能です。

第三者の評価

Issoku-CHO（1足長）が初めて世の中に登場したのは、2023年6月です。

全国にお届けした人数は143名だけでしたが、その後、反響が徐々に広まり、令和5年度の『九州地方発明表彰』を受賞しました。

2024年は『Issoku-CHO（1足長）』に関する取り組みが評価され、『第11回ヘルスケア産業づくり貢献大賞』において『九州経済連合会会長賞』をいただきました。

そして、2024年度の『グッドデザイン賞』を受賞しました。

『歩行杖』は真っ直ぐなものという、人々の固定概念を変え、曲げることのメリットを伝えるためには第三者の評価が大切と考えています。グッドデザイン賞を受賞した時の審査委員の評価コメントがIssoku-CHO（1足長）のメリットを伝えてくれていますので、全文を掲載いたします。

グッドデザイン賞　審査委員の評価コメント：

自然からインスピレーションを得たデザインと確かな製品研究が融合したこのウォーキングポールは、杖の機能を再定義し、歩行補助具に革命をもたらしている。そのユニークな湾曲デザインは、安定したサポートを提供するだけでなく、地面からの衝撃を歩く推進力へと巧みに変換する。アウトドアスポーツ愛好家も介助が必要な人も、これまでにない利便性と快適さを体験できる。ウォーキングポールの下部にある目盛り調節は、さまざまなユーザーの身長を考慮したもので、誰でもぴったりの使い心地を得られる。特許を取得した丁寧なつくりで、単なる補助具ではなく、生活の質を改善させるパートナーとなり得るウォーキングポールである。

『この形状は必ず世の中の役に立つ！』

この形状に出会ったのは2021年の10月です。その時に『この形状は必ず世の中の役に立つ！』と思い、その信念で製品化をスタートさせました。

最初の製品を世の中にお届けしたのが2023年の6月ですが、その後、「以前の（まっすぐな）ポールには戻れない」「推進力がある」「姿勢よく歩ける」「腰が痛くない」などの多くの反響をいただきました。それらの言葉が、『この形状は必ず世の中の役に立つ！』という信念を確信に変えてくれました。

『ノルディックウォーク編』

『Issoku -CHO愛好家Tさんに聞きました』

『トレラン編』

このような経験はありませんか

ウォーキングポールを使って歩いたことのある人は次のような経験をしたことはありませんか？

『歩いていて、ポールの先端が後ろに滑る！』

歩いていてポールの先端が滑るという経験をした人はいると思います。例えば１０ｋｇの力でポールを地面に押して、１０ｋｇの反力を得ようと思ったら、真っ直ぐのポールの場合は約４ｋｇの摩擦力を必要とします。それに対して、Issoku-CHOはその３分の１以下の、１．２５ｋｇの摩擦力で済みます。「先端が滑らない。先端が逃げない」と感じるのはそのような理由です。Issoku-CHOは先端が滑りにくく、杖の突きはじめから突き終わりまで、広範囲にわたって使用者の荷重を支えます。

『ポールを突いた時に不快な振動がする！』

ポールには音叉（おんさ）のように固有の振動数があります。使う長さによっては振動が共鳴し、ずっと不快な振動や音に悩まされる人もいます。それに対してIssoku-CHO（1足長）は曲がった形状により、振動が素早く吸収されます。

『前を歩いている人のポールが邪魔！』

集団で歩いている時、前を歩いている人のポールの先端が自分の足元付近にやってきて、歩きにくい思いをしたことはありませんか。

Issoku-CHO（1足長）はポールの先端が常に自分の足元付近にあります。そのことによって後ろの人に迷惑をかけずに歩くことが出来るので、町の中でも使いやすいのです。

『手首が痛い！』

従来のポールは一番使いやすい高さにセットしても、その高さで使っているのはほんの一瞬しかありません。あとは常に低い高さで使用しています。したがって、ポールの先端が地面に接地する時も、また、離れる時も、常に手首を動かしているので、手首への負担が大きくなります。

それに対してIssoku-CHO（1足長）は一定の高さで使うことも、自然に手を振って使うことも可能ですので、手首への負担が減少します。

『ポールを振るのが重い！』

ポールを振って重く感じるのはポールの重心がポールの上にあるからです。ポールを振る時にその重心も前後に振っています。

それに対してIssoku-CHOの重心はポールの曲部の前方にあり、そこを中心としてポールを前後に振る動作が可能です。ですから、ポールの重心の前後移動が従来のポールよりも少ないので、振りが軽く感じられるのです。

『緩衝機能のスプリングは役に立たない！』

緩衝機能としてスプリングの入った製品があります。しかし、製品が重くなるだけであまりメリットがない。と思ったことがある方は多いと思います。Issoku-CHO（1足長）はスプリングが入っていなくても衝撃を吸収します。そして、荷重をかけることによってそのエネルギーを蓄え、地面から離れる時に推進力に変わります。つまり、緩衝機能の役割をポール全体が持っているのです。

『携帯性が悪いので持っていこうと思わない！』

Issoku-CHO（1足長）は、２つに分割できるので５０ｃｍ未満に収まります。機内にも持ち込み可能です。どこにも一緒に行ける『パートナー』として使っていただけたらうれしいです。

ウォーキングIssoku-CHOとは

新しい形状の歩行杖『Issoku-CHO（1足長）』に、左右独立したウォーキング専用グリップを装着した製品が『ウォーキングIssoku-CHO（1足長）』です。両手にポールを持って歩くことで、より自由な歩行の喜びを届けるための製品です。

【グリップ】

【曲げる位置とロゴ】

【SGマーク】

【先ゴム】

【カラーバリエーション】

今回、登場させるモデルには次の4色を用意しました。

【共通仕様】

適応身長：１３５ｃｍ～１８５ｃｍ

使用長さ：８８ｃｍ～１１５ｃｍ

シャフト：アルミ合金Φ１６，Φ１４、Φ１２

グリップ：ＫＧＷ－０１（キザキ製）

ストラップ：ＫＷＳ－０１（キザキ製）

先ゴム：ＮＷ－ＡＡＫ－００７（キザキ製）

リターン紹介

オールブラック：引き締まった黒が精悍なイメージの『歩行杖』です。

ネイビーブルー：紺色の中の透き通った青さがさわやかな『歩行杖』です。

メタリックオレンジ：明るいオレンジと、控えめなロゴ配色の『歩行杖』です。

シャンパンゴールド：メタリックとブラックの組み合わせが絶妙な『歩行杖』です。

実行者紹介

FOREST SEMINAR フォレストゼミナールの森達雄です。

機械工学科を卒業したのち、企業で設計に従事しました。その後、英語の教員免許を取得してからは、英語の教員として四半世紀にわたって教える仕事に携わります。早期退職して学びなおしをするとともに、小さな学習塾を経営しながら、近隣の高校や英会話学院で授業を提供しています。

そんな中、２０２１年に歩行杖の新しい形状に出会ってからは、『Issoku-CHOの法則を世の中に広めることが自分に与えられた使命』と考え、『Issoku-CHOの形状を世の中に出せば必ず人々の役に立つ』との信念で製品化に取り組んできました。

この形状はウォーキングだけでなく、トレッキングや医療介護福祉の現場においても有効な形状です。より多くの人々が歩くことによって、健康を増進し、より健康的な生活を送ることによって、健康寿命を延ばすことを願っています。

『誕生物語』

Q＆A

Q:収納や長さの調整方法はどのようにするのですか？

A:次の動画は新しい形状の歩行杖『Issoku-CHO（1足長）』のものですが、調整方法は同じです。参考にして下さい。

Q:先ゴムは交換可能ですか？

交換可能です。Issoku-CHOの先ゴムはかなり厚く、クッション性もあります。さらに、Issoku-CHOは高い摩擦力を必要としないため、ゴムの減り方もゆっくりだと思います。ゴムの中の金属リングが見えるようになってきたら交換ですが、交換が必要なほど使い込んだら、かなり健康になっていると思います。歩くことを楽しみながらも頑張って使って下さい。