お酒とは、アルコールの一種であるエタノールが含まれた飲料の総称で、世界中に多種多様なお酒がありますが、その中で、温めて飲む酒は珍しく、日本酒と紹興酒くらいだと言われています。温められた日本酒は、燗酒と呼ばれ、「ぬる燗」や「熱燗」など、いろいろな温度帯で楽しめます。このプロジェクトは、厳選した高品質な純米酒に「あご（トビウオ）」の煮干しから抽出した「あご出汁」をブレンドして造った新しいカテゴリーのお酒「出汁割り酒」（酒税法の分類で日本酒ではなくリキュールに該当）を、７０℃の「飛び切り燗」で飲むという、世の中に無い、おいしさ抜群の「熱燗専用酒」を製品化することを目的にしています。（一般販売は未定）

東京の赤羽では、駅前の飲食店街にある「おでん屋」さんが燗をしたカップ酒の容器におでん汁と少量の唐辛子を加えて飲ませる「出汁割り」が有名ですが、それにヒントを得て、更にピュアな「出汁割り酒」の開発を思い立ち、試行錯誤を重ねた結果、数多くある出汁の中でも高級品と言われる「あご出汁」に着目、高品質な「純米酒」に「あご出汁」と少量の「一味」唐辛子を加え、熱燗にして飲むと、「純米酒」の旨みと「あご出汁」特有の上品な甘みが相乗効果を発揮して、極上の“おいしさ”になることがわかりました。

そこで、使用する純米酒には、リキュールの製造免許を有する岩手県の株式会社南部美人が製造している「南部美人」特別純米酒を選定、あご出汁は、広島県の有限会社二反田醤油が製造している「だし道楽」焼きあご入りを選定しました。（下の画像は、左から「南部美人」特別純米酒、「出汁割り酒」、「だし道楽」焼きあご入り）

その後、２０１７年４月７日に岩手県二戸市にある株式会社南部美人を訪問、同社の久慈浩介社長と「出汁割り酒」の製品化について第１回の打合せを行い、試作品（非売品）として７２０ｍｌ詰め４８本の製造を依頼、それをもとに、「出汁割り酒」の市場ニーズを探るべく、愛酒家に試飲してもらったり、居酒屋で試飲会を開催したりしました。

１０月１５日に渋谷で開催した愛酒家１，２００人が集う日本酒イベント「純米酒フェスティバル２０１７秋」では、多数の参加者に無料で試飲してもらいました。

「出割り酒」を試飲した人達の感想は、概ね好評で、“おいしい”という感想だけではなく、“すいすい飲める”、“酒と出汁のバランスが良い”、“つまみが要らない酒”などという称賛の声を多数いただきました。

こうした、約半年間のテストマーケティングを経て、愛酒家や料飲店関係者の「出汁割り酒」に対するニーズを掴み取ることが出来ましたので、更に、一人でも多くの人に「出汁割り酒」の“おいしさ”を知ってもらいたいと考え、このたびの「出汁割り酒」製品化プロジェクトのクラウドファンディング実施に至りました。

このプロジェクトは、高品質な「純米酒に、料理をおいしくする調味料として知られる「あご出汁」をブレンドして造る、新しいカテゴリーの熱燗専用酒「出汁割り酒」を製品化することを目的としています。

現在、日本酒や焼酎に“出汁を加えて飲む”というアイディアは、ネット上にも少数ながら紹介されていますが、商品として市販されているのは１種類だけ（２０１７年１０月自社調べ）で、今回のプロジェクトで製品化する「出汁割り酒」とは、使用する出汁の種類もブレンドする日本酒の製造種類も違いますので、「あご出汁」に「純米酒」をブレンドして造る「出汁割り酒」は、世の中に無い、世界初の製品（２０１７年１０月自社調べ）となります。このプロジェクトでは、主旨に賛同していただいた支援者様に対するリターンとして、７２０ｍｌ詰め「出汁割り酒」２本、４本、６本、１２本の４種類を用意し、２０１８年２月と３月の２回に分けて、岩手県の酒蔵「株式会社南部美人」より直送でお届けします。

このプロジェクトで製品化する「出汁割り酒」は、岩手県二戸市で代表銘柄「南部美人」を醸造している株式会社南部美人の協力を得て、同社が製造を行います。

■「出汁割り酒」には、次のような特徴があります。

１）想像の域を超えた“おいしさ”あり

２）出汁は上品な味で青臭さが無い「あご出汁」を使用

３）使用する酒はＩＷＣ「チャンピオン・サケ」を受賞した「南部美人」特別純米酒

４）原材料は「純米酒」と「あご出汁」と「水」のみ

５）アルコール度数は一般的な日本酒の半分に近い８度

６）酒税法の分類により「日本酒」ではなく「リキュール」に該当

７）お燗の温度は７０℃程度の飛び切り燗がお薦め

８）お燗の温度が低いと旨味を引き出しにくくなる

９）熱燗専用酒につき常温や冷やしての飲用には不向き

10）熱燗にした後「一味」唐辛子を少量加えると更においしくなる

■「出汁割り酒」を飛び切り燗にする方法（徳利に１８０ｍｌ注いだ場合）

【湯煎の場合】徳利を入れた鍋のお湯が沸騰した後、中火約３０秒で取出す

【電子レンジの場合】５００Ｗのレンジに徳利を入れ、９０～１００秒で取出す

■使用する「あご出汁」について

「あご」とは、トビウオの別名であり、その名前の由来は、水上に飛び出し胸ビレを広げて滑空することから名付けられたもので、世界で５０種類ほど、日本近海でも３０種類ほどいるとされています。日本では、九州地区や日本海側においては、トビウオのことを「あご」と呼んでいます。

「純米酒」に「あご出汁」をブレンドして熱燗で飲む！という発想から「出汁割り酒」製品化構想がスタートしましたが、出汁には、「こんぶ出汁」や「かつお出汁」、「しいたけ出汁」など、たくさんの種類があり、どの出汁も、料理に欠かすことができない重要な調味料として知られています。その中から、「あご出汁」を採用したのは、①出汁の中でも高級品であること、②その特徴が、脂肪分が少なく上品な味わいがあり青臭さが無いこと、③料理との相性も抜群で、色々な料理に合わせられるところに着目したからです。「あご出汁」には、天然のあごから取り出した出汁もあれば、出汁パックや液体にした出汁などもあります。

今回、使用する「だし道楽」焼きあご入りは、長崎県近海で漁獲された「トビウオ」を炭火で焼いた「焼きあご」を贅沢に漬け込んだ風味豊かで、奥行き深い味わいがあります。

また、「あご出汁」には、旨味成分のイノシン酸とグルタミン酸の両方が含まれており、温めることで引き出される上品な甘味と、ブレンドする「純米酒」の旨味との相乗効果により、想像の域をはるかに超えた“おいしさ”を味わうことが出来ます。

更に、お好みにより少量の「一味」唐辛子を加えると、喉の奥で“熱さ”と“辛さ”のバランスが絶妙にとれた「出汁割り酒」特有の“おいしさ”を楽しむことが出来ます。

■使用する「純米酒」について

「出汁割り酒」のベースとなり、「あご出汁」にブレンドする「南部美人」特別純米酒は、株式会社南部美人が、岩手県二戸市産の特別栽培米「ぎんおとめ」を主原料として製造しています。その酒質は、ふわっとやさしい果実の香りと上品な米の旨みがあり、後味がすっきりとしていて、幅広い料理に合う究極の食中酒を目指して造られた純米酒で、もちろん、燗上がりする酒質も兼ね備えています。

そのスペックは、【精米歩合】５５％、【仕込水】折爪馬仙峡伏流水(中硬水）、【使用酵母】M３１０＆９号系酵母、【日本酒度】＋４、【アルコール分】１５度台、【酸度】１．５、【７２０ｍｌ詰め価格】１，６２０円（税込)となっています。

そして、「南部美人」特別純米酒は、２０１７年にロンドンで開催された世界的な酒コンテスト“ＩＷＣ（インターナショナル・ワイン・チャレンジ）２０１７ＳＡＫＥ部門”において、出品総数１，２４５点の中から、唯一、最も優れていると評価され、最高賞である「チャンピオン・サケ」を２０１７年７月７日に受賞しました。

「出汁割り酒」に、この純米酒を使用することを決めたのは、それ以前の４月７日でしたので、「南部美人」特別純米酒が「チャンピオン・サケ」を受賞したから使用するのではなく、使用することに決めた３ケ月後に「チャンピオン・サケ」の受賞が決まったという偶然性もエピソードとして語ることが出来ます。（下の画像は、７月にロンドンで開かれた表彰式に出席した久慈社長夫妻）

「あご出汁」に合わせる日本酒として選んだ純米酒が、世界一の賞を受賞するとは、偶然にしても出来過ぎで、とても名誉なことですが、その株式会社南部美人・五代目蔵元の久慈浩介社長から、今回のクラウドファンディング実施にあたり、「出汁割り酒の可能性」と題した、次のようなコメントが届きました。

『日本食の伝統文化である「出汁」。今、世界中の高級和食レストランでは、この「出汁」に拘った料理をノンジャパニーズの方々に積極的に伝えています。それは、「出汁」が日本食の伝統文化であり、日本食の誇りだからです。そんな、「出汁」と、同じく日本の伝統文化である日本酒が融合した、いままで有るようで無かった新しい酒「出汁割り酒」が完成しました！！出汁のコクと純米酒の旨みを燗酒にして心から楽しむことが出来ます。是非この新しい日本の伝統文化のコラボレーションの挑戦をお試しください！！』

また、去年９月に都内の居酒屋で開いた試飲会で、「出汁割り酒」の試作品を試飲してもらった「酔っぱライター」を自称する、江口まゆみさんは、今回のクラウドファンディング実施にあたり、次のような応援コメントを寄せてくれました。

『中野さんが赤羽のおでん出汁を入れた日本酒にハマっていたのは知っていました。９月に試作品を試飲させていただきましたが、とてもおいしく、「出汁割り酒」は、甘めのあご出汁に南部美人の純米酒を合わせた絶品！中野さんの日本酒愛と遊び心が詰まった最高傑作です。』

「出汁割り酒」は、「あご出汁」と「純米酒」と「水」の三者を最適な配合比率でブレンドする必要があります。それは、「出汁」の味が強過ぎず、また、「酒」の味が突出することなく、「出汁割り酒」として絶妙なバランスを保った配合比率にする必要があるからです。

その最適な配合比率を見極めるため、「出汁割り酒」開発の過程で１００通り以上の配合比率を試し、その中から、理想に近い“これしかない”という配合比率を見つけ出しました。今回の「出汁割り酒」は、その究極の配合比率に従って造られます。その後、酒蔵でしか施せない高温加熱殺菌処理を行い、風味と品質を安定させてから出荷します。

２０１８年１月１２日（金）から１月２１日（日）まで、東京ドームで開催される恒例のイベント「ふるさと祭り東京」の会場内において、期間限定で「出汁割り酒」を試飲できます。

「出汁割り酒」を試飲出来るのは、会場内に出店している、全国回転寿司「肉の創作寿司フェア」ブース（Ａ－３１）で、期間中、一杯５００円（１００ｍｌ・税込）で試飲できます。

東京都中央区築地にある株式会社フルネットは、平成元年から日本酒関連出版物の発行と日本酒関連イベントの企画・運営を業務とし、平成１６年には、京橋税務署より酒類通信販売免許（京酒第４４９号）を取得しています。

代表者の中野　繁は、日本酒プロデューサーという肩書きで、日本酒銘柄「飛露喜」、「天明」、「山吹極」、「星自慢」、「賀茂金秀」、「一白水成」など１０数銘柄を命名しています。日本酒は特に純米酒を好み、燗酒は、年間を通してぬる燗から熱燗までを楽しんでいます。石川県金沢市出身

Ｑ１）賞味期限はありますか？

Ａ１）食品衛生法による賞味期限の表示義務が無いので賞味期限はありません。それは、「出汁割り酒」が比較的高いアルコール分を含んでいるからで、開栓していなければ腐敗することは、先ずないからです。賞味期限の代わりに製造年月を表示しています。

Ｑ２）保存方法は？

Ａ２）開栓前は常温保存も可能ですが、開栓後は冷蔵保存する必要があります。

Ｑ３）おいしい飲み方は？

Ａ３）高温にすることで旨味が引き出されますので、飛び切り燗（７０℃）が最適です。

Ｑ４）冷やでも飲めますか？

Ａ４）冷やでも飲めますが、旨味成分を引き出せないのでお薦めしません。

Ｑ５）料理との相性は？

Ａ５）どんな料理にも合いますが、料理がなくてもおいしく飲めるのが特徴です。

Ｑ６）「出汁割り酒」の容量は？

Ａ６）７２０ｍｌ詰めのみです。

Ｑ７）唐辛子はなぜ「一味」？

Ａ７）「七味」は、かつおの青臭ささや山椒の臭いが強いので「一味」が最適です。

Ｑ８）必ず「一味」を加える必要がありますか？

Ａ８）必須ではなく、少数派ですが「一味」無しを好む人もいます。

料理をおいしくする調味料を日本酒に加味すれば、両方の旨味が相乗効果を発揮しておいしく飲めるお酒になることは、容易に考え付きますが、そうした商品を造るのは、日本の伝統文化である日本酒の業界では、タブーだったのかも知れません。戦後から今日に至るまで、日本酒を含む「和酒」が、ビールやワインなどの「洋酒」に席巻され続けてきたのは、新しいチャレンジに挑むことなく、漫然とした酒造りを続けることにより、お酒の“おいしさ”という面で劣っていたからかも知れません。

嗜好品であるお酒は、おいしくなければ意味がありません。「出汁割り酒」は、“おいしさ”を追及した新しいチャレンジであり、新しいカテゴリーのお酒です。

世の常として、新しいことは、最初は受入れられ難いものですが、チャレンジしなければ、時代に合った新しいニーズを見つけることは出来ません。日本酒を、純米酒を、そして燗酒をこよなく愛する皆様には、この遊び心溢れた、「出汁割り酒」の世界をご体感いただきたく、このプロジェクトをご支援くださいますよう、願い申し上げます。