ステーキ好きのための贅沢なグリルパン

この“ステーキ専用削り出しグリルパン ～極厚（ごくあつ）～”は、熱の通りが均一で、なおかつ保温性に優れ、アツアツのステーキを最後まで熱いまま味わっていただける、ステーキ好きのためのグリルパンです。

その名の通り丸鋼を削ってくり抜いてあり、曲げたり延ばしたりといった板金・プレス加工と違い、精度に差が出ないのが特徴です。
1点あたりの生産に時間がかかり、切削屑の発生などコストも高いことから、たいへん贅沢な仕様の商品です。

「いつか、オリジナル商品を」という想い

長崎県島原市有明町〈伊藤工作所〉では、主に船舶やプラント用の機械部品の製造を手掛けています。

これまでいわゆる下請けとして縁の下の力持ちに徹しながら、製品のクオリティの高さで発注者のみなさまから信頼を得てまいりました。
そうして技術や品質を高めるなか、多くの町工場の技術者と同じく「いつか、オリジナル商品を世に送り出したい」という想いも温めてきました。

そんな気持ちを形にしたのが、この“ステーキ専用削り出しグリルパン ～極厚（ごくあつ）～”です。

この“極厚”は、アウトドアが趣味の友人向けに、端材を使って個人的に作って譲っていたものが原型になっています。
これがその「原型」。使い込まれ、しっかりと焼きが回っています。

それが思いのほか好評だったので、「これを磨き上げれば、ほかにも『欲しい』と言ってくださる方がいらっしゃるかもしれない」と感じていました。

「機械部品メーカーが調理器具づくり？」

……と首を傾げる方もいらっしゃるでしょう。
しかしこの“極厚”は、NC旋盤加工を得意とする町工場だから出来たグリルパンです。

素材は、機械構造用炭素鋼鋼材の一種で、シャフトやナットなどに広く用いられる素材です。

外形は148mm。底の厚さは7mm。
断面は、保温性向上のため底面に向かって若干すり鉢状になっており、内径は130mm～140mmとなっています。
重量は約1,300g。少しでも扱いやすく、そして男性でも女性でも手軽にステーキを焼いて食べるのを楽しんでいただけるようにと、このサイズにたどり着きました。

取っ手が無いのは、コストダウンを追求した結果です。
火から下ろして食卓へ運ぶ際は、グリッパーを使って掴む格好です。

コーティングは、あえておこないませんでした。もちろん試してはみたのですが、洗いやすさや保管のしやすさと引き換えに、火から下ろしたあとの保温性が犠牲になってしまい、「この商品の個性が失われるくらいなら、必要ない」と即断しました。

「ステーキ専用」と銘打ってはいますが、もちろんハンバーグやソテーなどいろいろなグリル料理にオススメです。最後のひと口まで、焼きたてのアツアツのままお楽しみください。

直火やガスコンロはもちろん、IH調理器にも対応しており、屋内外を問わずお使いいただけます。

専用の木箱に、本体とグリッパー、そしてお手入れ方法などを書いた説明書を添えてお届けします。

～伊藤工作所について～

新鋭のマシニングセンタと年季の入った汎用機を併用し、職人ならではの目と手、そして気持ちで、精度と出来栄えを追求したモノづくりを心がけています。
お取引先からはつねに「仕上がりがいい」と評価いただいており、今回、その仕事ぶりを全国のみなさんにお確かめいただく機会を得ました。
初めての試みに緊張しますが、どうぞご期待ください。