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クラフトビールを伝え続ける大阪のクラフトビール専門店
「ヒビノビア」の店主・西尾圭司と、
全国の人気ブルワリーがタッグを組んで作るビール頒布会。
「今飲ませたいビールプロジェクト」第2弾!  
ドイツ人が嫉妬するビールを作ろう!

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●「今飲ませたいビールプロジェクト」について

　この「今飲ませたいビールプロジェクト」は、大阪府堺市で12種類の国内外の樽生クラフトビールとビールに合わせたお料理が楽しめるビアキッチンとクラフトビール専門ボトルショップを併設した新しいスタイルのお店「ヒビノビア クラフトビアキッチン&ストア」(上記写真3枚) を営む私・西尾圭司と、約12年来、私が関わり続けた日本全国のクラフトビールのブルワリーが「お互いの経験則の中から生み出した、今本当飲ませたいと思う美味しいビールや、新しい技術を取り入れたこれからのビールを作ろう」という趣旨のもと生み出したプロジェクトです。クラウドファンディング型頒布会と実店舗やイベントでの販売で全国の皆様にお届けしています。

　このプロジェクトのスタートは3月のマクアケクラウドファンディングでした。第1弾としてアメリカンスタイルと個性的なフルーツビールで人気の富山・城端麦酒とタッグを組み、世界で流行の兆しの「ニューイングランドIPA」を醸造。「春待ちニューイングランドIPA」(上記写真)と名付けたこのビールは即時完売となったため、慌てて再仕込みをしたほど(笑)。たくさんの皆様に僕らの考えるクラフトビールをお楽しみ頂きました。その数、ボトルで約2,000本と樽で150樽。小さな私たちのプロジェクトでは驚きの数となりました。 

[第1弾 プロジェクトの模様はこちらから]
https://www.makuake.com/project/hibinobeersakai/

●第2弾ビールは「スインギン・ホップ・ヘレス」
タッグを組んだのは鳥取の名門ブルワリー・大山Gビール!　

　大好評の第一弾に次ぐビールのコンセプトを練りはじめたとき、クラフトビールの本場であるアメリカから気になる情報が飛び込んできました。アメリカのシーンでは「ラガー復権の兆し」があり、またゴールデンカラーのドリンカブルなビールが再注目されているというお話。この10年近く、IPAなどのエール系ビールがそのシーン主役だったアメリカで、クラッシックなビールへの回帰、またそれらをさらに改良発展させているというのです。

　そんな流れに着目した私たちは、ドイツの「ヘレス」というビールを思い出しました。長きにわたり作られてきたこの伝統的なビールは、ラガービールの主流である「ピルスナー」とは違い、淡い色合いの麦芽由来のトーストされたような少し香ばしい香りと少しの甘さがあり、苦味はとても控えめなライトなラガー。度数も低くとてもすっきりと飲みやすいことから、今も愛され続けているスタイルです。

　その伝統的な味わいはしっかりと受け継ぎながら、私たちの考えるチャレンジも加えた「今飲ませたいビール」にするためにはアイデアが必要。私は伝統的なヘレスと今アメリカで生まれ始めている新しいラガースタイルをテイスティングし続けました。行き着いた答えは「苦味は抑えながらもホップの爽快なアロマだけをヘレスにプラスしたい。」ということ。

　この課題を解決しながら、美味しくて新しい発見のあるビールを作ってくれるブルワリーが私の中で浮かびましたが、最終的に選んだのが「大山Gビール」のブランドで人気の高い鳥取・久米桜麦酒株式会社でした。

●「大山Gビール」の至高のビール作りの技を詰め込んで。
2018年7月25日早朝。緊張の仕込みスタート。

　大山Gビールのブルワリー(醸造所)は、鳥取県の米子にも程近い伯耆町にあります。名峰・大山を望む麓にブルワリー・レストラン、そして親会社に当たる日本酒蔵が併設されています。大山山麓は、その広大なブナ林のおかげで、良質な伏流水や湧水に恵まれた地域。この水源を求めて蔵を米子から移設したほど、その豊かで美しい水を使ってビールや酒造りをされておられます。また。地元農家の方にご協力いただき、原料作りにも携わり「この味は大山でしか作れない」という個性を作り出しているところも人気の所以。また2007年からイギリスで年１回主催される、世界一のビールを選ぶコンテストWBA(ワールド・ビア・アワード)や、インターナショナル･ビアコンペティションの各種コンテストで数々の受賞を果たし、その醸造技術は折り紙つきです。このビールの構想が決まった時、私は古くから交流があり、ラガーが美しく作れるこのブルワリーで作っていただきたいと考えに辿ついたのです。

●日本が誇る名醸造長、岩田秀樹氏との初コラボレーション。

　私たちのアイデアを彼らは快く引き受けてくれました。そして、仕込みまでの間このブルワリーの名物・醸造長、岩田秀樹さんと幾度となくミーティングを繰り返しました。氏はこのブルワリーのビールのレシピから醸造計画・仕込みまでを任された醸造の要。ドイツやベルギーにも足を運び学んだ、卓越した知識と技術は、国内醸造家の中でもまさにトップクラス。

　「苦味は抑えながらもホップの爽快なアロマだけをヘレスにプラスしたい。」

　この今までにないビール作りについても、岩田さんと組めたからこそのアイデアがたっぷり組み込まれました。

　まずは麦汁作り。ヘレスの特徴である「トーストしたパンのような香ばしさ」をしっかりと残したい。その工夫はヨーロッパ産の淡色系麦芽「CRISP」の個性を生かすことに。この麦芽の名前通りクリスピーな風味です。もう一つの淡色麦芽である「DRUST」を1:1の割合で使い、それを少し粗めの挽き具合にして、50度から最終78度のお湯で煮出していき、丁寧にこの味わいのベースを目指した麦汁を作っていきました。(この工程は麦芽に含まれるでんぷんのアミラーゼという酵素の働きで、マルトース(麦芽糖)やデキストリン、ブドウ糖に分解する糖化と言う作業です。)

　上の動画は糖化の風景。粉砕した麦芽にお湯を浸していくのがわかります。大山Gビールの卓越した技術は、麦芽のミリング(粉砕)にも見て取れます。お湯に浸した時、しっかりと沈むように粗めに殻を残した状態。こうすることで生成された麦芽の糖がお湯に無駄なく染み出してくれるのです。経験が生み出す安定したビール作りを実感できる場面でした。(写真下)

　こうして求める糖度にまでエキスが染み出した麦汁。目指したターゲットどおりの風味をまとった綺麗な麦汁が仕上がりました。動画は麦汁と麦芽カスに分けて絞り出していく風景です。

●今回の最大の個性「ホップが香るヘレス」へするための工夫。

　一番特徴的なのはホップの使い方。通常ビールは苦味づけ(ビタリングホップ)のために使われるホップと、香りづけ(アロマホップ)を使うのですが、ヘレスはそのどちらもたくさんの量を使うビールではありません。

　ヘレスらしい麦芽のトースト感をしっかりと感じさせながら、ホップの香りだけをしっかりと写し込めたい。そんな設計を考えた時、煮沸工程(ホップの苦味や香りを麦汁に煮出す)の一番最後に通常のヘレスの5倍近い量のホップを入れ、ごく短い時間煮沸。青々しいホップの新鮮な香りを煮出しすぎて殺さず、より鮮烈に香らせるには量が必要だというアメリカのクラフトビール的アイデアです。

　また使ったホップはアメリカ産ホップの「クリスタル」を全体の8割使用。柑橘や花を思わせる爽快なこの香りは、ヨーロッパ系のホップには求めにくい香り。主張させすぎずにヘレスというビールに融合させるためにも、このホップのチョイスを使いたいと私が提案。それを使いこなす製法を岩田さんが提案してくれたのです。　

　この日の大山は気温35度。また常に糖化釜や煮沸釜のあるブリューハウスは常に40度越え。この灼熱環境の中、私、岩田さん、スタッフの皆さんで9時間もの作業をしました。これは他のブルワリーよりも極めて長い仕込み時間。その理由は、最新鋭の醸造設備を備えながらも、常に機械任せではない、岩田さんの職人の勘やテクニックを併せ持った、本物のビールを生み出すために蓄積されたデータや経験則。ヒレらが渾然一体となったまさに「匠のビール作り」を見せつけられました。

　朝9時前からスタートした仕込みは、夜の18時まで続き、ついにこのビールの麦汁が仕上がりました。

●期待をはるかに超えるビールの卵「麦汁」が完成。

　
　色は綺麗な黄金カラー。写真では濁りがありますが、ここから発酵熟成後は濁りは沈みもっとクリーンになっていきます。工夫を凝らしたアロマ(香り)は、クリスタルホップの持つシトラスや花の香りが本当にふわっと鼻腔をくすぐります。心地よく爽快に香っています。そしてヘレスらしい麦芽のトースト感と甘み。最後の苦味は優しく上品さすら感じます。私たちがイメージしたそのもの以上の素晴らしい麦汁の完成に思わず岩田さんと頷き合いました。

　その後、麦汁は発酵タンクに移され、元気な酵母を投入したところでこの日の仕込みは無事終了しました。私は大阪に帰り、あとは岩田さんにビールが仕上がるまでをお任せしました。

　次の日から酵母がしっかりと働いて発酵を進めてくれました。もちろん発酵も岩田さんがしっかりと管理。酵母が目指すアルコール度数まできちんと発酵するまで、毎日何度となく状態をチェックしてくれていました。そして、今は熟成期間。タンクで我々のビールはじっくりと眠っています。ラガービールは長期熟成。エールなら3~40日で出荷可能ですが60日という期間を要します。

　その眠りから覚め、皆様のお口にこのビールが入った時。その漂う爽やかな香りと、何度でもお代わりしたくなるような味わいに「思わず身震いするような」そんな感動が起これば...。そんな願いからこんな名前をつけました。

「スインギン・ホップ・ヘレス」

飲んで、美味しくて、楽しくて、小躍りしたくなる。(笑)このビールのクラッシックな中に自由な感性を加えたことが、JAZZの自由なスイング感にも似ているのではと思ったのです。ぜひ、このプロジェクトに参加していただいて、全国各地でこのビールでスイングしていただけたら嬉しいです。

●今回のリターンのご紹介

今回ご支援いただくリターンとして、私たちの実店舗「ヒビノビア」のコンセプトとしてある、「お店で。お家で。いつもクラフトビールと暮らして欲しい」という思いから、数々のリターンをご用意しました。お好みに応じて、このビールを楽しんでいただけたら嬉しいです。

・3,500円のご支援
「お店でこのビールとお料理を楽しんでいただくコース」
・5,000円のご支援
「お家にこのビールのボトル6本をお届けするコース」
・5,000円のご支援
「お家にこのビールのボトル3本と特選ビール3本をお届けするコース」
・5,500円のご支援
「お家にこのビールのボトル3本とオリジナルTシャツをお届けするコース」　
・5,500円のご支援
「お家にこのビールのボトル4本とヘレス用グラス2個をお届けするコース」
・15,000円のご支援
「今飲ませたいビール頒布会6本×3回分お家にお届けコース」
・30,000円のご支援
「実店舗ヒビノビア永久割引「ずっと一緒権」コース」　　　
 

●最後に.......

　長文、最後までお付き合いを頂きましてありがとうございます。

　本企画の実行者、西尾圭司です。2007年、大阪・堺市なかもずに「クラフトビアダイニングエニブリュ」を開業、関西初の21種もの樽生クラフトビールを提供する専門店として11年経営。まだ日の目を見ていなかったクラフトビールの「開拓者」として、関西を飛び越え日本全国にファンを広げてきました。
独自のクラフトビールを美味しく注ぐ技術・知識に業界内から注目され、おかげさまでコンサルティングのオファーを多数受けています。「本物のクラフトビールを日常のビールに」を理念に、オリジナルビールの開発、新サーバーシステム開発、店舗・グッズ企画など、クラフトビールを真ん中に置いた独自の世界観で運営している会社です。

　クラウドファンディングは3月に続き2回目です。3月の実店舗「ヒビノビア」のオープン記念にもなった1回目と違い、プレッシャーはさらに大きくなりました。
初回の成功と、その際の皆様のお声から、私と全国のブルワリーというビールの「売り手」と「作り手」という専門家同士のタッグで作るこのプロジェクトは、「今飲ませたいビール」でありながら必ず「本当に美味しいビール」でなくてはいけないという使命感が一層強くなったからです。

　ブリューパブや醸造所をやればとお思いになるでしょうか?

　答えは否。私たちは自家醸造ができるブルワリーはまだまだ作る予定はありません。しかし海外にはファントムブルワリーという、既存の醸造所を間借りしてビールを作り続けるスタイルでしっかりと起業している例も多々あります。今は、それに近い考えを持ちながら「今飲ませたいビールプロジェクト」を頒布会形式で年4回くらいのペースで継続していきたい。

　全国のブルワリーで感じられる、それぞれのビール作りに対する情熱。その現場を共に作るという経験の中から、売り手＝伝道する熱量も計り知れず増すわけで、そのありがたに、まだもうしばらく浸っておきたいのも本音ですが。

　このビール以外にも、色々とリターンを考えました。今後もこのプロジェクトを柱に、斬新な取り組みを考えていきたいと思います。「ない頭」を絞って考えていきますので、気長にお待ちくださいね。ぜひサポート頂けると助かります。

　ぜひ、これをご縁に今後とも宜しくお願いいたします。