和洋折衷の羽織コート

羽織は着物の上に着るもので、洋服でいうジャケットやコートのようなものです。羽織は袖や身幅がゆったりとしていて風に吹かれて翻るのが風流です。

そんな羽織を現代でも着やすくリデザインし「羽織コート」として発表いたします。
春・秋と通して風よけコートとして着ていただけます。
※昨年発表した羽織コートよりやや薄手の生地を採用しています。

▽普段着の上からバサッと羽織るだけで和の雰囲気に
※モデル身長179cm・Lサイズ着用

▽作務衣の上から羽織るとサマになります

※以前のプロジェクト「鬼起毛作務衣」着用

▽女性Sサイズ

▽袖が広く、ゆったりとしたAラインで体型を選びません

良いとこ取りデザイン

洋服と和服のデザインの大きな違いは「和服＝直線」「洋服＝曲線」です。和服は幅が狭い反物（38cm・42cm）を使い前身頃・袖などを作るので出来上がる着物も直線的です。一方、洋服は身体に沿ったデザインを仕立てるので方のカーブや胸元の厚みなどを工夫し広幅の生地を使います。

それぞれにメリットがあり一般的には「和服＝ゆったり着られる」「洋服＝体に沿う動きができる」と言われています。例えば浴衣ではあまり動かず着ているときはゆったりとして窮屈感など無く涼しく着られますが、歩くときは小さい歩幅になり腕を伸ばすときは袂（袖）を気にする必要があります。洋服は身体に沿って仕立てるので普段の動きには対応しますが、デザインを反対の方向（腕を上げるなど）には窮屈感があり破れたりもします。

今回の羽織コートはデザイナー・パタンナーと繰り返し議論しできるだけ「良いとこ取り」のデザインに仕上げました。

・袖付けは広くとるが肩線の下がりは意識する
・全体はザックリした印象はあるがAラインにし動きやすく
・襟のカーブは直線ではなく上手く納めて邪魔にならないように

など和服のザックリした良さと洋服の動きに対応した綺麗さを意識しました。

日本特有の「松皮菱」刺繍

新作「松皮菱」刺繍デザイン

日本特有の模様「松皮菱」の二本引き揃え刺繍を施した生地を贅沢につかいました。

羽織コート全体に入った模様は全て刺繍で施しています。柄は、松の木の皮を重ね合わせたような日本特有の柄の「松皮菱」。松は一年を通して青々としていることから「繁栄」の象徴とされ、菱は心臓を表し「厄除け」の縁起柄として扱われることもあります。

二本引き揃えとは刺繍を往復し二重にし、より立体的に仕上げる刺繍の技法です。特殊な刺繍機で量産ができない記事になります。

フードなし・フードあり（脱着式）の２タイプ展開

1枚で和の雰囲気に

これさえあれば何処にでもいける

羽織コートは1枚で「様」になります。普段着の洋服の上からサッと羽織るだけでぐっと雰囲気が出ます。

Tシャツ＆スウェットパンツの上から着るだけで和の雰囲気がでます。

洋服にも作務衣にも

洋服にも似合いますし、作務衣などの和服にも似合います。袖（袂）がゆったり取られているので袖が広い和服にも着ることができます。※着物は袂を捲る必要があります

天然素材「綿」生地

ベース生地は綿１００％。ほどよい厚みで春や秋に活躍する薄手のコートです。綿１００％なのでお手入れもしやすく、ご家庭の洗濯機で洗えます。

着用季節は春・秋・冬（セーターなどを着て）です。裏地が無くウールやダウンのような空気層による温かみはありませんので、風よけコートとしてお使い下さい。
冬に着用される場合はセーターやマフラーと合わせていただくと暖かく＆格好良く着ていただけます。

国内縫製

和洋折衷のデザインなので縫製はやや難しいのが実情です。和裁も洋裁も縫える熟練の職人により仕上げております。

前留・ポケット３か所

使いやすさにもこだわりました。

サイドポケット２つ、内ポケット１つを備えており手ぶらでのお出かけにも重宝します。

羽織は本来前開きのスタイルですが、風が強い日などのために前留めボタンをつけています。

◆ボタン留め時（フードなし）

◆選べるフードの有り無し

フードはファッションの印象を大きく左右します。

フード有りはカジュアルでストリートな印象に、フード無しはシックで和な印象になります。

素材・サイズ

素材：綿100％、裏地無し
お手入れ方法：家庭用洗濯機で弱流水にて洗濯可能。ネット使用。乾燥機不可

モデル着用サイズ
女性：身長160cm Sサイズ着用 やや余裕あり
男性：身長179cm Lサイズ着用 やや余裕あり

私たち一杢について

こんにちは、一杢（いちもく）と申します。元々は呉服の製造卸業を営んでいましたが今では作務衣を中心に新しい和服への挑戦をしています。作務衣は約25年間作っており近年改良を重ねております。

羽織コートは「作務衣の上に格好良く着られるものはないかと」開発しておりましたが「洋服に着ても格好いいよね」となり今回のプロジェクトにいたりました。

これからも現代のライフスタイルに合った和装を提案し続けたいと思います。