益子焼最大の窯元「つかもと」が提案する本格土鍋ごはん「kamacco（かまっこ）」は、「土鍋ご飯をもっと手軽に簡単に」をテーマに、ご家庭でいつでも美味しい土鍋ご飯を食べていただきたいという想いで開発された商品です。

2017年にkamacco1号炊きをリリースした後、kamaccoご愛用者の皆さまから、2合炊きへのご要望を数多く頂いており、今回2合炊き開発のプロジェクトがスタートしました。

（完成見本）

（完成見本）

（完成見本）

土鍋でご飯を炊くと、ご飯が美味しく炊けるという話はみなさんがよく耳にするところかと思います。
（なぜ土鍋でご飯を炊くと美味しくなるのか？この点については後で詳しくご説明しますね）
土鍋でご飯を炊く場合、難しいのが「火加減」「火にかける時間」といった、加熱調整になります。
土鍋で美味しくご飯を炊くには少々経験が必要で、何度かの失敗を重ね、上手く炊けるようになるため、少し大変です。

私たちはこの問題を解決するため、何度もテストを繰り返し、益子焼として初となる耐熱粘土を利用した「kamacco（かまっこ）」が誕生したのです。

この「kamacco（かまっこ）」の最大の特徴となる「火加減の調整がいらない」とはいったいどういうことなのか？
ポイントは土鍋が持つ熱伝導率と、kamacco開発時に繰り返し何度もテストし調整してきた釜の厚さにあります。

釜の厚さを通常の土鍋より少し厚みを持たせることで、ゆっくりと加熱されていき、ご飯が美味しく炊ける状態を自動的に作り上げているのです。

蓋の役割はとても重要で、加熱で内部を適度に加圧し吹きこぼれを防ぎ、細かな火加減調整をしなくても手軽に簡単に美味しいごはんを炊き上げることが出来ます。また、二重蓋にしたことで蓋の軽量化ができ、出し入れやお手入れがしやすくなりました。

外蓋は”蓋”以外に”食器”としての機能も持っています。

外蓋の大きさは、ちょうど一般的な丼と同じサイズで蒸気穴も小さいため、炊き立てのごはんを食べる際に飯碗代わりとしても使えます。
また、土鍋は保温性に優れているため”おひつ”として利用することができます。

蒸気穴の大きさについても、ご飯が美味しく炊けるのに最適な内部圧力になるよう調整されています。

一見すると何の変哲もない蒸気穴ですが、大きすぎても、小さすぎてもご飯の炊き加減に影響が出てきます。
穴の大きさを変えながら何度もご飯を炊き、炊き上がりを実際に試食し、最適な圧力になるよう繰り返しテストされており、蒸気穴ひとつでも大切に仕上げています。

内蓋へは”計量する機能”を付け加えました。

内蓋にお米を入れ、すりきり分ちょうどが2合の分量となり、蒸気穴を塞いだ状態でお水を目一杯入れた量が2合の分のお水の量となります。内蓋に計量機能を持たせたユニークな土鍋はkamacco以外にはありません。

1つ目は“ゆっくり、じっくり温まる”こと
熱しやすく冷めやすい金属と違い、土鍋はゆっくりと熱を伝えて、じっくりと温めていく特徴があります。これによりお米の甘味がしっかりと引き出せます。

kamacco2合炊きを使ったご飯の炊き方(Youtube)

2つ目は“全体が温まる”こと
加熱中は蓋まで熱が伝わります。全体が温まるので土鍋内部の対流がより強くなり、ふっくらと炊き上がります。

3つ目は“保温性に優れている”こと
火を止めた後の蒸らし時間中も熱を保ったままなので、余分な水分を蒸発させ、ひとつぶひとつぶのお米が立った状態になります。また、遠赤外線の効果によりお米にもしっかりと熱が伝わり美味しいごはんに炊き上がります。

これは有名な話ではあるのですが、確かに不思議です。どうやらお米にふくまれる「アミラーゼ」という酵素が関係しているようです。

アミラーゼは40〜50℃程度の温度でもっとも働くとされており、このアミラーゼがお米の澱粉を分解して甘み成分を作っているのです。

お米を炊く時間も重要な要素の一つです。短くても長くても良いわけではなく、沸騰するまでに10分程度時間をかけるのが良いとされています。

「はじめチョロチョロ中パッパ、赤子泣いてもふた取るな」

これはご飯を美味しく炊く手順として古くから受け継がれてきた口承ですが、「はじめチョロチョロ」の部分がまさに「アミラーゼ」がお米の澱粉を分解して甘みに変えていく最初の10分間を表しているというわけですね。
この「はじめチョロチョロ」の状態を、火加減なしに実現させるため、kamaccoは土鍋の底を通常の鍋より少し厚めに調整していましす。

（断面図）

元々火の伝導率が低い土鍋ですが、少し厚めにすることでゆっくりと加熱されていき、40〜50℃の温度にて、10分程度時間をかけて沸騰していきます。
また、10分後の沸騰状態となる「中パッパ」の部分では、kamaccoは鍋全体が加熱されるため、温度のムラがなくなり均一にご飯を炊くことができます。
そして、保温性の高さから火を止めた後もしっかりとお米を蒸らしていくことができるというわけです。

kamacco2合炊きを使ったご飯の炊き方(Youtube)

kamacco（かまっこ）は耐熱粘土で作られた土鍋となりますので、直火にかけられるという点も大きな特徴の一つです。
直火OKのkamacco（かまっこ）を利用したレシピをご紹介します。

チーズフォンデュ

＜チーズフォンデュの材料と作り方＞
・ピザ用チーズ：150g
・牛乳：150cc
・片栗粉：大さじ1
・お好きな食材

1. チーズと片栗粉を混ぜ合わせます。
2. kamaccoに牛乳を入れて火を付けます。
3. 牛乳が温まってきたら[1]を入れてとろみがつくまで混ぜたらできあがり。
4. お好きな食材を[3]にからめてお召し上がりください。
※火は一度消したほうが焦げ付かなくていいかもしれません。

炊き込みご飯

＜炊き込みご飯の材料と作り方＞
・鶏肉：40g
・人参、しめじ、えのき、しいたけ：各30g
・油揚げ：1/2枚
・お米：カップ2/3
・［調味料］醤油、酒：各小さじ2
・［調味料］みりん、だし：各小さじ1
・卓上コンロ、固形燃料25g

1. お米を研ぎ、お水と一緒にkamaccoに入れます。
　（お水はkamacco内蓋の8分目程度）
　（お米は水を吸わせるため30分程度放置します）
2. 調味料を混ぜ合わせkamaccoに入れます。
3. 具材をちょうどよい大きさに切りkamaccoに入れます。
4. 卓上コンロに固形燃料を入れたらkamaccoを載せ火をつけます。
　（固形燃料がちょうど燃え尽きるまで待ちます）
5. 固形燃料の火が燃え尽きたらそのまま10分程蒸らして出来上がり。

お一人様のご利用を想定して開発された「kamacco1合炊き」は2017年に販売開始され、お喜びの声を多数頂戴しております。

今回、皆さまからのご要望もあり、2合炊き開発プロジェクトがスタートとなりました。
2合炊きでは、1合炊き開発時のノウハウも活かされ、より手軽により美味しく炊けるように、土鍋の底を調整したり、内側に水の量をはかる計量ラインを付け加えるなどの改良が施されています。

（開発責任者：米川）

Q お米を炊く時間はどれぐらいになりますか？
ガスコンロで火にかけましたら、弱火※にて約20〜22分程度で炊き上がります。水加減にもよって変わってきますので、20〜22分を目安に香ばしい香りがしてきたら火を止めていただき、約10分程蒸らしてください。
※弱火とはこちらの写真を参考くださいませ。

Q 失敗しないためのコツや火加減を教えてください。
まず、お米をしっかりとぎましたら、お水の中にお米を10分程度浸した後、ガスコンロの火にかけますが、この時【弱火】にすることがポイントになります！
【弱火】にしましたら、20〜22分程度火にかけ火をとめます。
火をとめた後10分程度蒸らしたら出来上がりです！

Q IHに対応していますか？
残念ながらIHには対応しておりません。「土鍋でご飯を美味しく炊ける」ことにこだわり、火による遠赤外線効果が重要と考えております。
もし、オール電化のご自宅という場合は、卓上型のカセットガスコンロか、卓上のミニコンロを利用し固形燃料にて御利用下さいませ。
なお、今回リターン商品として「kamacco2合炊き／カセットガスコンロセット」と「kamacco1合炊き／卓上ミニコンロ／固形燃料セット」をご用意しております。

・直径：180mm
・高さ：165mm
・重さ：1.7kg
・素材：耐熱粘土
　※耐熱粘土は直火にかけても大丈夫という特性のある粘土になります。

2018年3月初中旬：制作開始
2018年4月上旬：発送開始
2018年4月28日頃：発送完了
2018年4月下旬：一般販売開始

※準備の整った製品から随時発送を行っていきます。発送完了までしばらくお待ち下さいませ。

株式会社つかもと

益子焼最大の窯元となる株式会社つかもとでは、これまで「峠の釜めし」容器としての土釜を製造してきました。
この「峠の釜めし」容器は形こそ土鍋になっておりますが「容器」として製造されているため、実は耐熱性が低く、火にかけると割れが発生してしまう可能性がありました。
しかし、お客様より「この容器でご飯を炊いてみたい」「美味しい土鍋ご飯が食べたい」というご要望を数多く頂戴していく中で、本格的な土鍋の開発がスタートしていきました。