新発想・新感覚デザート「うにぷりん」誕生！岩手県大槌町✖️東京のコラボプロジェクト！

新発想・新感覚デザートタイプの「うにぷりん」を開発しました。茶碗蒸しのようなものではなく、甘さの中にウニを感じられる新感覚のスイーツになっています。

一口食べると、最初は卵や牛乳の優しいプリンの甘さが広がり、その後にウニの味わいが口いっぱいに広がっていきます。

磯の独特な臭いは全くなく、ウニの旨味だけを活かしたこだわりのプリンです。

岩手県の漁師さんから直送される天然のウニを使い、名店リゴレットで修行を積んだパティシエ歴20年のプロが試作を繰り返し丹念に創りあげてました。

”ご当地”にもこだわり、ウニだけでなく、卵や牛乳も岩手県産の食材を厳選して使用しています。

３つの味わいが楽しめる「うにぷりん」

楽しみ方その① 優しい甘さの「うにぷりん」をそのままを味わう。

臭みがないのでウニが苦手な人が食べても美味しいと感じる仕立てになっています。

楽しみ方その② 別添えの「特製ウニ塩」をかけて食べる。

ウニを丹念に煮込んで作られた「特製ウニ塩」も特別に開発しました。
塩味が入ることで、ウニがさらに濃厚に感じられるという不思議な体験ができます。

楽しみ方その③ 最後に濃厚な「粒うに」を味わう

瓶の一番下の層には、濃厚で舌の上でとろけ、ウニの粒感を感じられるペーストになっています。岩手県産天然ウニをふんだんに使い、旨味がギュッとつまっています。

大槌町の漁師さんと東京チーム・パティシエがコラボ

岩手県大槌町。大槌町は東京から約6時間、岩手県庁のある盛岡からも車で2時間以上かかる三陸海岸地域にあります。

今回は、大槌町に暮らす漁師さんが採った”厳選天然ウニ”を使い、東京チームとパティシエが「うにぷりん」を開発。小さな町に新名物を作り出すプロジェクトです。

今回は、多くの人が関わりプロジェクトを立ち上げています。

まず大槌町に賑わいを作ることを目指して立ち上がった一般社団法人COLERE（コレレ）。団体には、ウニ漁師さんや、大槌町で200棟もの建物を復興させた建築士さん、バス会社の経営者さん、地域で保育園を運営する園長さんなどがいます。

そして東京側は、地域と都心の新しい繋がりを生み出す一般社団法人Family Workation。また、スイーツの可能性を生み出すmariageのパティシエチームが参加しています。

職業も、住む町も違う人たちですが、これまでにないお土産品をつくり、町の活性化に繋げたいという強い思いで取り組んでいます

プロジェクトが生まれた背景

はじめまして、今回プロジェクトを立ち上げた須賀裕子と申します。
7年前のお仕事をきっかけに大槌町のみなさんとお会いして、今もひとりの友人として交流を続けています。

初めて大槌町を訪れた時、大槌町は震災と津波によって甚大な被害を受け、そこから復興に向けて取り組まれている最中でした。どこを見ても立て直すために運ばれた土砂が置いてあり、街から色が消えてしまっていました。

そんな中、そこに来た私たちを大槌町のみなさんは温かく迎え入れてくださり、優しく接してくださいました。自分たちの生活を取り戻すのも大変で、色んな想いを抱えていらっしゃるはずなのに、私たちのために時間を割いて地域を巡り多くの方を紹介してくれました。

そこで最も印象的だったのは、漁師をされている芳賀さんをはじめ、出会ったみなさんが「めぐりめぐって地域のためになる」と、地域を自分ごととして生きている姿でした。街の色は無くなってしまっても、そこにいるみなさんのエネルギーは本当に神々しく、おひとりおひとりが個性豊かで本当にカラフルでした。

大槌町の案件が終わってからもこうしてずっとお付き合いが続いているのは、大槌町の人たちの強いエネルギーに私が応援されていたからなんだろうと思っています。大槌町を訪れると心の引っ掛かりがすっと溶かされる、大槌町はそんな温かい場所になっています。

そんな大槌町のために何かできないか。私はずっとそう思ってきました。
そこで思ったのが、町の名物を作れないかということでした。

たくさんの美味しい食材がある大槌町ですが、実はあまり「お土産品」というものがない町でした。お土産として売っているものも、隣町にも似たような商品があり、ここにしかないものという名物がないという印象だったのです。（こんなこと言ってごめんなさい・・・）

「ここからしか生み出せない名物」を作りたい。
そこで大槌町のみなさんにご協力をお願いし、そこから「ウニ」を使った新しい名物として「うにぷりん」を作れないかと話が広がりました。

そこからはありがたいご縁がつながり、東京にあるmariageのパティシエチームにご協力をいただけることになり、今回のプロジェクトにつながっています。

コロナ禍ゆえに直接会うことはできないのですが、大槌町と東京チームに分かれて、何度もオンラインでミーティングを重ねて進めてきました。

大事な海から、4ヶ月間しか採れない貴重なウニを使って

大槌町のウニ漁は、4月末から8月中旬までのたった4ヶ月間。そして漁師さんは限られた日数で限られた量だけしか収穫していません。

みんなが好き勝手採ってしまったら、海の中の生態系が変わってしまいます。だからこそ漁師さんは、ウニの成長度合いを考えながら、定期的に定量だけを採り「自分たちでルールを決めて海を守っている」のです。（詳細は保全活動について別途記載させていただいています）

今回この４ヶ月間だけ限定で採れる貴重なウニを使用させていただきました。

ウニ漁は、朝3時に出港。沖に出たら、箱眼鏡（水中眼鏡）をつけて身を乗り出して覗き込み、片手で船のエンジンを動かしながら探していきます。海底をにらみ、長い竿で海底10m以上もの底にいるウニをたも（網）で掬ったり、鍵で1個ずつ刺してとります。何時間もこの姿勢をとるのは相当な腰の負担になります。

ウニが到着したらウニの殻むきの作業を行います。殻の中から傷をつけないようにピンセットを使って仕分けていきます。ひとつひとつ形が違い機械では出来ない作業なので、丁寧に人の手で行っています。朝から親戚の方や地域の人たちが集まって作業をしているアットホームな現場です。

大槌町では、ウニを綺麗な海水と共に牛乳瓶にいれるのが通常です。町のお店でもこうして売られているのが一般的。東京の人が「ウニ」と聞いて思い出すのは木箱に並んだうにかもしれませんが、あんな風に並べられるのはミョウバンに入れて加工されているからなのです。
新鮮なウニは、実は全く固くなくふわっふわ。なので、並べることが難しく、実はこの牛乳瓶に詰まったウニこそ超新鮮な証拠なのです。

「うにぷりん」が作られるまでの試行錯誤

こうして採れたウニを託したのは、東京でワインとスイーツのmariage（マリアージュ）を研究しているパティシエ・鈴木エリー。名店リゴレットで腕を磨き、有名女優の専属パティシエとしても活躍。さらに本場パリでも修行を積んだ経歴20年にもわたるプロのパティシエです。

そんな彼女の経験の中でも、ウニをデザートに仕立てるのは初めての挑戦。

ウニという塩味のあるものと、甘いプリンをどう融合させるのか。
材料の配合を何度も変えては試食を繰り返し、漁師さんも含めた大槌町のメンバーにも試作品を送りオンラインでつなぎながら意見交換をしていきました。

そうして開発された試作品は10種類。その中から最もウニの風味が活かされたデザートに仕上がったものをさらに改良して作り上げました。

また、試食会でのアイディアを元にして作られた、後がけすると味が変わる「ウニ塩」。これをかけることで一気に風味が変わり、新しい体験を楽しめるプリンとなりました。（ぜひお楽しみに！）

「吉里吉里（きりきり）うにぷりん」と名づけた理由

今回の「うにぷりん」、正式名称は「吉里吉里うにぷりん」としました。

珍しい響きの吉里吉里（きりきり）ですが、これは大槌町の東沿岸部にある地名。
アイヌ語で「白い砂浜」の意味を持ち、砂浜を歩くと「キリキリ」と鳴くような音がする”鳴き砂”が広がっていることが由来なのだそうです。

「吉里吉里といえば海！」と地元の人たちが口を揃えていうほど、綺麗な海が広がっているエリアです。

今回ご一緒した皆さんも吉里吉里で生まれ育ち、吉里吉里を愛している人たちです。大槌町の中では、ひょうきんでやんちゃでパワーのある吉里吉里の人たち。そんな人たちだからこそ今回の協働が叶ったと思っています。そのエネルギーを込めて「うにぷりん」の冠に「吉里吉里」を載せました。また食べた時に、ぜひ綺麗な吉里吉里の海を感じてほしい、そんな想いも込めています。

また、今回のデザインは個人で活躍されている岡田友香梨氏にお願いしました。
長く愛される商品になるように、自然豊かな大槌・吉里吉里の魅力に興味を持っていただけるようにという想いを込めてデザインしました。

今回の挑戦で、町に製造拠点と新しい雇用を

今回の挑戦を軌道に乗せることができたら、来期には大槌町で専用キッチンを作り、大槌町の皆さんで作れる体制を築くことになっています。
大槌町は岩手県で最も人口減少が激しい町でもあります。今は観光客もほとんどおらず、観光業に従事していた方々をはじめ、お仕事の機会が少ない状況が生まれてしまっています。

そんな町に、新しい名物と、新しい雇用の機会も生まれるきっかけにしたいと思っています。

大槌町の海を守るサステイナブルな活動につなげます

大槌町の海は、津波によって海藻が流されて痩せてしまったため、ウニをはじめとする生き物の生息が難しくなっています。

そのため、禁漁期間に海に海藻を植え付けることで、海を守る活動（藻場再生）をしています。しかし人手不足もあり、それでもまだまだ海藻の植え付けが足りずに海のバランスを保つのは大変です。時に、ウニが海藻を食べ尽くさないように、増えすぎてしまったウニを間引く作業を行わなければならないのです（このウニは身がなくて食べられません）。生物が共存できる豊かな海が戻れば、本来はこのウニを取り除く必要もありませんが、それまでは、こうした活動を地道に続けていかなければなりません。

豊かな海を子どもたちの世代に残すため、今回のリターンの一部をこの活動へにつなげます。

＜藻場再生の様子（TV取材VTR）＞
日テレNEWS24（藻場再生の活動取材VTR）

プロジェクトメンバーからのメッセージ

大槌町（吉里吉里）チーム

「うにぷりん」と最初に聞いた時は、吉里吉里で暮らす私にとって「ウニはウニでしょ、生が一番」という思いがありました。ですが、実際食べてみると「何これ？美味しい！」と！
ぜひたくさんの方々に味わってほしいと思います。三陸吉里吉里のウニがおしゃれに変身した「吉里吉里うにぷりん」を応援してください。

東京チーム

＜mariage 鈴木・北＞
岩手県大槌町の今後の盛り上げに携われること、今まであるようで無かった「うにプリン」の商品開発を承ることができて感謝と嬉しさの気持ちでいっぱいです！
ウニと甘いプリンを”絶妙なバランス”で組み合わせることは正直難関のチャレンジでしたが、それぞれの美味しさがより楽しめる新しい味わいのプリンが誕生したと思います。ぜひたくさんの方々にお召し上がりいただき、吉理吉理の海の素晴らしさが感じられる「うにプリン」を応援していただきたいです。

＜デザイナー岡田＞
新名物の開発を通じて地域の産業や雇用の活性化に繋げたい、という想いに強く共感しました。地産品のデザインという試みを通じて、地域もデザインも活性化していきたい。そのためには「吉里吉里うにぷりん」を大槌町の新しい名物として長く愛される商品にする必要があります。新鮮な雲丹がふんだんに使われているここでしか食べられない特別なプリンを全国の皆さんに楽しんでいただけるように、そして自然豊かな大槌の魅力に興味を持っていただけるようにという想いを込めて、チームの皆さんと一緒にデザインを創り上げていきました。

＜プロジェクトリーダー須賀＞
今回のような挑戦ができたこと、この機会が私にとっては奇跡のようでした。
COLEREのメンバーの皆さんとこうしたコロナ禍であっても共に邁進できたこと、そして、本格的な商品まで創り上げてくださったパティシエチームのみなさんには感謝しかありません。また、デザイナー岡田友香梨氏のご協力にも感謝します。たくさんのアイディアと意見から出来上がった美味しい商品になっています。ぜひ皆さんに味わっていただき、大槌町の海を守る活動と雇用を生み出す応援もお願いします。

プロジェクトスケジュール

2021年5月 試作品完成

2021年7月 マクアケ開始

2021年7月末 マクアケ終了

2021年8月〜 応援者に向けて随時配送（8月中に配送完了予定）