小林酒造×北海道の酒蔵による新しい挑戦

創業明治11年。北海道夕張郡栗山町に蔵を構える「開拓の酒蔵」小林酒造。

北海道から挑戦を続ける４つの酒蔵に力を借りて、

新しい挑戦となる「酒蔵コラボプロジェクト」を始動します！

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・「開拓の酒蔵」小林酒造（栗山町）
・道産米使用へのこだわり
・時代が問う、蔵のカタチ
・「酒蔵コラボプロジェクト」始動

「開拓の酒蔵」小林酒造（栗山町）

栗山町ってどんなところ？

栗山町は北海道の空知地方南部に位置し、札幌から車で約１時間ほどの場所にある街です。豊かな自然と田園風景が広がり、四季折々の自然を楽しめるのが魅力です。米をはじめタマネギ・トマト・メロンなど様々な農産物を育てる農家さんが町を支えています。自然と農業、そして歴史ある酒蔵「小林酒造」がある町です。

（栗山町観光パンフレット「Krip magazine」より）

「開拓の酒蔵」小林酒造とは？

小林酒造（主要銘柄「北の錦（きたのにしき）」）は、明治11年に札幌にて酒造業を開始致しました。明治33年には豊かな自然に恵まれた栗山町に酒造を移転しました。北海道開拓を支える日本酒を造り続ける中で、現在に至るまで様々な出来事がありました。「全国新酒鑑評会2年連続金賞受賞」「国の登録有形文化財」に登録されるなど嬉しいことも沢山ありました。その中でも色々な壁につまずくこともありましたが、そのたび挑戦を繰り返して未来を開拓してきました。

（栗山町観光パンフレット「Krip magazine」より）

道産米使用へのこだわり

いち早く挑んだ「北海道産米」での酒造り

かつて北海道の酒蔵は、本州から酒米を仕入れて酒造りを行うのが一般的でした。寒冷な気候の北海道では酒造りに適した米の栽培が難しいとされていたためです。

そんな中、小林酒造は北海道産米を使用した酒造りにいち早く挑戦しました。当時、地元 北海道で収穫される食用米「キタヒカリ」に注目し、いち早く北海道産米での酒造りで一級酒を造ることに成功しました。

この挑戦がきっかけとなり、「北海道産米での酒造り」への想いが一層強まりました。現在でも北海道産米を使用した酒造りは、小林酒造の大きなこだわりの一つとなっています。

北海道産酒米の先駆け「吟風」へのこだわり

吟風は、他の道産米と比較すると心白が大きく、吸水性が高いため醸造しやすいのが特徴です。吟風で醸した日本酒は、芳醇でコクのある味わいが特徴です。平成15年に北海道産酒米「吟風」を使った酒では「全国新酒鑑評会」で金賞を受賞しました。その翌年にも金賞を受賞し、2年連続北海道産米での金賞受賞という栄誉を手にしました。北海道産米での酒造りに自信をつけて、道産米使用はどんどん増えていき、平成21年には使用するお米の全てを北海道産米に切り替えました。

時代が問う、蔵のカタチ。

コロナ禍がもたらした気づき

新型コロナウイルスの影響により、日本酒の出荷量が大きく減少しました。小林酒造にとっても深刻な打撃となりましたが、その一方で思いがけない気づきもありました。生産量が落ちたことで、一つひとつの酒にじっくりと向き合う時間を確保できるようになったのです。その結果、これまで見過ごしていた細かな部分まで手をかけることができ、酒質の向上を実感する事ができました。

コロナ禍は確かに逆風でした。しかし同時に、小林酒造にとっては酒造りの本質を見つめ直し、新たな成長へのきっかけを与えてくれた時間でもありました。

「105年ぶりとなる新蔵建設」へ！

現在の酒蔵は、最盛期には20倍の量を造っていたため規模が大きすぎました。搾ったお酒の移動距離が長く、また建物の維持や設備管理など無駄が多く発生しているという課題も抱えていました。

それらを解決するために、一大決心して105年ぶりとなる新蔵を建設する事を決めました！今年はこの工事によって、一時的に酒造りができません。この機会を可能性と捉えて、さらに技術を磨くために北海道内の酒蔵にご協力いただき、これまでにない新しいコラボをさせていただけることになりました。

「酒蔵コラボプロジェクト」始動！

そうして、北海道から挑戦を続ける4つの酒蔵の協力を得て「酒蔵コラボプロジェクト」を立ち上げました。

この取り組みは、コラボする4つの酒蔵にお邪魔して、それぞれの蔵で小林酒造の酒を仕込ませてもらうプロジェクトです。

条件をそろえるために、各蔵には小林酒造の「ベース」となる「吟風」で造った日本酒を試飲していただき、全蔵同じ「吟風」を使用した、同じような規格で、それぞれ目指す酒のエッセンスを加えてコラボ酒として仕込んでもらいます。

単にお酒を造る場所を借りるというものではなく、酒蔵同士が互いの技術や知恵を交換し合い、新しい視点や発想を取り入れる事で、これまでにない挑戦や発見を生み出す場でもあります。また、協働する中での取材や現場での学びは、私たちにとって大きな財産となり、酒造りに対する理解をより深める機会にもなります。

北海道の酒蔵同士の絆が生み出す新しい挑戦です。北海道産酒のこれからの可能性を開拓する一歩。

北海道の酒蔵による新しいプロジェクトをぜひ一番最初にお試しください！！

製造レギュレーション

今回のコラボプロジェクトにあたって、次の４点を製造レギュレーションとして酒造りを行います。

①北海道産酒米「吟風（愛別産）」を使用

②精米歩合60％で固定

③小林酒造がメインで使用している「協会901号」酵母を使用

④「イメージベース」となる小林酒造の商品に対し、コラボ先各蔵の目指す酒造りのエッセンスを融合した酒造り

コラボ先の酒蔵が「目指す酒造り」が反映された小林酒造の日本酒、という普段は飲めない特別なお酒が出来上がります。

そんな夢のコラボを実現していただける「４つの酒蔵」をご紹介します。

コラボ先酒蔵紹介

今回このプロジェクトでコラボさせていただく、道内４つの酒蔵をご紹介させて頂きます。小林酒造とはまた違った酒造りへの思い。各蔵それぞれの個性が詰まっています。是非、最後までご覧ください。

●二世古酒造（倶知安町）

概要　大正5年より創業しております北海道の中でも小さな造り酒蔵です。蔵の位置は、北海道でも有数な豪雪地帯で、日本海から連なるニセコ連山の主峰「ニセコアンヌプリ」、蝦夷富士「羊蹄山」を望む自然が豊かなニセコエリアの倶知安（くっちゃん）町にあります。原料米は地元北海道産にこだわり、「彗星」「吟風」「きたしずく」と三種類の酒造好適米を主力に、羊蹄からの仕込み水（軟水）を使い、キレと旨味が楽しめる日本酒を追求しながら、蔵元自ら造りに励んでおります。

目指す酒造り　キレと旨味が楽しめるお酒

●福司酒造（釧路市）

概要　1919年創業。北海道・釧路の港町で唯一の酒蔵として、地域の食卓や文化に寄り添い続けてきました。太平洋の恵みと共に育まれ、魚介をはじめとする地元の味に愛される“地酒”です。伝統を大切にしながら、新しい発酵技術や酒造りにも挑み、港町の地酒から北海道全体の地酒へと可能性を広げ、地域の魅力を発信しています。

目指す酒造り　地域の伝統と今を映す味わい、未来へつなぐ地酒

●三千櫻酒造（東川町）

概要　 2020年11月に岐阜県中津川市から北海道東川町へ蔵を移設しました。大雪山系の地下水と東川町のお米を中心にお酒を醸しています。小さい規模ではありますが、恥ずかしくない仕事をすることを目標に努力しています。

目指す酒造り　味があってきれいなお酒

●上川大雪酒造　碧雲蔵（帯広市）

概要　全国初の大学内酒蔵として2020年に設立された上川大雪酒造 碧雲蔵。北海道産の酒米「彗星」「吟風」「きたしずく」と、何度も日本一の清流に輝いた札内川水系の天然水を原料に、極端なものではなく、普通に美味しいお酒。より多くの人が喜んでくれる「飲まさる酒」を目指し、手造りの伝統的な手法で一本一本のもろみを丁寧に仕込む、小仕込み・高品質の酒造りを行い、数々のコンクールで優れた成績を収めています。

目指す酒造り　飲まさる酒（北海道弁で「ついつい飲んでしまう」の意）

実行者紹介

この酒蔵コラボプロジェクトは、小林酒造の（自称？）若手部隊の小林米秋と永井優が中心となって進めてまいりました。新蔵建設という大きな節目の中でも、日本酒を通して繋がり、広がり、新しい挑戦を形にしていきたいと思っています。

これからも私たちは、変化を恐れず、北海道の地から日本酒の未来を切り開いていきます。どうぞこれからの小林酒造の挑戦にご期待ください！