もう一つの、べつの素肌を纏うパジャマ

当社は栃木県足利市の織姫神社の西側にあり染色業が生業です。
足利繊維産地で肌にいちばん近くで使う生地を研究しています。

LeBerceauBlanc
白い生地に包まれて優しくゆられて暮らす

当社では快適寝具研究会に入会し、最適な寝床内環境を研究しています。
柔らかな生地にするのは当然の事ですが、汗の行方のことも考えています。

部屋着＆パジャマで良眠を誘うLeBerceauBlanc（ル ベルソ ブラン＝白いゆりかご）をブランディングしました。

【ピンタックネグリジェ】

足利産地では大仏時代の約780年代から絹織物を貢いでいたと記された木簡が東大寺の建て替え時に発掘されました。繊維の歴史の長い産地です。
当時、貴族は絹織物を着用していましたから足利織物にも袖を通していたでしょう。
絹の練上りの色もキレイです。当社のミルキーホワイトはこの色への憧れです。

パジャマにもドレスコード

長い夢の時間に誘われる訳ですから、パジャマにもドレスコードがあると思います。
フォーマル＝正装は、長袖、長ズボンです。
セミフォーマル＝準正装は長袖です。
型は決まりましたので、あとは素材です。睡眠中は絶えず寝返りをしている訳ですから動きやすい生地で、動きやすくカッティングされてないといけません。

そのようなことを考えつつモノつくりを始めました。

【2LONG・Tシャツ】

ムッシュＫ睡眠環境研究所のモノづくり

ムッシュＫ睡眠環境研究所は、本年3月マクアケ様事業にて「首枕Ｗモデル」で枕の睡眠環境を提案しました。今回は部屋着＆パジャマで睡眠環境の提案です。

睡眠時の最適な寝床内環境は温度約33度、湿度約50％といわれています。
眠る時は深部体温を約1度下げます。その熱は手足から放熱されます。
手足から体温をうまく放熱できないと入眠に時間がかかります。
「頭寒足熱」昔からいわれてきました。
睡眠科学が発達する前から、先人は良眠を摂るための条件を解っていたのですね。

「人生の3分の一は寝ているのだから・・・」といわれていますが、

パジャマに気を使っていますか？

新しいパジャマ素材の提案

1）生地の柔らかさ

寝具に使用する生地は柔らかければ柔らかいほど睡眠環境を整えます！

今回の生地の柔らかさはベビーフェイスタッチです。

竹由来のバンブーレ―ヨンを採用

【白Tシャツ】

最初にバンブーレ―ヨンを触った時に、柔らかい、柔らかすぎる！と感じました。
アトピー子供パジャマの依頼でした。それならば生地の垂れ下がりも気にならないと思いました。しかし、大人用では
ヨコ張り感を出さないとキレイに見えないと考え生地の開発からスタートしました。

バンブーレ―ヨンの特徴
1）熱伝導率が良い ➡肌の温度がすぐに伝わる
2）吸湿性、放湿性が良い ➡肌のベトベト感、ぬるぬる感が少ない
3）肌刺激が少ない糸形状 ➡肌がチクチクしない
4）静電気の発生が少ない ➡特に冬季にパチパチ感がない
バンブーレ―ヨンの欠点
1）水を含むと糸が縮む

欠点克服
この一つの欠点を克服すれば機能的な生地になると考えました。
そのために石油由来の機能性繊維・高収縮ポリエステル糸を使用しました。
水で縮むレ―ヨン糸をこの糸が抑えます。この糸はコアヤーン糸で中心がポリエステル糸でその周りが綿糸です。ポリエステルが肌に触れることはありません。

新作生地への考え方

1）バンブーレ―ヨン糸の量を全体の50％にする
➡レ―ヨン糸を太くして59％に納めた
2）レ―ヨンを肌側に使い長所を享受できる
➡プレーティング・ニット生地を採用した
3）ヨコ張り感を出してシルエットを整える
➡高収縮ポリエステル糸を採用した
4）使用薬品は中和工程を通して繊維上に残さない
➡当社独自のソフト加工を施した

2）天然繊維の気化熱作用を利用

人間は汗以外に皮膚から不感蒸泄という水分を蒸散しています。水分量は成人で約600ｍｌ/日です。

繊維は水分を吸収すると大気中に放出しますので反対側は熱を奪われて温度が下がります。夏、道に水をまきますね、これも気化熱作用を利用しています。

公定水分率が11のレーヨンは8.5の綿よりも、約30％多く水分を貯めます。
このことから肌側がレ―ヨンと接するように編みました。

繊維には公定水分率といい各種繊維の水分量が公表されています。高い順に
羊毛（15）➡肌に一番近い服を作る訳ですから、羊毛ではチクチクします。
麻（12）➡古くからある生地です。独特のシャリ感が肌には硬いでしょう。
絹（11）➡絹は糸が細いので貯水量が少量ですし洗濯が難しい。
レ―ヨン（11）➡明治時代、高価な絹の代用品として作られました。
綿（8.5）➡一般的に使用されたのは江戸時代。天然繊維では一番低い。

注釈：レ―ヨンは、 1884年フランスのシャルドンネ伯が作りました。高価なシルクの代用品でした。その後何度が改良され、日本では1918年帝国人造繊維（現テイジン）が作り人絹（じんけん）と呼ばれていました。セルロースを利用した再生繊維。

【襟付きネグリジェ＆パンツ】

当社の試着モニター様からの感想です
「汗の感じ
綿だと汗を生地が吸ってその生地が乾くのを待つみたいな感じですが
黒いおたけちゃんは汗を吸うというより
生地が空気を通して、汗をそのまま消す？ような感じがあります。
おたけちゃんの能力を実感したことになるのですよね！！すごい。

生地を触ってもあまり湿ったようにならず、
服が冷たい、重たい、不快、になった気がしません」

肌側に吸湿性、放湿性の優れたレ―ヨンを用いた理由です

3）寝返りを楽にするニット編

プレーティング天竺編を採用しました

ニット生地であれば織物生地よりもタテヨコ共に伸び縮みがあります。
機能性繊維の高収縮ポリエステル糸ならばそれを助けます。
パジャマであれば生地が伸びることでシーツ類との摩擦が少なくなります。

4）天然繊維の使用率が95％

59％レ―ヨン、36％綿、5％ポリエステルの混率生地

肌側にレ―ヨンを使用し、表の綿糸よりも太い糸にしました。
石油由来のポリエステル糸は機能性繊維を選びました。

学校法人文化学園 文化服装学院
第2グループ生産管理・CAD研究室 専任講師 宮澤 国博先生にご協力を仰ぎました

（５）洗濯性の向上

柔性＋剛性を備えたHybrid生地

柔らかな生地だけども洗濯に強い！寝具には大切なことです。
中性洗剤、洗濯ネットを使った方が丁寧です。
廃棄時期の延長を考えて5年使える衣類を目指しています。

【2LONG・Tシャツ】

『もう一つの、べつの素肌』。L・B・Bの新提案！

利用シーン

最近の室内環境事情は良くなってきています。しかし、今でも夏物と冬物では違いがあります。夏は薄い生地で冬は厚い生地が一般的です。これを疑問視しました。
発汗の多い夏物の生地が薄いと水分の行き場所が奪われるのではないかと！
部屋の中が常温なら部屋着＆パジャマの生地は1種類でも良いのではと考えました。熱伝導率が良いレ―ヨンなら一年中着られるパジャマになると思います。

LeBerceauBlancはそんな部屋着＆パジャマです。

【2LONG・Tシャツ】

さあ！今夜から着替えましょう。

当社の試着モニター様からの感想です
「やっぱり軽いなーと感じます！
背中に異物が触れる＆乗る感じやモタつく感じが無いので着ているのを忘れます。
お袖の長さのユルユル感もかなりお気に入りです。

肌が傷つかない感覚が不思議です。
おたけちゃんを着ると、日々しんどい衣類で
生きてるのね！と感慨深い気持ちです。」

大切な人へ、睡眠環境のおくりもの

睡眠環境を整えるのは、あなたにも、あなたの大切な人にも重要なことです。
快適な生活を送るためには快適な睡眠が必要です。
快適な睡眠になるようにこの部屋着＆パジャマがお手伝いをします。

【お肌もお花もお水が必要です】

ブランドネームの扱い方

少しでも気持ち良く過ごして頂きたいという思いからブランドネームを取り付けていません。洗濯ネームは付いていますが、気になる方はお切りください。

仕 様

【組成】
表側 綿36％、高収縮ポリエステル5％
裏側 バンブーレ―ヨン59％
【加工】
自社の超ソフト加工で染色
【染色】
ミルキーホワイト； 低浴比染色で水資源を減少
グレー ；低浴比染色で水資源を減少・直接染料使用
黒 色； 低浴比染色で水資源を減少・反応染料使用

【注意】
・レーヨンは構造上、穴の多い柔らかな繊維といわれています。柔軟剤等が穴をふさぐと風合いが硬くなると云われています。
・洗濯時は中性洗剤、ネットを使うとていねいです。
・洗濯後は生地をのばしてすぐに干してください。色物は裏側にして干すと経時変化を抑えられます。

SDGｓにむけて残布の利用

当社では縫製業者様の協力のもとで、残布を再利用してWバンブーマスクを作っています。普段は捨ててしまう生地でも使用できる範囲で使いきっています。廃棄衣料が問題視されるなかで当社レベルでSDGｓに参加できることです。
この生地には、石油由来のポリエステルを使用していますが機能性繊維の利用で５年使える衣料を目指しています。廃棄時期の延長を考慮したものつくりをしています。染色加工工程は自社オリジナルな工程を開発しています。低浴比染色では使用水量を抑えることでCO2の発生も抑制します。

スケジュール

10月29日 事業終了
11月5日 糸手配―編立依頼
11月25日 生地の染色整理
11月30日 縫製手配・製品検品
12月25日 発送開始
令和4年1月 発送終了

リターンについて

①竹由来の生地の白Ｔシャツ、黒Ｔシャツ（カラーはミルキーホワイト、黒）
早割 7,700円（税込）を20％OFF。6,160円（税・送料込）でＭ，Ｌ×各100枚

②竹由来の生地の2LONG・Tシャツ（カラーはミルキーホワイト、グレー、黒）
マクアケ割 10,890円（税込）を15％OFF。9,256円（税・送料込）サイズはF×各25枚

③竹由来の生地のピンタックネグリジェ（カラーはミルキーホワイト、黒）
マクアケ割 19,800円（税込）を15％OFF。16,830円（税・送料込）サイズはF×各25枚

④竹由来の生地のネグリジェ＋パンツ（カラーはミルキーホワイト、グレー、黒）
早割 22,000円（税込）を20％OFF。17,600円（税・送料込）サイズはM,L×各20枚

⑤竹由来の生地のネグリジェ（カラーはミルキーホワイト、グレー、黒）
マクアケ割 12,100円（税込）を15％OFF。10,285円（税・送料込）サイズはM,L×各20枚

⑥竹由来の生地のパンツ（カラーはミルキーホワイト、グレー、黒）
マクアケ割 9,900円（税込）を15％OFF。8,415円（税・送料込）サイズはM,L×各40枚

【黒Tシャツ＆パンツ】

資金の使い道

マクアケ経費：20％
自社経費 ：15％
研究経費 ：12％
寝具類製作費 ：47％
梱包発送費 ： 6%

今後の展開

今回は女性ものを扱いましたが、次回は男性もののパジャマを提案する考えでいます。しなやかさ＋より強固になる生地のアイデアを持っています。
皆様の応援を宜しくお願い致します。

実行者紹介

有限会社小池経編染工所の小池 隆です。染色を生業にして１１７年です。加工賃収入では先行きに不安を感じて、生地や商品を作りました。
平成11年に足利市から、平成12年に栃木県から、平成13年に国からの補助で足利産地の絹糸と綿糸を使い織物を作りました。
平成21年からはJAPANブランド事業を行い、イタリア・ミラノ、フランス・パリ、リヨンと生地を販売してきました。今回の生地もミラノに紹介したところ非常に興味を持って頂いております。
本事業では本業の染色加工を施しますので、水資源の確保、ノーカーボン等々、削減できる対策を取ってSDGｓに協力していきます。