６万９千３８４文字という妙法蓮華経を含む「法華三部経」。

今から約2000年前に成立したこちらの経典は、正倉院にも残るほど古くから日本人にとってなじみのあるものです。

その証拠に天台宗の最澄、浄土宗の法然、浄土真宗の親鸞、曹洞宗の道元、日蓮宗の日蓮といった宗派を超えた僧侶たちはもちろん、聖徳太子や、光明皇后、加藤清正、宮澤賢治などといった歴史上の偉人も重要視したことが知られています。

お経というと、宗教的なものと思われがちですが、そこに記されているのは、「人生をより良く生きるため」の道しるべともいえるものです。ひとつひとつの言葉に含まれている深い哲学を読み解き、49枚のオラクルカードにしたものが『ロータスカード』です。

深い哲学といっても、それを日常生活の中で活用することができなければ意味がありません。『ロータスカード』は、カードの絵を見て、メッセージを読むことによって、人生をよりよく生きていくことを力強くサポートしてくれるように作られています。

私たちは日常生活を送る上で、幸運や不運をはじめとして、様々な事柄に心をもてあそばれがち。幸せを求めるのは当然ですが、「何かを得る」ことに焦点をあて、起きる出来事に一喜一憂してしまいます。しかし、『ロータスカード』を使うことで、自分に何が起きたとしても、どんな状況におかれたとしても、心安らかに動じずにいることができるようになります。

ちょっとした出来事に振り回されず、人生を心安らかに本当の意味で幸せに送るための力強い味方となってくれる、新しい形のオラクルカードである『ロータスカード』は、人の想いを聴くカウンセラー、セラピスト、僧侶という多くの資格を持つ著者が、最善の形を模索した結果誕生したものなのです。

『ロータスカード』には法華経に記された言葉と、そこからイメージされた象徴やモチーフが美しく表現されています。その独特の世界観はカードを見つめているだけで、時を忘れさせてくれることでしょう。

「愛別離苦　怨憎会苦」という言葉を聞いたことがあるという方は多いのではないでしょうか？　実はこちらも法華経の中に書かれている言葉なのです。
そこに秘められているキーワードやメッセージを、『ロータスカード』の小冊子より一部抜粋して、紹介します。

キーワード
「愛する人・耐え難い人に湧く想い」への智慧。
愛する人・耐え難い人に対して湧いてくる感情に、どうこうしようと思っても　理性や理屈では太刀打ちできません。想いと闘わず、流れに任せましょう。

メッセージ
このカードは“愛する人と別れること”や“会いたくない人と会うこと”を予言するものではありません。感情を大きく揺さぶられる“愛する人”・“耐え難い人”との関係性における恐れを癒やすためのメッセージです。
 

後略

いかがでしょう？　愛する人との別れ、嫌いな人とつきあいなどといったものは、私たちが日常生活において、心を大きく乱されるポピュラーな要因のひとつといえます。

スペースの都合上ほとんどを省略していますが、そんな苦しい状況におかれたときに、どうすればいいのか？　どんな行動をとればいいのかが、シンプルでわかりやすい言葉で表現されています。

全文をご覧になりたい方は、現在、特設ページで特別公開中ですので、そちらを参照いただければ幸いです。
 

深いメッセージや詳細な解説がぎっしりと詰まった『ロータスカード』。
手元に置いて、心を乱される時があったときはもちろん、自分はこのままでいいのか？　と思った時など、様々な場面で活用してみたくはなりませんか？
 

ロータスカードの著者である草野妙敬さんに、このカードが生まれるまでの軌跡をインタビューしてみました。

どのような想いでカードが作られたのでしょう？
 

草野妙敬さんは、お寺で生まれ育ちましたが、結婚とともにお寺を離れ、２児の母となった後、チベット体操インストラクターやマナカードセラピストとして活動していました。そんな草野さんにとって「心・体・魂」の探求は常にテーマだったそうですが、僧侶である父上の急病を機に出家。

そこで、改めてお経に触れてみたときに、求めていた答えがそこにあったことに鳥肌がたったといいます。お経に書かれていることは、時代遅れの正論や理想論ではなく、宇宙の普遍の真理だった！　と気付いたと語ります。

苦しい時に、神秘的なこと・奇跡・高次の存在に救われたい、そんな思いが強く湧きだしてきます。しかし、そのようなスピリチュアルな世界に答えを求めても解決しない場合も多々あります。その理由は"ここが地球だから"。地球には地球の、人間には人間の質・理(ことわり)があるというのです。

それを踏まえて「頭でわかっていても実行するのは難しいよね」とか「大丈夫！　ずっとそばにいるから」と寄り添い、今世、この人生をより良く生きるために"知っておいた方がいいこと"を、法華経は惜しみなく伝えていることを感じたときに

草野さんは「シンプルにスゴい！」と感動しました。

と、同時にこんなに素晴らしいことが書かれているのに、漢字がビッシリの経文や専門的な解説書じゃ、わかる人にしかわからない。工夫が必須！　でもどう工夫したらいいだろう･･･？　そう思った時に、浮かんだアイディアが「カードにする」というものだったのです。

とは言え、ただでさえ「難解難入(理解するのが難しい)」と書かれた経典です。

「説明文を書き、メッセージを付けるって･･･？！」

と、気が遠くなり目眩がするほどだった草野さんでしたが、そんな時に観じたメッセージが

「法華経の解説書ならいくらでもある。あなたは新しい解説書を作るのではなく、宇宙の愛を分かち合うために法華経を使いなさい。大丈夫。あなたが全部一人でやらなくても、協力者が現れるから」

というものでした。

そのメッセージは気のせい、夢物語だったかもしれないと草野さんは言いますが、「本当に協力者が現れて完成したら面白い！」と思って、ワクワクしながらも、カード制作という冒険を始めてみたら奇跡が次々に起こったというのです。

それは、草野さんが、膨大な量の法華経から、自然とカードにすべき部分を選び出し、メッセージを受け取れたことはもちろんのこと、身延山大学長の浜島典彦先生がご監修を引き受けてくださったことも有難い奇跡でした。

浜島先生は法華経のエキスパートでいらっしゃり、草野さんいわく、本来ならば声をかけるのも恐れ多い方なのですが、草野さんの父上が浜島先生とご縁があったため、勇気を出してお願いしてみたところ、すんなりご快諾していただけたのです。

また、オラクルカードの命ともいえるイラストに関しても奇跡的な出会いがありました。イラストレーターのあてが全くなくどうしようかと思っていたところ、草野さんと同期の尼僧さんから、妹さん制作の写真入り名刺を手渡されたのです。そのデザインがとても素敵だったので、絵自体は見ていないにも関わらず、ロータスカードの絵を依頼。
 

結果はこちらのプロジェクトをご覧頂けば一目瞭然、ご担当くださったひろんさんこそが、『ロータスカード』のイラストレーターとしてベストパーソンだと草野さんは確信しています。

その後、ロータスカードを作るという草野さんの趣旨に賛同された方々からの手厚いご協力がある一方で、大否定者さんからは手厳しいお言葉を頂きつつも、その方が改善点を教えてくださったお陰でいっきに磨き上がるというマジカルステージ的な体験をしたと草野さんは語ってくれました。

これらの経験を経た、草野さんの今の感覚は、受け取ったメッセージ「協力者が現れる」は、その通りになった！　というものとなっているのだそうです。

様々な奇跡によって誕生した『ロータスカード』

だからこそ、このプロジェクトを通して、より多くの人に届けたい！　という草野さんから、最後に一言いただきました。

「カードを活用していただくことによって、手にされた方々が"この地球で魂の本意に叶う人生を送られますこと"を強く願っております。」

著者
草野妙敬（くさの　みょうけい）
1974年生まれ。二児の母。「心・体・魂」の探求が常にテーマで、チベット体操イ ンストラクター、マナカードセラピスト、アーユルヴェーダ・ライフカウンセラー。 著書二冊。大法院住職。臨床宗教師。

【協力者】
作画
ひろん
1974年生まれ。フォトグラファー。
2017年『第 45 回日本広告写真家協会公募展 ＡＰＡアワード2017』写真作品部門で金丸重嶺賞を受賞。ロー タスカードではイラストでビジュアルを担当。

監修
浜島典彦(はまじまてんげん)　
身延山大学長。修性院住職。
著書に『法華経・全 28 章講義―その教えのすべてと 信仰の心得』（大法輪閣）、『お題目と歩く―近世、近現代法華経信仰者の群像』（日蓮宗 新聞社）、『日蓮宗―保存版　わが家の仏教』（共著 　 四季社）、『清貧の人 　 土光敏夫―その信念と家族の絆』（大法輪閣）などがある。

指導
坂井是真(さかいぜしん)
妙智寺住職。日蓮宗福井中部声明師会会長。
平成 29 年度第 56 回日蓮宗 布教研修所研修副主任。

河野珠万（こうのじゅまん）
キレイになる蓮華ヨガの第一人者