ずっと通い続けていたお店が閉店してしまった。もうあのメニューを二度と食べることができなくなる。こんな現象が日本中でおきています。そんな中、「ガイアの夜明け」でも特集された飲食業界の寵児、大久保伸隆は、「思い出の味」「なくなったら困る味」を復活させて、残していく取り組みを始めます。それが、「まぼろし商店」です。

多くのファンに惜しまれながら、60年間続いた神田の洋食屋さんが去年、突然の閉店。その理由は、店主が健康を崩してしまったから。あのカリカリでホカホカ、肉がギュッと詰まったメンチカツをもう一度食べたいと願うファンの声が多くあがりました。

まぼろし商店は、レシピを継承し、伝説の味を復活！Makuakeで先行販売します。

「まぼろし商店」は皆さんが残したい味の意見を投稿できるサイトにし、その中から今後も各種の商品化を企画していきます。

商品化されたメニューは、その後、店舗、EC、デリバリーで販売する予定です！

学生時代に一心不乱に食べた商店街の餃子、地域の人に愛されたお団子、駅前にあったケーキ屋さんのモンブランが今も忘れられないなど、まぼろしメニューは、各地に存在します。消えてしまった理由は様々です。店主が病気になった。跡継ぎがいない。再開発で立ち退きしなくてはいけなくなった。私たちは、その思い出を蘇らせて、多くの人に食べてもらいたいと思っています。もちろん、店主へのリスペクトも忘れていません。伝授してもらったレシピは、店舗やEC、デリバリーなどで販売し、利益の一部を店主に還元させて頂きます。

また、まぼろしメニューを受け継ぐ後継者を募集し、思い出の食を未来に残したいというプロジェクトも今、構想中です。

さらに、このプロジェクトを進めるために、復活させてほしいまぼろしメニューをまぼろし商店のwebサイトで募集します。復活には、おいしいだけじゃない「情熱」が必要です。

わたし達と一緒に、まぼろしを現実のものにしていきましょう。

詳しい詳細はまぼろし商店webサイトをチェックしてみて下さい！

【まぼろし商店HP】

https://maboroshi-shop.jp/

時代を先取った飲食店をプロデュースし続ける大久保伸隆は、ある日、友人からこんな話を聞きました。「神田にある小さなレストランが、閉店してしまう。あのメンチカツが食べられないと思うと残念で仕方がない。いろんな思い出が詰まっているから。」

「もう食べられない」と聞いて、大久保は、すぐに店へと向かいました。今まさにその歴史を閉じようとしている洋食屋キッチンビーバーは、小さくてカワイイ店でした。初めて訪れるのに、店内に入ると故郷に帰ってきたような懐かしさを感じたのです。そして出されたメンチカツは、脂の香ばしさが、鼻をくすぐり、ギュッと詰まった肉は、噛みしめるほどに味が深まりました。

「着飾らない味だから、心が満たされる」そして「これからも食べたい」そう思ったのです。すぐにレストランを切り盛りするお母さんに閉店するまでの経緯を聞きました。

「『ここのメンチ食ってみろ、うまいんだから』って、会社のエライ人がいろんな人をよく連れてきてたね。メンチカツってロマンがあるんだよ。学生時代はお金がなくて芋のコロッケしか食べられなかった子がさ、ちょっと金が入るとメンチを頼むの。うちの常連さんの中にも、ペーペーの頃から通って今はおエライさんになったって人が多いけど、若い時ってメンチがご馳走だったんだよね。食べ物とか音楽って思い出があるじゃない。メンチ食べると『懐かしい～』って言う人が多かったね」

お母さんは、太陽のような暖かな笑みを浮かべながら、話し始めました。

「こんな白髪頭なのにテキパキ動くし、口が達者だから“神田の魔女”って呼ばれてたの。笑っちゃうよね」

店を一人で切り盛りして女将さんは、江戸っ子らしくきっぷのよい女性。しかし、閉店する理由について聞かれると、顔が曇りだした。

「去年の6月に父ちゃんが体調を崩して、救急車で運ばれて入院することになってね。

でも店休むわけにもいかないから、次の日もひとりで店開けたのよ。

やるっきゃねぇ！ って。でも、うちは常連が多いからみんな気づくわけよ。

『あれ？マスターいないの？』って。だから『女作って逃げた』って返してさ（笑）。

だって、お昼から暗い話したってしょうがないじゃん」

店を続けるため、お母さんは、一人で店を開始したのです。しかし…

「今度は私が腰をやっちゃってね。圧迫骨折。ごはん炊いてスパゲティ茹でて、全部力仕事をひとりでやってたから、腰に疲労が蓄積されちゃったみたい。最初は、ちょっと休んでまた再開しようと思ってたんだよ。周りも『店続けなよ！』って言ってくれたけど、やることが多すぎて…。やるからには手を抜けないしね。だから『もう無理』と決断した。これで私が動けなくなったら、父ちゃんの面倒見る人いなくなっちゃうから」

大久保は、お母さんにこう提案しました。

「僕達に作らせてもらえませんか？このメンチカツをずっと食べてもらいたいから」

「今までずっと守ってきた店は、手放すしかない。でも、父ちゃんが作り続けてきたこのメンチカツの味だけは残したい。」

すぐに快諾してくれた。こうして、復活プロジェクトは始まりました。

数日後、レシピを伝授するため、久しぶりにキッチンに立つお母さんの姿がありました。

「味がちゃんと再現できるか、なんだか緊張しちゃうね」

門外不出のレシピや作り方をスタッフは、瞬きをするのを忘れるほど目に焼き付けました。

「うちのメンチはいたってシンプル。ハンバーグのタネに衣つけて揚げればいいんでしょ？ って言うヤツがいるけど、ふざけんな！っての。

それやったら肉がカチンカチンになっちゃうよ。ハンバーグみたいにこねすぎちゃダメ。メンチはジューシーさが大事だから、脂を入れて、卵とつなぎは使わない。生パン粉でサクッと揚げるのがうちのこだわり」

出来上がったメンチカツに、スタッフは、驚きました。

直径12cmもの大きなメンチカツは、衣がサックサクで肉汁たっぷり。

粗めに切った玉ねぎのシャキシャキ感も食感にリズムが加わり、肉の旨みとのハーモニーが抜群です。おそらく初めて食べる人も、いつかどこかで食べたような懐かしい味わいを感じるでしょう。

常連であり紹介者の川端さんと 高木ママ

60年続いたレストランは、もうありません。しかし、多くの人が愛したメンチカツは、残りました。私たちは、このまぼろしのメンチカツを多くの人に届けたいとMakuakeで販売を開始します。売り上げの一部は、キッチンビーバーのご夫婦にお渡しします。「おいしいメンチカツをずっと食べたい」というシンプルな思いからスタートしたプロジェクトですが、その一方で社会的な意義も大きいと思っています。

消えそうな食文化を守り、60年間がんばってきた夫婦を応援することになりました。

パッケージは、店内に飾られていたイラスト

お召し上がり方

衣がついた状態でお送りしますので、揚げるだけで簡単においしく召し上がれます。

（株）ミナデイン 代表取締役 大久保伸隆（おおくぼのぶたか）

1983年生まれ。千葉県出身。

大学卒業後、不動産会社を経て、2007年エー・ピーカンパニー入社。

店長などの現場から事業部長などを経て、2012年取締役営業本部長に就任、東証マザーズ上場、東証一部への市場変更を経験し、2014年に副社長就任。

アルバイトをやる気にさせる独自の取り組みは「カンブリア宮殿」などに紹介される。2018年6月に退社。

同年7月にミナデインを設立し、代表取締役に就任。現在は『烏森百薬』『烏森絶メシ食堂』（東京・港区新橋）、『里山transit』（千葉・佐倉市ユーカリが丘）などを経営。独自の経営モデルは「ガイアの夜明け」に紹介される。飲食店の経営を通じて、まちづくりのプロデュースに乗り出す。

著書に『バイトを大事にする飲食店は必ず繁盛する』 （幻冬舎）

そして、今、失われた食を復活させる「まぼろし商店」をプロデュースしている。

【まぼろし商店HP】

https://maboroshi-shop.jp/

【ミナデインHP】

https://minadein.com/