タイ・バンコクで個展「Broken blossoms」の為の資金を集めています。

答えのない世界   様々な境界の狭間とその向こう側へ

わたしたちは皆異なり、同時にまた同じである

混沌と葛藤、数えきれない人間間の相違が存在する世界の中で、愛や死、生きるという人間の普遍的な部分を核とし、テーマを変えながら作品を通し探っていく。

これが作品を支える大きな枠のテーマです。

タイでのプロジェクトについて

2019年　1月24日~2月16日

タイ・バンコク　Case space revolutionにて個展「Broken blossoms」を予定しています。

作家としてヨーロッパで学び、西欧の現代美術が中心の環境におりましたが、日本以外のアジアの国で作品を発表することの意義を感じてきました。自分が住み慣れたヨーロッパや日本から外へ出て、今後、自国と歴史的に繋がりの深かったアジアの国々での作品発表経験を増やしたいと願っています。そんな中、今回は興味深く、エネルギー溢れる作家が多くいると認識しているタイでの個展の機会が巡ってきました。

なぜタイで展示を行うか

-ヨーロッパの枠を超え新たな土地に挑戦する。

-タイの死生観に興味がある。

-まだ見ぬ価値観とエネルギー溢れる場所で、新しい作品を作り、現地で新たな人と人との繋がり、学びを深める。

-いまだに存在する⻄欧中心の世界観を超え、違う視点から世界を観察する。

-国境、宗教、⺠族、家庭、そして個人の間における差異を排除し合う社会に疑問を呈し、個人と個人が受け入れ合える世界を ビジュアルアートを通して目指している。その大きなステップとなる計画。

タイでの主な活動計画

ー 2週間に渡り、2箇所のギャラリーでの個展の設置をする。

ー 作品のテーマとなる死生観について、タイでは寺院を廻り僧侶と対話し、人々の生活に入り込むことでそれらを学ぶ。

ー バンコクを拠点にするアーティストが 自分たちでスペースを運営し、展示、ワークショップなどを行い自由な形で世界に発信している場所がいくつかある。 彼らを訪ね、今後コラボレーション企画展示などについて話し合う。

ー 次回作品のためタイの影絵芝居についてリサーチを行う。 

作品コンセプト

タイトルは　Broken blossom (散りゆく花)は、希望と失望、不揃いな多様性、死生観などがテーマになっている。

かねてより興味を持っている死生観について焦点を当てた展示となる。 今ここにいること、そしてやがていなくなること。今回は特に輪廻転生を強く信じるタイの死生観と共に作品を構成する。

人の登場しない空間をループしながら映し出す映像、誰もいない空間を定点より様々な角度から描いたドローイング、 まるでそこからいなくなった誰かを暗示するような文字が並べられた布や使われていない日常のモノたち。 不在は永遠のものなのか、あるいは短期的なものなのか。

”いなくなること”から浮かび上がる存在、閉じられた空間と時間を作品にしている。

展示スペース

クラウドファンディングを通して一人では達成できない展示が実現できた場合、ある種のコラボレーションのようなものとして実現に繋ればと考えております。

Ay Wauking,O 映像　(2018)

moving of familly A ,インスタレーション　細部　(2017)

プロフィール

1982 生まれ

2012年 ポーラ美術振興財団により助成金を取得

2014年 東京ワンダーサイト ベルリン クンストラウムベタニアン 

　　　　アーティストレジデンシー

2015年 文化庁新進芸術家海外研修制度によりベルリン派遣

主な展示にフランクフルト現代美術館、上野の森美術館 VOCA展、ヨハン・ヘンペルギャラリー ライプチヒ ドイ ツ、Arai Associates 東 京

上智大学在学中、初の映像作品を作る。卒業後渡英。 ロンドンのチェルシーカレッジオブアートでファインアート学位を取得。 卒業後、数年間ロンドンで過ごした後、マスター取得のためドイツに渡航。

2014年、フランクフルト芸術大学シュテーデルにてマイスターシューラー取得。現在はベルリンを拠点にしている。

Maki Ishii