博多を代表するふたつの老舗、マシュマロで有名な「石村萬盛堂」と、博多織元の「西村織物」から、シルクの特徴を食と衣、異なる分野から最大限に活かしたコラボ「繭まろ(まゆまろ)」が登場！

液体シルク®を練り込み、生マシュマロとでも呼ぶべき赤ちゃん肌のようなもっちり食感マシュマロを、博多にまつわる縁起の良い絵柄を織り込み変形自由で新たな使い道を持たせた祝絹(いわいぎぬ)で包みました。

そんな博多同士、革新的なコラボで生まれた「繭まろ」をご紹介します！

マシュマロと言えば、子供の頃から食べている手軽に買えるお菓子。

博多織と言えば、なんだか敷居の高そうな伝統工芸品。

ー そんなイメージを持っていませんか？

今回のマクアケプロジェクトはそんな従来のイメージを、

・マシュマロなのに今までになくリッチな風味と食感！

・着物用帯のイメージが強い博多織もアレンジ次第で色々使えそう！

と、ガラッと刷新する挑戦です。

まずは「なぜ全く異なるジャンルのコラボが実現したのか？」その経緯からお伝えします！

時はコロナ禍、福岡県筑紫野市。

この厳しい時代、「なにか新しい取り組みはできないか？」と頭を捻るのは創業160周年を迎え、最古の博多織元「西村織物」の企画メンバー。

シルクをもっと身近に感じて欲しい、とあれこれ考える中で、「食べられるシルクフィブロイン」の存在を発見します。

急いで取り寄せたシルクフィブロインを味わい、絹の持つ成分や効能を調べたメンバーは、これは面白いとソフトクリームやお菓子などの案を次々と考え出します。

ー せっかく繭から生まれた液体シルク®、見た目も繭のようなマシュマロに混ぜてみたら……？！

そんな斬新なアイデアに辿り着きました。

もうこれ以上しっくりくる案は出なかろう。そう勇み、シルクパウダーを食品の添加に向いた液体シルク®へ変更し、創業115周年を迎える博多の菓子屋「石村萬盛堂」さんに話を持ちかけると、なんと！ひとつ返事で快諾……！

両者の新しい取り組みに対しての話が盛り上がり、折角ならマシュマロだけでなく、パッケージにも博多織を起用することに。

こうして、シルクの織物「博多織」と繭のような「マシュマロ」の老舗同士の革新的なコラボが実現。

まさに繭が紡いだ奇跡のようなご縁なのです。

経緯はさておき、その風味も食感も新感覚のマシュマロと、それを優しく包み込む博多織をそれぞれご紹介しましょう。

福岡の方なら言わずと知れた博多銘菓「鶴乃子」を手掛ける「石村萬盛堂」。

博多の菓子屋として創業115周年を迎えます。

創業当時、卵黄だけを使った「鶏卵素麺」を作っており、「何とかこの余ってしまう卵白を使えないものか」という発想から生まれたのが「鶴乃子」です。

程なくして、鶴乃子は、あんこやクリームに合う舶来品の「マシュマロ」を採用しました。100年以上前の話です。それから、70年後の1978年にバレンタインデーのお返しとして3月14日にマシュマロを贈る「ホワイトデー」を考案しました。「ホワイトデー」の元祖は、実は博多発の文化だったのです。

今回新登場の「繭まろ」は独自のマシュマロに繭からとれるシルクフィブロインを掛け合わせた全く新感覚のお菓子です。

シルクフィブロインには、シルクを原料とした食品や化粧品向け素材を製造・開発し、高度な技術と高品質で様々な実績を持つ松田養蚕場の「液体シルク®」を使用しています。

「繭まろ」１番の特徴は何と言ってもその弾力！

人のお肌にも含まれる天然の保湿因子として知られるアミノ酸。

シルクフィブロインにも18種類のアミノ酸が含まれており、泡立てたシロップとの配合によってもっちりとしたリッチな食感を生み、ふんわりと甘い香りに思わず笑みがこぼれます。

その配合のベストバランスは難しく、入れ過ぎればマシュマロなのに“歯ごたえ”が。

少なければ食感として効果が感じられない。

無数のトライを繰り返し、導き出した黄金比で、程よく弾力感がありつつ、お口に頬張ればふわっとほどける。そんな食感にたどり着きました。

頬張るとマシュマロの中から溢れ出る杏仁のフレーバーとミルク風味のクリーム。

頬張る前からふんわりと漂っていた香りの正体はこれだったのです!!

杏仁の香りのマシュマロにミルク風味のクリームは、チョコやイチゴがスタンダードな業界には珍しい組合せです。シルキーで上品な「繭まろ」に合わせて特別に選びました。

マシュマロ成形後に横から注入する大量生産タイプではなく、菓子型に注いだシルクマシュマロにミルク風味のクリームを充填し、さらにシルクマシュマロを注いで閉じこめるという手間の掛かりよう。

これも仕上がりの綺麗さ、食感を損なわないための石村萬盛堂なりの配慮です。

マシュマロといえば１つの袋に沢山詰められているのがスタンダード。お互いくっつかないように表面にパウダーがまぶしてあるので、開封直後でもカサカサと乾いた音がしますよね。

しかし、「繭まろ」は一つひとつ個包装にすることで、開封したその瞬間が一番美味しくなるように設計。

マシュマロ自体も水分を抱え込み、表面はとてもしっとり赤ちゃん肌。これがシルクの保湿力の底力です。

開封後はできるだけ早く、“無音”のうちにしっとり食感をお楽しみ下さい……！

石村萬盛堂が老舗なら、こちら「西村織物」も老舗中の老舗、創業160年を迎える博多織最古の織元です。

博多織は仁治二年・西暦1241年より伝わる伝統の絹織物で、経糸を密にし緯糸を数本まとめた細緯糸を強く打ち込むことで、絹鳴りのするしなやかで堅牢な織物です。

シルクフィブロインの発見からマシュマロへの展開は既出の通り、「繭まろ」のパッケージにも採用されることとなった「羽形乃鶴」と「博多三階松」。

言わずと知れた博多の伝統的工芸品で、正絹（しょうけん）と呼ばれる混じりっけのないシルク100％。

博多織伝統の７技法のうち絵画のように織り柄を表す「絵緯博多」の技法で織られています。白地の部分は平織り、柄の部分は凹凸の立体感が特徴の「膨れ織り」を織り分けて絵柄を表現しています。

羽形乃鶴

この絵柄を見てお気づきの方もいらっしゃるかも知れません。

これは博多の古地図に見立てており、諸説ありますが鶴が羽を伸ばした形から羽形→はかた→博多になったと言われています。古来より鶴は長寿の象徴。松や亀と組み合わせられるとても縁起の良い絵柄です。

博多三階松

この博多三階松は石村萬盛堂に受け継がれた明治時代のアンティークな松の菓子型をもとにデザインされています。松は年中葉を青々と保つ常盤木で、延命長寿の大変おめでたい吉祥木です。3つの松を家族のつながりに見立て先祖代々、子々孫々と末永く良いことが続くようにという願いを込めた祝絹です。

日常的に着物を着る人が減る中で、シルクをもっと身近に。という想いのもと、織り技法と絵柄意外にも細工を施し、四辺にテクノロートと呼ばれる形状保持のプラスティックを入れることで新感覚のテキスタイルとなっています。

博多帯のしっかりとした厚手の生地とは違い、今回特別に織り機を設置し薄手に織り上げています。

そのまま額装してアートとして飾ってもよし、

自由なフォルムに変形させてみるのもよし。

手にとっていただいた方の自由なアイデアでご利用いただける、“使ってこそ本当の美しさを感じられる”用の美のあらたな形です。

祝絹の幅も優雅な帯結びに使われるお太鼓の帯幅に合わせており、ルーツである博多織を大切にしております。

天然繊維で真珠と同じ輝きを放つシルクの生地が自慢の祝絹。

お召し上がりになる方、また贈り物として受け取った方の日常をちょっと華やかに、ちょっと楽しくしてくれるはずです。

思わず、笑みがこぼれるおいしさ

「繭まろ」のお楽しみ方。まずは、そのままお口いっぱいに頬張ってみてください。

1日頑張った自分へのご褒美に、大きな「繭まろ」を頬張って、ふわーっとほどけていく食感。ほっと一息つけて、疲れた心まで癒してくれます。

夏でも涼しく、爽やかに

“冷やしマシュマロ” はじめました。

マシュマロはホワイトデーの3月などまだ寒い時期に食べるもの、ってイメージをお持ちの方も多いはず。今回のマクアケプロジェクトでは、そんな方のために、夏でも爽やかに味わうレシピを考えてみました。

ひんやりなイメージといえば水羊羹！キンキンに冷やしたお皿に「繭まろ」も一緒に乗せて “冷やしマシュマロ” はいかがでしょうか？

和菓子だけでなく、ゼリーにももちろんあいます！

バーナーで表面を軽く炙ったら、中身がとろけているうちにアイスに乗っければ温＆冷の組み合わせがたまらなく美味しい！お店で出されるパフェではできない贅沢な体験です！

もちろん、寒くてほっこりしたくなる時期の楽しみ方だってちゃんとあります！

食パンの上に並べてトーストや、クッキーで挟んでスモアもいいですね。

コーヒーやココアに浮かべてもクリーミーな風味が相性バツグンです。

博多織の真の価値は、デイリーユースに使っていただいてこそ感じていただけるもの。

「祝絹」は四辺に手でも曲げられるテクノロートを入れることで、自由に変形、その形をキープしてくれる優れもの。

シルクの生地に施した「抗菌加工」の性能が試験機関でも認められており、このご時世、飲食時の収納場所に困るマスクのケースとしてご使用いただけます。

その他にも、お菓子の器やティッシュボックスなどインテリアユース、アクセサリーケース、更にはフォーマルな場での袱紗入れとしても活躍してくれます。

「繭まろ」は見た目も味も上品でちょっと小粋な贈り物にぴったり。

博多出身の方に故郷を感じていただけるものとして贈ったり、また、博多にルーツはなくとも、これから訪れるであろう旅行解禁の日を夢見て新たな旅先の提案として贈るのも素敵です。

食べて美味しく、

贈って喜ばれる。

繭まろは、そんなほっこりとした時間をお届けします。

このマクアケプロジェクトは、西村織物の発案を石村萬盛堂が快諾して成立しました。

両者とも、福岡県は博多で100年以上前暖簾を守ってきた老舗同士。

ー 老舗だからこそ、新しいチャレンジをし続けることで代々継続していける。

西村織物さんからお話をもらった時、初めての試みでマシュマロ製造現場では不安もありましたが、チャレンジしてみよう。とこの思いを胸に博多同士、革新的な共同プロジェクトに踏み切りました。

西村織物によるシルクの新しい可能性の模索、その提案をひとつ返事で快諾した石村萬盛堂。この裏には肩書きに埋もれないチャレンジ精神があったのです。

▽石村萬盛堂 / (右) 企画開発 橋本

▽西村織物 / 左より 代表取締役 西村・デザイナー 一ノ宮・企画発案 池田

▽アイデアボード

▽織りあがった祝絹の絵柄

「繭まろ」をお手にとっていただいた皆様に博多の賑わいや、伝統文化を少しでも感じていただき、いずれ博多でお目にかかれる日を一同楽しみにしております。

繭まろ（まゆまろ）：
成分：砂糖、液体シルク®、ミルク風味クリーム、水あめ、杏仁

※同じ工場内にて、「特定７品目」のうち卵・乳を使用した商品を製造しております。

祝絹 (いわいぎぬ)：

素材：本体シルク100％ (抗菌防臭加工済）、形状保持部分ポリエチレン

サイズ：縦・横：300mm前後

MADE IN JAPAN

[ 祝絹のお手入れ方法 ]

・筋金部分を折り曲げた際、曲がり癖が残ることがありますのでご了承下さい。

・水に濡らさないで下さい。（洗濯不可）

・直射日光の当たらない風通しの良い場所に保管して下さい。

・絹の性質上変色する場合がありますのでご了承下さい。

・絹は天然繊維のため毛羽や節（凹凸）が出るときがあります。

献上 鶴乃子（けんじょうつるのこ）：

献上鶴乃子は皇室、宮家への献上のお品です。

「人の手でつくること」と「昔ながらの味と製法」にこだわり、熟練の菓子職人が湿度を調整することに向く木型にひとつひとつ生地を流し込んでお作りしています。

不純物が少なく純度の高い砂糖を生地と餡に使用し、こだわりのいんげん豆と卵黄で作った黄味あんのほろっとした食感に、手作りならではのおいしさをお楽しみいただけます。

成分：砂糖、加糖あん（いんげん豆、砂糖）、還元水あめ、ゼラチン、卵黄、コーンスターチ、グリンシン、香料、（一部に卵・ゼラチンを含みます）

※同じ工場内にて、「特定７品目」のうち卵・乳を使用した商品を製造しております。

寿 絹(ことほぎぬ)：

寿絹は博多織の伝統文様である独鈷華皿文様を織り込んだ風呂敷です。

仏具である独鈷は魔除け、華皿は浄化の意味が込められており、江戸時代に黒田藩が徳川幕府へ献上し、とても重宝されていたことでも有名です。

世界的にも最高級品質であるブラタク絹糸を経糸の素材に使用。絹をイメージした気品を帯びた生成り色は、お目出度い席にも最適です。

一見無地の模様ですが、近くで見ると光沢によって柄が浮かび上がるエレガントで洗練された逸品に仕上がりました。

古来より王侯貴族のステータスにもなっていた本物だけが持つ上質なシルクのテクスチャーと輝きをお楽しみいただければ幸いです。

素材：シルク100％ (撥水加工済）

サイズ：縦・横：600mm前後

MADE IN JAPAN

[ 寿絹のお手入れ方法 ]

・水に濡らさないで下さい。

・直射日光の当たらない風通しの良い場所に保管して下さい。

・絹の性質上変色する場合がありますのでご了承下さい。

・絹は天然繊維のため毛羽や節（凹凸）が出るときがあります。