プロジェクト実行者

浅野　岳彦

実行者にメッセージ

http://c2h5oh.jp/

最新の活動レポート 2016.10.19

ご支援者様「ミズナラ枡」にご支援いただき、誠にありがとうございました。本日は配送手配が昨日で完了したことのご報告でございます。離島の方も含め、...

ストーリー

ウイスキー専用酒器「ミズナラ枡」は、注いでから口に運ぶまでの土壇場でウイスキーに“最後の熟成”をもたらす、酔狂すぎる飲み方を提案します。

この「ドタ熟」によりウイスキーの味と香りにもたらされる変化は、なんと言いますか、大変アメージングで、すでに試された方の反応は、

●目をカッと見開く

●「んあ～」と言ってしばらくのけぞる

●いつになく奥深い顔になる

●何度も枡を嗅いでしまう

といった、もはや言葉以前の直感的・物理的なリアクションとなっております。

……と言っても、ここは言葉でお伝えする場ですのでなんとか言語化してみますと、いわゆるツンデレ理論があてはめやすいかと思います。すなわち、ウイスキーの「ツン」の部分が数段マイルドになり、「デレ」がググッと前面に出てくる印象です。

■ウイスキーの「ツン」

高めのアルコール度数、クセの強いフレーバー、ちょっといぶされたようなキツめのテイストなど　→【いくぶん緩和されます】

■ウイスキーの「デレ」

バニラやフルーツ的な甘い香り、穀物感のしっかり出た深いコク、ノドと鼻の中間あたりにフワッと漂い続ける余韻など　→【がぜん全開状態になります】

たかが枡に注いだぐらい、ですが、「こんなんなるん？」という変化が楽しめる（そして、のけぞれる）新しいウイスキーの飲み方です。秘めた香りと旨さをデレデレと、それはもうデレデレと、醸します。「ミズナラ枡」。よろしくお願いいたします。

ウイスキーの飲み方というと、ロックに水割り、ハイボール……と長く硬直化している感があります。それを勝手に疑問視し、頼まれてもいないのにイノベーションを起こそうという物好き＆酒好き集団、それが我々「BCHS」です。

「BCHS」はお酒の神様「BACCHUS（バッカス）」の略で、我々は「バッカスの選択」というWebサイト（http://c2h5oh.jp/）を運営。呑兵衛＆呑み姫のための“しずるメディア“として、お酒とツマミの記事をバッカスカ掲載中です。

※「シズル」は「う、うまそう（ゴクリ）」という感覚を表す業界用語で、動詞化して「しずる」と言ってます。

編集部では毎週、実にくっだらない会議をしているわけですが、その中で珍しく「くだらなくない可能性」を感じさせるネタとして浮上したのが、この「ミズナラ枡」でした。

ウイスキーと聞いただけでウットリ遠い目になってしまうフリークの方ならご存知かと思いますが、ウイスキーは麦汁を蒸留した後、木製の樽に入れ何年も寝かせることで完成します。

樽の中で熟成されながら、ウイスキーは木の香りやエキスをも取り込み、あの美しくもかぐわしい琥珀色の液体へと変身を遂げていきます。なので、どんな木の樽で寝かせるかがそのウイスキーのキャラを決める上では重要です。

伝統的にはオーク材の樽が多く、さらには元々バーボンやシェリー酒など他のお酒を寝かせていた樽を再利用するパターンもあります。それぞれでウイスキーの味と香りに与える影響が違ってくるわけですね。

そんな中で、我らが日本の蒸溜所が世界で初めて導入した樽材こそ、「ミズナラ」なのです。通称「ジャパニーズ・オーク」。どことなくお香のような、京都の古いお寺のような、“和の感じ”のするフレーバー（伽羅や白檀のような、という言われ方をします）が原酒に付くので、ジャパニーズ・ウイスキーのアイデンティティを生み出す樽材となり、近年では海外の銘柄でもミズナラ原酒をブレンドすることがあります。

要は、キテるわけです、ミズナラ。で、BCHS、思いついてしまった次第です。「そんなにミズナラ、ミズナラ言うんだったらさあ、ミズナラで枡、作っちゃえばいいじゃん」……いいじゃん？いいじゃん……、いいじゃん!!

ミズナラ樽熟成の効果が、ウイスキーを枡に注ぐだけで得られるかもしれない。という、甘くて淡い期待を胸に、我々は早速試作品の製作に着手したのであります。

とはいえBCHSは「飲んだくれのプロ」であって、残念ながら「枡づくりのプロ」ではありません。なので当然その道のプロを頼ることになります。コンタクトを取ったのは、創業大正12年、社寺建材から枡までの木材製材・加工を手掛ける株式会社トーホーさん。日本の伝統木材であるヒノキの産地として名高い、岐阜県は白川町の職人集団です。いやあ、実に頼もしい。

「え？ミズナラ？ですか？それで枡？本当に？枡？いいんですか？」……お電話してこちらの（いろんな意味で）甘いモクロミをお伝えした際の、代表取締役・藤井実さんのリアクションです。

それもそのはず、ミズナラ材はそれ単体ではなかなかクセのある香りがあり（伝わるかわかりませんが、「実家に仕舞われっぱなしの、小さい頃に遊んだ積み木の香り」が近いかと）、お酒の器に適しているのかちょっと賛否が分かれます。また、真っ直ぐ生える針葉樹のスギやヒノキに比べると、広葉樹のミズナラは藤井さん曰く「素直じゃない、グニャグニャして」いるので繊維の方向も一定でなく、かなり扱いにくいのだとか。その上、硬さはヒノキの倍！素人目にも、枡に加工するのは難しそうです。

それでも試作を快諾いただいたトーホーさん。まずは複雑に走る繊維を切らないように（切ると繊維の管に水分が入りやすくなり漏れにつながる）ミズナラをカット。そして3週間ほどかけてしっかり乾燥させます（ヒノキだと5日あまり、ミズナラは水分が多い）。

製作過程で特に難しいのは、なんと言っても枡の四隅にある木組みの部分。職人さんが超絶技巧で加工して組んでも、やはり硬くてかなりの数が割れてしまいます。

そうやすやすと大量生産のできない、希少性のある枡だというのが、お分かりいただけるかと思います。

そうして試行錯誤の末、都内某所に届けられた「ミズナラ枡」の初号機、いや初号器。

早速試飲に取り掛かるBCHSの呑兵衛たち。結果、皆一様に冒頭述べたような「のけぞり」と「奥深い顔」を見せ、手持ち無沙汰になると枡の香りを嗅いでしまうという、妙な習性まで獲得してしまいました。

「これ、ほんとにいいじゃん!!」ということで、ちょっとプロの意見も聞いてみようと界隈で人気の名店バーに突入。バーテンダーさんにも「ミズナラ枡」で試飲をお願いすることに。

第一声「あ、変わるねー」。第二声「全然違う」。第三声「優しくなるねー」。そして第四声、これ大事、ここテストに出ます。

「変わると言っても、元のウイスキーの個性は壊されない。ベースの性格は同じまんま、要素だけグーッと引き伸ばされている感じ。するとところどころにグラデーションができて、それが面白い」

いやあ、深いですねえ。ますます奥深い顔になってしまいます。最初に述べました「ツン」の緩和と「デレ」の全開も、この「引き伸ばし」と関係しています。つまり、固く組み上げられたウイスキーの個性のフレームワークが「ミズナラ枡」に入れると緩み、そのことが味をまろやかに、香りを柔らかく変えていくわけです。

ウイスキーの厳しい一面がユルッとほどけていって、深いところに隠れていた別の一面に光が届くような、「そんな表情もあったのか」という変化ですね。全く別人格になってしまうというよりも。なので元々のウイスキーの魅力は変質しない、と。いやあ、よくできています。手前みそですが。

さて、この「ミズナラ枡」には強力な味方がついておりまして、それは“時間”です。ウイスキーを注いでから時間が経つと、いっそう香りが甘みを帯びていきます。そのカギを握るのは、枡へのウイスキーの「染み込み」です。

広葉樹であるミズナラは、水分を運ぶ繊維の太さや構造が針葉樹と違うため、液体の染みやすさにも違いがあります。また、ウイスキー（しかもストレート）は日本酒などよりアルコール度数が高いので、木材への浸透が早くなります。ということで「ミズナラ枡」にウイスキーを入れると多少染みてきて、一見デメリットにも思えるのですが、これが真逆で、香りのドラマチックな変化を生み出します。

ウイスキーが染み込むと、ミズナラの方でも変化が生じます。元々持っている香り（例の、積み木的な）が、こちらもユルッとほどけて、まさしく伽羅・白檀のような心地よい甘さがにじみ出てきます。これがウイスキーにフィードバックされるので、枡に鼻を近づけ口に含む瞬間に、なんともシアワセな相乗効果が巻き起こるわけです。

そして“時間”はさらに偉大で、飲みが進んで枡の中の酒が減るにつれて「染み」は逆に増していき、香りの中心がウイスキーからミズナラへと静かにシフトしていく、その変移が楽しめます。複雑な香りを構成する要素のバランスがジワジワ変わっていくのに集中していれば、そりゃ誰だって奥深い顔になってしまうというものです。

そしてお楽しみは、これで終わりではありません。

「ミズナラ枡」の“醸し”は、ウイスキーが空になってからがある意味でクライマックス。ミズナラに染み入ったウイスキーのエキスが最後に放つ残り香。それを嗅いだら、もう、あなた、またのけぞってしまいます。

入れていたウイスキーのタイプにもよりますが、オレンジピールのような爽やかな果実味と、バニラのような余韻のある甘さが混じり合った香りが、かすかに残るアルコールの臭気とともにふんわりと立ち上ってきます。そしてそれがしばらく持続します。残り香を嗅いでいれば当面酒はいらないんじゃないか、というぐらいの芳香。いやあ、よくできています。また手前みそですが。

この残り香は水洗いをして乾かした後もほのかに出てくるので、新たにウイスキーを注いだときの相乗効果がいっそう豊かになります。それでまた、その残り香が枡に染み入って……、と、「ミズナラ枡」は使い込むほどに文字通り“味が出る”というわけです。この酔狂すぎるスパイラル、お酒好きにはたまらないはず。

そして「BCHS」では酔狂が高じて、さらにこんな派生グッズまで考えてしまいました。その名も「ミズナラ棒」。700ml程度のウイスキーボトルにこれをまんま入れることで、「ミズナラ枡」が起こしたマジックをボトルの中でもやっちゃおうというシロモノです。いつものウイスキーが、どんな樽熟成ならぬ“棒熟成”を遂げるのか、楽しみですねえ。こちら、リターンの「早割」コース特典としてご用意します！

※写真のミズナラ棒は試作品です。

最後にウイスキー選びのワンポイント。「ミズナラ枡」には基本的にどんなウイスキーも合いますが、比較的「ツン」の要素が強いものだと変化がより際立って感じられるかと思います。

香りにクセがあったり、味がかなりビターだったりスモーキーだったり、またアルコール度数が高めのものなどは、「ツン」が和らぐと途端にスイート＆メローな雰囲気をデレデレと、それはもうデレデレと、醸してきます。スコッチのアイラ島系のシングルモルトあたりは、その落差がもろに出るので激しい“ギャップ萌え”に襲われます。

いかがでしたでしょうか。ウイスキー専用酒器「ミズナラ枡」。ウイスキーをストレートで飲むことを想定しているので、サイズは通常の酒枡より小さい90ml。木材の風合いにはヒノキにも引けを取らない気品があり、その中でたゆたう琥珀の液体と一体となって絶妙な上質感を醸してきます。

手にしているだけで格が上がるというか、男を上げる、女も上がる、もちろんウイスキーも一段上がる、上がりに上がる、ますます上がる、上がり枡。……なんて、縁起まで良さそうなこの乙で通で味な酒器を片手に、その手の中で巻き起こる「土壇場ミズナラ樽熟成」をお楽しみください。

ウイスキーの旨さが引き立つこの変化は、ウイスキーを愛する（orこれから愛する）全ての人類が絶対に体験するべき通過儀礼に他なりません（from大上段）！

ロック？水割り？いや、枡で。ウイスキーの飲み方にイノベーションを起こしましょう！

■サイズ：（外寸）タテ6.5×ヨコ6.5×高さ4.4㎝／（内寸）タテ4.8×ヨコ4.8×深さ3.6㎝

■内容量：90ml

■素材：ミズナラ材100％

■企画・販売：アイノバ株式会社

■製造：株式会社トーホー

■一般販売予定価格：3,800円（税抜き）

※サイズ、内容量、重量は個体の状態等により若干の前後があります。

※枡の側面と底面は接着剤により接合していますが、製造元にて検査を受け健康に害のないものと確認されています。

【お取扱の注意点】

●「ミズナラ枡」は“生きもの”です。無理な扱いをすると“機嫌を損ねて”しまいますので、以下の点にはご注意ください。

●ミズナラは水分により膨張しやすく、割れ等につながる恐れがありますので、使用後は水洗いをしてしっかり自然乾燥してください。

●洗う際は水洗いで、食器用洗剤は使用しないでください。

●食器洗い機の使用はできません。

●不必要に長時間水に浸したり洗ったりすると変形等の原因になりますのでお止めください。

●ミズナラは熱や温度変化に弱いので、ドライヤー等での乾燥、冷蔵庫での保管はお控えください。

●保管する際は風通しのよい冷暗所に置いてください。

●熱湯消毒等は漏れの原因となりますので行わないでください。

●お酒を注いだまま長時間置かないでください。

●飲み方はストレートを推奨します。ロックや水割りにすると染み、漏れが進む場合があります。

●以上に注意して使用しても、長く使うと膨張・収縮を繰り返し、変形・ゆがみ等が発生する場合があります。

●また木材の繊維の管にはどうしても液体が入り込み、多少の染みが発生する場合があります。

【製造・お届けのスケジュール】

■試作品完成：2016年5月下旬

■検証・分析：2016年6月上旬～下旬

■ファーストロット製作開始：2016年7月下旬

■Makuakeご注文分発送開始：2016年9月上旬

■一般販売開始：2016年9月下旬

【早割先着15名様】自分専用！ミズナラ枡1個（20％OFF）＆ミズナラ棒1本