ダレスバッグ専門の職人が、１から丁寧に作り上げた一品を、工房からそのままあなたのもとへ。

A4サイズ・タブレット端末等が入る、女性用本格ビジネスユースのダレスバッグ、ついに登場です。

前回、前々回に行ったハンドバッグ型ダレスバッグ＜イルマ＞と＜フラン＞のプロジェクトでは、とても沢山の温かいご支援をいただき、目標を大きく超えることができました。

https://www.makuake.com/project/irma/

https://www.makuake.com/project/fran/

このイルマとフランのプロジェクトで最も多く頂いたお問合わせは
「iPadは入りますか？」
「A4を折らずに入れられますか？」
というものでした。

ハンドバッグというカテゴリ上、どちらにも入りませんとお答えするしかなかったのですが、改めて女性用本格ビジネスバッグの需要を感じ、イルマとフランで得た経験とお客様の声を活かして新モデルの開発に取り組みました。
そして完成したのが今回の新モデル
Norma＜ノーマ＞です。

女性用ビジネスバッグは現在トートバッグ型が最も多く、男性用ビジネスバッグのようなデザインの幅や堅牢性といったニーズに応える品は多くありません。

また、ビジネスユース以外の、観劇や映画鑑賞などのドレスアップしたイベントシーンでも、パンフレットや小冊子などを折らずに持ち帰りたい、使い慣れたタブレットを持っていきたいといったニーズのお声も多くいただきました。

ダレスバッグのクラシックな魅力をそのままに、タフな実用性とエレガントな存在感を備えたノーマは、このようなニーズにお応えする、女性用本格ビジネスダレスバッグです。

実用性だけでなく、オフィススタイルからデイリーカジュアルまで合わせやすい定番のスタンダードカラーはもちろん、鮮やかなビビッドカラーから優しいニュアンスカラーまで、豊富なカラーバリエーションと2種のマテリアルバージョンをご用意いたしました。

本格ビジネスユースであるからには、最低でもまずA4ファイルが折り曲げずに入るサイズでなければなりません。しかし本革でそのサイズのバッグはどうしても重量がかさみ、手持ちハンドルでは女性には厳しい重量となってしまいます。

ですので、ノーマは二本手ハンドルによるショルダータイプとなりました。ハンドル立ち上がりは20cmとってありますので、冬場のコートスタイルなどでも十分かと思います。

ノーマは、ダレスバッグによくあるスタイルの、大きな錠前が前面に来るタイプではなく、イルマと同じく枠に取り付ける「枠錠前」タイプです。
バッグのシンプルなデザインを邪魔せず、錠前に不慣れな方でも開閉がしやすい、イタリアインポートの枠錠前を使用しています。もちろん鍵が付属します。

ファスナータイプやマグネットタイプのバッグでは、セキュリティ面での小さな不安を拭いきれないという方も多いかと考えます。枠と錠前でしっかりとワンアクションで閉まるダレスバッグはその不安を少し解消できるのではないでしょうか。

こちらの錠前はニッケル（銀色）とゴールド（金色）の2種をご用意しました。どちらもツヤアリとなります。ぜひ表革と合わせてのカスタムをお楽しみいただければ幸いです。

ノーマのマチは開閉のための構造をそのままパーツに分け、サイドから特徴ある楕円のコバラインが見えるようにデザインいたしました。

もちろん、マチの楕円のラインを含むすべてのコバ（革の断面）は丁寧にカドを落とし、塗り磨き処理を行い、滑らかな手触りに仕上げました。

またハンドルの根元部分はイルマのハンドルをさらに改良し、耐久性が高く、素材の質感を十分に生かした仕様になっております。
革という素材が持つ上質な感触と合わせて、しっくりとコンパクトに手に馴染む持ちやすさを追求しました。

内装にはファスナーポケットと、スマートホンなどを入れることを想定したポケットを備えています。ワンアクションで開閉できる枠錠前と合わせて「歩きながら中身を取り出せる」バッグを目指しました。

外寸
底横幅
フルサイズ：38cm
ミディアムサイズ：34cm

開口部横幅
フルサイズ：38cm
ミディアムサイズ：34cm

横幅最大部
フルサイズ：42cm
ミディアムサイズ：37cm

高さ
フルサイズ：28cm
ミディアムサイズ：26cm

マチ幅 サイズ共通：9cm
ハンドル幅 サイズ共通：
ハンドル立ち上がり サイズ共通：20cm

重量
フルサイズ：1.1kg
ミディアムサイズ：1kg

ダレスバッグとは、英語圏ではドクターバッグ、ロウヤーズバッグなどとも呼ばれる、古くからある「鞄」のスタイルの一つです。
日本でのダレスバッグという呼び方の始まりは1951年（昭和26年）、鞄製造小売の老舗「銀座タニザワ」様がアメリカのジョン・F・ダレス平和使節団大使が持っていたバッグにヒントを得て製造し、売り出した鞄が最初と言われています。

現在も流通するものはほぼメンズカテゴリですが、独特なクラシックな佇まいと、丈夫で長くご愛用いただける鞄ですので、C.C.BAXTERではレディースモデルにも力を入れております。

大量生産品では実現できない、小さな工房ならではのオーダーを楽しんでいただければと思い、サイズ2種、カラーパターン2種、マテリアル3種、カラーは全24色をご用意しました。

STEP 1

まずはサイズをお選びください。

ノーマには、メンズビジネスでよく採用される、フルサイズとミディアムサイズの2種類のサイズ展開をご用意しました。

ミディアムサイズでもA4ファイルやタブレットPCは十分収納できます。メンズビジネスでも、小さい方が横幅がタイトな分、鞄の中で中身が動くことがないからとミディアムサイズを選択される方もいます。

ノーマのフルサイズは、スリムタイプのメンズビジネスバッグとほぼ同等の容量を持ちます。このサイズのビジネスバッグは書類、タブレット、周辺機器等と一緒に、ごく簡単な一泊分の着替えなどを想定される方が多いです。

STEP 2

次に材料をお選びください。
ノーマは基本ビジネスユースを想定していますので、タンニン革の重厚感より、軽量で水や傷に強く、カラーの選択肢が多いことを優先させ、クロム革を採用いたしました。

ひとつ目はイタリアMONFRINI PELLAMI社のDOLLARINO（ドラリノ）コレクションです。豊富な色展開に加え、ふかふかと厚みのあるキメの細かいクロム革です。表面にはシュリンクの型押し処理が施され上質感を演出するとともに、少々の傷などは目立たせないという実用性を備えています。

型押しの柔らかい質感に合わせ、様々なシーンに応用の効くニュアンスカラーを中心にセレクトしました。

ふたつ目は同じくイタリアMONFRINI PELLAMI社のELITE（エリート）コレクションです。ドラリノと同じくキメの細かいクロム革ですが、こちらはシュリンクの型押しがなく、上品でなめらかな光沢が特徴です。

ドラリノよりもさらに色数が豊富で、イタリア社らしい鮮やかなカラーラインナップも魅力のコレクションですので、定番カラーから個性的なカラーまで幅広くセレクトしました。

どちらもこの表面は経年で剥がれる等の劣化も少なく、年に2,3回程度の簡単なお手入れで質感を保ちます。

３つ目には、プレミアム素材としてタンニン革をご用意しました。ベルギーTANNERIE MASURE（タンナリーマズール）社のルガトショルダーです。ヨーロッパ産の牛原皮に、伝統的なタンニン鞣しと近代技術を駆使して作られたこの革は、皮革独特の「トラ」と呼ばれるシワを大胆に活かし、鮮やかで洗練されたカラーと透明感のあるツヤが特徴です。

また、タンニン革の中では比較的水に強く、少々の雨などなら弾いてくれます。表面加工のないシンプルなタンニン革との簡単な比較実験を行いましたのでご参考になればと思います。

ルガトの光沢と水への強さは、コーティングではなく、革表面を磨き込むことによるものです。太陽光のもとでは、まさに息を呑むような鮮やかな発色が見られ、独特の模様と相まって実に存在感のある表情を見せてくれます。

STEP 3

カラーをお選びください。
ドラリノ・エリート両シリーズではハンドルと口枠のみ、Moro（濃茶色）をあしらった「チョコレートハンドル」をご用意しました。
もちろん、すべて同じ色にする「オールカラー」も可能です。

Collection：DOLLARINO

Collection：ELITE

STEP2でルガトをお選びいただいた場合は、オールカラーのみとなります。

カラー選びのご相談なども承ります。お気軽にメッセージ等でお寄せください。

※今回、申し訳ございませんがカラーサンプルでのご対応はできません。ご了承ください。

STEP 4

ようやく最後のセレクトです！内装と金具の色をお選びください。

内装はディアスエードという起毛生地を使用しています。名前の通り、スエードのようなスベスベとした滑らかなやわらかい手触りを持つ人工生地です。10色ご用意がありますのでお選びください。

ノーマのような深さのあるバッグでは、内装の色を明るめにすると中のものが見えやすいという利点がございます。ですが暗めの色の場合も、汚れが目立ちにくい、開けたときに他人に中を見られにくいなどのメリットがあります。過去には好きなものに似せた組み合わせのオーダーなどもいただきました。自由に様々なパターンが可能です。どうぞお好みでお選びください。

錠前はニッケル（銀色）とゴールド（金色）の2種をご用意しました。どちらもツヤアリとなります。同色の鍵が付属します。

選択肢が多く、選ぶのにご負担をかけてしまうかもしれませんが、まず型を決め、材料を選び、色を考える、という手順はバッグに限らず、オーダー品では共通した基本の流れと言えます。今回のプロジェクトも、当工房でのオーダー手順を簡潔にしたものです。オーダーメイドの楽しみを知っていただくきっかけにでもなれたら幸いです。

いつかはフルオーダーで自分だけの一品を、とお考えの方は、ぜひ予行練習のようなつもりで選んでみてください。

また、プロジェクト終了後は、フランやイルマでも行ったように、製造の様子は活動レポートやSNSで逐一お知らせしていく予定です。是非「あなたのノーマ」が出来上がっていく様子を日々お楽しみいただければと思います。

C.C.BAXTERは葉山の海沿いにあるダレスバッグ専門の小さな工房です。OEM生産を中心に仕事を続けてきましたが、高い専門性を十分に生かしたオリジナルモデルの生産・販売に取り組みます。大量生産品では実現できないこだわりを詰めた本格派ダレスバッグを、職人が一つ一つ丁寧に作り上げてお届けいたします。

職人紹介：根岸新平
葉山の工房にて、国内有名ブランドのダレスバッグ専門職人として活動中。様々なお客様の個人注文や、各種ブランドのOEM生産請負などを経て、ようやく職人として「ダレスバッグ専門」と言えるだけの経験と技術を身に付けることができました。長年の夢であったダレスバッグ専門ブランドの立ち上げに取り組んでおります。

ダレスバッグを作れる職人は減少の一途をたどっており、生産量も減りつつあります。このままでは日本ではこのスタイルの鞄があったことすら忘れ去られてしまうかもしれません。長く受け継がれてきたスタイルとそれを実現する技術は、これまでと同じように受け継がれていくべきものと考えます。大量生産では実現できない、職人の「良い仕事」の結果を。長く大切に使う価値のある鞄を、それを求める人にきちんとお届けしたいと思っております。どうぞご支援よろしくお願いいたします。