みなさん、はじめまして。

世の中のおもしろい革を追求しづけている、「職人集団PARLEY(パーリィー)」です。

染めた後に磨きを重ねた、革の深いツヤ。

これを出すのに1年半かかって、昨年ようやく仕上げることができました。

実は国内では、革の染め職人のなり手は年々減っています。長年積み上げてきた染め職人たちの技術を絶やすことなく、応援し続けたいという想いからこのクラウドファンディングの企画が立ち上がりました。

この黒光りする革のツヤ感は、他ではなかなか出せない深い味わいです。

「PARLEYアンティーク」と名付けたこの革の特徴は、職人による“手染め”の ムラ感です。「すでに何年も使って味を出した」ような、まさにレトロとモダンが合わさった革の味わい。

革は手入れさえしていけば、世代を越えて受け継ぐことができる、まさに「使い手の生き様」が反映される道具なのです。

このベースになるのは、牛の「クロムフリー革」です。上から1枚づつ透明感のある染料で染め上げていくのがPARLEY流です。

クロムフリー革とは、一度クロムなめしで柔らかくなめした後、クロム独特の“青み”を取るために「脱クロム」という再なめしを行います。それによって「クロム」を除去して、より安心安全な革へと加工されていきます。

その後に、植物タンニンなめしを施してオイルをもみ込み、きれいなホワイトに戻します。この一連の作業で「クロムフリー革」が出来上がります。

これによって、手染めする際には、染料の色がより鮮やかに際立つのです。

革づくりのスタートは、まずナチュラルな状態の革を、染色ドラムに入れて染料染めするところから始まります。ここで革の表面に自然な凹凸ができ、より革らしい表面感が生まれます。

そして、染めあがった1枚1枚の革のコンディションを見極めて職人が“手染め”していきます。

凹凸やキズ、サイズ感など、その革の特徴を見つつ、革の上から手で別の染料を二度染めし、濃淡をつけていきます。

「キレイに色を染めたのに、また色を重ねる?!」と初めて見る人は驚くかもしれません。

けれどこの気の遠くなるような手作業を行うことで、色みの染料と上に重ねた染料とがニュアンスのある陰影をつくって、暗闇から光が漏れ出ているような何とも言えない奥行きを生み出しています。

これにかかる作業は、1日約１０枚のみ。革には凹凸もあり、染料を乗せすぎても陰影が出ないため、“革目を見極める”ことのできる職人しか扱えません。

また、革の裏にも丁寧に色止め加工を施します。これで裏革が色落ちしたり、革クズが出たりする心配がなくなり、裏地の布を新たに貼る必要もありません。ここが、圧倒的に軽くできる大きなポイントです。そして余計な縫製もかからず、革本来の“表と裏”の味わいを楽しめます。

最終工程では、革の表面を磨いてツヤを出しているため、光の当り方や角度によっても見え方が変わる、なんとも魅力的な色みが特徴です。

染め職人のアトリエで、若手メンバーの協力により生まれました。

そしてこの、革の色バリエーションをどうするか、という点でも難航を極めました。

上から染料を重ねることが条件になるので、下地の色はどうしても濁った色に見えてしまいます。

　様々な試行錯誤を重ねて、「アンティークネイビー」、「アンティークキャメル」「アンティークレッド」「アンティークグリーン」の４色が生まれました。それぞれの「表」と「裏」の表情も楽しんでほしいと思います。

さて、この革で作ったのはシンプルな「コンパクトミニ財布」。

あくまでも革の持ち味を活かしてシンプルに仕立てました。キャッシュレス時代にはひとつは持っておきたい「手のひらサイズ」の大きさです。

コンパクトとはいえカードは4枚、お札もしっかり10枚ほど、中央にはコインも収納できます。

これを使っているスタッフは「いや、下手したらお札は15枚くらい、カードは10枚は入りますよ」と豪語しています。おすすめはしませんけれども…、実はすごい収納量なんです。

カード入れは２段ですが、それぞれ重ねれば２枚以上入ります。ジーンズの前ポケットに入れても快適なサイズ感もうれしい。

何も入っていない時はこんな感じです。あまり入らないように見えますが、“オールインワン”で済む気楽さが味わえます。

キャッシュレス時代だからといって、お財布を持たないわけにはいかない…。カードとちょっとしたお金だけで身軽にしたい方には、特にオススメです。

これを製作しているPARLEYの若手職人たちは、様々なアイテムを作りながら日々腕を磨いています。

とくにこのコンパクト財布は、シンプルながらも革の風合いを生かすために、糸の選び方、縫製、ファスナー、ブランドの素押しに至るまで、アトリエで気を抜かずに仕立て上げています。

また、職人のアイデアから、このおもしろい革に“ちょっとした遊び心”を仕込みました。

デザインポイントとして、財布の角にはカラフルな「手縫い」を施しています。ベースの色のアクセントになるよう、「ネイビー」「キャメル」には「イエロー」、「レッド」「グリーン」には「ブルー」をあしらっています。

毎日手に取って使うものだからこそ、生活の潤いになるようなワンポイントとして楽しんで頂きたいと願っています。

「ありそうでなかった」このコンパクト感。ほんのサブ的な存在で…と思いながら、実はこれひとつで済んでしまう気楽さに、きっとハマってしまいますよ。

◆サイズ・・・横 12.5cm、高さ ９cm、幅 １cm

◆素材・・・・牛革（クロムレス革）

◆重量・・・・60グラム

◆カラー・・・アンティークネイビー、アンティークキャメル、アンティークレッド、アンティークグリーン

みなさんの周りには、どのくらい革製品がありますか？

牛革、豚革、羊革、ヤギ革…。世の中にはたくさんの動物の革が存在していますが、もともと「皮」とは、人間が食した肉のあとに残った「食肉の副産物」なのです。

最近のファッション界では、動物性の素材を敬遠する動きもありますが、革は捨てられるはずだった「動物の皮」を再利用しているエコシステムの一環なのです。

世界には多くのタンナー（なめし業社）が存在しますが、その国ごとに民族の“食生活”が密接にかかわっています。日本では豚革だけが自給でき、そのほかの牛や羊の原皮は、牛肉や羊肉を多く消費する北米やオーストラリアからの輸入がほとんどです。

　副産物とはいえ、生きていた動物からもらった皮を無駄にしないこと。そして、キズも含めて丁寧になめして製品にすること。また皮のなめし法による環境への影響を少なくすることが、私たち革小物をつくる工房のミッションだとも思っています。

　多少のキズは、「ケンカでもしたのかな？」「何かに引っ掛けたのかな？」など、動物が生きていた時を想像していただき、丸ごと楽しんでいただけると嬉しく思います。

私たちは、他がマネできないユニークな革を探して魅力的なレザーアイテムに仕立て上げる、革職人集団「PARLEY(パーリィー)」です。

工房は東京都練馬区にあり、若手職人が日々技術を磨いています。2019年で創立30周年を迎えました。

日々私達が考えるテーマは、「PARLEYらしい、おもしろい革を追求する」ということ。ブランドの柱は、北欧に生息する「エルク」という大鹿の革です。誰も使わないキズだらけの革を、ふわっとした手触りになめして、40アイテムあまりのラインナップを生み出しています。

またカブトムシのようなツヤを出した「手磨きのクラシックシリーズ」など、他であまり見られない個性的な革を使った、革小物やバッグ、ステーショナリーを製造しています。

PARLEYショップも、小樽、軽井沢、湯布院、京都などにあります。お近くにお出かけの際にはぜひお立ち寄りください。

わたしたちは、「丁寧で丈夫なものづくりと、大人の“遊び心”を大切にし、お客様が満足して頂ける商品創りをする」をモットーに、日々ものづくりに励んで参ります！

それでは、ご支援よろしくお願い申し上げます。

＜ご支援いただくうえでのお願い（リスク&チャレンジ）＞
なお、本製品のクラウドファンディング実施にあたって万全の準備をしておりますが、不測の事態が起こった場合に細かい仕様の変更や、納期の遅れが発生する可能性がございます。リスク＆チャレンジとしてご理解いただけますようよろしくお願いします。