生のタイハーブを一つ一つすり潰しフレッシュなまま、ココナッツミルクや国産鮎魚醤を加えレトルトのグリーンカレーの素を作りました。

好みの具材を用意するだけで、タイで昔から作られてきた本当のグリーンカレーの味をお楽しみいただけます。

【グリーンカレーの素の使い方】

①食べやすく切った具材を火が通るまで炒める。

②火を止めグリーンカレーの素を加える。

③大さじ5の水を加える。

④ご飯と共にお召し上がりください。

タイの方達は美味しいタイカレーの条件として、ココナッツミルクの油分が表面に分離して美しく見えるものをよいとしています。グリーンカレーの素は誰が作ってもグリーンの油が分離した美しいグリーンカレーに仕上がります。

私は、愛知県名古屋市で日泰料理ピッサヌロークというタイ料理店を家族で営んでいます。

10年前、私は飲食店を開業したいという夢を叶える為、タイ料理を学びにタイへ渡る事を決めました。

タイの首都バンコクは熱気とエネルギーに包まれながらも何処かゆったりとした時間が流れ、日々素晴らしい刺激を感じながら住み込みでタイ料理を勉強しました。

約3年間バンコクで過ごす間、主人と知り合い結婚・出産を経て、帰国後タイ料理店を開く事を決めます。

右も左もわからない愛知県名古屋市という土地で8坪の小さな店舗を借り、拾い物の道具や木材を使ってDIYでなんとか形にして始めたタイ料理店ピッサヌローク。

恥ずかしながら、開店初日はレジの中の釣銭3万円が我が家の全財産でした。

そんな中でも少しずつお客様は増え、タイ料理を通じていろいろな方に出会い、様々な事にチャレンジできました。

沢山のお客様に支えられ、開店から5年、完全予約制のコース料理店、日泰料理ピッサヌロークとして今の場所に移りました。

バンコクでタイ料理の習得中初めてグリーンカレーを教わった時、日本で出回っている多くのグリーンカレーとは全く違う味わいに感動しました。

それもそのはず、様々な材料を用意し、びっくりするくらいの時間と手間がかかっていたから。

まずはカレーの要となる新鮮なタイハーブや唐辛子、スパイスを細かくみじん切りし、どっしりとした石臼に入れ、一つ一つきれいなペースト状になるまでしっかりすり潰していきます。

更に搾りたてのココナッツミルクを沸かしココナッツオイルを作り、ペーストと共に鶏肉や茄子、竹の子を煮込んでいきます。

たくさんの工程を経てようやく完成したグリーンカレーは、ハーブの豊かな香りとココナッツミルクの爽やかで深い味わい、すっきりとした辛さ。日本で食べるそれとは全く違う素晴らしい味わいでした。

今回作ったグリーンカレーの素は、あの時食べた忘れられない手作りのグリーンカレーの味と香りを再現する為、日本の工場でタイハーブを一つ一つ刻んで潰し、ココナッツミルクを沸かしココナッツオイルを出すなど、出来る限り同じ工程を踏み、材料を妥協せず仕上げました。

更に鮎と塩のみで作られた贅沢な鮎魚醤をふんだんに使い、旨味たっぷり上品な味わいです。

食べる事は生きる為に欠かせないエネルギーの源です。きちんとした食事をすると次の日も健やかに頑張れる。グリーンカレーの素は、原材料を見ても恥ずかしくない、とびきりの材料ばかりを選んで使っています。

大切な人に食べてもらいたい想いで、このグリーンカレーの素は出来上がりました。