再生素材からうまれた
「やさしさ」を考えるマグカップ

初めまして。RI-COです。

岡山県備前市の伝統工芸「備前焼」の陶器ごみを活用した、
地球にやさしいマグカップ、『RI-CO BIZEN』。

私たちがこだわりぬいたのは、
味のおいしさとサステナビリティの両立。

産地の土の特徴を生かした素材は、
コーヒーのえぐみを感じさせず、
本来のまろやかさと酸味を引立て本来のおいしさを引き出します。

産地素材の純度をシンプルに保つことで、
次のリサイクルがしやすくなり、
美味しさとサステナブルの両立に繋がりました。

あなたの暮らしの中で、
毎日の１杯から「やさしさ」を考えてみませんか。

『RI-CO』のある生活 をおすすめしたい3つの理由

０１【コーヒーを楽しむことを考えた日常使いしやすいマグカップ】

「毎日使っていただけるものをつくりたい」

その思いから、素材や機能にこだわりつつ、なるべくシンプルなデザイン性を担保した商品にこだわりました。

無釉薬、再生素材の飾らない質感は、どんなインテリアにも馴染むデイリーユースにぴったりのマグカップです。

０２【味わいが変わる！不思議な備前焼のリサイクル素材を活用】

瀬戸内海に面した岡山県備前市に、約１０００年前から脈々と伝わる伝統工芸品「備前焼」

日本六古窯の１つで、釉薬を使わず焼き締める製法を用いている点が特徴です。
そんな備前焼には古くから「水が腐らない」「お酒が美味しくなる」など、飲み物にまつわる多くの言い伝えがあります。

「言い伝えは、本当だろうか？」
味覚センサーで味わい変化の調査をすることに。試験の条件を同じにするために、RI-CO BIZENマグカップと同じ素材で作った「陶器豆入りカップ」と「通常カップ」の比較実験を実施。
その結果、私たちが感じていたとおりの変化をしていることが数値的に証明されました。

（味覚センサー結果まとめから抜粋）

「コーヒーの味わいの輪郭を成す苦味、酸味、渋味という先味は残しながら、後に残る苦味（薬のような苦味）が持続しないことから後切れが良い味わいへ変化したと考えられる。」

この実験を通じて、備前土ならではの特徴による味わいの変化であることがわかり、脈々と続く伝統産地の技法、地域資源を守ることの大切さも再確認。

先人の知恵から生まれた、「雑味はまろやかに酸味はクリアでシャープな味わいに」という言い伝えは、味覚センサーにより、後に残る苦味（薬のような苦味）を感じにくいことで、飲みやすくキレのある後口へ変化したものであることが分かりました。

※検査方法：:抽出したコーヒー液をカップ２つに入れ、一方のみに珈琲玉を入れて比較。
※試験者:(株)味香り戦略研究所 / 機材:味覚認識装置T S 5 0 0 0 Z

▼備前焼作家・伊勢﨑創さんへのインタビュー
備前の地で循環するモノづくりを目指して。1000年守り抜いた技法で新しい景色を生み出す。備前焼作家・伊勢崎創さんの話。

https://the-continue.com/interview02/

０３【地球にやさしい未来をいっしょに。サステナブルなモノづくりの仕組み】

RI-CO BIZENマグカップに使用された備前焼は「良い焼きに限って傷がある」と言われます。
複雑な温度変化や湿気が集まる場所は、美しい模様を生み出しますが、同時に温度差も大きくなるので傷が入りやすいのです。

全体の約1割～2割は破棄されるといわれており、焼き締めた陶器は有機物が消失しているため、そのままでは土に還りません。
備前焼は、地域の特徴ある粘土を大切にしている産地。文化の歴史とともに、良質な土は残り少なくなり、私たちは多くの陶器ごみも生み出してきました。

陶器ごみを30％以上使用、これを練り戻す際にも備前土を使用したのは、近い未来、地域の資源が繰り返し循環できるようになることを見据えたものです。
一度手に入れたら、一生使い続けられるマグカップです。

循環型社会の実現、SDGｓアクションに参加したいけれど、やっぱり、おいしさや楽しさも捨てたくない。そんな想いからRI-COは生まれました。

「カップで味が変わるらしいよ」
「陶器はリサイクルできるんだって」

手に取った人の日常会話が、いつしか地球にやさしい行動を生む。
何気ない暮らしの中で楽しめるやさしさをRI-COは目指しています。

何気なくコーヒーを楽しみながら、新しい循環への一歩に参加している。
RI-COには、そんな新しいコーヒーの楽しみ方を味わえる仕組みがあります。

RI-CO BIZEN が生まれるまで

RI-CO は、
岡山県備前市における、運命的な二人の出会いから始まりました。

実行者のメンバーのうちの一人である脇山は、岡山県でコーヒーのある豊かな暮らしをテーマにした焙煎会社「暮らしと珈琲」を経営し、古い剣道場に、コーヒーのチャフという廃棄物を使用した壁をあしらった小さな焙煎カフェをオープン。今あるものを大切にし、未来を考える暮らしを体現しようと奮闘していました。

そんな中、岡山県の伝統工芸品『備前焼』で飲むコーヒーの味わいが、大変まろやかになることを知り、味わい検査や相性の良いコーヒーの開発に取組み、日々窯元へ訪れていました。

今でも備前焼の窯では、長年無釉薬の伝統製法を守り続けています。土と火加減だけで作られる趣深い焼き物である反面、作家さんの狙ったとおりに仕上がらない作品が約1～2割程度廃棄品となってしまう事実を知ります。

それと同じ時期、強い想いを持ってリサイクルに積極的に取り組んでいこうと奮闘していた耐火煉瓦会社の牧がいました。

煉瓦工場では、失敗品の煉瓦や、使用済煉瓦までも粉砕リサイクル再生しているにもかかわらず、なぜ備前焼はリサイクルできないのか？

そんな問いを持ち続けていたのです。

この二人が偶然出会ったことが、RI-CO を開発するきっかけでした。

「原料も煉瓦も、手間ひまか然と人が作ったもの。資源を無駄にしては、未来につなげることはできない。」

「煉瓦はリサイクルしている。ならば、陶器ごみはリサイクルをしていないだけで、出来るんじゃないか。」

数名の備前焼作家へ、陶器ごみの現状について詳しく聞いてみると、「地域の陶器ごみもリサイクルテストをしたことがあるけれど、使い道がわからない。」という声が。

陶器ごみを活用した商品を世の中に生み出し、使ってもらうことができれば、
この問題は解決するのではないか？

そして、解決するだけでなく、
新しい未来のありかたを提案できるきっかけになるのではないか。

コーヒーと陶器ごみ。

一見関係無いように思えたものが、【未来へのやさしさ】を考えるというテーマで
ひとつに。偶然の重なりで、陶器ごみのリサイクルを進めることになったのです。

伝統工芸品の陶器ごみに、
もう一度息吹きを与える挑戦。

課題は山積みでしたが、まずは備前焼のリサイクルに着手。
割れてしまった備前焼を砕いて、色々な大きさに分けて試験を繰り返しました。

最初に出会った最大の問題は、陶器屑を砕いて、もう一度粘土に混ぜて焼き、
リサイクルくずの割合が多いと、水が漏れてしまうということ。

「では、その特性を逆手にとって水が漏れて良いものを作ったらどうか」と、
茶こしなどさまざまな商品を考えました。

最終的に選んだものが、人々の暮らしに身近なコーヒーにまつわる商品でした。

なぜコーヒーなのか。それは、私たちのゴールは、特別なプロダクトではなく【日常文化】として持続可能なブランドに育んでいくことだからです。

コーヒーマグカップは、粒度の細かい粘土を練り込むことで漏れを完全に防止することにも成功。

小さな奇跡が幾重にも重なり、また何度も試行錯誤を繰り返した末に、
未来へのやさしさ、RI-COが生まれました。

皆さんへ、最後にお伝えしたいこと

RI-CO BIZENシリーズは、廃棄される備前焼から生まれました。

そして、いつか役目を終えた日には、

もう一度“備前の再生素材”になれるように

という願いを込めて、備前土を使うことにこだわりました。

――産地に戻ってくれば、再生することができる

役目を終えたプロダクトを全国から回収するには様々な課題がありますが、

「陶器ごみ」を再生する活動は、全国で少しずつ始まっています。

世界中の陶器が再生されることで、陶器ごみがなくなる

RI-COは、そんな未来を目指しています。

やきものの土はどこから来て、どこへ行っているのか。

永くいい環境を保つには、何ができるのか。

未来へ抱けるやさしさとは何なのか。

コーヒーを飲みながら、少しだけ。

そんなことを、私たちといっしょに、考えてみていただけると嬉しいです。

▼インタビュー記事
私が選ぶものが、いつか世界を変えるなら。リサイクルプロダクトで陶器ごみ問題に解決の道を示す、 the continue.の挑戦
https://the-continue.com/interview01/

スケジュール

・7月24日~8月25日：クラウドファンディング実施

・9月上旬：順次ご発送

RI-CO BIZENマグカップ 仕様について

【素材】陶器(再生素材)
【容量】使用目安 約２００ml
【重量】約２０５g

※食洗機：可 / 電子レンジ・加熱調理：不可
※本品は、再生素材と手作業工程を経て製造する為、
固体ごとに重量、色味等が多少異なります。
※味わいの変化については、味覚センサーの結果に
基づきますが、味の感じ方には個人差があります。

お送りするオリジナル焙煎豆について

２通りの味わいを楽しむための専用焙煎豆

RI-COマグの魅力を最大限楽しめるコーヒーを特別にご準備しました。
雑味が抑えられることで引き出される味わいを楽しんでいただけるように製造したオリジナル限定焙煎です。

飲み頃に冷めはじめる頃から、味わいの変化を楽しむことができます。

・一般的なマグカップで 「強さ」

ボディが強くしっかりとした飲み口です。

・ＲＩ－ＣＯマグカップで 「やさしさ」

RI-COマグカップで飲むことで、強さの後ろに隠れていたやさしい味わいが感じられます。豆・粉・ドリップパックの3種類で、ご準備しています。


■概要
・産地 ：ブラジル カパラオ地区
・評価 ：スペシャルティ
・焙煎 ：深煎り（専用焙煎）

産地であるカパラオ地区は、丁寧な栽培を行う小規模農家の多いエリアです。
栽培から味わいまで厳しい基準をクリアしたスペシャルティコーヒーは、おいしさとともに生産背景にも配慮されています。

資金の使い道

☑陶器ごみの回収、粉砕費用

地域で備前焼ごみを回収、運搬や粉砕の費用に使用します。

☑リターン品の製造費用

皆さまに返礼するリターン品の為の製作費用に使用します。

☑PR活動

すべての陶器を再生資源にするためのPR活動に使用します。

実行者紹介

代表 牧 沙緒里

【美しい物の裏側で捨てられるモノに光を】

陶器ごみは、そのままでは土に還ることができず、埋め立て処分されています。でも本当は、陶器は再生利用できる素材です。

このことを広めたいと思い、RI-COプロジェクトを始めました。

良品になれなかった工芸品。
再生にはコストがかかると、資源を掘り、不良品は埋め立てる。
美しさの陰で生まれてしまったごみや違和感の現実。

「なんか、かわいそうだし、なんか違う。」

これに向き合って、未来に渡さない生き方を選ぼうと思いました。
私も、たくさんのモノを埋め立てごみに出してきました。

だから、これからをどうするか。
モノや未来へのやさしさをRI-COから考えています。

RI-COを手に取った皆さんに、やさしさが訪れますように。

脇山 賢一 （株式会社暮らしと珈琲）

【本当の意味で美味しいコーヒーを目指して 】

スペシャルティコーヒーの世界では、 生産者や流通などコーヒーを取り巻く全てを持続可能な環境にしていく取り組みを40年前から行っています。

その取り組みにより、私たちは本当の意味で美味しいコーヒーを楽しむことができるようになりました。

RI-COを通して、僕が続けたいのは、捨てられるものへの新しい取り組みです。
壊れたら捨てられてしまうのが当たり前のカップやコーヒー道具が新たに循環をはじめ、捨てられるものが出ないこと、それはこれからの大きな一歩になると信じています。

100年先、コーヒーを取り巻く環境がさらに良くなっていけるよう、このマグカップから一歩を踏み出していきたいと思います。

コーヒー愛好家のみなさま、応援よろしくお願いします。


ブランドディレクター 河野 涼

僕がこのプロジェクトに関わることになったキッカケは写真撮影でした。

最初はアサインされたカメラマンとして伺いましたが、プロジェクトに対する想いに惚れると同時に、クリエイティブ面で「もっとよくできる」と強く思ったため、様々なご縁があり、参加させていただきました。

普段から伝統工芸やモノづくりに関わっている身として、自分ごと化せざるを得ない課題でしたし、RI-COは自分たちの想いに素直に、そして本気で向き合っています。

本気で取り組む人たちと一緒にいると、自分もより一層本気になれるんです。
今では自分のブランドかのように、細かなところまで改善できるよう努めています。

RI-COの掲げる世界観はもちろん、
「良い取り組みが、ちゃんと報われる社会」を目指して自分も向き合っています。

応援メッセージ

備前焼作家 伊勢﨑創

備前の作家は、ありのままの原土を自らの手で陶土に仕上げています。
釉薬を使わない備前焼にとって、土づくりはすべての土台です。
それだけ、自然の土に対する想いがあるやきものです。

伝統は、自然と文化が折り合うところに技法を確立させてきましたが、これまでは焼き上がった作品まで再生循環するという発想はありませんでした。

自然素材だけで作られた備前焼だからこそ、シンプルに再生したいというRI-COの想いは、伝統と未来をつなげ、私たち作家にとっても新たな挑戦になる可能性があります。

環境や資源循環が注目されていますが、人は昔から自然と向き合う本質を持っていて、「共存できることが“伝統”として残ってきた」ことを伝統技法の中で私たちは伝えています。

100年、1000年の未来を見たとき、今私たちが挑戦することが「伝統」になるかも知れない。伝統と未来を模索する、RI-COの挑戦を応援したいと思っています。

一般社団法人エシカル協会

伝統工芸の技術とリサイクルで息を吹き返すRI-CO BIZENマグカップは、まさにエシカルを体現したものです。エシカルを考えるとき、モノの過去・現在・未来を考えることが一つ大事になってきます。過去は、誰が・どこで・どのように作ったか。現在は、どのようにしたら永く愛用できるか。未来は、ただ捨ててしまうのか、もしくは、リサイクルできるのか。

この三つの時間軸からRI-CO BIZENをみたとき、過去は、伝統技術を受け継いできた備前の作家さんが岡山県で一つひとつ丁寧な手作業で作っています。その原料は有限な資源です。つまり、このまま使い続けたら無くなってしまう可能性もあるということです。現在、作る過程で傷などが入りやむなく破棄され、陶器ごみの問題という未来につながっています。

このRI-COは、そんな未来を変えるものです。破棄される備前焼作品がリサイクルされ、マグカップという形に生まれ変わります。「陶器ごみはリサイクルできる」、それが当たり前の世界になるための大きな一歩です。

そして、今回のコーヒーにも注目したいと思います。ブラジルのカパラオ地区の農園に直接出向いて購入され、スペシャルティのランクで、ブラジルでは希少な少量栽培の豆です。トレーサビリティも確保され、農園のご家族と顔がみえる関係で、エシカルなコーヒーといえます。

RI-COカップにコーヒーを注ぎ、味わいながら至福のひと時を。私たちの心にやさしさをもたらしてくれるはずです。

心から応援しています。

FAQ

Ｑ：一般販売は予定していますか？

Ａ：2021年秋以降、弊社ネットショップでの販売を予定しております。

Ｑ：商品の返品交換について

Ａ：水漏れなど、使用に支障を来す欠陥については交換いたします。

本品は、リサイクル素材らしさを表現するため粗粒を使用しておりますので、個体ごとの風合いの差を理由とする交換には対応できません。

Ｑ：洗い方など取扱い方法はどうなりますか？

Ａ：納品時には、紙やすりを同封いたしますので、説明書に従って、飲み口の仕上げを行い、水洗いしてご使用ください。（目止め作業は必要ありません。）一般的な食器用洗剤をご使用になれます。スポンジやたわし等で洗ううちに、穏やかな肌触りに変化し、風合い変化を楽しむことができます。

Ｑ：食洗機や電子レンジに使用できますか？

Ａ：家庭用の食洗機でご使用いただけますが、電子レンジなどの加熱調理はご使用にならないで下さい（天然土由来の鉄分や内部気孔が含まれます）。