プロジェクト概要 

ネパール伝統技術✕極上素材ファッションブランド「rung」

手編みニットアイテムを展開し、村の産業化に役立てたい！

ネパールのカトマンズから1時間半ほど行った山奥にある小さな村。この村の女性たちはとても手先が器用で、特に織物や編み物が驚くほど上手です。

ちょっと見ただけであっという間に↑↑↑こんな複雑なパターンを編み上げてしまうんです！

彼女たちが一枚一枚ていねいにつくる品質のよい品々を世界中の方々にお届けしたいという想いで立ち上げたのが、手織り手編みブランド「rung」（ルン）です。

そんな「rung」では、手織りのパシュミナアイテムに加え、手編みのニットアイテムを展開していきます！

 プロジェクト詳細 

順調に進んだパシュミナアイテムと問題を抱えるニットアイテム

ブランド立ち上げ当初から、作りたいものは決まっていました。

ネパールといえばパシュミナ。お客さまはもちろん、作り手も納得できるパシュミナアイテムをつくること。そして子ども用のかわいいニット製品を展開すること。

パシュミナアイテムは幸運にも素敵な工房さんと出会うことができ、順調に生産を進めることができています。

しかし、問題はニットアイテム。

カーディガンとベストのサンプル作成から早10カ月。

なかなか前に進みません。。。

サンプル↓↓↓

そこには原因がありました。

・編み手さんが少ない

・合間作業の意識が強く後回しになりやすい

・個人作業になり、品質・進捗管理がしにくい

現在2つのアイテムを編める編み手さんは4人。

彼女たちはこれまで育児、介護の合間に家事の一環として編み物をしてきました。

現在もその環境はほぼ変わらず、それぞれ自宅で作業しています。

編み手さんはスマホを所有していませんし、Wi-Fi環境なども整っていないので、通信手段は非常に限られています。

現地スタッフの従姉が、バスで往復3時間かけて直接指導や進捗確認をしている状況です。

家事や育児、介護の“合間作業”から、誇りを持てる“仕事”に

いままで合間の時間でやっていたことが、「仕事として成立する」となれば、低かった作業への意識は変わってくると私は思うのです。

そのために、作業に集中できる環境（場所や食事など）づくりを始め、彼女たちの技能が正当に評価され、安定した収入にもつながるよう取り組んでいます。

 ブランド立ち上げに至る経緯 

きっかけはネパールでの暮らす従姉の一枚の写真

写真には像の柄を編んだカーディガンを着る従姉の子どもが写っていました。

「かわいいね」と私がいうと「これ手編みなの」と従姉。　

ここまでの柄の構成を製図なしで編み上げるなんて、、、まさに神業！！

と本当に驚きました。

実際のカーディガン↓↓↓

でも、子どもが着るにはチクチクする糸だったり、袖が妙に長い。。。

もう少し着る人のことを考えればもっと価値のあるものになる！のに。

というのが2人の共通した意見でした。

そして現地で暮らす従姉から、こんな提案が。　

「こんなに技術があるのに、一部がお土産やさんに並ぶ程度ではもったいない！

　ネパールは世界的には途上国だけれど日本には失われたものがたくさんあるよ。

　彼女たちの技術をもっと多くの人たちに知って欲しい。

　そしてそれを村に産業にすることは難しいかな。」

10年以上、ファッションデザインの仕事に携わってきた私にとって

誰かの役に立てる、そして自分自身の作りたいものを表現できるかもしれない

という期待に、首を縦に振らない理由なんて見つかりませんでした。

 ブランド名の由来 

ブランド名の「rung」（ルン）は造語

「Lung」（ルン）はチベット語で「気」「風」「生命のエネルギー」と言う意味。

そしてネパールの空にたなびく旗。

これを「Lung-ta」（ルンタ）と言います。「Lung-ta」には馬の絵が書いてあり、お釈迦様の教えを馬が風に乗り遠くまで届くようにと願いを込めたもの。実際に歴史を辿れば、インドからアジアの端っこ日本までちゃんとお釈迦様（仏教）の教えを届けたんだなぁ、と感じます。

「Lung-ta」にあやかり、ネパールの小さな村から想いを込めた商品を世界中の人々にに届けたい！という気持ちでいます。

ネパール人にとって世界一高い山エベレストは強い誇りだそう。富士山という同じ山を象徴を持つ私たちの共通項に縁を感じ、「Lung」の「L」の代わりに、筆記体で山の形に似て見える小文字の「r」を用いることで、ロゴにエベレストと富士山のイメージを投影しました。

＜リターン紹介＞

ブランドを応援してくださる方に手織りパシュミナアイテムをお届けします！

今回は、手織りのパシュミナストール（70cm×200cm）またはショール（100cm×225cm）の2種類を用意させていただきました。

ネパールの女性たちが一枚一枚手織りしている、1日に2枚しか織ることができないストール&ショール。
カシミヤ山羊の毛の中でも、最も柔らかく細い、首から胸の毛のみを使用しています。柔らかく細い糸を手織りすることで、糸と糸の間にたくさん空気が入るため軽く、かつ高い保温性を生み出すのです。

また「rung」のパシュミナアイテムは、すべてベジタブルダイ。天然染料を使用し、糸になるべくストレスを与えないよう温度に注意しながら色をのせています。化学染料で染色されたカシミヤは、染料と結合して長時間高温にさらされることで毛のタンパク質が硬化し、風合いが損なわれてしまうことが多いのです。

カラーは４色↓↓↓

ベージュ・・・くるみとカッチ（熱帯、亜熱帯の遠浅の海に茂る樹林に生息する樹木）で染めています。

落ち着いた色味でどんなカラーの洋服にも合わせやすくなっています。

ピンク・・・ラック（樹木に寄生するラック虫が樹木から養分を吸い上げて分泌する樹枝状のもの）で染めています。

柔らかいトーンのピンクなので顔なじみがよく、アクセントに丁度いいカラーになっています。

インディゴ・・・木藍（マメ科の植物）で染めています。

男女問わずお使いいただけるカラーになっています。

ブラウン・・・くるみとラックで染めています。

今年のトレンドカラーでもあるブラウン。冬でも重たくならないように明るめなブラウンになっています。

※市場には カシミヤ を謳った商品がたくさん出回っていますが、柔軟剤で仕上げていたり、カシミヤ100%ではなかったり。こういったものはファーストタッチが良くても、使ううち糸同士がこすれ毛玉になり硬くなってしまうものもあります。カシミヤの品質は糸の細さと長さで決まります。細い糸は強度が極めて低いためカシミヤ糸だけでは織ることが難しく、その場合、シルクの糸を一緒に織り込む場合がありますが、カシミヤ本来の柔らかさは失われてしまいます。

「rung」のパシュミナは本来は織ることが難しい極細の糸を、糊のようなものでコーティングしながら織り上げた後、コーティング部分を洗って取り除くことで、極上の肌触りのパシュミナ100%アイテムを実現させています。

【パシュミナ】とは？
カシミヤもパシュミナも共に山羊の毛。パシュミナは、標高4,000mの高地に生息する山羊の冬毛を指し、シルクのような光沢と上品なぬめり感が特長です。非常に希少で、かつ独特の存在感を放つため、”繊維の宝石”とも言われています。
 

＜集まった資金の使い道＞

来年2020年春夏に向けての企画運営費用として、また村の女性たちが趣味の範囲を超え、技術者として年間通じて作業いただけるような環境づくりのために使わせていただきます。また、技術向上や若い人へ技術を継承する講習などを行えるようにしていきたいです。

＜プロフィール＞

「rung」（ルン）デザイナーの渡 亜貴です。

出身は、山梨県富士河口湖町。富士山の裾野からてっぺんまでが見える町です。毎日富士山を見て育ちました。

昔からファッションに興味があり、東京に強い憧れを抱いていたため、10代の頃は「オラこんな村〜イヤだぁ」状態でしたが、年齢を重ねる毎に自然の美しさや空気の軽やかさを感じられるようになり、故郷の素晴らしさが身にしみるようになりました。2016年に長女を出産し、「食」にしても「衣」にしても自然なものを選ぶようになりました。

現地で主に生産の管理をしてくれている従姉も、地元は同じ富士河口湖町。

ネパール人の旦那さんと結婚15周年を迎え、ネパールに住んで5年。住み始めた当初は電力不足で日中3時間ほどしか電気が使えなかったり、水やガスが充分には得られなかったりと生活をするだけでも苦労があったそう。2015年のネパール大地震以降、インフラ整備も進み、物資も増えてだいぶ生活しやすくなったそうです。しかしまだまだ被災地の一部は復興したとは言い切れず、ネパール全体として農村部のインフラ整備は不十分だそう。従姉にも3歳になる女の子がいます。そんな従姉は私以上に「食」「衣」へのこだわりが強い人。私自身とても刺激を受けています。

【リスク＆チャレンジ】

パシュミナストールとショールは、現在生産中で、9月中に支援者に配送を完了する予定です。プロジェクト終了後には迅速に支援者への配送を開始する予定ですが、生産状況や天候、シッピングの問題で配送が遅れる可能性があります。

＊手織りの為、多少大きさが前後する場合がございます。
＊天然染色の為、色が見本と多少異なる場合がございます。