「もちきんつば 紗くらひめ」とは？

愛媛・松山の町で半世紀。戦後まもない頃から菓子製造や卸を行い、「こいずみの大判焼」として子どもからお年寄りにまで愛されてきた小泉製菓。今回、3代目の20代女性社長が “日本のあんこ文化” を広めるべく、新商品「もちきんつば 紗くらひめ」を開発しました。

長年松山で愛されてきた大判焼のあんこに、「もっちり感」をプラスした新しい和菓子「もちきんつば」。シンプルで可愛らしく、どこか懐かしい。何でもない日の幸せなおやつとしても、話がはずむ手土産としてもぴったりな、お子様からお年寄りまで楽しんでいただける和菓子です。

商品のポイント

POINT①
愛媛の名物菓子をヒントにあたらしく生まれた、
もっちりきんつば

「もちきんつば」開発のヒントとなったのは、愛媛・大洲に江戸時代から伝わる名物「志ぐれ」。小豆と餅粉や上新粉、砂糖を混ぜ合わせ、セイロで蒸しあげて作る和菓子で、もっちりとした食感と、小豆のやさしい甘さが感じられるのが特徴です。愛媛で長く愛されているこの「志ぐれ」から着想を得て、今回一般的なきんつばにはない「もっちり感」が楽しめる商品にしました。

POINT②
大判焼づくりで培った、
熟練の技術とこだわりが詰まった「あんこ」

1番のこだわりは、もちきんつばで使用する「あんこ」。長年大判焼に使用してきた粒あんをふんだんに使用しています。

小泉のあんこは、独自の製法によるパンチのある甘さが特徴。やわらかすぎず甘すぎず、でも大判焼の生地に負けない、コクのある味わいのあんこにしています。大判焼1つ食べた時の満足感はしっかりと、でも飽きのこないあんこの美味しさは、世代を超えて今も愛されています。

POINT③
試行錯誤を重ねて見つけた、“もっちり”食感

粒あんの味をさらに引き立てるのは、もっちりとした食感。粒あんに餅粉や上新粉を加えじっくり蒸しあげることで、絶妙な食感に仕上げています。特に難しいのが、これらの材料を練り上げる作業。柔らかさや水分の均等具合などを試行錯誤しながら、ムラができないように練り上げてセイロで蒸しています。

こうして生まれたもっちり食感は、水分が多めの通常のあんこよりも立体的な味わい。こいずみの大判焼で味わうのとはまた違った、もちもちならではのあんこの美味しさが楽しめます。

POINT④
手作業で丁寧に行われる、仕上げのおめかし

薄皮であんこを包む焼き付けは、一つひとつ丹精込めて手作業で行います。薄皮を周囲にまとわせじっくり焼き、最後はさくら型の焼印を押して完成。その工程はまるで、おしろいを施しておめかしをさせているよう。やさしい風合いと気品が生まれます。

日持ちする商品としてできたてのおいしさを保てるよう、食感や薄皮の固さなどについては何度も何度も試行錯誤を重ねました。県の研究機関に持ち込んでもちもち具合を数値化したり、皮の固さを測ったり…。大判焼は当日〜数日が賞味期限のため、それが当たり前だった私たちにとって、非常に良い経験となりました。

POINT⑤
愛媛で生まれた「さくらひめ」に想いを込めて

商品名の「紗くらひめ」は、愛媛県オリジナル品種の花「さくらひめ」からお借りしたもの。淡く透き通るようなピンク色のさくらひめは、どんな花にもそっと寄り添うやさしい存在。花言葉は「君に微笑む」。今回の「もちきんつば」もさくらひめのように、日々の暮らしに寄り添い「微笑み」を咲かせる、そんなお菓子となればと願っています。

POINT⑥
あんこを楽しむ2種類の味

味は、「さくらひめ」をイメージした「さくら味」と「プレーン」の2種類をご用意しました。ほんのりピンクがかった「さくら味」は塩漬けの桜がちょこんと乗った可愛らしい装い。ほどよい塩味があんこの味を引き立てます。「プレーン」も、小泉製菓のあんこをシンプルに楽しめるやさしい味わいです。

POINT⑦
ハレの日から普段づかいまで、
老若男女に愛される愛媛のお菓子へ

小さなお子さまからご年配の方まで皆に愛される、どこか懐かしいシンプルなおいしさ。毎日のちょっとした楽しみとして取り入れるもよし、大切な方への手土産にもよし。日持ちするので長く楽しめるのも嬉しいポイントです。

また、心にそっと残る素敵なパッケージも鋭意開発中。思わず手に取りたくなるようなデザインにしたいと考えていますので、活動報告でのご紹介を楽しみにお待ちください。

「もちきんつば 紗くらひめ」誕生ストーリー
〜3代目の挑戦〜

はじめまして、3代目社長の小泉です。

私は、小泉製菓3代目社長の小泉紗奈と申します。

今年で創業80年を迎える当社は、戦後まもなく食品商店として創業。戦後、甘いものが貴重だった時代に「甘味は地域や日本の豊かさの象徴だ」と考えた先代は、砂糖菓子の製造や流通菓子の卸などに注力していました。

その後、松山の中心部にできた百貨店「いよてつそごう」に大判焼やたい焼きなどを販売するお菓子屋さんとして出店。現在も、昔と変わらぬ手法で大判焼やおはぎ、ぼたもちなどを販売しています。

家業に携わったきっかけは
「実家の経営が危ないかも」という危機感でした。

3代目社長ではありますが、実は最初から家業を継ぎたかったわけではありませんでした。高校時代は、ダンス部の部長として部活動に明け暮れる毎日。物心ついた頃から家族が働く様子こそ見ていたものの「大判焼ってシンプルすぎておもしろくない」と思っていたほど。ただ、実際に関わっていないからこそ見える家業の「課題」に、次第に「見ているだけでいいのか？」と思うように。「このままでは家業が危ないかもしれない…！」という危機感から、少しでも力になれればと思い大学2年生の時に家業に入りました。

さまざまな挑戦をした先に見えた
「ものづくり」の偉大さ

入社後は、SNSの立上げや通販・ふるさと納税の開始、店舗改装など、現代に合った広報や販促などのテコ入れを実施。会社のメールアドレスすら無くて、出勤初日にすぐ作ったのを今でも覚えています（笑）。また、当時は採算が取れていない事業を惰性で続けていたり、勤務スケジュールや社員の意識もマンネリ化している状態。表向きのことだけでなく、社内のことにも目を向けて泥臭く取り組んできました。そうしてさまざまな所に目を向ける中で、お客様に愛されてきたスタイルである「菓子製造小売」が会社の主力事業に。よりお客さまに喜んでもらえるような店舗づくりをして特化しようと舵を切りました。

大学卒業と同時に3代目の社長を継ぎ、その後はキッチンカーでの販売や洋菓子のセレクトショップ・カフェ運営など、企画やブランドづくりなどにも挑戦しました。和菓子と異なる「洋菓子」や「カフェ」というフィールドで「小泉製菓」を名乗らず1からブランドを作り運営するという経験は、今の自分にとって大きな糧となっています。

イートインスペースでのお客さまのリアクションや、他のお菓子職人さんの仕事への姿勢など、大判焼屋だけしか知らなかった私には毎日が発見だらけ。そうして、日々店舗の運営や新商品開発を行う中で、改めて「ものづくり」をしていることの重要性を実感したんです。創業した初代社長の大変さも、その延長線上に自分がいることも身をもって感じました。

日本の大衆文化と歩んできた
「あんこ文化」を次世代につなげたい

さまざまなものづくりに触れて、小泉製菓のものづくりは「あんこの文化」ひいては「日本の大衆文化」を守ることにつながると気づきました。そこに大判焼の存在価値もあるのではないかと。そして、その文化をさらに守り広めるべく、大判焼と並んで「あんこ文化」を広める看板商品を作ろうと、今回新商品の開発を決意しました。

新商品開発にあたっては、長年会社を支えてくれている職人さんたちと試行錯誤の日々でした。「大判焼に次ぐ、新しい看板商品を作りたい！」という私の思いに、一緒に悩み考えてくれて、改めてものづくりの大変さ、そしてすごさも感じました。

愛媛・松山の新世代みやげ、
ひいては業界の「架け橋」として

松山のお土産は、何世代と続く銘菓が多く老舗一強な状況です。そういった所にも実は、新風を吹かせる存在として「もちきんつば 紗くらひめ」を打ち出したいなと考えています。そのため、今後は地元素材とのコラボレーションによる限定味の発売や、さまざまな販路での販売も検討中です。私たちや商品がきっかけとなって、老舗も新参者もみんながどんどん作って循環する流れを作りたい。すでにいいものがたくさんある愛媛で、地元のいいところを最大化させる存在として挑戦し続けていきたいと思います。

先代が作り上げた、愛媛・松山の良さを伝えたい

愛媛には、美味しいものや個性豊かな人たちなど「おもしろい！」と思えるものがたくさんあります。ただ「愛媛には何もない」と愚痴をこぼす人がいるのも事実。そんな人たちに「愛媛にはこんないいところがあるよ！」という思いを形にしたのが「紗くらひめ」です。戦後すぐ、先代が街の復興のために甘味に目をつけたように、私も「紗くらひめ」を通じてご近所さんやお客さんへ感謝しながら、先代が盛り立てた松山の街を盛り上げていきたいです。

どうか応援のほど、よろしくお願いいたします！

商品の詳細

○商品名：もちきんつば 紗くらひめ
○商品内容：もちきんつば 紗くらひめ1箱（8個入）(白4個・さくら4個)
○原材料名：［白］小豆餡(国内製造)、上白糖、餅粉、上新粉、水飴、食塩、小麦粉、白玉粉(一部に小麦を含む)［さくら］小豆餡(国内製造)、上白糖、餅粉、上新粉、水飴、桜の塩漬け、食塩、小麦粉、白玉粉／着色料(ビートレッド(色価80)、デキストリン)(一部に小麦を含む)
○消費期限:お届け日より7日間
○保存方法：冷暗所(直射日光が当たらず、常温（15〜25℃程度）で涼しく湿気の少ない場所)で保管ください
○アレルギー物質（特定原材料等）：小麦
○発送方法：冷蔵クール便（離島には発送できません）

スケジュール

9月14日：makuakeスタート
9月下旬：ロゴマークおひろめ
10月下旬：パッケージおひろめ
10月30日：makuake終了
12月：リターン順次発送

リターンについて

今回のmakuakeでは、新商品「もちきんつば 紗くらひめ」を気軽にお試しいただけるプランはもちろん、3社の企業様にご協力いただき、愛媛の伝統工芸である砥部焼や松山道後の温泉文化、地酒とコラボした、愛媛を体感できるセットもご用意いたしました。
さらに、開発者である代表とのアツい飲み会や、看板商品「大判焼」にロゴ焼印を入れて店舗で1ヶ月間プロモーションできるユニークな応援プランも。
楽しみながら、そしてちょっと関わりながら、「紗くらひめ」を一緒に育ててくださる方をお待ちしています！

株式会社ONSENT様について

愛媛をもっと面白くしたいという思いで、様々なお土産商品の企画開発を行っています。

砥部焼陶芸館様について

手びねりやろくろ、絵付け等での砥部焼づくり体験を行なっています。店舗では、お買い物のほか様々な窯元さんの作品展示も楽しむことができます。

水口酒造株式会社様について

明治28年創業、道後温泉本館と共に歩み続けている道後唯一の造り酒蔵です。

応援メッセージ

流通菓子の卸をしながら大判焼を始めて半世紀が経ちました。過去には「大衆菓子だからすぐ廃れる」と言われそれに悔しさを覚えたこともありましたが、今日にまで至っているのは真面目にやってきたおかげだと自負しています。ただ、その間にお客さんも世の中もどんどん変わっているのも事実。私は「自分が動かないと」と現場に出ていましたが、孫の紗奈は現場での経験をもとに社員を動かし会社を “経営” しているので安心して任せています。今回の新商品も、大判焼だけに捉われない形を模索したもの。これからの小泉製菓を担う彼女たちを会長として応援したいです。

先代である父親が築き上げてきた小泉製菓を、娘である紗奈が社長として継いで5年。幼い頃から正義感が強く、周囲を引き込む力に長けていた彼女が会社に来てから、広報や店舗改装、洋菓子・カフェの店舗運営など、若い視点を取り入れて様々なことに挑戦してきました。初めは紗奈と衝突することも多かったですが、「お客様に喜んでもらうためには」という根底が共有でき、前向きに取り組みながら周囲の指摘も受け入れる姿勢を見て、今では見守るようにしています。今回は、会社としても社運をかけた一大プロジェクト。会社も娘も大きく成長する機会になればと思っています！

小泉紗奈さんは、まさに愛媛の希望の星のような経営者です。深い思考、緻密な戦略、たゆまぬ努力、そして家業、商品、家族、地域への愛！その姿勢は、事業承継や商品開発にとどまらず、地域の文化や誇りを未来へつなぐ力に満ちています。
そんな彼女が手掛ける「紗くらひめ」は「地域とともに生きるブランド」の進化として、地域に価値あるものになるでしょう。そして、地域一丸となって応援するしかありません。
かくいう私は、彼女の、そして小泉製菓のいちファンであり、大ファンです。心から尊敬し、これからもずっと応援し続けていきます！

愛媛大学社会共創学部1期生として入学された紗奈さんは、キラキラした目で面白そうなことには一番に手を挙げる学生で、ゼミの活動や企業調査のインタビューでは、大人とのやり取りに臆することなくスマートにこなし頼りになる存在だったと記憶しています。個性強めのゼミメンバーも上手にまとめながらチームとしての成果に結びつけるセンスを当時から発揮されていました。就職せず事業承継の道を歩むことに決め、悩んだこともあったはずなのに、その気配を感じさせることなく着々と自ら決めた道を突き進み確実に成長されていることが何より嬉しく感じます。園田ゼミ1期生の紗奈さん、そして事業の更なる発展成長を心より応援します。

同じ学部の先輩であり、家業を継ぐという立場も重なる紗奈さんのもとで、インターンとして働かせていただいています。
「あんこ文化を広めたい」という想いを、周囲を巻き込みながら本気で形にしていく姿に、日々刺激を受けています。今回のプロジェクトを通して、怖さに立ち止まるのではなく、前向きに考え、人と繋がり、会社や地域への想いを軸に行動することの大切さを学びました。自分の店だけでなく、業界全体の未来を見据えて若い世代が動く意義を、初めて実感しています。
「紗くらひめ」は、そんな紗奈さんの情熱と覚悟が詰まったお菓子です。きっと若い世代には希望を、業界の先輩方には新しい風を届ける、“お菓子業界のかすがい”のような存在になると思います。多くの方に味わっていただきたいです。