6~8畳の空間を想定した香りの濃度で、心地良い空気をデザインします。
◎ ヨガや瞑想、パーソナルタイムに
◎ 眠る前や寝起き、生活のスイッチングに
◎ リモートワークや作業、集中時間に
◎ お供えや贈り物に（線状のお香をお線香と呼びます）
× 物に香りを残しませんので、強力な香りを好まれる方には向きません

密な甘味と程良い酸味を有する屋久杉のお線香は、空気と混ざれば混ざるほど香りの解像度が高まります。軽やかさと重さが共存する、広々とした香りに仕上げました。屋久島の原生林を何度も訪れて完成しました。

◎ 廃棄ゼロ制作
◎ 自然物のみ使用
× エッセンシャルオイル不使用
× 合成香料不使用
× 化学糊不使用
× 防腐剤不使用

開発に取り組んでみて、屋久杉のお線香を制作する難しさを身をもって知りました。

今までにも、屋久杉をお線香にしようとした先人は何人もいたことでしょう。しかし、立ちはだかる壁を前にして諦めを覚える心境を体験しました。屋久杉の香りと称する物で、屋久杉その物の香りがするお線香が少ない理由を痛感しました。

・廃材は香りが弱い
・酸味が強い

日本文化では最も発達しなかった酸味を有する香りは、日本人が不得意とする調香です。酸味が当たり前にある世界の香文化。一筋縄では行かない香料を扱ってきた経験を元にして、理論や発想を変えながら、様々な調香をひたすら繰り返していく持久戦へ。

火を灯して、香りの確認ができるまでには早くても10日ほどかかります。試作品のひとつを作るにも、手間がかかるのがお線香の特徴です。

日本文化の香りとされる沈香や白檀・・・実はこれらは東南アジア原産の香木です。

お線香を作りながら、日本原産の香りがないことを不思議に思う日々。ついには、国内の自然へ分け入ってはじめたのは香料ハンティング。そして、屋久杉と出会ったことからこの物語は始まりました。

世界を旅したとき、各地の大きな文明や文化には必ず伝統的な香りがあることに気がつきました。香りがなければ発展を遂げられなかった歴史の事実を目の当たりにしたことから、人類史を支えてきた自然香料に興味を抱きました。

旅して出会った伝統香料を使用して、世界にある色々な形状のお香を作り始めて最後にたどり着いたのが日本のお線香でした。先入観もしがらみもない視点からお線香を見つめ直せた経験はとても大きなもので、その機能美と魅力に心惹かれて今に至ります。

世界に数あるお香の中でも、竹軸を使用せず線状を保つお線香は、特に制作が難しい物です。見様見真似で作り始めてから、気の遠くなるような失敗を繰り返しながら、ストーリーも練り込む「創作線香」という概念にたどり着きました。

今となっては、自然物のみを使用したお線香の制作をしているところは稀です。大量の自然物から抽出するエッセンシャルオイルや合成香料は不使用。さらには、化学糊や防腐剤も不使用。

廃棄ゼロ制作も継続中。
※通常、1/4ほどが消失します

人類史を支えた、世界の伝統香料をお線香で表現しています。

その他には、原料を成層圏へDIYで打ち上げた、宇宙帰りのお線香は「心」をテーマにしたコンセプチュアルなアートインセンスです。隕石を練り込んだお線香など、自然物に対するトキメキを探求したお線香も制作。

11年続けて、今では京都に工房を併設したお店があります。

■サンガインセンス本店 香煙研究所（13:00〜19:00 不定休）
〒604-0847 京都市中京区烏丸通二条下る秋野々町528
※店舗では、屋久杉のお線香の試し焚きができます。
※屋久杉のお線香は販売していません（一般発売の予定は2023年以降）

香炉灰を入れると、ご自宅にある不燃性のカップやお皿、お気に入りの器などがすべて香炉として利用できます。お線香を横に寝かして焚いていただければ、無駄なく最後まで燃やし切ることができます。

■協力：竹之内工芸
〒891-4311 鹿児島県熊毛郡屋久島町安房788-149
屋久杉の廃材を提供してくださったのは、当プロジェクトに強く共感してくださった屋久島の竹之内工芸様です。

廃材に価値を見出せたことで、三方よしが実現しました。この取り組みが末長く継続できるように協議させていただいて、廃材には価格を設定したうえでお取引させていただいております。