プロジェクトの概要

「三陸産ＣＡＳ凍結・生食用真牡蠣ハーフシェル」は、日本全国の皆様に、美味しく手軽に、いつでも浜の鮮度をご賞味いただけるよう開発された、三陸産真牡蠣の新商品です。

今回、「三陸産ＣＡＳ凍結・生食用真牡蠣ハーフシェル」を持続的に販売していくために必要となる資材、機材の導入の導入を行い、安定した生産環境を確立することを目的に、本クラウドファンディングを実施します。

生を超える品質でお届け出来る「生食用牡蠣」の生産ライン

三陸とれたて市場では、最新の凍結技術ＣＡＳと、牡蠣の品質向上に徹底的に向き合う生産者との協業によって、最高のコンディションにある牡蠣を、いつでも簡便にお召し上がり頂くことが可能となる生産動線を、試験ベースで完成させました。

生産者が２年間にわたり手間暇かけて育てた真牡蠣を、さらに厳選して規格を整え原料として活用。

水揚げ直後の高鮮度牡蠣を、産地で迅速に洗浄や殻剥き、検品を行ったのち、ＣＡＳ凍結処理を行う事で、産地品質を長期保管する事が可能となり、ばらつき等による品質の不安定さや消費者が牡蠣を剥く手間を完全に解消することを実現しました。

この凍結処理を経ることで、鮮度を長期保管することが可能になました。

浜で食べる生牡蠣を超えた牡蠣を、流水解凍５分でいつでもどこでも確実にご賞味頂ける安定保管が可能な凍結商品として、その生産技法が確立し、いよいよその供給が始まろうとしています。

凍結技術ＣＡＳとは？

日本発の最新凍結技術であるＣＡＳは、その技術の高さが各界に注目され、IPS細胞の凍結保存や再生医療における組織保存など、医療の世界でも活躍が期待されております。

※株式会社アビー様が、日本だけでなくアメリカやEUなどで特許取得されている技術設備を導入して製造を行っています。

「その瞬間を閉じ込める」ＣＡＳ凍結の能力を最大化する為には、原料の品質をどれだけ高められるのかが極めて重要となります。

市場で水揚げされた活魚をそのまま使用するのではなく、水槽で一旦休ませて漁獲時のストレス抜きを完全に行った後、脱血・神経〆手法により素材調整を完璧に済ませ、最高品質の食材へと産地で磨き上げる生産動線が、多様な魚種を原料に、三陸で始まっています。

生食用牡蠣においては、その特性から殻付きのままでの提供が最高とされてきましたが、強固な殻の特質から一般消費者がこれを扱うことは極めて難しく、また、身入りに大なり小なり当たり外れが発生してしまうことが避けられず、品質もサービス性も不確実なままでした。

不便であることが当たり前であったこれまでの魚介特性を、水揚げ方法から抜本的に見直し、原料を売るのではない、サービスとして秀悦な魚介を利便性高く販売していく事業へと昇華できるよう、生産基盤から見直し、刺身をもっと便利に確実に、皆様のお手元へとお届け出来る水産形態への飛躍を、生産者と一体となり目指しております。

プロジェクトの背景

震災から7年を前に、三陸海岸は被災前に一般的であった大量漁獲、原料での市場出荷という漁業形態から、魚を磨きサービスを付与する利便性高い漁業モデルに大きな業態転換を遂げているところです。

世界三大漁場とまで言われた、岩手三陸海岸で水揚げされる多様な魚介は、これまで、その賞味期限が僅か3日程度、ゴミが出て、手間が掛かり、納期の約束も出来ないという、自然資源であるがゆえの大きな制約により、その資産価値を発揮できないまま、漁業離れが加速していた状態です。

この様な問題を解決するためにも、原料資源かの再開発を行わなければ、魚を獲る人も魚を楽しむ方も、この不幸の連鎖は止まらない。

三陸とれたて市場は、この矛盾を解決するために、魚の捕り方からもう一度考え直す原料資源の再開発、ならびに産地での迅速な下処理、そして、その鮮度を長期にわたり保証する最新の凍結技術の導入を行っています。

取り扱いたくても、不便に事欠かなかった魚介の宿命を完全に払拭した、利便性高いプレクック個包装CAS凍結刺身製品、三陸産の魚介を余すことなくお楽しみ頂ける環境が、６年に渡る多くの実験を経て、ようやく商品として仕上がりました。

現在生産を本格化させている商品の中でも、今後の成長が期待される凍結生牡蠣において、ハーフシェル処理で発生する牡蠣殻は、これまで産業廃棄物として処分しておりましたが、この殻に含まれるミネラル成分やカルシウム分は土壌を豊かにする土地改良材として注目されており、地元農業者からの提供打診が続いておりました。

しかし、殻そのままの状態では農業使途に用いることは難しく、適切なサイズに粉砕して管内農業者に配布することを要望されております。

本事業においては、前浜で水揚げされた牡蠣を余すことなく資源として活用し、海と山との地域内循環を確実に作り上げるために、この生産過程で出る牡蠣殻を、農業使途に活用できるサイズへと破砕する粉砕機の導入を計画し、地域内農業者に無償にて粉砕牡蠣殻を土壌改良材として提供するサイクルを確立する事を計画します。

里山を豊かにすることで、そこから流れ出る栄養素で海の幸をもっと豊かなものへと変えていく。

そんな地域内循環を実現し、環境負荷を低減しながら全世界の皆様に向けて、便利に確実に、三陸魚介をお届けしていく好循環を作りたく考えています。

本プロジェクトにおける資金使途

①小型カキ殻粉砕機の導入における経費　　５５０，０００円

②三陸産ＣＡＳ凍結・生食用真牡蠣ハーフシェル製造における品質向上に必要な資材ほかの購入費

上記事業の実現に向けて、事業費の一部に充填させていただく計画です。