あるときは服についた花粉やホコリを払い落とし、あるときは服の健康診断をしながら、毛並みを整えて、またあるときは毛羽立ちや毛玉の発生を防いだり、抑えたり……。

家で主人の帰りを待つ身として、裏方に徹するだけでなく、自らもおしゃれに着飾って、ブラシにつきまとう野暮ったいイメージも払拭したい。毛の質感や持ちやすさなど、機能性ももちろん大切だけど、まず手にとってもらわなきゃ始まらない――。そんな思いでつくったのが、今回ご紹介する馬のしっぽの毛を使った洋服ブラシです。 

まず、大正14年の創業時より天然素材のブラシにこだわってきた弊社が得意としている分野でもあるのですが、ナイロンなど化学繊維系の毛ではなく、天然素材の馬毛を使用したのは、静電気が発生しづらくなり、服についた花粉やホコリを払い落としやすくなるから。ブラッシングでととのった毛並みが光をきれいに反射するので、ツヤや光沢が出ているように見えるという視覚的効果も生み出します。

今回の商品のベースとなっているのが、服の繊維素材に応じて使用用途を限定した２つの商品です。

●ウール・混紡用：
まわりに硬めの白豚毛を、内側には細いけれどもコシのある馬のしっぽの毛を配置。

●カシミヤ用：
デリケートな繊維素材を傷めないように、内側にも外側にも細くてやわらかい馬のたてがみの毛を使用。

それらのブラシを掛け合わせて生まれたこの商品は、ウールからシルクまで、幅広い繊維素材に対応。馬のしっぽの毛を1.3倍ほどの長さにしたことで生まれる程よいしなりが、その広い守備範囲の秘訣です。

※ 使ってはいけない繊維素材はありません。セーター、ジャケット、スーツなど、どんな服にも使えますが、念のため、ご使用前に服の目立たない箇所でお試しください。

ブラシにつきまとう野暮ったいイメージも払い落とすべく、持ち手にウォールナットと黒檀を使用。白い馬毛とのコントラストをつけることで、インテリアとしても「絵になる」ブラシを目指しました。

フックにかけた洋服ブラシをとるのに、ひと手間。 

使い終えた洋服ブラシをフックにかけるのに、もうひと手間。 

あるいは、台の上に寝そべった柄を起こすのに、ひと手間。 

ふだん着ている服を気にかけて長持ちさせるためにも、毎日やったほうがいい。そう頭ではわかっていても、「めんどくささ」「わずらわしさ」は強敵です。 

だからこそ、意識したのが時短です。柄をなくして取っ手をつけたのも、毛の密度を高めて、サイズを大きめにしたのも、三日坊主にさよならして、日々の習慣にしてほしいから。 

帰宅してすぐ、身につけていた服をクローゼットにしまう前にブラシをかける習慣がついたのは、自分でデザインした商品を作ってからのこと。ブラシをかける時間は、自分のお気に入り度に比例するのですが、無心になれるのはどの服でもおなじ。手入れを終えた後には不思議とさっぱりとした気持ちになるのは、心が整えられた証拠なのかもしれません。 

もともと、雑貨屋や文房具屋めぐりが好きで、見た目のかっこよさを基準に気に入ったものをコレクションするのが趣味。部屋に並べたそれらのグッズがたまたま目に入って、気持ちがふっと落ち着くひとときを幸せに感じる。僕にとっての洋服ブラシは、そんな「自分だけの世界」に彩りを与えてくれるメンバーの一員でもあるのです。この気持ちに共感して、このブラシを「自分だけの世界」に加えてくれる人と出会うことが、作り手としての本望です。  

私が入社するすこし前、バブル崩壊後の1990年代前半をピークに会社の売上は減少。このままでは先細りしていくのが目に見えている。早いうちから手を打っておかないと――。そんな危機感を胸に、まだ入社間もない私は、自社ブランドの商品がどこかの店頭に並んでいる未来を思い描くようになりました。 

それから約8年の時を経た2010年頃。自身でデザインしたブラシを東急ハンズさんの収納コーナーで取り扱っていただけるようになり、いったん目標を叶えることができたものの、目立った変化のないまま過ぎること３，４年。そのブラシに光が当たり、売上が増加したのは、東急ハンズさんで日々の生活で使う道具にフィーチャーされたことがきっかけでした。 

「Shoji Works」というブランド名を冠した商品を販売している現在、会社の売上の2割ほどを占める自社ブランド事業は、経営の柱と呼べるまでに成長しています。自社ブランド商品が売れることは、従業員たちのモチベーションアップにもつながるなど、うれしい副産物が。今後も自分たちがかっこいいと思うものにこだわりながら、媚びない姿勢を貫いていきたいと考えています。 

サイズ：
長さ180mm　幅60mm（毛の幅）　高さ96mm（取っ手含む）

素材：
毛：特級白馬毛（尻尾毛）
柄：ウォールナット材（北米産）　取っ手：黒檀材

この洋服ブラシはしなやかで柔らかい白馬毛を使用しています。ウール素材からカシミヤのような繊細な生地、セーター、スーツ、ブラウス、シャツ、コート、ジャケットなど幅広くご使用いただけます。

ブラシの持ち方：
男性も女性も手の大きさ関係なく、にぎりやすい形となっています。取っ手の部分を指で挟めばさらに安定します。

ブラッシング方法：
１．繊維の目と逆方向に軽くブラッシングし、ホコリを浮かせる

２．手首を使ってスナップし、ホコリを掃う

３．繊維の目にそって毛並みをそろえる

コートやジャケット、スーツなどは木製ハンガーなどにかけてブラッシング

帰宅したその日の花粉やホコリは玄関先でブラッシング

洋服を長持ちさせる秘訣：
ウール、カシミヤをはじめとする天然素材は、常に呼吸しています。長い間使っていると目に見えないホコリや花粉などが繊維の間に入って通気性を妨げる原因となり、生地の弾力が失われてしまいます。洋服の日々のお手入れとして、帰宅後、軽くブラッシングすると、生地本来のやわらかな風合いがよみがえります。

ブラシのお手入れ：
ブラシ本体にホコリがたまったら、市販のくしなどで軽く梳かして取り除いてください。

※使用上の注意
本商品を洋服の手入れ以外の目的には使用しないでください。毛を強く引っ張りすぎると毛が抜ける恐れがありますので絶対におやめください。水や薬品等のご使用はおやめください。

今回は、Makauke特別企画として、数量限定でお名前やイニシャルを入れるサービスをご用意しました。自分だけの洋服ブラシや特別なプレゼントをお求めの方はぜひ。なお、今後の実施は未定です。

・名入れイメージ
名前の文字数により、フォントサイズは変更されます。あらかじめご了承ください。

【Makuake特別企画】【先着10個限定】洋服ブラシ 名入れ x 1個

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Shoji Works取締役：畦地 貴之 （写真一番右）

大正14（1925）年創業。1980年代半ば、OEM商品として、大手化粧品メーカー向けの毛髪用ブラシの製造を始めました。ここ10年来、自社商品の開発・販売に注力しています。材木の切断から植毛まで、すべての工程を自社で担う、国内でもとても珍しい一貫生産をおこなっています。 

たかがブラシ、されどブラシ。

僕は気に入っていて、毎日使っているものだけど、多くの人にとって、生きていくうえでなくてもいいものであることは、いつも心に留めています。洋服ブラシの存在自体、知らない人がまだまだ多いのも現状です。  

だとしても、見た目やデザインにこだわりつつ、洋服ブラシがひとりでも多くの人の手に届き、暮らしに溶け込んでいけるような取り組みを続けていきたいと思っています。 

応援、よろしくお願いいたします！