私たちスピングルカンパニーでは、これまで特徴的なアウトソールのデザイン性と履き心地にこだわったスニーカーを国内自社工場にて開発してまいりました。

そして、今回はそのこだわりを維持しながら「地球に優しい、持続可能な商品開発」をコンセプトにしたスニーカーを開発しました。

包み込まれるような履き心地はそのままに、サスティナビリティにこだわって選定した天然皮革や天然クレープソールなど、天然素材を出来る限り用いたサスティナブルスニーカーです。

近年、真夏の異常な暑さを体感し、地球温暖化の進行をより一層感じることが多くなったと思います。

このような環境問題を改善するために、昨今、世界中で「サスティナブルな社会」の実現が目指されており、業界を問わずSDGｓという取り組みが進められています。

SDGｓとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略で、2015年9月の国連サミットで採択され、国連加盟193か国が2030年までに達成するために掲げた目標です。

その目標には「貧困をなくそう」、「つくる責任 つかう責任」、「海の豊かさを守ろう」など17の大きな目標があり、私たちスピングルカンパニーも

“スニーカーメーカーとして環境に配慮したサスティナブルな商品開発をできないか？”

そんな思いが日に日に増し今回の製品開発がスタートしました。

皆さまも節電・節水・リサイクル・リユースなど、普段から取り組まれていることがあるかもしれません。

個人の取り組みだけでなく、私たちのようなモノづくりの企業も、環境に配慮した商品開発をすることが当たり前の時代に差し掛かっているのでは、と考えています。

今回、出来る限り環境に配慮した商品を開発し、また、地球に資源をお返しできるように、この商品の売上の一部は「緑の募金」に寄付し、植林活動に活かします。

スピングルカンパニーのスニーカー「SPINGLE MOVE」の最大の特徴は、“アウトソールのデザイン性”と“履き心地の良さ”です。

▼アウトソールのデザイン性

「遠くから見てもSPINGLE MOVEと分かるデザイン」にするべく今のアウトソールのデザインが出来上がりました。

このアウトソールはSPINGLE MOVEのアイデンティティと言っても過言ではない存在で、その斬新なデザインがデザイナーズブランドの目に留まり、数々のブランドとのコラボが実現。パリコレやミラノコレクションでも起用され、注目を集めました。

▼履き心地の良さ

一度履いたら虜になってしまう履き心地の良さを追い求め、とことん製品設計にこだわりました。

～製品設計の詳細～

・アッパーの素材

今回の商品はアッパーの素材に柔らかな天然皮革（エゾシカ革）を使用しています。

天然皮革ならではの柔らかさ、足馴染みの良さが足を優しく包み込んでくれます。

・アウトソール

ブランドのアイデンティティであるアウトソールにも履き心地の良さの秘密があります。

このアウトソールは天然ゴムが原材料となっており、屈曲性・弾性が高く、歩く際に足指の屈曲とよく馴染み、弾むような歩きやすさを感じていただける作りになっています。

・インソール

インソールには、化粧品のパフにも使われる柔らかな天然のラテックススポンジを採用。

足当たりが良く、復元力も高いため、快適な履き心地が長く持続します。

また、土踏まずや中心部の凸で足のアーチを支え、安定性を高めています。

・カウンターやライニング

踵部分に使用しているカウンターという芯材は、通常、革靴にも用いられており、固定力が高く、踵をブレにくくします。

また、ライニングは縫製箇所を極力少なくすることで足当たりを良くして、包み込まれるような履き心地を感じられるようこだわっています。

・靴職人の経験値

最高の履き心地を完成させるのに忘れてはいけないのが職人の存在です。

天然ゴムの加工から靴の成型まで、豊富な知識と培われた経験・技術を頼りに1足ずつ手作業で行っています。

このような製品設計により、SPINGLE MOVEは独自のデザイン性と履き心地の良さを兼備しています。

～何がサスティナブルなのか～

SPINGLE MOVEで持続可能な製品開発をするために着目したのは「素材」と「製法」です。

素材は細かい部分まで各部材に天然素材を用いて、埋めると土に還ることができる素材を、製法は環境に負荷をかけない製法をテーマに、開発を進めました。

・アッパーに用いるエゾシカ革

植物由来の成分であるタンニンを使用して鞣(なめ)したエゾシカ革を使用。

天然皮革を用いることで、土に埋めると生分解し、植物タンニン鞣しなので害なく自然に還ります。

また、なぜエゾシカ革を選んだのか、そこにも理由があります。

エゾシカ ～害獣として駆除されてしまう野生動物～

エゾシカは今、その繁殖力の高さから、人々の生活や生態系の維持のために害獣として駆除されてしまっています。

このエゾシカのような野生動物の皮革は、養畜された動物の皮革より傷が多く質にばらつきが多いため、大半が廃棄されてしまいます。

人の都合で駆除し、捨てる。

人の生活や生態系の維持のために駆除しなければならないのも避けられない現実ですが、せめて命をいただくなら最後まで有効に活用して、最後は感謝の気持ちを持って土に還してあげたい。

そんな想いから、本来皮革製品として使用しづらい野生動物の皮革を、皮革製品として使えるよう試行錯誤し、できた皮革を今回の製品に使っています。

本来皮革製品として使用しづらい野生動物の皮革を使用する分高価になってしまいますが、もしよろしければ想いのこもった製品を手に取っていただければ幸いです。

・エゾシカ革に用いている植物タンニン鞣しとは

皮革はそもそも動物の原皮の状態だと肉と同じように腐ってしまいます。

鞣しとは、皮層のコラーゲンたんぱく質の繊維を腐らなくすると同時に、素材に風合いを持たせて様々な用途で実用的に使用できるようにすることを言い、皮革を皮革製品に用いるにはこの鞣しが必須となります。

この鞣しには2種類の方法があり、そのうちの一つが植物から得られるタンニンを使用した鞣しであり、今回の製品のエゾシカ革もこの植物タンニン鞣しが施されています。

植物タンニン鞣しとはその名の通り、化学薬品を用いずに植物由来の原料(タンニン)で鞣すことです。

この植物タンニン鞣しだからこそ環境や人体への負荷が無く最後には土に還ることも出来る、そんな皮革を今回の製品に用いています。

・牛革ベロアも有害な物質の発生しない鞣し方法

通常、牛革ベロアは「クロム鞣し」と呼ばれる鞣し方法が使われています。このクロム鞣しは、薬品による化学反応を利用して革を柔らかくしたりきれいに染色したりするもので、植物タンニン鞣しに比べ時間と手間がかからず強度の高い皮革にすることができる為、現在流通しているほとんどの皮革製品にクロム鞣しが使われています。

ただ薬品による化学反応の副作用として、製造過程や廃棄時に、環境や人体に有害な「六価クロム」という物質が発生することがデメリットとされています。

しかし今回の牛革ベロアに用いているクロム鞣しでは、薬品の種類や量を調整し、その分通常のクロム鞣しよりも時間と手間をかけることで、六価クロムを発生させないことに成功。クロム鞣しでありながら環境や人に害のない牛革ベロアとなっているため、生分解で地球に害なく土に還ることができます。

・アウトソールには天然ゴムを使用

アウトソールの原材料は天然ゴムです。

天然ゴムは弾力と柔軟性に優れ、履き心地が良いだけではなく、環境負荷の少ないエコな素材です。

そもそも、ゴムには天然ゴムと合成ゴムがあり、天然ゴムはゴムノキという木から採取される樹液から作られます。つまり、天然ゴム製とは植物由来であるということです。

もともと「木の樹液(ラテックス)」だったものなので、土に還る事も自然なプロセスの一つであり、土に埋めると生分解します。

・インソールのラテックス、靴紐、ライニング

上述した目立つ部分の素材だけでなく、細かい部分も今回は天然素材にこだわっています。

ライニング(裏張り)にも植物タンニン鞣しを施した豚革を使用。

赤ちゃんや敏感肌の人でも安心して使え、また再利用した後は土に還すこともできる地球環境に配慮した皮革です。

「臭気が基準値以下であること」、「有害化学物質（ホルムアルデヒド、重金属、PCP、禁止アゾ染料）が基準値以下であること」、「発がん性染料を使用していないこと」などの認定条件が定められている日本エコレザー基準認定素材となっております。

また、靴紐も天然皮革のものを使用し、インソールの原料は天然ゴムです。

つまり、これらの素材の原料は天然素材となっています。

ここまで紹介させていただきました通り、現時点で出来る限り環境に配慮した商品開発に今回取り組み、土に還るスニーカーを作りましたが、残念ながら私たちの技術ではまだ糊剤などの副資材において全ての素材が地球に無害で優しいとは言えません。

ただ、今後も出来る限り地球に優しい商品開発を続け、全ての素材を無害にできる日が来るように尽力してまいります。

また、今の地球環境を傷つけないだけでなく、未来に向けて資源そのものもお返しできるよう、この製品の売上の一部は「緑の募金」に寄付し、植林活動に活かしてまいります。

「地球に緑を」

商品開発、もっと大きく言えば人の生活、それに伴って生じる環境汚染をこれから少しでも減らしていけるように、私たちスピングルカンパニーも今後さらに取り組んでいきたいと思います。

・各リターンMakuake限定エコバッグセット

Makuakeでのリターン限定として、再生ペットボトルを使用したサスティナブルなエコバッグセットになります。

エコバッグの素材には使用済みペットボトルを回収・再生利用し、地球環境を考えた人にも地球にも優しい再生繊維を使用しております。

ノンコーティングなので透湿性に優れており、撥水加工も施しております。

・素材：再生ポリエステル100％

・寸法：横（上）45、横（底）34×縦42×幅11cm、持ち手の長さ 57cm

・カラー：ネイビー、ベージュ、カーキ

・品番：SPM-260IL

・カラー：Beige、Black、Brown、Navy

・サイズ：XS（22.5cm）、SS（23.5cm）、S（24.5cm）、M（25.5cm）、L（26.5cm）、LL（27.5cm）、XL（28.5cm）

・ワイズ：2E

弊社の商品は捨て寸と言いまして、歩く際に指が屈曲しやすいようにつま先部分に少し余裕を持たせて製造しておりますので、元からつま先部分に少しスペースが出来る形をしております。

そのため、長さではなく幅でサイズを合わせていただく事をお薦めしております。

基本的には革靴ではなく、スニーカーサイズとしてお考えください。

・アッパーの皮革（水濡れ）について

皮革は基本的に水に弱い性質がございます。

特にこの製品の皮革は水を含んでしまうと染みや退色、変色してしまう恐れがございますので、充分にお気をつけくださいませ。

・色ムラ、傷について

この製品の皮革は野生動物を植物タンニンで鞣し染色しているため、多少の色ムラ、傷がございます。

色ムラ、傷も天然皮革ならではの風合いとしてお楽しみいただければ幸いです。

・色移りについて

特にBeigeカラーのような淡い色の場合、濃い色のジーンズなどの裾が擦れることで色が移ってしまう場合がございます。

また、靴紐につきましても、アッパーの皮革と擦れることで色が移ってしまう場合がございます。

予めご了承くださいませ。

・お手入れ、保管について

ブラッシングで汚れを落としてください。

クリームやスプレー等、水分を含むものは、その水分によってシミや変質してしまう場合がございますので、お気をつけくださいませ。

また、保管の際は高温多湿を避けて保管してください。

リターンの製品がお手元に届いた後、室内にて試し履きしていただき、サイズが合わなければサイズ交換を承ります。

サイズ交換をご希望の場合は、プロジェクトページ下部分の『実行者に質問する』のお問い合わせページにてご希望の交換サイズをご記入の上、まずはその旨をご連絡くださいませ。

確認させていただき次第、折り返し交換手順等の連絡をさせていただきます。

注1）交換希望サイズの在庫が無い場合、サイズ交換を承ることが出来ません。

注2）屋外で履かれた製品や、お客様のもとで皺・傷・汚れ等が付着した製品はサイズ交換を承ることが出来ません。

注3）製品がお手元に届き次第、8日以内にご連絡をいただけますようお願い申し上げます。

注4）届いた製品を弊社へ返送される際の送料はお客様にてご負担くださいますようお願い申し上げます。

・9月18日(金)～：プロジェクト開始

・11月2日(月)：プロジェクト終了

・12月末：リターンとしての製品を順次発送

・1月下旬：緑の募金に寄付

スピングルカンパニーは広島県府中市にあるスニーカーメーカー。

自社工場には80年以上の歴史があり、職人の長く培った技術と革新的なデザイン性を高次元で融合させ、日々靴作りに励んでいます。

1990年代に海外ブランドの国内流入により市場が大きく変わる中で、自社製品のブランディングの重要性を見つめなおし、ブランドを確立させようと立ち上がったのがスピングルカンパニーです。

国内では希少なバルカナイズ製法の出来る工場を自社に持っているという強みを活かすことと、バルカナイズ製法には相応しくないと考えられてきたレザーを敢えて使う革新的な発想を軸に、当時の商品企画担当者により製品開発が始まりました。

開発の中でこだわりを持っていたのが、「履き心地」と「遠くから見てもスピングルのスニーカーと分かるデザイン」。

一度履いたら虜になってしまう履き心地の良さを追い求め、とことんこだわった製品設計を練りました。

「遠くから見てもスピングルのスニーカーと分かるデザイン」は、上述の通り、今では弊社のアイデンティティと言っても過言ではない存在となった巻き上げソールとして形になりました。

この巻き上げソールを用いた斬新なデザインがデザイナーズブランドの目に留まり、コラボが実現。

その後、パリコレやミラノコレクションで起用され、次第に注目を集めるようになりました。

今回は、Makuakeを通じて、スピングルカンパニーから環境に配慮した商品開発に取り組もうという思いのもと、サスティナブルな素材を探し、靴というカタチにしました。

もしよろしければ製品を一度手に取っていただき、少しでも環境問題について、地球の未来について、一緒にお考えいただければ幸いです。