（第二弾：ミズナラ）

前回（第一弾）リターン完売し、目標達成率513%を記録した世界に唯一無二の最高級スピリッツ「菅原水鏡」(後熟)

（2020年8月時点）

世界に唯一無二の新ジャンルスピリッツ「菅原水鏡（後熟シリーズ）」は、おかげさまで、我々の予想を遙かに上回るご好評をいただき、リターンは全て完売、目標達成率513%を記録することができました。皆様の熱いご支持に、心より御礼申し上げます。

ご好評を受け、今回「菅原水鏡」の更なる可能性を引き出した「菅原水鏡」(後熟)第二弾をお届けできる運びとなりました。

初めて挑戦した第一弾は、正直に言って、自信半分怖さ半分でした。

味わいと香りには絶対の自信を持っていましたが、世界に全く例のない新ジャンルの蒸留酒が本当に皆様に受け入れられるのだろうかという怖さは、目標達成率を大幅に上回り、出荷の時を迎えてもなお不安としてありました。

結果として、それは杞憂に終わりました。帰ってきた山のようなアンケートでは、実に約90％のお客様が満足と回答してくださっていました。最も評価が厳しかったものでも、85%を超えるお客様が満足とご回答くださったのです。コメントも、もっと他の種類を飲みたいといった「菅原水鏡（後熟）」への関心を綴ったものを多数頂きました。

「菅原水鏡（後熟シリーズ）」は、ニンジン焼酎をベースにした独自の製法により、米焼酎や麦焼酎を樽熟成しても決して得ることのできない、ウイスキーやラム、テキーラのような世界の著名な蒸留酒（広義のスピリッツ）に匹敵する複雑で豊かな香味を実現しています。

第二弾では、

第一弾で得られた知見を活かして製法にさらなる工夫を加えながら、

ニンジンと樽とのケミストリーを更に強く引き出すべく、

の６種類のバラエティー豊かな樽で後熟致しました。

既に、原酒の持つ独特の香味特性（クリーン、エステリー、フレッシュなグリーン、すりおろしリンゴ、コーン、ほのかな甘み、長い余韻）を活かしながら、焙煎樽熟成することで得られる香味特性（ヴァニラ、シナモン、カラメル、ウッディー）が付加され、これまでにない味わいをお楽しみいただけると確信しています。

そして今回も、元サントリー白州蒸溜所製造技師長の三鍋昌春博士の発想から生まれた逸品を、皆様にお届けできることを大変喜ばしく思っています。

サントリーで白州蒸溜所の製造技師長などを勤めたウイスキーの第一人者である三鍋昌春博士が、なぜニンジン焼酎をベースにした「菅原水鏡」に惚れ込み、開発に情熱を傾けることになったのか、不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。

三鍋博士の頭の中には、ウイスキーだけでなく、焼酎、ジン、テキーラ、ブランデー、ウォッカ、日本酒、ビール、ブランデー、ラム、お屠蘇まで、ありとあらゆるお酒の記憶が混沌と溜まっているといいます。そして、はじめてのお酒に出会うと、その記憶の中から、その酒に近い味わいを飲んだ記憶を呼び起こすそうです。

2018年6月6日に、はじめて「菅原水鏡」を口に含んだ時に三鍋博士が感じたのは、ふくよかで、みずみずしい果物の香味、でもそれはパッションフルーツなどではなく、ビワのようなやさしさのある甘さであり、近年ハリウッドセレブを中心に高い人気の高級テキーラに似ていることに大変驚かれました。

自分の持つ技術なら、ニンジン焼酎の特徴を活かし、育てることができる。もっと味わいの幅を広げ、深みを付けよう。具体的には、ヴァニラやカラメル系のオーキー（樽の風味）をプラスしよう。それによって、この不思議な味わいのスピリッツを大きく羽ばたかせてみよう。

こうして、三鍋博士の構想は実行され、「菅原水鏡（後熟シリーズ）」となったのです。

「菅原水鏡」は後熟によって、使用した樽の個性を受け継ぎ、味わいの多彩さを増します。原酒に樽の個性を活かすには高い熟練の技術が必要です。ここに、三鍋博士の長年のノウハウが活かされています。

今回も前回同様に本プロジェクトを通して初めて市場に出回る分は、それぞれ限定本数が非常に少ない大変希少なものとなります。皆様にはぜひこの貴重な機会にいち早く味わって頂きたく思います。

≪菅原水鏡ノンエージ（Non Age Statement)2ndシリーズ≫

●菅原水鏡 ノンエージ
スモーキー国産モルト樽 フィニッシュ 720ml
限定460本

【使用樽/つくり】スモーキー国産モルト樽使用/ウイスキーのブレンドにおいて、スモーキーモルトのかすかな面影は、ブレンドに香味の立体感と多彩さをもたらします。今回、後熟に使った樽で熟成された国産スモーキーモルトは、クリーンでバランスの良いタイプです。この樽を使用することによって、ニンジンに強過ぎる個性は残さず、クリーンで整った香味と厚みのあるボディー感がもたらされました。

【香味の特徴】マンゴーのようなフルーティーさとウッディーがよく調和して厚みのある仕上がりになっています。散りばめられたスモーキーが、光を放って味わいが広がり、長い余韻をもたらしています。

●菅原水鏡 ノンエージ
スモーキースコッチモルト樽 フィニッシュ 720ml
限定220本

【使用樽/つくり】スモーキースコッチモルト樽使用/スコッチのスモーキーにはいくつかのタイプがあります。今回の後熟に使ったのは、アイラモルトを熟成した樽です。狙いは、ニンジンの溌溂としたエステリーに海草様の粘りのある香りを取り込み、香味の重層性を増すことでした。ニンジンが持つ包容力が、スモーキーを迎い入れた時どのような変化が生じるか、奇跡のケミストリーをお楽しみください。

【香味の特徴】切れ味の良いスモーキーがエステリーと重なり合ってリンゴ・桃のような香りを生み出しています。余韻も長い。

●菅原水鏡 ノンエージ
ミズナラ樽 フィニッシュ 720ml
限定270本

【使用樽/つくり】ミズナラ樽使用/ミズナラは白檀の香りで知られていますが、それが顕著になるのは、ある程度の貯蔵期間を過ぎてからです。
ミズナラ樽の特徴としては、まったりした甘さ、そしてクリーミーさもあり、それらをニンジンに付与することを狙ったのですが、一つ課題がありました。新樽の場合、まずタンニンが出過ぎて、その辛さに負けてしまう可能性があるのです。今回、ミズナラ樽は微笑んでくれたでしょうか？その結果をご確認ください。

【香味の特徴】ブドウのようなエステリーとしっかりしたタンニンが感じられます。後口は、タンニンとまったりした甘みと微かなクリーミーが混ざり合って、余韻が長い。

●菅原水鏡 ノンエージ
ポートワイン樽 フィニッシュ 720ml
限定540本

【使用樽/つくり】ポートワイン樽使用/グレンモーレンジが３０年以上前に本格的にはじめた後熟は、ポートウッドフィニッシュが最初でした。スパニッシュオークでつくられたシェリー樽とは異なり、溶出するタンニンの量はそれほど多くなく、一方ジューシーさが付いてきます。ニンジンのヴェジタブル感に、品のいいフルーティーさが追加されることを狙いました。

【香味の特徴】酸味のあるグレープのジューシー感とウッディーが感じられ、ボディーも増しています。

●菅原水鏡 ノンエージ
コニャック樽 フィニッシュ 720ml
限定480本

【使用樽/つくり】コニャック樽使用/コニャックと言ってもグランシャンパーニュとボアゾリディネールとでは、香味に大きな差があります。今回の狙いはグランシャンパーニュやプチシャンパーニュ（両方合わせてフィーヌシャンパーニュと呼びます）産コニャックに現れるランシオ香の取り込みでした。この香りは、熟した脂身のこってりした香味、つまりファティーです。ファティーさが、菅原水鏡の魅力をいっそう高めています。

【香味の特徴】ゴージャスなファティーさがエステリーと溶け合い、分厚いボディー、をつくっています。余韻も長い。

●菅原水鏡 ノンエージ
マンサニージャ樽 フィニッシュ 720ml
限定640本

【使用樽/つくり】マンサニージャ樽使用/マンサニージャは、フィノと同じ白、ただし、産地はサンルーカル・デ・パラメダのみ。この地のボデガで７５年間、シェリーにそのドライさを生み出す熟成環境を与え続けた樽が、ニンジンにどんなヒストリーをもたらすでしょうか。

【香味の特徴】ドライなシェリー感と甘いエステリーが一体となった心地よいボディーとさわやかな味わいがもたらされました。

リターン一覧

酒商菅原について

かつての日本には、単に酒を仕入れて販売するのではなく、様々な蔵元から仕入れた酒を独自にブレンドしてそのお店だけのお酒として勝負する酒商という業態の酒屋が多くありました。この伝統を今も継続しているのが「酒商菅原」です。

今日、ジャパニーズウイスキーは、世界的に高い評価を受けていますが、それゆえに原酒が足りなくなり、非常に手に入れにくくなっています。

一方で、ウイスキーと同じ大麦を原料に用いた本格麦焼酎は世界のマーケットではほとんど認知されていません。

長期樽熟成本格焼酎の可能性を追求すれば、海外にも認められるものが作れるのではないか、この思いから「菅原水鏡」のトライアルが始まりました。

幾度となく、試作を繰り返し、やっと誕生した「菅原水鏡」。

2019年には、G20福岡のレセプションに公式出品し、各国の参加者から称賛の声が多く寄せられました。

（2019年6月14日 醸界タイムス記事）

前回の第一弾もさることながら、さらなる自信を持ってお届けする第二弾。

このページをご覧頂いた皆様にも、実際に味わって良さを感じて頂きたい。
日本だけでなく、世界に発信していくためにも応援頂けますと幸いです。

「世界ブランドにするためのこれからのビジョン」

【ニンジンスピリッツの可能性】

蒸留酒を英語では、スピリッツ（spirits）といいます。四大スピリッツとして人気の高いジン、ウォッカ、ラム、テキーラの他、日本の酒税法ではスピリッツには分類されないウイスキーやブランデー、焼酎なども、世界のカテゴリーではスピリッツです。

原料に着目すると、スピリッツは、麦、米、トウモロコシなどの穀類系（ウイスキーやジン、麦焼酎、米焼酎など）、葡萄などのフルーツ系（ブランデーなど）、芋やサトウキビなどのヴェジタブル系（ウォッカや芋焼酎、ラム、テキーラ、メスカルなど）に分かれます。

ヴェジタブル系はさらに、根菜類系と草茎（サトウキビ）系、その他の系（アガヴェ）に分けることが出来ます。

ニンジンは根菜ですが、芋類とは大きく異なる特性を持っています。これが、米や麦、芋のメジャーな焼酎や、ウォッカやウイスキーなどとは、香気成分組成が大きく異なる、ニンジンのお酒に特有の個性を生み出しています。

樽材の原木もまた植物です。「菅原水鏡」は、全て樽で熟成し、樽の恩恵を得ています。植物界がもたらす恵みは計り知れません。その奥に分け入り、見つけ出し、磨いていき、この世界に新しいヴェジタブルスピリッツの可能性を、できる限り引き出していきたいと思っています。

いま、世界は大きく変わろうとしています。私には、神様が人類の新しい時代のために、人類史上最も新しいスピリッツの可能性を、目の前に広げてくれたように思えてなりません。このわくわくする冒険の成果を、皆様と共に味わえる幸運に心から感謝しています。

【新ジャンルスピリッツについて】

「菅原水鏡」は商品名であって、世界に無かった新ジャンルスピリッツのジャンル名は、まだありません。これは、「菅原水鏡」が、当初はウイスキーの香味を目指して開発されたという経緯があるからです。

ところが、麹で醸したものは、原料を麦や米にこだわる限り、麦芽で醸した既 存のウイスキーを、複雑で豊かな香味の点でどうしても超えることができませんでした。 我々のチャレンジは、自然と麦や米以外の原料にも視野が広がっていきました。 試行錯誤を重ね、とうとう、唯一、ウイスキーに勝るとも劣らない可能性を見出すことができたのがニンジンでした。ただし、そのクリーンでエステリー、フレッシュで長い余韻のある香味は、ウイスキーの方向性とは異なり、むしろ同じヴェジタブルスピリッツである高級テキーラを感じさせるものでした。

近年、ハリウッドセレブたちを中心に、高級テキーラの人気が世界的なものと なっていますが、その複雑で豊かな味わいに勝るとも劣らない世界基準の香味が獲得できたのです

開発に加わっていただいた三鍋博士は、「菅原水鏡」はもはや完全に焼酎の範疇を超えていると言います。やはり、新ジャンル名が必要なようです。

三鍋博士からは、新ジャンル名は、ＨＡＪＩで行くべきだと言われています。マクアケ第１弾と第２弾を合わせて1１種類の樽が揃いました。この中から特に評判の良かった数種類を選定し、ＨＡＪＩのスタンダードとします。

ロシアにウォッカがあるように、メキシコにテキーラがあるように、日本のスピリッツＨＡＪＩを世界に広め、皆様に新しい時代を生き残る希望をお届けしていきます。

【ＨＡＪＩブランドについて】

ＨＡＪＩというブランド名は、酒商菅原店主の姓である土師（はじ）から取っています。姓をブランドとすることで、責任を明確にし、不退転の決意を表明するものですが、この土師という珍しい名前には、歴史的にも興味深い由来があります。

『古事記』には、天照大御神（アマテラス）と須佐之男命（スサノオ）が、互いの持つ勾玉と剣とを交換し、それぞれを口に含んで吐き出した結果によって、うけひと呼ばれる神判を行ったというエピソードがあります。

このうけひをしたときに、それぞれの息吹からは五男神と三女神が誕生しました。アマテラスの持っていた勾玉を嚙み砕いたスサノオの息吹からは、男神が生まれました。最初に誕生した男神は、天皇家の祖神となりました。二番目に成った男神を祖神と祀った一族が土師氏です。

土師とは、土のプロフェッショナルという意味です。土師氏の姓はもとは野見だったのですが、 『日本書紀』には、相撲の開祖とされる野見宿禰（のみのすくね）が、埴輪の儀礼を創案したことを時の天皇から高く評価されて、土師の姓を与えられたというエピソードが記載されています。土師は、ハニシとも言い、埴輪（ハニワ）のハニと語源を一にします。

また、梅を愛し、学問の神様として名高い菅原道真も、菅原と姓を変えた土師氏の一族です。晩年は不遇の日々を過ごした道真ですが、お酒はあまり得意ではなかったようで、白居易のように酒が飲めたらと歌った「秋思詩」を詠んでいます。

そして、四十川の流れに顔を映し、己を見つめたといいます。没後、その場所に水鏡天満宮が建立され、道真は天神と呼ばれるようになりました。

「菅原水鏡」は、この言い伝えから命名しました。困難の時も、楽しくお酒が飲めれば乗り越えられる。そんな道真の思いを託すのにふさわしい酒をイメージしたのです。

土の恵みである植物の可能性を引き出した世界に新しいヴェジタブルスピリッツであるＨＡＪＩは、その名に恥じぬよう、これからもたゆまぬ努力で前進していきます。