デッドストック革とは？

まず、デッドストック革とは、革製造メーカーが抱える販売できない在庫のことです。
このデッドストック革は年々増え続け、高品質ながら世に出ることのない革がたくさん眠っています。私のプロジェクトは、そんなデッドストック革を救うためのプロジェクトです。

2021年11月よりスタートした『デッドストック革を救うプロジェクト』は、現在まで国内においてプロジェクト実施回数15回、総額2500万を超えるプロジェクトへと成長しています。

【2023年実施プロジェクト】

プロジェクトをスタートした当初は、何色が届くか分からないなんて売れるのか？デッドストックが売れるのか？と不安でしたが、今では「何色が届くか楽しみです！」「面白いプロジェクトですね！」と言って頂けています。
また最近では、少しずつこんなアイテムがあれば嬉しい！などのご意見も頂けるようになり、皆さまのお声が形にできるプロジェクトで在りたいと思っています。
今回は革種を変更した新たなチャレンジとなります。どうぞ温かい応援をよろしくお願いいたします。

改良した『革袋ーKawa Fukuroー』

本プロジェクトでは、以前にご好評を頂いた『革袋ーKawa Fukuroー』をバージョンアップいたしました！

改良点①革種の変更
使用したシュリンクレザーは高級感が漂い、しっかりとしたコシ感を残しつつ、手に吸い付くような柔らかさをも兼ね備えた特徴を持っています。

そして、このシュリンクレザーのデッドストックに出会ったとき、絶対に形にしたい！と思いました。なぜかと言うと、通常のシュリンクレザーに比べ業界用語で言うと、「頭張り」という一手間が加わった革だからです。シュリンクの凸の部分のみに、凹の部分よりも少し濃いカラーをのせて、手作業でツートン仕上げをしています。そのため、シュリンクの凹凸に濃淡が生まれより美しいシュリンクレザーに仕上がっています。（※ブラックのみツートンが分かりづらくなります）

また傷や汚れに強く、発色が良く使ううちに自然なツヤも生まれ、よりラグジュアリーな雰囲気になっていきます。

職人技の光る国産シュリンクレザーを使用した、新しい『革袋ーKawa fukuro－』が誕生しました。

改良点②底板の追加
少し重みのあるものを入れた時、底が沈みバッグの型崩れとなることを改善。

底板の表はバッグと同じデッドストック革を、裏は帽子のつばや靴の底芯などに使用されるしっかりとしたポリエチレンの発砲シートを張り合わせて、縫製をいれました。これで少し重い荷物でも型崩れの防止になります。

改良点③ポケットの追加
シンプルながらも使い勝手の良さは大切です。
バッグの中で小物が迷子にならないようポケットを追加しました。

　これで、ついついバッグの中で迷子になりがちな、スマホやリップクリーム、日焼け止めなどを入れられます！

使いやすさのポイント！

POINT①自立する
外出先でポンと置けるだけで、便利！
椅子やテーブルなど、自分の近くに置いておけるので安心です。

※内容物によって自立しなことがあります。

普段使いにちょうどいい容量。

500mlのペットボトルが6本スッポリ入るサイズ感です。

POINT②使うシーンに合わせて、クラッチバッグとしても◎！
普段使い～フォーマルシーンも『革袋ーKawa Fukuroー』ならキマる！

また、行きより帰りはたいてい荷物が増えるものです。
クラッチとして持った際には、折り畳みを伸ばせば少しの余裕が嬉しいのも魅力。

POINT③毛羽立ちを抑えた特殊加工
通常、バッグの中に裏地を付けない場合、革の裏面が剥き出しになるため、ケバ立ちしやすく入れた荷物に革の裏面に多少残っているケバが、荷物に付着しやすくなります。そのため革の裏面のケバ立ちを抑える、加工を取り入れました。

この加工を施す事で、ケバの付着しやすいガジェットやハンカチ、着替えなども安心して入れられます！


POINT④持ち手の内側はしっかりと革で補強
手穴タイプの持ち手では、少し重たい荷物に耐えられるかが不安です。
今回約1.5mm厚のヌメ革で手穴をしっかり支えます。

オススメの収納量は約2kgまでです。

POINT⑤軽いから持ち運びにも便利
裏止め加工で裏地が必要ない分、更に軽くなりました。（革の厚みは均一ではないため、すべて同じ重さではありません。)

柔らかくて簡単に畳めるから、出張や旅行のお供にも◎。

畳んだ状態のサイズ▶タテ約32cm×ヨコ16㎝

POINT⑥ロングラスティングデザイン
ロングラスティングとは、「長持ちする」を意味します。
デザインは使い捨てではなく、長く愛用できることを意識しています。
流行が目まぐるしく変わる現代、シンプルなデザインは、時の流れでその魅力が色褪せることはありません。

そして、シンプル・イズ・ベストこそ本物の良さを感じる美しさ。足すのではなく、あえて引き算。必要最低限を心がけて製作しています。

利用シーン

普段使いも

ビジネスの時も

フォーマルシーンにも

オシャレに出かけたい時も

ちょっとそこまでのランチタイムも

『革袋ーKawa Fukuroー』なら、どんな場面もどんなスタイルにも馴染む、、、

ディティール

デッドストックならではの楽しみ

カラーバリエーションのご紹介！

私はデッドストック革を楽しく解消したいと思っています。そのため、何色が届くか分からないカラー指定なしというワクワクのリターンも毎回皆さんと共有させて頂いています。今回のカラー指定なしは、上記4色からランダムにお届けとなります。

【ご注意】
デッドストック革の解消を目的としているため、キズやシミ、色むらなどがございますが、あえて避けずに余すことなく使用いたします。ご理解の上、応援購入をお願いいたします。

お手に取りやすい価格を目指して

本革と聞くと高いイメージをお持ちの方が多いと思います。
もちろん、この『革袋ーKawa Fukuroー』も通常であればMakuake価格の倍以上となってしまいます。しかし、このプロジェクトに共感して頂いたタンナーさんから革を低価格で仕入れることが出来ました。
次に、縫製工場も地元たつの市内で手配。送料等かなりのコスト削減に成功したため、お手に取りやすい価格を実現しました。
また、本革にあまり興味のなかった方や持ってみたいけど機会のなかった方にも、このプロジェクトを通して本革を持つキッカケになればと嬉しいです。

実行者紹介

はじめまして。「デッドストック革を救うプロジェクト」責任者の柴田愛子と申します。毎日、皮革業界で事務作業などをこなしている二児の母です。
私はたつの市に住んで20年、皮革業界に携わって約10年、たくさんのタンナーと接してきました。（「皮」から「革」になる工程を鞣しといい、その鞣す工程を行なう革製造メーカーをタンナーと呼びます。）

その中でとても驚いたことは、タンナーはたくさんのデッドストックを抱えているということです。タンナーにとってデッドストックは売ることもできず、廃棄することもできないものです。
なぜデッドストック革がこんなに増えてしまうのかというと、
①メーカーや問屋から注文が入った際、革の色や厚み、柔らかさなど全てを調合し、一から製造します。その過程で、何度も色合わせされ、やっとオーダーメイドの革は出来上がります。
作り直しを重ねたサンプルは、デッドストックとなってしまいます。
②キズやシミ、シワなどが多い理由で返品される革もデッドストックとなります。

これらの革は高品質で、革として何も問題はありませんが、世に出ることもありません。私は、この増え続けるデッドストックを解消するため、毎日使えるアイテムにして全国の皆さまにお届けしたいと思い、このプロジェクトを立ち上げました。
そして現在、有り難いことにたくさんの応援購入を頂けるようになり、最近では原皮の段階でのデッドストックを１から制作してもらっています。そのため、生産量を増やすことが可能になりました。
たつの市を含むこの兵庫県西播磨地区は日本全国に流通している革素材のシェア70％を誇る一大産地です。にも関わらず、その認知度はまだまだ低く、ほとんどの方にその事実を伝え切れていません。このプロジェクトを通して、1人でも多くの方に『たつのレザー』を知って頂きたいです。

革はサスティナブル

最近サスティナブルやリユースといったエコや環境問題が注目されています。
牛は主に食肉や牛乳を得るために成育されており、皮の部分は副産物です。
ステキな革製品は世の中にたくさんありますが、この行き場のないデッドストック革を解消することも、また環境問題の解消につながるものと思います。
今後こういった光の当たらない部分に理解をして頂ける方が１人でも増え、受け入れて下さる方が広がっていくことを願っています。