アウトドア好きの私が使い勝手を追求して出来上がったのが今回紹介する「チタン箸 01」です。

一見するとシンプルな金属製の箸に見えますが、そのデザインは多くのテストを経て生まれたもの。

この短い165mmの純チタン削り出し箸に様々な工夫を詰め込みました！

キャンプ場のごみの山を見て思ったこと

アウトドアマニアの私は家族でキャンプを楽しんでいるうちにゴミ問題に対して強い問題意識を持つようになりました。「このゴミ問題をどうにかできないか？」

そこで目をつけたのが箸。バーベキューなどでは多くの割り箸が使われ、廃棄されています。

割り箸は森林資源を消費するだけでなく、焼却することでもCO2を発生させてしまいます。長く使い続けることができる箸があればこうした問題が少しでも減らすことができるのではないかと思ったのです。

しまいっぱなしで、いつのまにか、カビが発生！

アウトドアを始めたころは木の箸を使っていましたが、使っているうちに傷んできて結局買い換えることになりました。

また、アウトドアでは洗った後にしっかりと乾かすことができないことも多く、湿った状態で保管するとカビが発生してしまいました。

こういったことからたどり着いたのが軽量で強度が高いチタンで箸を作ることでした。

キャンパーのための箸を検討した際に選んだのがチタン素材でした。

チタンは軽いうえに高い強度を誇る金属です。

チタン製の箸なら、水がないアウトドアでも汚れを拭き取ることができるので自然に対してもローインパクト。

水分を吸収しないので常に清潔な状態を保つことができます。

チタンには混ざっている成分により色々な種類の合金があります。「チタン箸 01」に選んだのはグレード4の純チタンです。

不純物の少ない純チタンは、金属に弱い肌の方も比較的使うことができ、医療用の金属としても使用されるほど。

金属イオンが出ないので、金属臭ほとんどなく、食べ物の味移りもしにくい素材です。

錆も発生しにくく、熱伝導率が低いので、熱いものを掴んでも箸が熱くなりにくいなど、アウトドア用の箸にピッタリの特性を持っています。

4種類のグレードがある純チタンの中で「チタン箸 01」に採用されているのは、最も強度が高いグレード4。

箸に強度は関係ないのでは？ と思われるかもしれません。

しかし硬いものを掴んだり、箸で食材を切ったりする時に強度が弱いと力が逃げてしまって使いにくいのです。

アウトドア用の箸は、家庭で使うものに比べて大きな力がかかる可能性があります。

移動中、バッグの中では他の荷物に押されて曲げる力がかかることも多く、凸凹した地面に落として踏みつけたら、ヤワな箸は曲がったり折れてしまうかもしれません。

そして壊れた箸はゴミとなってしまうのです。

ゴミを減らすという目的を確実に達成する為には、簡単に変形することがない強度が必要でした。

形状や材質などを吟味した結果「チタン箸 01」は、男の人が力を入れて曲げようとしても、びくともしないほど頑強な箸になったのです。

水分を吸収することのない金属、純チタン製ですので、洗った後も乾燥させることを気にせず収納することができます。

キャンプから帰った後、うっかりしまいっぱなしでも心配ありません。

濡れた布巾やアルコール不織布でふき取れば、使用後のお手入れも簡単。

アウトドアにもってこいの素材です。

純チタンだから、箸に香りが着いたりタレが染み込むことがありません。

サッと拭けば箸一善でどんな料理にも対応！アウトドアにピッタリの素材です！

断面の形状は四角。アウトドアではテーブルを平坦な場所にセットできないこともあります。四角い箸は丸い箸と違って、テープルの上で転がったりしません。

角を丸めて、手に持った時のフィット感も向上させています。

人気の高いアルミ製の飯盒メスティン（smallサイズ）の中にスッポリと収まる165㎜サイズです。

アウトドアの調理アイテムとしてメスティンを愛用している人は多いと思いますが、こうしてメスティンの中に入れておけば紛失することなく、探し回ることもなくなります。

「チタン箸 01」の高強度を実現した秘密は材料と加工方法にあります。

軽さよりも強度を重視し、敢えて中空構造とせず、純チタンの丸棒を削り出しで加工しているのです。

日本製の材料を使用し、医療器具などを製造している日本国内の工場で加工しているのは、品質を重視しているため。

形状を決定するまでには、様々な太さ、長さ、断面形状の箸を木で作ってテストを繰り返しました。

肉や魚を掴んだり刺したりするだけでなく、柔らかいスイーツを切って食べてみるなど、様々なシチュエーションで使いやすい形状を追求。

先細りの形状にしていないのは、ある程度の太さがあった方が食べ物をしっかり掴みやすいという考えから。

箸の先端に滑り止めの溝は入っていませんが、表面にはサンドブラスト処理による小さな凸凹が無数にあって滑りにくくなっていて、溝のないプレーンなデザインでも滑りやすい食材をしっかりとホールドすることができます。

アウトドア用アイテムには携帯性も求められます。

箸の場合、分割式にするという選択肢もありますが、強度が下がってしまうので「チタン箸 01」では最初から一体式にすることを決めていました。

そのうえで使いやすさと携帯性のバランスを考慮し、一般的な箸よりも少し短めな寸法になっています。

チタンの丸棒は旋盤を使用し、職人によってカットされてから、コンピューター制御のマシニングセンターで四角断面にされ、面取り（角部に丸みをつける行程）と紐を通す穴開け作業が行われます。

細いチタンの棒は、加工スピードを間違えると反り返ってしまうので、機械の動く速さも綿密に調整されました。

箸には贅沢過ぎるほどの材料と加工方法かもしれません。しかしこれには「最も良いと思える製品を世に送り出したい」という想いが込められているのです。

箸の後ろには紐を通す穴が開けられているので、付属の紐を使ってキーホルダーにぶら下げることもできます。強度のある赤い紐はPASTIME のブランドカラーで情熱を表しています。

ずっと使い続けることができる箸。目指したのは捨てない箸です。

・紐通し穴でぶら下げて身に付ける
・四角い形状で転がらない、落とさない
・165mmで収納の指定席を作る

デザインに込められた、ずっと使い続けるための工夫。

一生モノのアウトドアアイテムを目指して開発された「チタン箸 01」。

その使い勝手、携帯性、タフネスさ、耐久性をキャンプやバーベキューで是非確かめてみてください。

家族揃ってキャンプやバーベキューなどを楽しんでいた自分が使いやすく、所有する喜びが感じられるアイテムが欲しいと考え、色々な市販品を探したり、改良したりするようになりました。

しかしすでに存在する商品ではどうしても満足できず、自らが欲しいと思うような商品の開発と販売をすることを決意。2021年にPASTIME合同会社を立ち上げ、「チタン箸01」の開発に着手しました。

独自性と使い勝手、衛生面に配慮した製品を作り出す為に多くのテストピースを作って検討を重ねて寸法や材質を決め、品質管理を確実に行う為、生産コストの安い海外ではなく、国内の医療品メーカーで製造する方法を選びました。

01と名付けられたのは、これから多くのアウトドアグッズを開発していこうという決意の現れ。すでに次の商品の構想もまとまり、試作品の製造にとりかかるところです。

環境に配慮し、タフで機能性に優れた商品をこれからも世に送り出していく予定です。

長さ：165mm

重量：各15グラム。一膳で30グラム

PASTIME合同会社
具志堅真一

私がキャンプの世界に足を踏み入れたのは、家族で楽しむことができる趣味を探したからでした。

慣れてくると道具にもこだわるようになり、色々なアイテムを試したりしながら休日をアウトドアでのんびり過ごしていました。

しかし、キャンプをするようになるとゴミが色々な場所で問題になっていることが分かってきました。アウトドアでの趣味を楽しむことができるのは自然があってこそ。

自然を守るために何が出来るか考えて、一番簡単にできるのが物を捨てない事だと考えました。

このような考えから「チタン箸 01」の構想がスタートしました。

長く使い続けることができる頑丈さ、飽きの来ないデザイン、贅沢な材質、医療器具を作っている工場による精密な加工など、一切の妥協を排した逸品になっています。

PASTIMEでは、これからもアウトドアライフを充実させるアイテムを開発していきたいと考えています。