捨てられてしまう野菜や植物から、セルロースという食物繊維を取り出し、プラスチックの代替品となる原料をつくっています。

独自の技術を活かして、地球の大切な資源の有効活用することで、世界で問題になっている二酸化炭素の削減などの環境問題の解決に繋がるよう、地球にやさしいものづくりを行っています。

今回は、日常使いやアウトドアなどで使えるカトラリーを竹の端材のセルロースで、インテリアやグランピングのアクセントなどにも使える植木鉢をトマトの葉っぱのセルロースから作りました。

皆さんの身近からサステナブルなアイテムをぜひ取り入れてみてください。

セルロースとは、植物の主な成分の一つで食物繊維の一種です。

野菜などの植物によってさまざまな特徴があり、原料の特性を活かしたものづくりにつながるよう、トレ食では原料ごとに研究を日々行っております。

プラスチック樹脂に、竹とトマト葉のセルロースを51％以上混ぜ込むことに成功し、植物性でありながら、軽量で強度を兼ね備えたバイオマス素材が完成しました。

この新しい植物性の素材をみなさんに使用していただき、セルロースの未来への可能性を感じていただけたら幸いです。

放置竹林などの竹のセルロースを、カトラリーとコップに

現在ではSDGsの観点から、様々な竹製品が多くありますが、トレ食の竹セルロース製品はプラスチック樹脂と配合することで、通常の竹製品より頑丈で、繰り返し利用が出来ます。

口当たりも滑らかなので、普段のお食事と変わりなくお使いいただけます。

軽量であることから、アウトドアシーンでの利用にもおすすめです。

再利用が難しいトマトの葉や茎を、植木鉢（プランター）に

トマトの葉や茎からできた植木鉢、

植物から作られたもので植物を育て、地球を循環させていく。

まさに理想の形の第一歩ではないでしょうか？

将来的にはトマトの葉や茎で、トマト栽培に使用するプラスチック製品などにも利用が出来るように、取り組んでいきます。

【日常の普段使いに】

植物由来の自然なアイテムは普段の生活によく馴染みます。

素材本来のナチュラルな風合いで、お食事シーンを引き立たせます。

自然に優しいということだけでなく、形や使いやすさにもこだわりました。

スプーンやフォークは滑らかで適度な厚みがあり、口に運びやすく持ちやすく設計されています。

特にスプーンは丼ぶりもや卵かけご飯などに最適です。

お箸はやや太さがあり、男性でも女性でも丁度よく使える形となっております。

トマト葉のセルロースで出来た植木鉢は、育苗用の鉢がついている３号の植物がポンっと入る仕様になっており、最近人気のある観葉植物などに最適です。（2号は少し余裕をもって入れることができます）

受け皿は持ちやすい形状になっており、持ち上げて水やりをしたり、移動も簡単です。

丸みのあるフォルムに温もりを感じ、お部屋にやさしい空間が広がります。

しずく型の受け皿はお水が捨てやすく、こだわりの形になります。

小物入れプレートやコースターなどにも使用できるオシャレな形になっており、自然由来ならではの質感をお楽しみいただけます。

室内でもお庭やグランピングなどでも自然に馴染み、お気軽にご使用いただけます。

【アウトドア使いに】

軽量で強度のある竹セルロースのカトラリーやコップ、植木鉢は、身軽で行きたいアウトドアシーンにもピッタリです。

スプーンとフォークが対になっている【スポーク】は、通常のアウトドア用スポークと比べて柄を長くしており、両側を使用しても手が汚れにくい仕様になっております。

軽量で1本で済むので、特にアウトドアにおすすめです。

洗いやすく乾きやすいので、片付けに時間もかからず、帰りの準備も楽になります。

植木鉢はフォトジェニックなアイテムとして、自然の中で美しく映えます。

グランピングやキャンプなどのシーンで、自然と一体になることを感じながらを、アウトドアを彩ることが出来ます。

自然素材の美しさと、アウトドアライフの楽しさを両立させて、自然との調和を大切にします。

植物由来のカトラリーでより自然との一体感を感じてみてはいかがでしょうか。

【大切な人への贈り物に】

環境への配慮と、ナチュラルで優しい風合いが調和する、持続可能なライフスタイルを叶える特別な贈り物としても最適です。

セルロースの未来への可能性が詰まった贈り物になります。

※当社でのラッピングは行っておりませんのでご注意ください。

【SDGsを学ぶきっかけに】

生活に身近なものからサステナブル製品を取り入れることで、地球環境やSDGsに意識を向け、学んでいく良いきっかけになります。

世界中で毎日のくらいのの資源が捨てられ、廃材がどのように再生されていくか、新しい形へ生まれ変わっていくかなど、地球の未来へ繋がる学習ができます。

子供たちとも共有することで、環境への思いやりが芽生えたり、将来のことを考えたり、楽しく環境教育が始められます。

【素材のナチュラルな風合い】

化学薬品を出来るだけ使わないことをモットーにしておりますので、着色料などを使用しておりません。

原料である竹と、トマトの葉による自然な色や模様、風合いをお楽しみいただけます。

※自然由来になりますので、一つ一つ模様の出方や色合いが異なります。

【軽量かつ耐久性がある】

竹やトマト葉のセルロースを配合した製品は、軽量で扱いやすく、耐久性もあります。

スプーン・フォーク・箸・スポーク・コップ・植木鉢、全て2人分用意しても500mlのペットボトル１本分よりも軽く、気軽に持ち運べます。

普段の日常使いや、アウトドアでの使用など幅広いシーンで活躍させていただけます。

【環境問題の解決につながる】

竹について

たけのこ栽培や割り箸などの竹製品のために人工的に植えた竹林が、近年では竹製品が使われるシーンが減ったことや、持ち主の高齢化などの理由から、管理されずに放置されてしまっている竹林が多く存在します。⁡

竹は樹木と違い、浅く根をはることから、雨が降ると竹林ごと斜面から滑り落ちてしまう危険性があり、更に竹を放置すると、どんどん広がってしまう事から、山の広い範囲で土砂災害が起こる可能性があります。

放置竹林の竹や、竹製品を作る際にでた端材などを竹のセルロースをプラスチック製品の代わりとして利用をすることで、環境問題の解決につながり、資源もムダにすることなく有効活用ができます。

トレ食が仕入れている竹林の様子。

竹の灯篭を作る際に出た端材を仕入れております。

竹から抽出したセルロースで、カトラリーやコップなどのプラスチック代替品の他、ストローなども製造しております。

竹は適度に強度があり、使い勝手の良い原料となります。

トマトの葉について

トマトの葉と聞いてどのような葉っぱであるかイメージ出来ますか？

世界中で食べられているトマトですが、消費者はあまり見る機会がないトマトの葉や茎は食べられず捨てられてしまう部分になります。

ハウス栽培のトマトの葉や茎は毎日大量に廃棄されており数千ｔになると言われています。

トマトの実も規格外のものやケチャップなどの製造で出た種や皮など、大量に廃棄されています。

葉や茎は再利用も難しく、廃棄に困っている農家も多いと伺い、トレ食にて買い取りセルロース抽出の研究を始めることになりました。

研究を進めると、トマトの葉のセルロースを配合したバイオマス原料は、野菜の中でも丈夫で実用的であることがわかりました。

植物性のプラスチックの代替品にすることで、トマトの葉や茎の廃棄を減らし、未利用資源の有効活用を実現しています。

トマトの葉や茎は、セルロースの他にも、バイオエタノールなどのバイオマスエネルギーの原料としても注目されています。

トレ食ではトマトの規格外の実や皮などは、セルロースを抽出後に再生紙に配合し、名刺として販売しております。⁡

お箸（竹セルロース）

仕様

全長：約21.8㎝、厚み・幅：(持ち手先端)約0.7㎝、(先端)約0.2mm、重さ：約14ｇ(一膳分)

スプーン（竹セルロース）

仕様

全長：約18.8㎝、幅：最大約3.8㎝、厚み：(先端)約0.1㎝、(持ち手)約0.6mm、重さ：約15ｇ

フォーク（竹セルロース）

仕様

全長：約18.8㎝、幅：最大約3.2㎝、厚み：(先端)約0.1㎝、(持ち手)約0.6mm、重さ：約12ｇ

スポーク（竹セルロース）

仕様

全長：約22.3㎝、幅：(スプーン)最大約3.6㎝、(フォーク)最大約3㎝、厚み：中央約0.45㎝、(スプーン・フォーク先端)約0.1㎝、重さ：約13ｇ

コップ（竹セルロース）

仕様

全長：約9.8㎝、直径：(口縁)約8.5㎝、(底辺)約6.4㎝、厚み：約2.5mm、重さ：約76ｇ

プランター／植木鉢（トマト葉セルロース）

仕様

※3号鉢がポンっと入る大きさです

本体：直径約9cm、高さ約9.5cm、重さ約54g

受け皿：縦約11.4cm 、横約9.8cn、高さ約1.5cm、重さ約17g

トレ食株式会社は2018年に設立。

協力会社と連携して、加水分解・酵素分解・乳酸菌分解の3つのコア技術を組み合わせることにより、細かい成分までの分解ができる装置を独自に開発しました。

この装置により、今まで難しいとされてきた、セルロース・ミネラル・タンパク質・炭水化物などの各成分ごとへの分解、抽出が可能になりました。

廃棄されてしまう野菜や未利用の植物などから、食物繊維である「セルロース」を抽出して、プラスチック樹脂や再生紙などと配合することで、植物性のセルロースという新しい原料が日用品に活用できるようになりました。

世界中でSDGsへの取り組みが進み、植物性製品も多く見られるようになりましたが、製造コストが高くつくため、値段も高価なものが多く、あまり実用的ではないのが現実です。

トレ食の連続式処理試作機により、セルロースをラボレベルでの分離抽出条件をそのままに低コストに抑えられるため、植物性の新素材を安く作ることが可能です。

販売価格を抑えられるため、生活にも取り入れやすく、日常生活から環境への取り組みが始められます。

セルロース以外に分解された成分についても、動物や魚の飼料、肥料、バイオエタノールなどに活用できるように研究を進めております。

当社の沖村社長は廃棄植物や未利用資源を有効活用するというSDGsへ繋がる取り組みで、福島県内の起業家を表彰する「ふくしまベンチャーアワード2022」で最優秀賞を受賞しました。

みなさんのご期待をいただき、今回当社で初めてプラスチック製品の代替品として、日常で使えるセルロース製品が完成しましたので、お披露目の場として掲載させていただきました。

このプロジェクトで皆さんに、未来へつながるセルロースの可能性を手に取って感じていただければ幸いです。

目標 No.12　【つくる責任・つかう責任】

世界で生産されたプラスチックは83億ｔを超え、63億トンがごみとして捨てられます。

そのうち回収されたプラスチックごみの79％は埋め立てされるか、海へ捨てられています。

毎年約800万ｔのプラスチックごみが海に流出していると言われており、このままでは2050年には海の魚よりも、プラスチックが多くなると予想されます。

石油から作られるプラスチックは、製造する際やごみとして焼却される過程で、二酸化炭素を大量に発生させることから、地球温暖化の問題にも繋がっています。

日本人のプラごみ廃棄量は世界で第2位とされており、日本でも2022年4月から「プラスチック資源循環促進法」という、プラスチックの設計・製造・販売・回収・リサイクルなど全体の流れを、事業者や自治体、消費者が連携しながら、地球にやさしい循環型経済（サーキュラーエコノミー）を進める法律が施行されました。

【つくる責任、つかう責任】の目標は、製品のライフサイクル全体にわたる責任を指し、その考え方を実践することで、資源の廃棄を抑えて効率的に利用し、環境への負担を減らす重要な目標となります。

トレ食の取り組みは、この目標の達成に向けて積極的に取り組んでいます。

元々廃棄される予定であった、竹の端材や、トマトの葉を農家などから買い取り、再利用することで循環型社会と持続可能なものづくりに貢献しています。

天然由来の成分を使用し、合成成分や化学物質を使わないことで、環境への影響を抑えています。

セルロース製品を通じて、消費者に持続可能な消費と生産に関する意識を高めてもらい、地球のこれからの未来に責任ある消費を促進しています。

会社の設立メンバーが全員地方出身者ということもあり、福島県の復興のためにも事業を成功させようという想いで、 南相馬市の廃工場を借りて、開発や生産の拠点にしています。

福島県内の農家などから植物の廃材を購入したり、地域での雇用を促進することで、第一次産業の応援や持続可能な社会づくりを目指しています。

将来的には捨てられてしまう食材から別の食品を作るだけではなく、食べられないものを分解して食べられる部分を抽出し、食料として利用することが期待されます。

セルロース技術は事業者のコスト削減や、日本全体の食品ロス問題の解決に繋がる糸口となり、石油資源の節約、プラスチックの削減、未利用資源の再生利用などを通じて、持続可能な社会へ確実な一歩を踏み出します。

セルロースがプラスチックの代替品や、脱炭素社会への貢献など、様々な分野で活用できるという取り組みを南相馬市から発信し、活動することで、福島県の復興や地域の活性化を応援しています。

また、トレ食は地球の未来のために、植物性のセルロース製品が生活の一部として世界中で使われるようになることを目標としています。

セルロースを生活に取り入れることで、自然との調和を大切にし自然と共に暮らすという新しい生活をご提案いたします。