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京都から世界へ 甘納豆屋4代目が本場イタリアの配合理論で作る"種"のジェラート

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ストーリー

  1. 本場イタリアの配合理論に学び、牛乳ではなく"種"を使った植物性の新しいジェラート
  2. 「甘納豆を世界へ」。京大農学修士の甘納豆屋4代目の新たな挑戦 "第二弾"
  3. 甘納豆の副産物、種の個性を移した「シロップ」を活用した、アップサイクルの取り組み

甘納豆屋がジェラートに挑戦!

京都で創業97年の甘納豆専門店「斗六屋」発、古くて新しいタイムレスな"種"の菓子ブランド「SHUKA(シュカ)」より、"種"を感じるジェラートが誕生しました。 牛乳の代わりに"種"を用いた新しい植物性ジェラートです。

プロダクト

Makuake限定で先行販売


SHUKAの定番ラインナップには、日本伝統の砂糖漬けである甘納豆において一般的である""に加え、海外の"ナッツ"も取り入れました。日本のみならず世界中の方々に愛される存在でありたいという想いからです。

今回のジェラートでは、それぞれの"種"そのもの、及びその"種のシロップ"を使ったフレイバーをご用意致しました。


<定番6種類(ナッツ3種・豆3種)>

1、カカオ

京都のクラフトチョコレート「dari K」のインドネシア産カカオ豆のみを使用。程よい酸味を残しつつ、有機ココナッツシュガーでフルーティーで深みのある味わいに。薫り高いカカオニブで食感にもアクセントを加えた一品。

原材料:豆乳(京都府製造)、有機ココナッツシュガー、カカオマス、ココアパウダー、カカオニブ、ぶどう糖、粉あめ、こんにゃく粉(一部に大豆を含む)

2、ピスタチオ

一大産地であるイラン産の中でも希少なスーパーグリーンと呼ばれるピスタチオのみを使用。濃厚な味わいの中にある爽やかさも特徴。 その名の通り、鮮やかな緑色が目を惹く一品。

原材料:豆乳(京都府製造)、砂糖、ピスタチオ、ぶどう糖、粉あめ、こんにゃく粉(一部に大豆を含む)


3、カシューナッツ

インドネシア産カシューナッツを使用。ローストすることで本来の甘さを引き出し、クリーミーさの中に、心地よいナッツの香ばしさが広がる一品。精製されていない原料糖の自然な甘さも特徴です。

原材料:豆乳(京都府製造)、カシューナッツ、原料糖、ぶどう糖、粉あめ、こんにゃく粉(一部に大豆、カシューナッツを含む)

4、斗六豆バニラ

"美人"とも呼ばれる高級菜豆、北海道産の白花豆を使用。優しい味わいの中に、豆本来のホクホクとした質感を残しつつ、芳醇なバニラの香りを添えた定番フレイバー。

原材料:豆乳(京都府製造)、砂糖、斗六豆、ココナッツオイル、ぶどう糖、粉あめ、こんにゃく粉、バニラビーンズ(一部に大豆を含む)

5、瑞穂大納言小豆

京丹波町旧瑞穂地区でのみ栽培される”瑞穂大納言小豆”を使用。なるべく煮汁を切らずに炊き上げることで、滑らかな食感の中に小豆の豊かな風味を閉じ込めました。親しみのある味わいで京都を感じられるフレイバー。

原材料:豆乳(京都府製造)、原料糖、瑞穂大納言小豆、ココナッツオイル、粉あめ、こんにゃく粉(一部に大豆を含む)


6、丹波黒豆

丹波名産の有機黒大豆を使用。濃厚な豆乳ベースの中に風味豊かに炊き上げた黒豆を挽き入れ、大豆本来のうまみやコクを存分に感じられる野趣溢れるフレイバー。

原材料:豆乳(京都府製造)、原料糖、有機丹波黒豆、ぶどう糖、粉あめ、こんにゃく粉(一部に大豆を含む)

SHUKA gelatoへの想い

初めまして。京・甘納豆処 斗六屋4代目、近藤健史と申します。

昨年、古くて新しい種の菓子ブランド「SHUKA」を立ち上げ、コンセプトショップもオープンすることができました。


▼ 第一弾:"京都 老舗和菓子屋から、タイムレスな"種"の菓子ブランド「SHUKA」デビュー!"

https://www.makuake.com/project/torokuya_shuka/

「SHUKA」コンセプトショップ(2022/10オープン)


今回はSHUKAとして新商品、世界中で愛される菓子であるジェラート(アイスクリーム)を"種"で作ることに挑戦しました。 構想から5年を経て実現した私の夢についてお話しさせて下さい。

「世界中の人に甘納豆を食べてもらいたい」

そんな想いから、私は2018年、イタリアへ甘納豆を持って行きました。

しかし、評判は決して良いものではありませんでした。

2018年イタリア・トリノのスローフードイベントにて

では「世界で通じるお菓子ってなんだろう?」

街中にはたくさんのチョコレート、そしてジェラートが。この2つこそイタリアだけでなく、世界中で通じるお菓子でした。

イタリアのチョコレート


イタリアのジェラート

「これらと甘納豆を組合せられないか?」

そうして最初に生まれたのが、チョコレートにヒントを得たカカオ豆を使った"加加阿甘納豆"。ここから"種"という新たな方向性を見出すことができ、新ブランド「SHUKA」立ち上げに至りました。

イタリアから帰国後の2020年に発表した「加加阿甘納豆」

そして、今回はついに、5年の歳月を経て、"ジェラート"に挑戦します。牛乳の代わりに、"種"から生まれた植物性の新たなジャンルのジェラートです。

SHUKA gelatoの3つの特徴

特徴① "種"へのこだわり

SHUKAのジェラートの主役は"種”です。甘納豆専門店として、その原材料である"豆"と"糖"に真剣に向き合ってきました。新ブランド「SHUKA」では豆を"種"と大きく捉え、豆だけでなく、ナッツ類も扱うようになりましたが、素材選びの哲学は変わりません。

斗六屋の代表銘菓である斗六豆(白花豆)


私は自ら畑へ行き、作物はもちろん、生産者のお顔を見てお話をし、自然への敬意を持ち、美味しいものを作ろうとされている方のものを選んでいます(海外にはなかなか行けないので、農園とインターネットを通して繋がったり、現地駐在員の方とお会いしたりしています)。結果的に、上質な種の仕入れにつながります。

北海道の斗六豆生産者の森谷さんと

種の多くには栄養として脂肪分が多く含まれており、植物性のミルクが作られます。脂肪分はジェラートの美味しさの一つであるコクの源であり、重要な要素です。

豆乳の原料である国産品種の大豆

SHUKAでは豆乳をベースにしています。京都は豆腐や湯葉屋さんが多く、上質な豆乳が多くあります。その中でも唯一"南禅寺御用達豆腐"と名乗ることを許された「服部食品」さまの豆乳を使用しています。

南禅寺より“御用達”の名を受けた唯一の豆腐

決めてはその甘みとコク。国産品種のみを使用し、大豆本来の旨みを活かして作る豆乳。さらに、一般的に用いられることの多い消泡剤も使わないシンプルさへのこだわり。ジェラートでは適度に空気を含むことで軽やかさを出すため、消泡剤不使用も重要なポイントです。

搾りたての豆乳を試飲。工場内は大豆のふくよかで甘い香りで満ちていた

服部食品4代目の西島さんと

<加工方法へのこだわり>

SHUKAのブランドコンセプト「自然の恵みに手を添える」の元、種の個性を活かす加工方法に気をつけました。

例えば、豆は煮汁をあまり切らずに炊き、皮ごと使うことで風味をより感じれるようにしたり、通常は滑らかにペーストするナッツ類も、あえて粗挽きにすることでより素材の味・香りが口の中で広がるようにしています。

種の個性を活かすため、あえて粗挽きに

かつ、一般にアイスに用いられる乳化剤・安定剤などの食品添加物は一切使用せず、種に本来含まれる乳化作用を活かしたり、自然な素材で置き換えています。

特徴②:本場イタリアの配合理論から生まれるテクスチャー

ジェラートの美味しさを決める重要な要素がテクスチャー(質感・なめらかさ)です。

イタリアのコンテストでは、審査員はまずスプーンですくってテクスチャーを見ます。
この時点で失格になり、試食へ進めないことも多々あるほど、重要視されています。
つまりテクスチャーが良くないと、本場ではジェラートとして認められないということです。

イタリアのコンテストで入賞したジェラートのテクスチャー

テクスチャーを作るために重要なのが、配合であり、その裏側にある理論です。

多くの牛乳不使用アイスには、素材へのこだわりはあるが、この理論が足りないことが、本場イタリアンジェラートとの違いを生んでいる原因だったと分かりました。

ジェラートの配合例

例えば、まずミックスと呼ばれる液体を作るのですが、一般には水60%、糖20%、脂肪分5~10%、その他固形分が5%ほど。そこに空気が全体の20~30%ほど入ることでジェラートの構造が作られています。

ここまでは教科書にも載っているような基本なのですが、さらなる奥深さを私は、石川県にあるマルガージェラートで学びました。ジェラート世界チャンピオンが代表を務める有名店です。

憧れのジェラート店修行当時の4代目(2021/8)

斗六屋を1ヶ月ほど休業し、住み込みで修行させて頂きました。

そこで特に教わったのは、テクスチャーを作る上での""の重要性です。美味しさの一つである甘みを出すのはもちろんですが、なめらかさにも大きく関わります。


ジェラート(アイスクリーム)の構造図

なめらかさには氷結晶のサイズが影響します。氷結晶が大きいとザラザラした食感になり、細かいとなめらかになります。

糖は水を抱き込みやすく、氷結晶を小さくする働きがあります。この糖の性質の強さは、糖の種類によって異なります。一流のジェラート職人は、いくつかの糖を組み合わせることで、理想のテクスチャーを生み出していたのです。

ジェラート世界チャンピオン主催の講習会修了書

SHUKAでは元々、種の個性に合わせて4種類の糖(白砂糖、原料糖、和三盆、ココナッツシュガー)を使用しており、ジェラートではさらに2種類(ぶどう糖、粉あめ)を使い、組み合わせた配合にしています。

また実は私は家業に入る前、学者を志し、京都大学大学院で脂肪に関わる研究をしていました。脂肪はジェラートの要素の一つであり、またこの時の研究手法や数値の分析、化学の知識は、ジェラートの配合を考えるのに大いに生かされています。

京都大学大学院の研究室にて(2013)

大学院生時代に研究していた脂肪球(Lipid droplet)自身の修士論文より(2014)

これらのことから、甘納豆専門店「斗六屋」・「SHUKA」として向き合ってきた"種"と"糖"、大学院で研究をしてきた"脂肪"本場イタリアンジェラートの配合理論、全てが組み合わさり、"種"を使ったオリジナルのジェラートが誕生しました。

理想のジェラートを求めて配合の研究

脂肪に関わる論文

特徴③:甘納豆の副産物であるシロップをアップサイクル


甘納豆は砂糖漬けという古来の食品保存技術で作られますが、副産物としてシロップができます。SHUKAでは種の個性に合わせて、糖の種類をセレクトするなど、砂糖選びにもこだわっており、種のエキス分を含んだオリジナルシロップができます。

しかし、加熱で風味が変わっていってしまうため、何度も使うことはできず、廃棄することもありました。

何かに活かせないかと、水羊羹を作ったり、地元のミックスジュース屋さんとコラボしたジュースを作ったりアップサイクルに取り組んできましたが、根本的な解決には至っていませんでした。

 ミックスジュース専門店「CORNER MIX」とコラボしたSHUKA MIX -ピスタチオソイミックス-”

今回のジェラートでは、このシロップを活用できる配合を考え、配合全体の約20%相当をアップサイクルすることに成功しました。種のエキス分が加わることで、さらに"種"を感じる「SHUKA gelato」が出来上がります。

出来上がった"種のジェラート"

リターンについて

下記4種類をご用意致しました。SHUKA gelatoと、定番のSHUKA(砂糖漬け)とのセットもご用意しております。

【リターン内容】
①SHUKA gelato6入※SHUKAボックスレス1袋付

②SHUKA gelato12入(全6種各2ケ)

③SHUKA gelato6入+SHUKA定番6種セット※SHUKAボックスレス1袋付

④SHUKA gelato12入+SHUKA定番6種セット

【商品仕様】
<SHUKA gelato>

内容量:1カップ当たり100ml
保存方法:要冷凍(-18℃以下)
※氷菓につき賞味期限はございませんが、乳化剤・安定剤不使用のためパサつきやすく、お早めにお召し上がり下さい。

※お召し上がりの際、室温に少し出し、全体をスプーンで練り上げて頂くと、よりなめらかな食感をお愉しみいただけます。

※全て冷凍便になります(専用ギフトボックスにてお届け)。


<SHUKAボックスレス(Mix Okonomi)>
※gelato 6入に、1袋おまけで付きます(専用ギフトボックスに同梱)。

・内容量:80g

・日持ち(賞味期限):30日
・サイズ:20×12×2cm

<原材料>
瑞穂大納言小豆(京都府産)、ピスタチオ(イラン産)、カシューナッツ(インドネシア産)、原料糖、砂糖、和三盆(一部にカシューナッツを含む)


<SHUKA(定番6種セット)>

・内容:定番6種各1箱入※常温にて別送になります(ポスト便)。

・サイズ:31 × 23 × 2.5cm

・日持ち(賞味期限):30日

<原材料>

1、カカオ:カカオ豆(インドネシア産)、有機ココナッツシュガー
2、ピスタチオ:ピスタチオ(イラン産)、砂糖、和三盆

3、カシューナッツ:カシューナッツ(インドネシア産)、原料糖、和三盆(一部にカシューナッツを含む)

4、斗六豆:白花豆(北海道産)、砂糖、和三盆

5、瑞穂大納言小豆:瑞穂大納言小豆(京都府産)、原料糖、和三盆

6、丹波黒豆:有機丹波黒豆(兵庫県産)、原料糖、和三盆 (一部に大豆を含む)

※種感を残す為、歯応えがございます。

※表面が白くなるのは砂糖が結晶化したもので、品質には問題ございません。

※詳細は各リターンページをご確認ください。

スケジュール

2023年6月22日:プロジェクトスタート

2023年7月20日18:00 :プロジェクト終了
→順次発送

2023年7月下旬〜8月上旬:発送完了

→店頭・オンラインショップにて販売スタート

 SHUKA gelato 誕生ストーリー

なぜ甘納豆屋がジェラートに至ったか。その物語をお話します。

私は2016年、26才で家業の甘納豆専門店「斗六屋」に入りました。

創業当時の版画の引き札(現在のショップカードに相当)

ただ、甘納豆業界は、廃業が相次いでおり、市場は縮小傾向にありました。

富士経済 2008〜2020年 食品マーケティング便覧より


主要な原因は、若い人が食べないこと。実際、お客様のほとんどは60代以上でした。若い人にとっては、ご年配のお菓子というイメージがとても強く、縁遠いものでした。

「どうしたらこのイメージを変え、若い人に興味を持ってもらえるだろう?」

まずは接点を作ろうと地元のマルシェなどへ新しく出たりし始めました。

地元のマルシェへ出店(2016〜2017年)

その中でふと、「海外で認められたらきっかけになるのでは」と思いつきました。

そして2018年、イタリアで開催されたスローフードの世界大会に甘納豆を出品しました。スローフードは各土地に根差した食文化を大切にしようという草の根運動です。本部がイタリアにあり、2年に一度、世界中の人が集まるイベントが開催されていました。

2018年イタリアのスローフードイベントにて甘納豆を出品


ただ現地での反応はイマイチでした。わかってはいたことですが、豆を甘くするという文化は日本独特で、受け入れられにくいものでした。ただ、豆は植物性でアレルギーも少ないことから、世界中の人が食べるポテンシャルを持っていることは改めて確認できました。

「世界中の人に甘納豆を食べてもらいたい」そう強く思いました。


では「世界中の人々が食べているお菓子ってなんだろう?」

自由時間に街を歩いていると、たくさんのチョコレートジェラート(アイスクリーム)が。この2つがまさにイタリアだけでなく、世界中で愛されているお菓子でした。

「これらと甘納豆を組合せられないか?」

そんな思いから、帰国後、まずはチョコレートにヒントを得て、2020年、地元のクラフトチョコレート「dari K」協力の元、2年の開発期間を経て、原材料であるカカオ豆を使った甘納豆を発表しました。これはカカオ豆=チョコレートという常識にとらわれない、新しいお菓子でした。

イタリアから帰国2年後の2020年に発表した「加加阿甘納豆」

ただ、新商品をつくるだけでは甘納豆のイメージを変えるのは難しい。もっと根本的に変える必要があると思い至り、工芸のブランディングで有名な中川政七商店コンサルティングの元、2022年、新ブランド「SHUKA」が生まれました。

2022年に立ち上げた古くて新しい"種"の菓子ブランド「SHUKA」

ただこの時も「いつかジェラートをしたい」と思っていました。現地で食べたジェラートが美味しくて、帰国後もよくお店をめぐって食べていました。

ただ困ったことがありました。それは、自分が体質的に牛乳でお腹を壊してしまうこと。食べた時は美味しくて幸せなのに、後で後悔する。日本人には多いそうです。

そんな人のために牛乳不使用のアイスがあります。色々と食べてきましたが、あのイタリアで食べたジェラートの美味しさを自分が感じるものはありませんでした。

「じゃあ自分で作れないか」と思いました。でも私は甘納豆しか作ったことがなく、ジェラートはもちろん素人です。

ジェラートをつくるにはいくつかの壁がありました。具体的には資金面、衛生面、ノウハウの3つです。

導入したイタリアの老舗メーカー、カタブリガ社のジェラートマシン

ジェラート製造には、専用の設備が必須なのですが、それらを揃えるにはまず数百万円が必要です。

また、アイスクリーム製造許可も必要です。生もののため、通常の菓子製造許可より基準が厳しく、当時の老朽化した工房では到底基準をクリアできませんでした。別で工房を新設する必要がありましたが、さらに莫大な費用がかかります。

2018年当時の工場

そして、根本的にジェラートを作ったことがない、ノウハウが全くない、ということです。
これらの課題を全て乗り越え、今日に至りました。どうやって乗り越えたのか?


まず、設備・新工房の資金に関しては、新型コロナウィルス感染症のため設けられた大型の補助金に採択されました。またコロナ禍の2020年に事業承継をしたことも重なり、様々な融資制度などを活用することができました。

そのおかげで、SHUKAのコンセプトショップ新築時に、ジェラート工房も併設することができました。

SHUKAコンセプトショップ併設のジェラート工房(2022)

製造ノウハウに関しては、まず本を買って読んでみたのですが、そこで知ったのはジェラートには理論があるということ。ジェラートは大きく4つの成分、脂肪分、水分、糖分、空気から成るのですが、それぞれのバランスがある程度決まっており、それを守らないとジェラートにはならないということでした。

ジェラート配合表の例

各成分の数字が並んだ表があり、それを見た時、「自分にもできるかもしれない」と直感しました。なぜなら、私は家業に入る前、大学院で研究をしていたからです。

小さな頃から生き物が好きだった私は学者を志し、憧れの京都大学大学院に進学し、微生物を研究していました。研究では、0.01%の単位で試薬を配合したり、表にまとめて数値の分析をしたりを毎日のようにしていました。

大学院生時代に研究していた脂肪球(自身の修士論文より)

さらにその時の研究テーマが、脂肪に関わるものだったんです。脂肪は細胞内では「脂肪球」という形で保存されているのですが、ジェラートの本を見た時、数年ぶりにその脂肪球の絵を見て驚きました!「ジェラートは作ったことがないけれど、研究はやってきた。この知識や脂肪分などの成分の化学知識は美味しいジェラートをつくる役に立つはずだ」と思いました。

【イタリアンジェラートの配合理論】

とはいえ、ジェラート経験ゼロの私。でもジェラートを作ってみたい。ジェラート店で働いてみたいと思うようになりました。


あの現地のイタリアの人たち、世界の人たちにも美味しいと思ってもらえるものを作りたい!そのためには、世界に通じる味を知っている、世界チャンピオンの元で学びたいと、イタリアに行くつもりでしたが、世界チャンピオンは日本にいることが分かりました。

そのお店、石川県にあるマルガージェラートへ行きました。サーブされたジェラートは、口に入れると牛乳のコクや風味が広がって、それでいてさっぱりとしたキレもあり。一口、また一口とあっという間に完食してしまいました。

訪れたジェラートショップのショーケース


ご家族を中心に経営されているお店でした。工房は真ん中の通路を挟んで設備が並んでおり、2人くらいが並んで作業できる程度の広さでした。「規模は関係なく、世界に通じる味は作れるんだ」と実感しました。

ジェラートへの興味で色々な質問をしました。全てに熱く答えてくださり、結果2時間くらいそのまま話していました。ジェラートへの愛の深さを感じ、ここでジェラート作りのノウハウ技術はもちろん、その心を学びたいと修行のお願いをしました。 

少し時間をくださいとのことでその時は帰りましたが、後日受け入れokの連絡を頂き、2021年の夏、私は憧れのジェラート店で働かせてもらえることに。すぐ近くにマンスリーマンションを借り、修行に集中するため、家業の甘納豆屋は1ヶ月以上の休業を決めました。

憧れのジェラート店にて修行(2021/8)

お店で出されているのは、当然本場イタリアで認められたジェラート。


よくおっしゃっていたことが「ジェラートは科学だ」ということ。特にテクスチャー(食感・質感)を大切にされており、それを生み出すのは科学であり、緻密で繊細な配合理論でした。

ジェラート(アイスクリーム)の構造図

ジェラートは大きく4つの成分、水・脂肪・糖・空気から成っています。例えば、その中でも水と脂肪(油)は通常混じり合わないものですが、これらが混ざった状態を乳化と言い、この状態を安定させることが美味しいジェラートには重要です。

それぞれの働きをする物質を、乳化剤、安定剤と呼びますが、これらの分量が0.1%違うだけで、テクスチャーは大きく変わってしまいます。

教わった配合理論の中でも、特に学びが深かったのが"糖”の働きについてでした。
美味しさに重要な"甘み"はもちろん、テクスチャーにも大きく影響を与えていたのです。

なめらかなテクスチャーは、含まれる氷結晶が小さいことに由来します。糖は水を抱き込むことで、氷結晶を小さくする働きするのですが、この性質の強さは、糖の種類によって大きく異なります。

イタリアンジェラートの職人は、複数の糖を組み合わせることで、理想のテクスチャー生み出していたのです。


営業後、修行先のマンションで作っていたジェラート

修行期間中は、教わったことを忘れないよう、中古のジェラートマシンをマンションの部屋へ持ち込み、帰宅後に試作をしていました。

修行期間後は、SHUKAがスタートし、営業の前後で試作を繰り返しました。

そして、配合理論は本場イタリアンジェラートのものを踏襲しつつ、牛乳を使わない"種"をはじめとする植物性の原材料のみを使った独自の配合を作ってきました。

最も苦労したのは、牛乳と、SHUKA gelatoのベースである豆乳との違いです。
牛乳と比べて豆乳は、水分が多めで脂肪分が少ない傾向にあります。水分が多いと、シャリシャリとしたシャーベット様の仕上がりになりやすく、ジェラートとしては失格です。また脂肪分が少ないと、コクに欠けることから、種の自然なコクを生かすことに気を付けました。

またこれまでのSHUKAシリーズと同様、なるべくシンプルな構成にするため、一般的に用いられる乳化剤・安定剤などの食品添加物は使わず、種や植物原料に本来含まれる乳化作用や安定作用を持つ成分を活かす点も工夫しました。

これまでの甘納豆専門店として向き合ってきた"種""糖"への知見、大学院で脂肪の研究をしていたキャリア、一流のジェラート職人から学んだ本場イタリアンジェラートの配合理論、全てが重なり、この「SHUKA gelato」は生まれました。


私のように牛乳が苦手な方にはもちろん、そうでない方にとっても、"種"の美味しさを感じて頂ける、代替品の枠を超えた新しいジェラートです。

誰もが一緒に、ジェラートを食べる幸せな時間を共有できること、またこの「SHUKA gelato 」を通して、種の魅力を伝え、甘納豆がより身近な存在になることを願っています。

実行者紹介

<斗六屋4代目/近藤健史 略歴>

1990年京都生まれ。

2012-2014 京都大学大学院で微生物の脂肪代謝を研究。

2014-2016 卒業後、関西の老舗菓子店(たねや・クラブハリエ)で2年間勤務。

2016 有限会社斗六屋に入社(家業)。

2018年、イタリアで開催されたスローフードの世界大会”terra madre salone del gusto”に甘納豆を初出品。

2020年、4代目・代表取締役に就任。

京都のクラフトチョコレートベンチャー「Dari K」とコラボレーションし、世界的にも珍しいカカオ豆を使った進化系甘納豆 ”加加阿甘納豆”を発表。

2021年、中川政七商店とリブランディングに着手。

2022年、タイムレスな種の菓子ブランド「SHUKA」を立ち上げ。「自然と人が調和した、美しい世界を伝え残す」をビジョンに掲げる。
2023年、種のジェラート「SHUKA gelato」を発表。

リスク&チャレンジ

・新商品につき、パッケージ、原材料などの仕様が一部変更になる場合がございます。 ・本文中に記載させていただいたスケジュールは、あくまでプロジェクト公開時点の予定です。想定数以上の応援をいただいた場合、配送遅延のおそれがございます。 ・原則として、配送遅延に伴う応援購入のキャンセルはできませんが、リターン配送予定月から6ヵ月を超えた場合には、希望者に限りキャンセルにて対応させていただきます。

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6,000(税込)

<追加>SHUKAジェラート6入※SHUKAボックスレス1袋付き
<追加>SHUKAジェラート6入※SHUKAボックスレス1袋付き

【内容】
・SHUKAジェラート全6種各1ケ※SHUKAボックスレス1袋付 (Mix Okonomi)

<SHUKA gelato>
・全6種各1ケ
・内容量;各100ml
・専用ギフトボックスでお届け※冷凍便になります。

<SHUKAボックスレス>
・種類:Mix Okonomi
・内容量:80g
・賞味期限:30日
※ジェラートと同梱されます。常温解凍してお召し上がりください。

【注意】
冷凍便でのお届けになりますので、お受け取りのほどよろしくお願い致します。

のサポーター

残り

2023年08月末までにお届け予定

8,000(税込)

SHUKAジェラート12入(全6種各2ケ)
SHUKAジェラート12入(全6種各2ケ)

【内容】
<SHUKA gelato>
・全6種各2ケ
・内容量;各100ml
・専用ギフトボックスでお届け※冷凍便になります。

【注意】
冷凍便でのお届けになりますので、お受け取りのほどよろしくお願い致します。

のサポーター

残り

2023年07月末までにお届け予定

12,500(税込)

SHUKAジェラート6入+SHUKA定番6種セット※SHUKAボックスレス1袋付
SHUKAジェラート6入+SHUKA定番6種セット※SHUKAボックスレス1袋付

【内容】
・SHUKAジェラート全6種各1ケ※SHUKAボックスレス1袋付 (Mix Okonomi)
・SHUKA定番6種各1箱

<SHUKA gelato>
・全6種各1ケ
・内容量;各100ml
・専用ギフトボックスでお届け
※冷凍便になります。


<SHUKAボックスレス>
・種類:Mix Okonomi
・内容量:80g
・賞味期限:30日
※ジェラートと同梱されます。常温解凍してお召し上がりください。

<SHUKA>
・種類:定番6種各1箱(カカオ・ピスタチオ・カシューナッツ・斗六豆・瑞穂大納言小豆・丹波黒豆)
・内容量:下記の通り
ナッツ40g(カカオ・ピスタチオ・カシューナッツ)
豆50g(斗六豆・瑞穂大納言小豆・丹波黒豆)
賞味期限:30日

【注意】
・冷凍便でのお届けになりますので、お受け取りのほどよろしくお願い致します。
※SHUKA定番6種セットはポスト便(常温)にて別送になります。

のサポーター

残り

2023年07月末までにお届け予定

15,000(税込)

SHUKAジェラート12入(全6種各2ケ) +SHUKA定番6種セット
SHUKAジェラート12入(全6種各2ケ) +SHUKA定番6種セット

【内容】
・SHUKAジェラート全6種各2ケ
・SHUKA定番6種各1箱

【内容】
・SHUKAジェラート全6種各2ケ
・SHUKA定番6種各1箱

<SHUKA gelato>
・全6種各2ケ
・内容量;各100ml
・専用ギフトボックスでお届け
※冷凍便になります。

<SHUKA>
・種類:定番6種各1箱(カカオ・ピスタチオ・カシューナッツ・斗六豆・瑞穂大納言小豆・丹波黒豆)
・内容量:下記の通り
ナッツ40g(カカオ・ピスタチオ・カシューナッツ)
豆50g(斗六豆・瑞穂大納言小豆・丹波黒豆)
賞味期限:30日

【注意】
・冷凍便でのお届けになりますので、お受け取りのほどよろしくお願い致します。
※SHUKA定番6種セットはポスト便(常温)にて別送になります。

のサポーター

残り

2023年07月末までにお届け予定

5,500(税込)

SHUKAジェラート6入※SHUKAボックスレス1袋付き
SHUKAジェラート6入※SHUKAボックスレス1袋付き

【内容】
・SHUKAジェラート全6種各1ケ※SHUKAボックスレス1袋付 (Mix Okonomi)

<SHUKA gelato>
・全6種各1ケ
・内容量;各100ml
・専用ギフトボックスでお届け※冷凍便になります。

<SHUKAボックスレス>
・種類:Mix Okonomi
・内容量:80g
・賞味期限:30日
※ジェラートと同梱されます。常温解凍してお召し上がりください。

【注意】
冷凍便でのお届けになりますので、お受け取りのほどよろしくお願い致します。

のサポーター

残り

2023年07月末までにお届け予定

「Makuake(マクアケ)」は、実行者の想いを応援購入によって実現するアタラシイものやサービスのプラットフォームです。このページは、 フードカテゴリの 「京都から世界へ 甘納豆屋4代目が本場イタリアの配合理論で作る"種"のジェラート」プロジェクト詳細ページです。

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