『トゥルーノース』（94分、日本・インドネシア合作）

構想から１０年、北朝鮮の政治犯強制収容所に生きる家族を描いた話題の長編アニメ映画『トゥルーノース（原題： TRUE NORTH）』の日本劇場公開が決定いたしました。無実の罪で収監されている約１２万人の命を守るため、作品を通じてより広く世界中の人々に問題提議することを目指しています。

あらすじ

６０年代の帰還事業で日本から北朝鮮に移民した家族の話。平壌で幸せに暮らす朴一家は、父の失踪後、家族全員が突如悪名高き政治犯強制収容所に送還されてしまう。過酷な生存競争の中、主人公ヨハンは次第に純粋で優しい心を失い他者を欺く一方、母と妹は人間性を失わず倫理的に生きようとする。そんなある日、愛する家族を失うことが切掛となり、ヨハンは絶望の縁で「生きる意味」を探究し始める。やがてヨハンの戦いは他の収監者を巻き込み、収容所内で小さな革命の狼煙が上がる。

２０１７年のTEDの公式レジデンシープロジェクトにも選ばれた本作品は、ワールドプレミアでアニメ界の権威のアヌシー国際アニメーション映画祭でも話題となり、北米プレミアのナッシュビル映画祭では長編アニメ部門のグランプリに、伝統のあるワルシャワ国際映画祭では革新的で野心的な作品として審査員特別賞を受賞するなど世界中で高く評価されています。日本国内では１０月末から開催される東京国際映画祭でのジャパンプレミアに加え、２０２１年の日本全国での劇場公開を控えています。

本プロジェクトの狙い

現在、北朝鮮では１２万人以上の人々が現代のホロコーストとも評される政治犯収容所に収監されています。その中には多くの無実の北朝鮮人、日本から移民した在日コリアンだけで無く、一部の日本人拉致被害者も含まれているという証言がありました。

製作チームと世界の人権団体が大きく懸念するのは、いずれかのタイミングで北朝鮮が国際社会の舞台に迎え入れられる時、かつて第二次大戦中にナチスが犯したように、国連などに査察される前に全ての人権侵害の証拠隠滅をする恐れがあります。これには関連施設の撤去だけでなく１２万の人命も処分も含まれる可能性があり、トゥルーノースを通じて強制収容所の存在を広く世界に知らしめ、最悪の事態の抑制力としたいと考えています。

作風は悲劇的な側面にだけにフォーカスをあてるのでは無く、収容所という極限下でも収容者間での友情、優しさ、ユーモア、協力などヒューマニティーにも強く言及しており、エンターテイメント性も意識して作りました。 音楽にはディズニー映画「ムーラン」の総指揮をしたマシュー・ワイルダーが担当しています。

自己資金でようやく映画完成まで漕ぎ着けました。しかし、これから世界中に作品を上映、配給していくにはどうしても多くの資金が必要となります。 ご一緒に１２万人の命を救いませんか？

スケジュール

２０２０年１０月３１日より： 東京国際映画祭にてジャパンプレミア

２０２１年中： 日本各地での劇場上映（リターン①③④実施）＊春以降の予定です

２０２２年中： リターン②配送予定

リターンについて

リターン①： サイン入りチラシ送付
リターン②： サイン入りDVD送付
リターン③： 劇場公開記念プライベートパーティーご招待
リターン④： 日本語字幕版のエンディングロールで支援者のお名前をクレジット

資金の使い道

主に海外での配給の際に必要となる翻訳、字幕制作、アフレコ、広告宣伝費やDCP（劇場上映用パッケージ）製作に使われます。また余裕が出来れば、監督やアニメーターの渡航費用などにも活用させていただければ幸甚です。

実行者紹介

東南アジアのアニメーターネットワーク「すみません」

代表にトゥルーノース監督の清水ハン栄治。主にインドネシア、シンガポール、タイで制作を行っています。平和や人権、幸福などの普遍的なテーマに特化したメディア作品制作を中心に活動を行っています。