ノートカバー「絆世 TSUNAGUYO」とは？

石川県加賀市の山中地区にて450年もの歴史を持つ伝統工芸「加賀山中塗」。革新を恐れず挑戦し続けてきたその歴史の中で、高度な塗装･蒔絵の技術を生かしつつ、時代に合った品々を生みだしてきました。

そんな加賀山中塗の製造元と蒔絵師が、京都の型絵染「伊砂文様」に出会い、魅せられ、伝統工芸の粋を集めてつくられたのが「絆世 TSUNAGUYO」です。

その名に込めたのは「日本の伝統を次世代へ絆ぎたい」という想い。人と人を絆ぐため、使う人の今と未来を絆ぐためにお使いいただければ、こんなに嬉しいことはありません。

模様、紋様、文様。模様は柄の総称で、紋様は自然に出来上がった柄、文様は人が作った柄を指します。先人たちは、すべてのことに意味を持って行動し、その時々に合わせた「文様」に願いや想いを込めたといわれています。

今回ご用意した文様は3つ。

「結 -YUI-」

結びをイメージしてつくられた文様です。人と人の縁を結ぶように感謝の気持ちが広がります。

「菊 -KIKU-」

高貴な雰囲気を感じさせる日本を代表する花です。延命長寿、無病息災などを込めた吉祥文様です。

「新芽 -SHINME-」

新しく芽吹くイメージからつくられた文様です。物事が始まる兆し、新しい門出などの意味があります。

日本に古くから伝わる和柄。その和柄をモダンにアレンジしたのが京都の「伊砂文様」です。その「意味」に願いを込めて、あるいは、厄除けのお守りとして。日本の伝統的な美や工芸を、普段の生活の中に取り入れることで、ありふれた毎日がかけがえのない大切なものに思えてきます。

キーボードを叩いたり、ケータイの画面をフリックするのではなく、書くことが楽しくなり、改めて、書くことを大切にしたくなるノートカバーです。

いつもバッグに携帯。パッと取り出して、大好きなものを描いたり、メモをしたり。

日常にしっくりと馴染むモダンで洗練されたデザイン。（「結 -YUI-」）

ビジネスシーンにもさりげなくマッチ。（「新芽 -SHNME-」）

その日その日の大切な想いを綴りたくなる一冊に。（「菊 -KIKU-」）

中紙には「ツバメノート」を使用。中身を取り替えて長く使っていただけます。

【「絆世 TSUNAGUYO」使用イメージ】

ノートカバーの表紙の裏にはホルダーがついていてポケットとしても利用可。立ったまま、寝ながらでも書けるので、絵や図を描いたり、切り抜きを貼ってコラージュしたり、勉強用としてはもちろん、日記帳やアイデア帳として、様々なシーンでご活用いただけます。

付属の無地ノートは、1947年の創業以来、国産の高品質なノートとして知られる「ツバメノート」。書きやすく、にじみにくく、裏写りしにくい中性紙フールスを使用し、サイズは持ち運びしやすい特注B6サイズ（125mm×177mmサイズのみ使用可能）で、丈夫で壊れにくい糸綴じ仕様。たっぷり60ページで、替えノートも下記のサイトにて発売しています。

大辻漆器ECサイト
https://otuji612.base.ec/

製品仕様

サイズ／181mm×130mm×15mm
重さ／ノートカバー145g ノート135g
柄／結 -YUI- 菊 -KIKU- 新芽 -SHINME-
材質／ABS樹脂
塗／ウレタン塗装
ホルダー／紙　(背表紙／ビニールクロス）

純国産品・化粧箱入
実用新案登録第3227003号

[使用上の注意］
・表面のお手入れは柔らかい布でお拭きください。気になる汚れは薄めた中性洗剤を少量含ませた柔らかい布でお拭きください。
・ノートは脱落しないようにしっかりはめ込んであります。ノート交換の時以外はホルダーから外さないようにお願いいたします。また無理な交換はホルダーの破損の原因になります。

加賀山中塗とは？

加賀山中塗が生まれたのは16世紀後半の安土桃山時代。江戸中期には蒔絵技術が取り入れられ、漆下地の上の蒔絵部分だけ高く盛り上げる「高蒔絵」が有名です。また、山中では、プラスチック樹脂の素地にウレタン塗装を施す近代漆器の生産に、戦後いち早く取り組み、現代の生活に合致した製品を次々と生みだしてきました。

観光拠点「山中座」に隣接する「菊の湯（女湯）」天井を彩る「四神彩色菊紋」。
©山中温泉観光協会

この「絆世 TSUNAGUYO」に採用されているのは、「シルクスクリーン印刷」と呼ばれる技法。漆器に絵を描く伝統的な技法としては「蒔絵」があげられますが、40～50年ほど前から印刷によって「蒔絵の風合い」を再現する絵付けが可能となり、大幅なコストダウンが実現しました。

印刷といえど、版をつくり、職人が手作業で柄を施す「スクリーン蒔絵」は金粉･銀粉などで漆器の表面に絵模様をつける日本独得の美術工芸。盛蒔絵といって、あえて表面に凹凸をつける山中伝統の技法のほか（「絆世 TSUNAGUYO」で「菊 -KIKU-」の柄にて採用）、塗料の色づくり、刷る力加減、色を柄にぴったりとあわせる技術など、「スクリーン蒔絵」には極めて高度な職人技が必要。

湿度や温度にも影響され、そうした繊細な「手しごと」が文様に表情を生みだし、多彩な表現を可能とするのです。

職人による熟練の技によってまるで手描きのような表情が生みだされる。

シルクスクリーン印刷といっても一枚一枚が手作業。なのですべてが1点もの。

【スクリーン蒔絵の制作風景】

資金の使い道（実行者の想い）

新しい商品の開発には「金型」、新しい柄の開発には一色につき一版が必要で、大きな手間とコストがかかります。

応援していただいたご資金は、古くから伝わる漆器の蒔絵の美しさや文様の意味を、多くの人たちに知っていただけるよう、現代の生活に合った新商品の開発や新柄の開発に関係者みんなで使わせていただきたいと思っています。

蒔絵の身近な商品をご購入いただき、手元においてお使いいただくことで、加賀山中塗漆器･山中塗の「手しごと」に興味をもっていただくきっかけとなり、それが、たとえわずかでもで伝統工芸の後継者不足、衰退を止めることに絆がればとても嬉しく思います。

何卒よろしくお願いいたします。

実行者紹介／大辻漆器（加賀工藝社）とは？

私たち大辻漆器は、加賀市･山中温泉にて、純国産品の品質と蒔絵の技術で漆器をつくり続けて56年になります。蒔絵はシルクスクリーン印刷で行っておりますが、長年の経験を持つ職人による「手しごと」だからこそできる、繊細かつ多彩な表現にこだわっています。

「加賀工藝社」はオリジナル商品のブランド名。代表をはじめ、社員全員が女性で、女性の視点･目線で商品開発しながら、加賀蒔絵（伝統工芸品）を日本の文化として伝えていくために日々奮闘しています。

義父から事業を受け継いだ、弊社･代表取締役の大辻むつみ。

こんなのがあればいいな･･･。女性目線でオリジナル商品を開発しています。